俺の嫁?黒ずくめの二刀流剣士の子ですけどなにか?   作:シャラシャラン

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第四話 会議始めます

 

 

このゲームが始まってどれくらいかは忘れた。

 

恐らく一ヶ月ぐらいか。

もうそろそろなのだ。

 

第一層の攻略会議が行われるのだ。

 

「まだ予定でしょ?」

「だな」

 

俺は隣に座っていたキリナに突っ込まれる。

 

この一カ月。

俺とキリナはほとんど共に一緒に行動をしていた。

レベルは俺の方が一つ上だ。

そこでもうそろそろ一層目を攻略してもよいだろう。

そう思った俺は元βテスターであり、俺の友人のディアベルを探した。

そこで同じβテスターであったアルゴに彼を見つけ出してもらった。

俺はアルゴに手紙を持たせ、それをディアベルに渡してもらった。

 

「ちゃんと来てくれるかな」

 

「ちゃんと来たよ」

 

俺の目の前に青い髪をした男が座る。

どこか清楚感漂わせる男、コイツは……

 

「お、お前がディアベルか?」

「そうだよ。って事は、君がカゼキとキリナかな?」

「いかにも」

 

俺は握手をする。

男の熱い握手である。

 

「ひさしいな!」

 

目の前の優男は声を上げ笑う。

 

「本当に久しぶりだな。よく生き残れたな」

「君こそ」

 

こんな会話が出来るぐらい仲が良いと思っている。

βのとき一層の攻略の時も一緒に協力し、メンバーを集めたのを覚えている。

あの時は本当に楽しかった。

 

「なのでまた集めよう。記念すべき一層目の突破メンバーをな」

「そうだな。生き残ったβテスターと新しい人を集めよう」

「よっしゃそうと決まったら、新聞屋や掲示板にこの事を載せよう」

「わかった。それよりひさびさに皆でご飯を食べようじゃないか」

 

そんな後俺らは飯を食ってすぐ行動を起こした。

 

俺はすぐに新聞屋へと走った。

知り合いの一人が新聞を作っているのでそいつになんとかして一面に載せてもらう。キリナはすぐに各町の掲示板にボス攻略の事を書いて回った。ディアベルは最前線に籠っているプレイヤーたちに言いまわっているらしい。一応人の噂は恐ろしいからな。

 

「とりあえず頼んだぞ」

「ああ、わかってるよ。あたりめぇだ」

「じゃあな」

 

俺は新聞屋に伝えその場を去る。

攻略会議は今日から三日後。

俺もレベルを底上げしますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

~三日後

 

 

広場に集まったのはまさに現時点で上位のプレイヤー達だった。

 

「ずいぶんと集まったな」

「そうだな」

 

綺麗な青色の髪をしたディアベルが言う。

 

「それよりカゼキ、髪どうしたんだい?」

 

そう。

俺の髪は今、綺麗なほど真っ赤に染まっている。

本来は黒髪なのだが、レアアイテムが入ったので調子にのって染めたのだ。

 

「これぐらいしとかないと、なめられそうだからな」

「前に立つものしてかい?」

「そうだな」

 

ディアベルはにこりと笑う。まぁ、この笑い方だ。

βのときの一層攻略のときもこの笑い方だった。

狂ったような感じだ、でも俺もそんな感じだろう。

 

「よっしゃ始めるか」

 

「ああ、第一歩だ」

 

ディアベルが立ち俺も立つ。

扇状になった広場にいる人の視線がコチラに集められる。

 

「それじゃあ第一層攻略会議を始めよう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まず自己紹介だな。俺はディアベル!」

 

そんな調子で自己紹介。

ちなみにキリナは一番上の所にいる。

遠いな、先日知り合った同性の友達アスナと話している。

 

 

「おい、カゼキ君の番だよ」

 

「ん?ああ、そうか」

 

俺は槍を持ち皆がいる方を見る。

 

「どうも、自称『神速』のカゼキだ」

 

そこで俺は指だけが出ているグローブを身に付けた手を左目にかざし、思いっきり厨二病的なポーズを決める。

大きな笑いが起こる。

 

「いよっ!神槍!」

「技が早すぎて目に見えないよ!!」

 

「ははは」

 

ディアベルは乾いたような笑いをする。

 

結構危ない橋を渡ったんだがな。

皆笑ってくれたか、キリナは笑っていないな。

やめろそんな目で見るんじゃない。

 

「それじゃあ、攻略会議を始めようか」

 

 

 

 

 

 

 




どんどんUAが増えていく……
恐ろしい……
でもうれしいw

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