赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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まずはプロローグです。

 お試し版みたいなものです。

 この話だけでどの作品のクロスオーバーかわかってもらえるかもしれません。

 かなり・・・かなりめちゃくちゃです。

 とくにイッセー・・・かなり凄いことになります。7



プロローグ
プロローグ 十年前の大冒険


 それは、まだ俺達が小学五年生くらいの時であった。

 

「・・・なんか変なメンツだな。」

 

 俺・・・兵藤一誠。皆はイッセ―と呼んでくれるわけだが、そんな俺は妙な連中と大冒険を繰り広げていた。

 

「・・・俺・・・そんなに変か?」

 

 銀の髪をした外国人の少年―――ネロが少し拗ねたようにいう。

 

 結構嫌味な奴だが・・なんだかんだ言って俺と同じくらいに熱く良い奴だ。

 

 ただ、少し捻くれているだけのツンデレだと俺は思っているぜ。

 

「おい!!なんだその温かい目は!?まるでやんちゃな弟を見守るような!!?」

 

 気にするな。お前がすっごく良い奴なのはよく分かっているから。

 

 家族想い・・・姉ちゃんみたいな人を大切にしているのもな!!

 

「まあまあ。気にしてもしょうがないと思うよ。」

 

 それに女の子のように長い黒髪をした少年――――晴人が応える。

 

 女の子だったら絶対に良かったのにと思う。

 

 巫女服着ているから女の子だと思ったくらいだ。

 

「女の子みたいなの・・気にしているのに・・。姉様が無理矢理着せてこんな事になるなんて・・・。」

 

 それだけのスペックを誇る羨ましい奴だぜ!!

 

 それを弄る姉って・・・すっごく美人な予感!!

 

 でもなぜだろう、とんでもないSッ気を感じるぜ。

 

「変ねえ・・・勘弁してほしいよ。」

 

 そこに少し気弱な茶髪の少年―――渡が乗ってくる。

 

 こいつ気弱だと思うけど、結構やる時はやる男だ。

 

 それに楽器がすっげえうまい。歌も思わず聞き惚れてしまうくらいだ。

 

 気弱で引っ込み事案・・・まあ根暗だが、俺に無い物を持っている。

 

「ねえ・・・君今僕のことで失礼なこと考えているね。」

 

 それとすごく勘がいいのと地獄耳なのも追記しておくぜ。

 

「はあ・・・。まあ、ここまで来たのも何かの縁かな?」

 

 金髪の少年――――砕牙(サイガ)は少し面倒臭そうだが、笑っている。

 

 堅物なくらい真面目な奴だ。ぶっきらぼうだし。だが、きちんとこちらの言い分も聞いてくれるし、それでいて俺達の事を一番に考えている。

 

 口よりも行動で示す奴なんだろうな。

 

 勘違いされやすいけど、こいつ・・・すっげえ厳しくも優しい。

 

「しかたねえ。なんとかしてやるよ。面倒くさいけど。」

 

 面倒といいながらも頼もしいぜ。

 

「もっと鍛えんとだめのようだな。ハハハハ・・・うん、今からでもマラソンを。」

 

『待てい!!』

 

 そこに白髪に黒い肌の奴――鋼鬼こと鋼兄。陽気に笑うが、どんな困難でも前に立って俺達を引っ張ってくれる頼りになるみんなの兄貴だ!!

 

 鍛えることを第一に考えている筋肉馬鹿だけどな!!

 

「はあ・・・このトレーニング馬鹿が・・・。」

 

 ネロも結構痛烈な皮肉を飛ばす。

 

「すまんネロ。だが、響鬼さんを目指しているからには、日頃から適度な修行は必要なんだよ。」

 

「・・・今でも十分すごいのにか?」

 

「冗談だろ。人間ってすげえな。」

 

 鍛えているおかげか鋼兄。落石を拳で割った。サッカーボールほどの大きさを拳で割るって・・・どんな鍛え方をしている!?

 

「鍛えてますから。」

 

 そう言いながらあいつはシュッと前に出す、どうも師匠の癖らしくてそれが移ったらしい。

 

 一体どんな化け物師匠なんだ?

 

「よっしゃぁぁぁぁぁぁ!!とにかくここから脱出だ。」

 

 まあ、俺がこんな変なメンツと会ったのは本当に偶然であった。

 

 たまたまその場に居合わせ、ある遺跡の崩落に巻き込まれたのだ。

 

 そこで六人は遺跡のトラップや変な怪物に対して力を合わせて戦っていた。

 

 ネロは持ち前の戦闘センスを生かして遺跡の中にあった大型の剣で。

 

 ハルは実家で教わった退魔の力。

 

 王子は細い棒を社交ダンスを踊っているかのように優雅に舞って振るう。

 

 サイは変わった形をしたナイフ。彼が言うに、ソウルメタルという特殊な金属で出来たたものらしい。すっげえ重くて俺達は持てなかったぜ!!

 

 何故か鋼兄とネロは簡単に持てたがな!!

 

 それとその鋼鬼は・・・体一つでそれ以外は何もいらねえ!!

 

 あいつ全身が凶器だ。

 

 そんなあいつらに比べて俺は普通だ・・・普通すぎる!!

 

 そこまですごい事は出来ねえのが悔しいぜ。

 

 まあ、そんな時だったぜ。

 

 とんでもない奴が出てきたのは・・・。

 

 

 

 前代未問の強敵。

 

 まだ子供の俺達に大型のドラゴンゾンビは荷が重すぎる相手。

 

 皆・・・倒れている。

 

「はあ・・・はあ。」

 

 俺を除いてだ。

 

「やらせねえ・・・。」

 

 立っているのは意地だけだ。。

 

 皆・・・一緒に戦って分かっていた。

 

 すっごく良い奴らだとな。

 

 死んでほしくねえ。俺だって命は惜しいし・・・こんな化け物すっごく怖い。

 

 だがよ・・・今が意地を張る時なんじゃねえか?

 

 どうしようもない。何もできないガキとそれを小指で簡単に殺せそうなドラゴンゾンビ。

 

 絶望するしかねえ。

 

 だがよお・・・吠える事くらいは俺にだってできるぜ。

 

「俺の・・・。」

 

 声に出すと・・・不思議だ。身体の震えがなくなる。

 

「俺のダチ公に・・・手をだすんじゃねえええええええぇぇぇぇ!!」

 

 だから力の限り叫ぶ。せめて俺だけ狙えと。

 

 だが、俺の渾身の雄叫びに意外な奴が応えやがった。

 

――――――力が欲しいか?

 

 それは内側から聞こえてくる声。

 

「誰だ?」

 

 それは・・・多分俺にしか聞こえない声。

 

――――――お前は力が欲しいか?

 

 だが、確かに問いかけてきている。

 

 今俺が最も欲しい物を・・・。

 

「・・・ああ。欲しい。」

 

 迷う理由はねえ。

 

「ほしい・・・力が・・・欲しい!!」

 

 このどうしようもなく可笑しくて、どうしようもなくお人好しなダチ公共を守る為の力が欲しい!!

 

―――――いいだろう。ならくれてやる。この赤龍帝の力を。

 

 其の言葉と共に俺の左腕が光る。

 

 すると・・・左腕が赤い篭手に覆われたのだ。

 

――――――確かに面白い。

 

――――――誰だ?

 

 それと同時にもう一つ別の声が聞こえてきた。

 

―――――その熱き魂。私の心にも届きました。

 

―――――お前は何者だ?

 

――――――私は××。もう名も無き神の残滓。

 

―――――カッ・・・神だと!?名もなき神って・・・まさか!?光の・・・。

 

――――――流石は天龍、私の事を知っているようですね。

 

 その言葉と共に、俺の身体に人の形をした光が入っていく。

 

――――――これは私の最後の種。その一つをあなたに。そしてもう一つを・・・。

 

 もう一つの人の形をした者が,ネロの中に入っていく。

 

――――――私の最後の欠片が・・・世界に変革をもたらすことにならんことを・・。

 

 その言葉と共に、俺の腰にベルトが現れる。

 

――――まさかこの力・・・神殺しの竜の力だというのか?

 

 それと同時にもう一体,別の龍が傍に置いてあった銅鏡からでてきた。

 

 それは紅の龍であった。

 

 あいつもどうも俺を見ている。

 

―――――――まさか、あいつと同じ馬鹿がここにもいたか。

 

 声は母さんと同じくらいの歳の女性の声である。威厳溢れる女帝のような声の響きをしている。

 

 おい、人を馬鹿馬鹿言ってんじゃねえ!!

 

 馬鹿なのは認めるが連呼されると腹が立つ。

 

――――――でも・・・あいつと同じ素晴らしい馬鹿。実に心地よい。この世界での私の契約相手にふさわしい。

 

 其の言葉と共に俺の右腕が熱くなる。

 

 右腕を見ると、龍の頭を平べったくしたようなガントレッドが現れた。

 

 なんだ?これ・・・。

 

――――なんだ?お前のような存在・・・私は知らないぞ。

 

―――――知らなくて当然だ。だが、私もこいつが気に入った。契約させてもらうぞ。何・・語る時間はじっくりとある。お前に面白い特典もつけてやれるしな。

 

―――――特典?ほう・・・なら後で話を聞かせてもらおうか。

 

 特典?何にか交渉しているみたいですね?でも・・・俺はどうなるの?

 

 だが、そんな戸惑いもすぐに消える。

 

 腰のベルトが光を放ち始めたからだ。

 

 それに呼応するように

 

 左腕の篭手の宝球も輝く。

 

 右腕のガントレッドの龍の眼も光が灯る。

 

 その光の中、俺は思わず叫ぶ。

 

「・・・変身!!」

 

 

 

 

 そこから先の記憶はない。

 

 気が付いたらドラゴンゾンビの姿は最初から何もなかったように姿が消えていた。

 

 そして、天井に大穴が開いており、そこから助けがきたことだ。

 

 

 

 


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