俺の嫁?黒ずくめの二刀流剣士の子ですけどなにか? 作:シャラシャラン
また時間軸飛びます。
ある日こんな事が起きた。
「あれ?スキルスロットが……」
これが始まりだった。
そう、あれはレベルアップした日だった。
レベルが上がったので能力値を割り振るついでにスキルの達成度を見ていると、あら不思議。何故かスキルスロットが増えているではありませんか。しかも見た事も、聞いたことも無いスキルが入っていた。
「ん?なんだこれ?」
俺はそれをダブルタップして開き名前を確かめる。
《双槍》、確かにこう書いてある。なんだ、それは?今までこんな名前のスキルなんて聞いた事ない。ないか変わったクエストも受けていないし、クリアもしていない。
「……とりあえず帰ろう」
俺はメニューを閉じて今日の宿へと戻って行った。
そんな時キリナからメールが届いた。
すぐにタップして開く。どうやらキリナのクエストが終わったらしい。なので一緒に夕飯を食べようというお誘いだ。もちろんオッケーする、ここで断ったら戦犯ものだ。
「おつかれ」
「おつかれさん」
お店の席につき軽く乾杯する。もちろん今日生き残れた事に、乾杯という意味である。お互いメニューから特別おいしくもまずくもない食べ物を注文する。
「ねぇ、カゼキ……」
「どうした?」
「カゼキの事を信用して言うんだけどね」
「?」
いきなりどうしたんだろうか。
信用してくれるのは嬉しいが、ここまで深刻な顔されると驚くのだが。
「ちょうどクエストを終えてレベルが上がってね、そうしたらまったく身に覚えのないスキルが入ってたの」
「え、お前も?」
「え、もしかしてカゼキも?」
俺はメニューを出してスキル欄を出し、メニューをキリナが見えるように可視化する。
それを見たあとキリナも同じことをする。確かにキリナの一番右端っこには聞いた事が無いスキルが入っていた、《二刀流》と。
「なにそれかっこいい」
「ちょっとロマンは感じるけど、なにコレ感があるから今はノータッチなの」
「俺も同じく」
「私の二刀流はわかりやすいけど、カゼキの双槍ってなんだろうね」
「まさか槍の二刀流バージョンとかな」
「んなバカな」
そう言っているが、名前から連想すると、俺が片手用の槍を二本クルクル回しながら暴れている様子を想像する。やってみたい。この世界で武器を二個同時に持つのはロマンがある。
「よしやってみよう!」
「え、ど、どうするの?」
「今からダンジョンに行こう。そこで試そう」
「い、今から!?もうすぐ夜だよ!?」
「ならさっさと済まそう」
俺はテーブルに届いた食べ物をすぐに食べ始める。
キリナもなんだかんだ言いながら付いてくるらしい。彼女も二刀流を試したいらしい。
すぐに食べ終わり街を出て近くのモンスターが出る場所に急ぐ。もちろん人がいるような感じは無い。あえてこの人がいない場所を選んだのだ。
「よっしゃまず中身を見てみるか」
俺はスキルをダブルタップして選択する。
すぐにスキルツリーが出てくる、結構多いな。まずスキルの基本情報である。武器は片手槍のみ、スキルが発動するのは二本同時に装備しているときのみ。ふむふむ、装備欄も左手に盾と武器が装備できるようになっている。
「ねぇどう?」
声をかけられたので後ろを振り向く。
キリナが剣を二本持って立っていた。左手はいつものメイン武器だが左手はちょっと弱い武器を装備している。すると近くに居た敵をスキルで斬りつけた。
すぐにモンスターはポリゴンの破片と化した、ってか威力高っ!!
いや普通に考えたら剣×2だからか。
「すごいコレ!!」
すっかりハイテンションになって剣をブンブン振り回している。
「ほらカゼキも見せて」
目がキラキラしている。いつも以上に輝いている。
キリナの期待に応えるように左手に槍を装備する。
すぐに背中に出てくる。俺はそれを掴み引き抜き槍を二本持った状態になる。
「おぉー!!」
「これでいいのか?」
俺は近くにいたモブをキリナと同じように戦う。
やはり武器を二つ持っていると手数がこうも違うのか。
「結構楽しいな」
槍を振り回しつつ言う。
キリナは昔二刀流を試していたが、俺は槍の二刀流何て思いもしなかったな。
このゲームを作った茅場はランサーが好きだったのか?
「はっ!」
二本の槍の矛先を密着させ矢の矢じりの様にする。
そして脚に力を入れ地面をける。
突進技である。
それは見事に命中。
一瞬で敵のライフを削りきる。
いつも通りに敵はポリゴンの破片となるが、驚いた。
まさか今攻略中の敵のHPを全て削れるとは思っていなかった。
でもよく考えたら槍って片手剣より攻撃力高かったな。
その後はキリナと色々話した結果、この様な結論にいたった。
これはユニークスキルであると。現在ユニークスキル保持者は血盟騎士団団長ヒースクリフである。あいつ以外に持っている話は聞いた事が無い。さてここでどうするかである。本来ならばこのスキルの所得方法の情報を公開するのだが、ユニークスキルは一スキルにつき一人しかいなのである。それ故にユニークと言われているのである。次に考えたのは俺とキリナがユニークスキル保持者であるかという事を公表するかどうかである。本当は注目を集めたくないので公表はしたくないのだが、もう注目されまくっている俺達二人なので「これ以上注目されても大して変わらないだろう」というキリナの意見により、次のボス攻略にてカッコよく披露といった感じである。
「皆の驚く顔が楽しみだな」
すごくデレデレした顔をしている。
「それよりもう片手で持つ強い武器を探さないとな」
「そうだな。私もずっとこんな弱い武器はツライなぁ……」
「「リズに会いに行こう」」
満場一致での回答。
リズの鍛冶屋に突撃することが決まった。
おまたせしました!
俺は悪くねぇ!!全部悪いのは「ブラック・ブレット」と俺のオリジナル作品なんだ!
木更ちゃあとティナちゃんがかわいいのがいけないんだ!!
ヤベぇ……超ブラック・ブレットの二次創作書きたい……
でもこれ以上小説を増やすと、俺の体力が!?
天の声《逆に考えるんだ。体力なんて尽きちゃってもいいさと》
ソウカ!ソウスレバイインダ!アハハハハ……
おやすみなさい