赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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 まず一話目投稿。遅くなってすみません。




修行開始!!

 SIDE イッセ―

 

 めちゃくちゃな歓迎を受けてから一夜明けた。

 

「・・・お前たち・・・お疲れさんな。」

 

「ああ・・・疲れたよ。」

 

「下手な修行よりもよっぽときつかった。」

 

 俺と初めヴァ―リの奴も完璧に疲れきっている。

 

「何とか絶滅できたわ。」

 

 部長初め、グレモリ―眷属一同・・・疲れ切っていた。

 

「・・・はあ。まさかあんたが契約者を見つけるとはねえ。」

 

「納得できる相手・・・いないと憤慨していたのは知っていたけど。」

 

 そして、クレアとブランカは呆れかえっていた。

 

「フハハハハハ!!我はこいつが気に入った。昨日義兄弟の契りを交わした!!この男とならどこまでもついていくぞ!!」

 

 それは「シラトラ」と命名されたデストワイルダーである。クレアと同等の実力を持つとんでもない猛者だ。肉弾戦ではクレアも勝てないらしい。

 

「いい拳だった。お互い、さらに高め合おうじゃないか!!」

 

「おう!!兄者!!」

 

「・・・まさか、デストワイルダーと真正面からガチで殴り合う馬鹿がいたなんて。」

 

 クレア、そんなに驚く事か?

 

「・・・そうだったわね。ヤマタノオロチを単独で倒した鋼鬼といいあなたといい、そんな事が出来る連中ばかりか。でも、おめでとう。嫁さんはどうするの?」

 

「・・・おいおい考える。今はそこまで考えていないからな。」

 

「いや、一人紹介したい奴がいる。まあ・・・あいつに性別がある事が驚きだが。」

 

「誰だ・・・ってあいつか!?」

 

 一体だれです?

 

「ある意味面白いだろ?あれも一応、女だ。ネコ科同志ある意味お似合いかもしれん。」

 

「そうか。一度じっくりと話してみたい物だ。兄者を支える同志としてもな。」

 

「・・・一体あなたは誰を紹介しようとするの?」

 

「俺は分かったぞ。だが、クレアよ、今はあえて内緒だ。」

 

 鋼兄は何か知っているらしい。

 

「そうにゃね。あれはさすがに・・・はあ、何で化け物ばかりにゃのかしらね。」

 

 黒歌ですらうんざりとしている。

 

「・・・・・・・。」

 

 一方のサイガの方は・・・。

 

 まさに両腕に花って感じになった。

 

 右にセラフォル―様

 

 左にツクヨミ様。

 

 それぞれひっついている。

 

 しかも、それをそのままういけ入れているサイガ。

 

 すごく親密になったな。

 

「////!?」

 

 アーシアは顔を真っ赤にさせている。

 

「あう・・・あうあう・・・。」

 

 一体何を読んだ!?

 

「・・・はははは・・・。」

 

「ネロ?」

 

「いや、まあ、事故みたいな形で悪かったな。」

 

 一方ネロはこっそりとキリエさんと話していた。

 

「でも・・・いつか言うつもりだったのでしょ?」

 

「あっ・・・ああ。まあ、言う予定が早まっただけだ。だが、改めてまたプロポーズはする。学校卒業後の式に間に合う様に。」

 

『・・・・・・。』

 

 まあ、そんなおいしい会話を見逃す連中じゃないわな。

 

「お前ら・・・。」

 

「おうおう・・・俺に対する嫌がらせか?この独身貴族の俺様をよお!?」

 

 アザゼル先生がすごく荒れている。

 

「・・・あれ?あなたが独身・・・ふふふふふふふふ。」

 

「ククク・・・他の連中にはうまく隠しているらしいな。」

 

 そのやっかみを聞いたミカエル様とロダンさんが笑っています。

 

「・・・あれ?親父・・・確かあのブローチをいつも大切にもっていたよな?あれに二人で映っていた人って・・・。」

 

「・・・さっ・・・さあ、なんのことやら。」

 

『・・・・・・。』

 

 巧の一言が決め手になった。

 

 この総督、何か隠している。それも女性問題でとっても重要な事を!!

 

「・・・それはともかくだ。」

 

 強引に話をぶった切ったアザゼル先生。

 

「さあ・・・合宿を始めるぜ。」

 

『・・・・・・。』

 

「始めるったら始める!異論は認めん!!」

 

 皆の疑いの眼差しを浴びながら先生は合宿の始まりを宣言した。

 

――――あとでじっくりと調べるにゃ。みんな手伝ってにゃ。

 

――――おう!!

 

 黒歌が発した念話・・・仙術を応用させたものだけど、それに皆は一斉に応じる。

 

「・・・もしかしたら、親父がようやく幸せになるかもしれんからな。」

 

 巧に至っては、ある意味本気だ。

 

 いや、アザゼル先生。よかったですね。親父思いのいい息子がいまして。

 

「あ~もう。そう言うのは合宿後にしろ!!」

 

 それを言ってからアザゼル先生は改めて言う。

 

 

 

 SIDE アザゼル

 

 あ~もう。巧の奴、いつの間に俺のブローチを・・・。

 

 ったく、確かにハーレムを作った事はあるぜ?

 

 だが・・・あいつは俺の本質をしっている。

 

――――親父って、ずっと誰かの事を引きずっていないか。

 

ったく、堕天使総督あるまじきことを巧は知ってやがる。そして・・・それがブローチの写真に写ったあいつと言う事も。

 

 あいつは知らねえだろう。そのあいつがお前の・・・。

 

「まあ、そんな事は置いといてだ。さあ・・・いよいよ今日から合宿だ!!」

 

 俺は切り替える事にした。

 

 長年生きているからこそできる。

 

 そうでないと・・・今までのあれに押しつぶされそうになるからだ。

 

 

SIDE イッセ―

 

 アザゼル先生は皆に合宿メニューを渡す。

 

「まずはリアス。お前は王として・・・まあ、本来なら鬼の合宿に参加する必要なんてないんだが・・・。」

 

「まあ、あの必殺技の完成するためにね。」

 

 部長・・・本格的にきつい修行を行うみたいです。しかも鬼の。

 

「前話していたあの鬼畜技か。レ―ディングゲームでは使用不可能のあの技をさらに使いやすくしたあれだな。はあ・・・それなら身体を鍛えるのが一番だが・・・お前さんはそこまでしなくてもそのまま順調に成長できれば強くなるんだぞ?」

 

「ええ。でも・・・きちんと修行すればさらに強くなる。私は王として、そして滅びのキバの継承者として皆を率いるにふさわしくならないといけないの。もちろん、メニューにある勉強も術の研究もキチンとするわ。」

 

 部長なりに課題を持っているみたいだ。

 

「・・・必要なトレーニングはこれでいいな?うむ、鬼の修行の基礎メニューだ。こうなったら鬼になってみるか?」

 

「ふっ・・・もちろん変身できるようになるなら・・・なって見せる。」

 

 部長・・・貪欲に強さを目指し始めている。部長が鬼になったら・・・。

 

「ああ、鋼鬼。やり過ぎは勘弁してくれ。第二のサイラオーグは・・・。」

 

「安心しろ。そんなすぐになれるものじゃない。だが・・・ゆくゆくはなれるようになるかもしれんが・・・。そのためのメニュー・・・夏休み後も組んでおくか?」

 

「よろしく頼むわ。」

 

 部長の恐ろしい可能性がまた一つ・・・。

 

「・・・パワー系の筆頭。そのあたりの根性は一体だれの影響やら。」

 

「さあ?」

 

 部長の視線が何故か俺に・・・。

 

「まっ・・・わかりきっていたことだが。」

 

 アザゼル先生はため息をつく。

 

 他の連中も何故か「うんうん」とうなづいていやがるし!!

 

 一体なんなんだ?

 

「さて、朱乃。お前は・・・。」

 

「ええ。向き合う事は完了していますわ。」

 

 朱乃さんの手には電撃が・・・あれ?それに光の力が・・・。

 

「・・・なあ。どうして、お前さん・・・そんなにあっさりとそれを受け入れた?お前は確か・・・。」

 

 アザゼル先生は戸惑っている。父である堕天使を恨んでいるはずの朱乃さん。

 

 その力を嫌っているはずなのに・・・。

 

「さあ?私も強くなってくる敵を相手に手段を選んでいられないだけですけど?」

 

「・・・朱乃さん。」

 

 もちろんアーシアは何を察している。おそらくハルトの奴もだ。

 

 きっとそれは封印された記憶にある。

 

「・・・そうか。おまえさん・・・。」

 

 アザゼル先生も何か察したようだ。

 

 でも朱乃さんは軽く首を横に振る。

 

「まだ・・・気持ちの整理はついていません。それだけは分かってください。」

 

「ああ。でも、お前も一歩前に進んでいるということだ。それを誇りに思っていい。」

 

「・・・・・・。」

 

 その発言を聞いた朱乃さんは少し驚いている。

 

「どうした?すごく意外そうな顔をして。」

 

「・・・あなたが本当に先生をしているのに驚いて。」

 

 確かに・・・アザゼル先生ってフリーダムだけど、それでもいい先生だ。長く生きてきた教訓をうまく生かしているし、皆の心にもすっと入ってくる。

 

「・・・そんな事はどうでもいい話だ。ったく・・・先生が意外と肌に合うなんてこっちも驚いているんだぜ?」

 

 堕天使、それも総督が先生。意外と天職かもしれない。

 

 堕天使が先生、それに天職ってなんか可笑しいけど。

 

「それで朱乃。お前・・・本当にいいのか?俺・・・あいつになんて言えばいいのか。」

 

「良いも悪いもないわよ?アザゼル。これだけの逸材をみすみす逃がすと思った?」

 

 朱乃さんの後ろから二人の女性が現れます。

 

 ベヨネッタさんとジャンヌさんです。

 

 この二人・・・なんと魔女で、ユウナの師匠。

 

 そして、今から・・・。

 

「ユウナ・・・本当に良い子を紹介してくれたわ。あなたが朱乃さんね。ふふふふふふ。」

 

「あら・・・。」

 

 ベヨネッタさんを見て朱乃さんが冷や汗を流す。

 

「・・・ああ。バラキエル。俺を許せ。お前の一人娘を魔女にしてしまうことを止められなかった俺を、許してくれ。」

 

 アザゼル先生・・・現実逃避しています。

 

 朱乃さんは「ウィッチアーツ」の素質があるらしく、夏休みの間に基礎を叩き込む予定をしているらしい。

 

 どんな感じになるのやら・・・。

 

「私は魔女の使う術が気になりますので同行します。」

 

「一応僕も行く事になったからよろしく!!」

 

 そこに・・・ルフェイちゃんとリュウタロスまで同行。

 

 ・・・なんだろう。すごく嫌な予感がする。

 

「さて・・・佑斗、そしてゼノヴィア。お前さん達は巧とネロと共に・・・それぞれ習得してもらうことがある。」

 

 次は佑斗とゼノヴィア。

 

「まず佑斗はダンテとお前の師匠であるあいつから剣の基礎からの見直し。そこに剣崎まで加わるんだろ?・・・本当に豪華絢爛だな。そして・・・ある技を習得してもらう。ポルム!!」

 

「あいよ。これが修行用の球だよ。」

 

 ポルムはある球体を取り出して佑斗に渡す。

 

「魔剣を使う君は「幻魔剣」を覚えてもらう。異世界、剣王が編み出した技。アバン流刀殺法と共に力になるはずだ。おそらくそれをした時お前のオーガは至れると考えている。」

 

「・・・どういった技かはすでにポルムから聞いています。・・・ぜひ物にしたいです。」

 

 佑斗は改めて決意する。

 

「その修行には巧とモモタロスも参加するんだよな?」

 

「ああ・・・。」

 

「俺の必殺技の足しになると思ってな。」

 

『・・・・・・。』

 

 佑斗はすごく微妙な顔をしている。修行にすごい濃い奴が投下されたのだから。

 

「そして、ゼノヴィア。お前はこのメニューと共に木場の師匠から・・・片手平突きを学んで来い。お前の破壊力を向上させ、そしてテクニックもさらに磨くためだ。純粋な必殺剣を物にしてこい!!」

 

「私の・・・必殺剣。」

 

 必殺剣を習得させるのが目的らしい。

 

「その響き、なんかいいよな。」

 

 その目標に何故かゼノヴィアが感動に撃ち震えている。

 

 でも、アギトの勘が告げているんだ。なんかマジでシャレにならない必殺技を身につけると。

 

 まさに必殺を言えるような何かを・・・。

 

「ネロ・・・お前もそこに参加するんだよな?」

 

「ああ。せっかくだしな。」

 

「その修行にアーサー。お前まで付いていくのか?」

 

「当たり前だろう!!ここまでの剣豪が揃っているのに逆に行かない理由はあるか?それのアバン流刀殺法って言うのが気になる。逆手で放つ・・・カイザに合う気がしてな。それとフォースにもな。」

 

 ヴァ―リの指摘にアーサーの奴は何当たり前の事を言っているという風に聞き返してくる始末。

 

 まあ・・・あのダンテ様も佑斗の師匠、そして剣崎さんもいるし・・・アーサーからしたら願ったり叶ったりなんだろうな。

 

 剣の化け物だらけなんだし。

 

『・・・・・・。』

 

 佑斗の泣きそうな表情でこっちをみる。

 

 いや・・・ごめん、俺は何もできん。だってねえ。

 

「巧君、ネロ君・・・よろしく頼む。」

 

「ああ。頑張ろう。」

 

「・・・すげえ愉快なパーティだぜ。」

 

剣士たちによる愉快すぎる剣舞が見れそうだ。

 

「小猫の奴は・・・いよいよ鬼の修行の完成だな。コツコツ努力を積み重ねてきた事がついにこの合宿でついに実を結ぶぞ。」

 

「はい。」

 

 小猫ちゃんはついに・・・至ろうとしている。

 

「仙術の修行も順調。そこに修行の一つとして「波動拳」それも習得頑張ってね。」

 

「はい。私・・・もっと強くなれる。がんばります。そして目指せ・・・大人な姿の私!!」

 

 ・・・それって前の事件で平行世界の小猫ちゃんが来た時の話だよね?

 

「あいあい。でも夏休み中にはそっちの方もなんとかなりそうにゃ。ガメラとの契約もあるからすごい量の気を取り込めるしねえ。」

 

 黒歌の奴が苦笑している。

 

「夏休み。鬼の軍団が生まれるか。鋼鬼・・・しっかりやれよ?」

 

「ああ。」

 

「さて・・・鋼のあんさん。俺もついに鬼になる日が来たな・・・。」

 

 そこにキンタロスか。イマジンを鬼にする気らしい。

 

 良太郎・・・身体持つのか?

 

「・・・あっちはあっちでガチムチ連中が集まったな。」

 

 鋼兄、サイラオーク、デストワイルダー、そしてキンタロス。うん・・・パワー系ばっかだ!!

 

「アーシア何だが・・・お前が一番悩んだ。」

 

「へっ?何ですか?」

 

 アザゼル先生は頭痛そうにしてアーシアを見る。

 

「まあね。だってどんな進化をするのか分からないアギト。イッセ―の場合は、どこをどう改善すればいいのか分かりやすいからいい。でもアーシアの場合は方向性に困っていたんだ。まあ・・・神器の禁手化と応用もそうだが・・・お前さんにはあの方が師匠としてつく。」

 

「あの方?」

 

「神様の代理を務める方・・・と言えば分かるか?」

 

『!?』

 

 その発言に俺達は驚いた。

 

 今は神の代理を務めている別の神様がいるとは聞いている。その人がアーシアを鍛えると言ってきたのだ。

 

「どうも、「魔法少女」としての力を与えると。」

 

『?』

 

 その名を聞いた部長とネロ、渡、ハルトの奴がすごく驚いているぞ。

 

 えっと・・・魔法少女としての力ってなんです?

 

「そして、俺からもプレゼントがある。平行世界の俺の話しだと、契約できるはずだからな。」

 

「・・・?」

 

 一体何が始まるんだろ?

 

「ギャスパーは僕とウラタロス、ジ―クと一緒だ。神器の訓練と共に渡君からファンガイアの力の制御方法を学べ。・・・まあ、平行世界のお前がやらかしたあれを目覚めさせるのが目標だが、無理はしなくてもいい。」

 

 ポルムによってギャー助のあれを目覚めさせる?あの漆黒の闇を?

 

「目標はお前は魔眼の魔王にすることかな?」

 

「へっ?僕が魔王?」

 

 ギャー助が魔王って・・・想像できん。

 

「そして・・・残りの連中だ。まず良太郎、そしてサイガ!!」

 

『?』

 

「お前達はポルムが紹介するある人物とワンツーマンでみっちりしごかれてもらう。」

 

「いや~、本当にありがとうございます。」

 

 ポルムは二人の男を召喚する。

 

「ふん。馬鹿弟子の生まれ変わりがいるとは聞いていたがな。・・・まったくせっかく京都で陶芸家として隠居暮らしをしていたのに・・・。」

 

「・・・俺の剣をあいつの息子に教える日が来たか。」

 

 現れたのは二人の男。

 

「まあ・・・一人は悪魔の誘いで面白い方を眷属にしました。僕の・・・ね。」

 

 ポルムは笑う。

 

「普段は陶芸家だ。あいつが馬鹿弟子の生まれ変わりか。一目で分かったぞ。」

 

「えっと・・・僕の前世?」

 

 良太郎はかなり戸惑っている。

 

「俺の名前は比古清十郎。」

 

「俺はロン・ベルク。腕の傷・・・直してくれてありがとう。アーシアちゃん。」

 

「いっ・・・いえ。」

 

「まさか治せるとは思わなかったけど。規格外もいい所だよ。」

 

 アーシア。一体何を治した!?

 

「そして・・・お前がダイの息子か。こっちも面白い事に一目で分かったぞ。」

 

 ベルクさんはサイガを見る。

 

「あの・・・あなたは?」

 

「そのダイの剣の制作者と言えば分かるか?まったく、あれから面白い形になった。真魔剛竜剣とペアになっている点といい、規格外もいいところだ。それと肩を並べる剣をつくれたことに誇りをもつべきかもしれんが・・・。」

 

「なっ・・・父さんの剣の!?」

 

「ふふふふふ・・・驚いてくれて嬉しいよ相棒。」

 

 ポルムは驚くサイガを見て満足している。

 

「さあ、二人はしっかりしごかれてきなさい。」

 

「えっと・・・。」

 

 良太郎は気付いているだろう。己の契約イマジンが次々と魔改造されていく事に。

 

「・・・良太郎君もしっかりしごかれてね。」

 

「そうそう。イマジンの強さに追いつくどころか、追い越せる程のスペックを得られる予定だ。死にかけるだろうが・・・。そのあと、日本神話から素晴らしいプレゼントがあるから楽しみにしてね。」

 

「ちょっと!!」

 

 良太郎・・・地獄の特訓が待っていますな。その上で予感する。とんでもない怪物その二が誕生しそうだと。

 

「お前に最強の剣を教える。そのついでに・・・しっかりしごいてやる。」

 

「最強の剣?」

 

 サイガも苦労しそうだな。

 

 何となく分かる。あの二人・・・途方もなく強い。

 

「さあて・・・最後にイッセ―とヴァ―リだ。ふふふふふふふふふふ。」

 

「ふふふふふふふふふふふふ。」

 

 あれ?最期に俺達の番になって・・・アザゼル先生とポルムの奴が邪悪な笑みを浮かべているぞ?

 

「今回は豪華ゲストばかりだ・・・来てください、冥界最強のトレーナー立花さん!」

 

「おいおい・・・持ち上げ過ぎだぜ。」

 

 そこには壮年のおっさんがいた。

 

「えっ?あっ・・・あの立花?」

 

 ヴァ―リが驚いている。

 

「ヴァ―リ・・・知っているのか?」

 

「知っているも何も・・・冥界、いや三勢力、いやいや全神話勢力で彼を知らない人はいない。」

 

 ヴァ―リからその立花って人の武勇伝を聞く俺は唖然とした。

 

 そっ・・・そんなすごいトレーナーが?

 

「この二人が希望となる新しい「仮面ライダー」か。どうだい?先代として・・・。」

 

「ある意味昭和ライダーの伝統だな。」

 

「なら・・・しっかり揉んでやろうかね。」

 

『・・・・・・。』

 

 立花さんの隣に現れるのは二人の異形。

 

 それは仮面ライダーの名を名乗っている者なら知らないわけがない偉大な存在。

 

「生きた伝説がくるなんて光栄もいい所だよ。」

 

 ヴァ―リも興奮を隠せないようだ。

 

 その二人はそれだけの存在だった。

 

 それは始まりの仮面ライダ―。

 

『・・・・・・。』

 

 仮面ライダ―1号。

 

 仮面ライダー2号。

 

「・・・大先輩って呼んでいいんですかね?」

 

 俺は・・・流石に震えていた。

 

 仮面ライダーを名乗る資格があるのか問われる様な気がして・・・。

 

「ふっ・・・まだ青いな。だが・・・そのあたりも見極めるつもりでいる。」

 

 1号先輩が笑む。

 

「俺も名乗れるのか?俺はそんなにふさわしいとは思えんぞ?」

 

「それを決めるのはお前だけじゃない。じっくり見極めさせてもらうぞ。」

 

 2号先輩が軽く肩を鳴らす。

 

「・・・それに加えて・・・。」

 

 そこに2体の巨体が現れる。

 

 それは・・・ドラゴンだった。

 

 一体は見覚えがある。

 

「はあい。昨日ぶりね!!

 

 五大龍王の一角――ティアマット。

 

 もう一体は・・・。

 

――――久しぶりだな。タンニーン。

 

――――悪魔になったとは聞いていたが、壮健そうだな。

 

「ぐはははははっ・・・ああ、本当にお前達も元気そうだ。あと、遅れたが娘達の誕生おめでとうと言わせてくれ。」

 

 ・・・元ドラゴンの最上級悪魔。

 

 それがタンニーン。元龍王という経歴をもっている。

 

「・・・・・・まさかこれだけの相手を用意してくれたのかい?アザゼル。」

 

 ヴァ―リも嬉々としているが・・・。

 

「ああ・・・それにあとゲストが3人いる。」

 

「こっちが修行の手伝いをするなんてねえ。」

 

「エイジさん!?」

 

 そこにはエイジさんがいた。

 

「欲望の王。特別ゲストとして来てくれてありがとうよ。」

 

「いえいえ。仮面ライダーは助けあいですから。それにこう言ったサバイバルには慣れていますし。」

 

 エイジさんまで来るなんて・・・。

 

「そして二人目・・・。」

 

「久々に弟子を鍛え直したくなったから来てやったぞ。」

 

 いつの間にかその場にいたのは・・・天道師匠でした。

 

 その手には・・・赤いカブト虫みたいなものがある。

 

 あれって・・・ギャー助のカマキリと一緒の?

 

「そして・・・最後のゲスト。」

 

 それはアザゼル先生の言葉と共に唐突に傍に姿を現していた。

 

『・・・・・・。』

 

 それの姿を見た皆が驚いている。俺だってびっくりだ。

 

「あっ・・・アギト・・・だと?」

 

 それはグランドフォームのアギトだ。だが・・・変身しているのは俺でもなければヴァ―リでもアーシアでもない。もちろんギルスであるネロも違う。

 

 しかも、見た目は俺が初期に変身したアギトのフォームに似ている。

 

 だが・・・感じる力は比較にならない。

 

「驚いてくれたか?アギトとしての大先輩にポルムの奴に通手があってな。異世界で最も進化したアギトを招待した。」

 

 いっ・・・異世界のアギト?

 

「ははは・・・まあ嘘はいっていないですね。」

 

 何故かアーシアは苦笑。

 

『・・・・・・。』

 

 そして、部長と渡、ネロ、ハルトの奴は目を点にしている。

 

 まるで「どうしてあなたがここにいるの?」と「そんなの聞いていないって!!」

 

 と視線で訴えているみたいだ。

 

「最も神に近い・・・いや神その物と言えるアギトだ。いや~ダメもとで頼んで良かったぜ。」

 

 無言でたたずむ異世界のアギト。

 

 それだけでその阿呆みたいな実力が分かる。確実に俺達二人よりも強い。それも圧倒的に。

 

――――――まさか・・・あの御仁までこういう形で参戦するか。

 

――――――ふふふ・・・でも、それだけ期待しているということでしょう?

 

――――――でも流石に驚いた。

 

――――――だが、これだけの化け物が揃う時点ですごいことだぞ?

 

――――――ええ・・・。まったく。

 

 仮面ライダーが5人。龍王クラスが二人。

 

 俺達の修行にとんでもないメンツが集まったな。

 

「さあ・・・お前達はこの超豪華なメンツでサバイバルゲーム方式でしごく。光栄に思ってくれ。」

 

 それを聞いたヴァ―リはさすがに畏敬の念を抱いた様子だ。

 

「・・・ふっ・・・これは凄まじいな。イッセー。」

 

「ああ。これは強くなれるぞ。これだけのメンツが相手なら。」

 

 俺達は確信していた。夏休み、これだけのメンツが相手なら確実に強くなれると。」

 

「・・・ほう。過酷になる修行を嘆くのではなく、強くなれる事に歓喜するか。戦士として高みをめざす姿勢は嫌いじゃないぞ。こいつらはしごき甲斐がある。」

 

 立花さんは呆れかえりながらも嬉しそうだ。

 

「さすがドラゴンと言うべきか。この二人・・・根性面では確実に合格ですよ?」

 

「ふふふ・・・流石お前の弟子だけのことはあるか?」

 

「ふっ、当然だ。俺の弟子だからな。」

 

 二人の先輩に褒められた天道師匠は・・・まんざらでもない様子。

 

「さあ・・・合宿の始まりだ。皆・・・さらに化け物になってこい!!」

 

 俺達は覚悟した。

 

 壮絶な修行が始まると。

 

 

 

 

 




 修行のサプライズゲスト・・・いかがでしたか?


 かなり無茶苦茶な修行になります。


 その結果を・・・楽しみにしてください!!

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