やはり岸波白野の青春ラブコメは王道か?   作:魔物Z

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川崎さんの回は次回に終わりになります。今回終わらせるつもりだったのですが無理でした

そして川崎さん。あまり喋らすことができなかった…。次回はしっかり喋りますよ



岸波白野バトラーデビュー(仮)。

 

 

 

 

 

「まさか、本当に猫アレルギーだったとは…」

 

今、俺たち奉仕部メンバーは戸塚くんの考えで平塚先生に頼んで言ってもらうことにして、それを遠くから観察中。

 

『マスター、ボク来た意味あったかな?』

 

エルは俺の頭の上で疲れたような感じでだれながら、自分が今この場にいる意味を問いてきた。ってなんで頭の上なんだか…。重くはないから別にいいけどさ。

 

「ま、まぁ…、来た意味はあった…かな?比企谷の家の猫、カマクラと仲良くなれた?」

 

俺がそう聞くと、エルは少し考えてから

 

『仲良くはなれたとは思うけど、彼は少しだけ捻くれてるんだよね』

 

「そうなんだ。俺、話しかけるのをわすれちゃったからな」

 

『話しは面白かったよ。彼の家のこととか飼い主のこととか色々。マスターの家やお姉さんのところとはまた違ってて』

 

「へぇ…。今度俺も話してみたいな。ってみんなどうしたの?」

 

俺がエルと話していると、雪ノ下さん以外の三人がこっちを見てくる。雪ノ下さんはこっちが気になっているが平塚先生と川崎さんのほうを見ている。真面目だな…。

 

「どうしたもこうしたも後ろで猫と喋っている奴がいるんだから依頼よりもそっちが気になるんだよ」

 

「キッシー、本当に猫と話せたんだ」

 

「き、岸波くんって猫さんとお話ができるんだね」

 

「戸塚くんには言ってなかったもんな。でもおかしくはないよね?」

 

「いや、頭に白猫を乗せて、猫が『にゃーにゃー』鳴いた後、喋ってる奴はおかしな人間だと思うが」

 

「俺がエルを頭に乗せてるんじゃない。エルが俺の頭の上に乗ってるんだ」

 

そう。俺、自らエルを乗せたんじゃないぞ。エルが乗って来たんだ。

 

「そこはあんまし関係ないと思うけど…」

 

俺たちが話していると、雪ノ下さんがこっちを振り返って

 

「戸塚くんはまだしも、奉仕部の三人は真面目に依頼をやりなさい。平塚先生が可哀想なことになってるわよ」

 

雪ノ下さんの言葉を聞いて平塚先生のほうを向くと

 

「……ぐっ、くぅ………」

 

平塚先生の瞳が軽く潤んでいる。何を言われ…、結婚の事かな?絶対にそうだ。

 

雪ノ下さんが比企谷の背中をとんと押した。

 

「比企谷、ガンバ」

 

「はぁ…」

 

比企谷はため息は軽く吐いてから平塚先生に近付いて

 

「あ、あの……先生?」

 

比企谷が話しかけると、平塚先生はゾンビみたいな動きで振り返る。

 

「…ぐすっ………今日は、もう帰る」

 

そうして平塚先生はふらふらとした足取りで駐車場へよろよろ向かって行った。

 

可哀想だけど、これも人生なんだな…。

 

 

 

 

 

あれから一時間。俺たちは場所を変え千葉駅にいる。

 

エルはちょうどいいところにカレンと出会ったので、連れて帰ってもらうように頼んだら嫌な顔せず了承してくれた。それにエルもカレンに懐いてるから心配はない。

 

「千葉市内で『エンジェル』って名前がついて、朝まで営業してる飲食店は二つ。そのうちの一軒がここらしいけど…」

 

『メイドカフェ・えんじぇるている』…。

 

「比企谷。本当にここで合ってるのか?俺は絶対に違う気がするんだけど」

 

「俺もここに来てそう思った。だがアイツがここだって言ってたからな」

 

「アイツ?」

 

「うおんむ。呼んだか、八幡」

 

ああ、材木座か…。

 

「うわ…」

 

由比ヶ浜さんが少し嫌そうな顔をする。ただ呼んだ比企谷はさらに嫌そうな顔をしている。

 

材木座が来たとなると、材木座に何か心当たりがあるのだろう。そう信じたい。

 

俺は比企谷、材木座、戸塚くん、由比ヶ浜さんの会話を見ていると、袖を軽くちょんちょんっと引かれたのでそっちを向く。

 

「どうしたの?雪ノ下さん」

 

「岸波くん、ここってどういうお店なの?」

 

「俺も来たことはないけど、カフェの店員さんがメイドの格好をしてお持て成しをしてくれるお店だったかな」

 

「それって何か意味があるの?」

 

そう言われると、どんな意味があるんだろうか?

 

「たぶんだけど…、メイド服みたいなフリフリした格好が好きなんだけど、普段じゃ着れないからって感じな女性が店員で、メイドさんにお持て成しされたい男性がお客さんみたいな感じじゃないかな。こう考えると誰一人として損をしていないし」

 

まぁ実際のメイドさんはどんモノかは知らないけど。

 

「なるほど、ある一部の人間の自己満足のためのお店ということね」

 

「まぁ俺の考えではそうなるね。でも俺の考えを使っても川崎さんはここにはいない気が…」

 

「実際に中に入ってみないとわからないわよ。川崎さんがそういう趣味を持っているかもしれないのだし」

 

そうか?でも可能性はあるかな?

 

「確かにそうだね。じゃあみんなで入ってみるか。女性も歓迎されてるみたいだし」

 

『女性も歓迎!メイド体験可能!』って看板に書いてあるし。

 

 

 

 

 

とりあえず、男女6名で入店。

 

女性二人はメイド体験にむかい。残りの男子四人は席に案内された。

 

周りを見渡した感じ今は川崎さんはいないな。むこうに行ってる二人、主に雪ノ下さんがシフト表とかを確認してくれるだろ。

 

そうなると俺は何をするんだ?

 

比企谷は自分と戸塚くんの分のカプチーノを頼んで、材木座はなぜか緊張してるし。

 

俺は雪ノ下さんと由比ヶ浜さんのメイド服姿でも見るか、することもないし…。

 

ん?萌え萌えじゃんけん?何これ?じゃんけんにお金払うの?

 

「なぁ、材木座?」

 

「ど、どうしたのだ岸波」

 

「この萌え萌えじゃんけんって何か意味でもあるの?」

 

「うむ、大いにある」

 

マジか。このじゃんけんにそれだけの意味が、もしいい内容ならやってみようかな。

 

「この萌え萌えじゃんけんは、メイドさんと楽しく遊べて、勝てたら景品がある」

 

「楽しく遊べるはどうでもいいけど、景品はいい響きだな。何が貰えるの?」

 

「好きなメイドさんと一緒に写真が取れるし、ここのメイドグッズなどが手に入る」

 

「……」

 

どうしよ、あまり欲しいと思えない……。俺、別にメイドさんは嫌いではないけど、何と言うかそこまで好きでもないからな…。

 

その後由比ヶ浜さんと雪ノ下さんがメイド服で出てきて、川崎さんはこのお店にはいないとわかった。

 

「おかしい…、そんなことはありえぬのに…」

 

「何がだよ?」

 

「るふん。…ツンツンした女の子がメイドカフェで密かに働き、『にゃんにゃん、お帰りなさいませ、ご主人様…ってなんであんたがここにいんのよっ!?』となるのはもはや宿命であろうがぁ!?」

 

何それSG?五停心観で俺の左手が疼いちゃうよ。こっちの世界ではできないけど。たぶん。

 

「そうなると今日は収穫なしだね。また明日かな」

 

こうして今日は解散することになった。

 

帰り際、みんなの後をついて行くように歩いていると

 

「ねぇ岸波くん」

 

「どうしたの」

 

「さっきあなたから感想を聞けなかったのだけど、どうだったかしら」

 

「どうってメイド服のことだよね?」

 

雪ノ下さんは頷く。

 

「可愛いと思ったし、それ以上に綺麗だったよ」

 

「そ、そう。あ、ありがと…」

 

「うん。もう少しいいことを言えたら良かったんだけどね」

 

「大丈夫よ。あなたにはそういった期待はしてないわ」

 

「……そうですか」

 

やっぱり少し厳しいな。

 

 

 

 

 

翌日部室には七人。奉仕部の四人と戸塚くんと材木座の六人と、何故か葉山くんもいる。

 

「なんで葉山がここにいんの?」

 

比企谷も窓際で本を読んでいた葉山くんに疑問を持ち声をかけると葉山くんは本を閉じて、やぁっ!と手を振る。

 

「いやぁ、俺も結衣に呼ばれたんだけど…」

 

「由比ヶ浜に?」

 

「や、あたし考えたんだけどさ、川崎さんが変わっちゃったのって何か原因があるわけじゃない?だから原因を取り除くっていうのは合ってるとは思うんだけど、ああやって人の話聞いてくれないじゃそれも難しいじゃん」

 

「ん、まぁそうだな」

 

「でしょ!?だから逆転の発想が必要なわけよ。変わって悪くなっちゃったなら、もう一回変えれば今度はよくなるはずじゃん」

 

それはどうかはわからないけど、確かに一理ある。実際は変わってもよくなるとは限らないけどね。

 

「で、なぜ葉山君を呼ぶ必要があったのかしら?」

 

「嫌だなーゆきのん。女の子が変わる理由なんて一つじゃん。女の子が変わる理由は…こ、恋、とか」

 

なるほど…、由比ヶ浜さんのSGはエリザベート寄りだな。

 

由比ヶ浜さんは自分が言った言葉に恥ずかしがってる。

 

「と、とにかくっ!気になる人とかできたらいろいろ変わるものなのっ!だから、そのきっかけを作ればいいんじゃないかと…。で、隼人君呼んだわけ」

 

「い、いやそこでなんで俺なのかよくわからないんだけど」

 

葉山くんが苦笑交じりで由比ヶ浜さんに言うと、比企谷と材木座がほぼ同時に葉山くんを睨みつける。

 

「ほかにも女子に好かれそうな奴が、たくさんいるじゃん。この中にも…。戸塚とか岸波くんとか結構モテるだろ?」

 

「なんで俺?戸塚くんはまだしも俺はないだろ。今まで告白は愚かラブレターもないんだよ。おい、比企谷と材木座、俺を睨むな。本当にモテたことないから!ね、ねぇ雪ノ下さん」

 

「さぁ、私に聞かれても困るのだけど…。後輩に好かれているのだからモテているんじゃないかしら?ねぇモテ波くん」

 

「モテ波ってなんですか…。後輩ってカレンだけだし…、それに」

 

「それになにかしら?」

 

「カレンは俺のことペットって思ってるみたいだし…」

 

「「「「「「………」」」」」」

 

場の空気が変わったというより止まった。これぞザ・ワー〇ド!アンデルセンに言ってもらいたい。

 

数秒後。そして時は動き出す。

 

「ぼ、ぼく、そういうのよくわからないから…」

 

俺の言葉がなかったかのように話が進んでいく。

 

「んー。さいちゃんもモテるとは思うけど川崎さんのタイプとは合わないと思う。キッシーは良いとは思うんだけど、相手を変える作戦なのに変えすぎちゃうっていうか」

 

「変えすぎるってなにさ!?変えてよくするじゃなくて変えすぎて悪くさせるってこと!?」

 

「まぁそんな感じかな(それにゆきのんがキッシーのこと好きそうだし)」

 

ひどい…。モテたこともないのに…。

 

こうして葉山くんは由比ヶ浜さんの頼みを受けて、『ジゴロ葉山のっ、ラブコメきゅんきゅん胸きゅう作戦!』が始まった。作戦名は比企谷が考えた。

 

帰る準備を整え、駐輪場に移動し川崎さんが来るのを待つ。

 

そして川崎さんは現れた。昨日はあまり観察はできなかったから、今しっかりと見て彼女を知ろう。

 

覇気がなく、ずるずると引きずるような足取りで、だるそうに歩く。たまに欠伸を噛み殺している。

 

で、鍵を開けたとき、タイミングよく葉山くんが現れる。

 

「お疲れ、眠たそうだね。バイトかなんか?あんまり根詰めないほうがいいよ?」

 

葉山くんの完璧な対応に川崎さんははぁと面倒そうにため息をついた。

 

「お気遣いどーも。じゃあ、帰るから」

 

そう告げ、自転車を押して去っていこうとする。

 

「あのさ…」

 

葉山くんの優しい声に川崎さんは足を止め葉山くんのほうに振り向く。

 

「そんなに強がらなくても、いいんじゃないかな?」

 

「……あ、そういうのいらないんで」

 

川崎さんは去っていった。

 

……。この作戦は成功はしないとは思ってはいたけど、なんだろうなぁ葉山くん可哀想…。

 

そのあと葉山くんが俺たちのところに戻ってきたら、比企谷と材木座が大笑いしていた。

 

「葉山くん。ごめんねこっちが頼んだのに、あの二人が…」

 

「大丈夫だよ」

 

「そうか。それとありがとう。なんとなく川崎さんのことがわかったよ」

 

「そう言ってもらえると助かるよ」

 

今回でなんとなく、彼女は不良ではないと思うところまでは至った。そうなると俺の考えで合っていると思う。

 

次は残りの店に行くことになるな。そこで何とかなればいいけど。

 

で、次の場所は大人らしい服で集合と言われたので一度家に帰って来たわけだけど…。

 

俺って大人っぽい服ってあったけ?父さんので着れそうな服は白衣ぐらいしかないし…。

 

こうなったらアレを着るか…。

 

 

 

 

 

「あとは雪ノ下と岸波だけか」

 

俺を含め残りの三人、由比ヶ浜、戸塚、材木座も到着している。

 

大人らしい格好でと言われたから親父のクローゼットから勝手に拝借した。と言ってもコーディネートをしたのは小町なんだか。

 

それぞれ大人っぽい格好で来たわけだが…。戸塚は可愛いラフな格好。材木座はラーメン屋さんみたいだし。由比ヶ浜は大人っぽくない、スタイル分を上乗せしても女子大生くらいだな。

 

「ごめんなさい、遅れたかしら?」

 

背後から声をかけられ、後ろを振り向くと雪ノ下がいた。

 

初めて奉仕部をに足を踏み入れたときのことを思い出すほどに、涼しげな魅力を放ったいた。

 

「時間通りと言いたいけど、岸波くんはまだ来てないようね。またいつもみたいに何所かで人助けでもしてるのかしら?」

 

何?岸波いつもそんなことしてんの?

 

「ふむ…」

 

雪ノ下はさーっと全員の姿を流し見て、材木座から順に指差して

 

「不合格」

 

「ぬっ?」

 

「不合格」

 

「…え?」

 

「不合格」

 

「へ?」

 

「不適合」

 

「おい…」

 

何故か合否判定されていた。しかも俺だけなんか違うんだが…。

 

「あなたたち、ちゃんと大人しめな格好でって言ったでしょう」

 

「大人っぽい、じゃなくて?」

 

「これから行くところはそれなりの服装していないと入れないわよ。男性は襟付き、ジャケット着用が常識」

 

そういうものか。

 

「すみません。遅れました皆様」

 

ん?聞きなれた声がしたから全員がそっちを向くと

 

「「「「「誰?」」」」」

 

誰?このメガネのイケメン執事。

 

 

 

 

 

「「「「「誰?」」」」」

 

「……」

 

ひどくない?桜にも言われたけどそこまでか…。

 

「ごめん。口調を変えたのが悪かったかも、俺だよ、岸波、岸波白野だ」

 

俺は掛けている黒いフレームのメガネを取る。

 

「えーっと、本当に岸波でいいんだよな」

 

「いや、俺が名乗ってるんだから間違いはないと思うけど?おかしかったかな?これ」

 

もう一度メガネを掛け直す。

 

「岸波じゃないな」

 

「おかしいだろ!?」

 

雪ノ下さんが近づいてきたから雪ノ下さんのほうを向く。

 

雪ノ下さんは俺の顔をじーっと見てから

 

「岸波くんと思って話すけれど」

 

「だから俺は岸波白野だよ」

 

「わかったわ。それで岸波(仮)くん」

 

「(仮)でもないよ。本物だよ」

 

どうして誰も信じてくれないの!?ただ執事服でメガネを掛けただけじゃん。桜にも『ほ、本当に兄さんなんですか?』とか言われたし。

 

「それでなぜ執事服とメガネなの?」

 

「それは、俺が持ってる大人らしく見える服が知り合いから貰ったこれしかなくて、父さんので俺が着れそうなのが白衣ぐらいしかないんだよ。メガネを掛けてるのは、こっちのほうが大人らしく見えると思ったから」

 

「最初のあの口調は?」

 

「あれは家を出るとき桜に『兄さん、その格好はとても似合っていていいんですけど、いつもの口調を変えてみてください。丁寧な口調だとさらに大人らしいですよ』って言われたからそうしてみただけ」

 

「わかったわ。じゃあ桜さんが言ったようにしなさい」

 

どうして?はぁ…まぁいいか。

 

「はい、かしこまりました。雪乃お嬢様」

 

「え、ええ」

 

「ね、ねぇキッシー?」

 

「なんでしょうか結衣お嬢様」

 

「お、お嬢様…、少しいいかも、じゃなくて、キッシーいつもとまったく違うけど、よくそういう格好すんの?」

 

「いいえ。このような格好は今日が初めてになります。こちらは私(わたくし)の知人に貰ったモノなのですが、いつ着ればよいか悩んでいたもので、それで今日この服を着てみようと思いまして」

 

「そ、そうなんだ。似合うというか別人で驚いた」

 

そこまで違うんだな…。一人称は私にしろって桜に言われたからやってるけど、なんか合わないな…。

 

ん?比企谷と材木座が睨んでくる…。戸塚くんはまだ疑っているみたいだし。

 

「どうなさいましたか?八幡様、義輝様」

 

俺が訊ねると、何故か比企谷と材木座が緊張気味になる。

 

「お二人とも緊張なさらずいつものように接していただけるとこちらも楽なのですが」

 

「い、いやぁ…、緊張するなと言われても…」

 

「う、うむ、どうも調子が狂ってな…」

 

なんでだよ。

 

「それでしたらこの口調を元にお戻しましょうか?」

 

「お、お願いします」

 

「はい。それでは…。これでいいかな?」

 

「ああ、声はいつもの岸波だな」

 

「やはりこちらの岸波のほうがしっくりとくるな」

 

「俺は多重人格者ではないけど」

 

みんなの反応少し失礼だよな。

 

「でも本当にすごいな…。メガネだけでここまで変わるか。顔は元からよかったけど、あまり目立つタイプではなかったからな。今なら葉山レベルか?」

 

「褒めてくれてるのは嬉しんだけど、いつもあんまり目立ってないんだな」

 

はぁ、今度からメガネを掛けて登校しようかな…。やっぱり止めよう。学校で一番長い付き合いの雪ノ下さんからもわからないって言われてるんだから、学校に行ったらさらにひどいことになりそうだし。

 

「ねぇねぇ岸波くん」

 

「どうしたの戸塚くん」

 

「岸波くんが来たとき駅のほうから来なかったけど、この辺に住んでるの?」

 

「いや違うけど、アレで来たんだよ」

 

俺はアレを指差す。アレとはそう、バイクです。

 

「「……は?」」「「……え?」」

 

雪ノ下さん以外の四人の頭の上に疑問符が出る。

 

「だからアレ、あのバイクで来たんだよ」

 

あのたぶんムーンセルから送られてきた高そうなバイク。

 

「岸波、本当に何者?」

 

「魔術師だ」

 

「なんかもうそれでいいじゃねって思っちゃうほどやってる気がするぞこのやり取り。だけどやっぱり関係はないだろ」

 

俺の変身が異常すぎたせい?で無駄な時間が過ぎてしまった。それで雪ノ下さんは由比ヶ浜さんを連れて自宅に着替えに行った。

 

そして俺の口調も雪ノ下さんに言われ執事モードにすることになった。

 

その間に俺たちは夕食を食べることにしたわけで。

 

「して、何を食す?」

 

そうだな。お金のことを考えるとなぁ…、電車代よりは安いが駐車代も取られるから、ここは無難に…。

 

「ラーメンだよね」「ラーメンだよな」「ラーメンですかね」

 

満場一致で夕食はラーメンになった。

 

 

 

 

 




僕だけでしょうか?白野くんがメガネを掛けたら、かなりのイケメンに見えるんですよねぇ
普段もかっこいいんですけど、メガネを装備しただけでさらにイケメンに…
これがザビ子がアーチャーの私服のときに言っていたメガネの凄さですかね?
なので今回白野くんにメガネを装備させてみました。実際はここまではならないと思いますがボケとして見て下さい

それではまた次回に!

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