赤龍帝の幼なじみ達   作:THIS

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 遅くなりましたがエピローグです。

 注意点はひたすらカオスです。注意してください。

 では・・・どうぞ!


エピローグ そして新しい日々がはじまる

 SIDE イッセ―

 

 俺はこの後ずっと家で寝ていたらしい。

 

 気付けば朝だったし。

 

 まるで昨日の戦いが夢のように思えるぜ。

 

「夢とは失礼だぞ。」

 

 いや訂正だ夢じゃねえ。

 

「そうよ。あんただ私達の力を存分に振るったというのに?」

 

 ドライク、そしてクレアがいる。そして・・。

 

「・・・そうか。もう自在にベルトがだせるのか。」

 

 意識すればすぐにベルトが腰に現れている。

 

「その気になればもう何時でも変身可能か。」

 

 俺は確実にアギトとして覚醒してしまっていた。

 

 そして、ネロの奴も同じような状況なんだろうな。

 

 傍にはデフォルメ化されたドライグとクレアがいる。

 

「でも、力を使う時は慎重にね。あなたの存在は・・・神話に対する反逆なんだから。」

 

 迂闊に変身できないな。でも力の訓練もする必要もあるから・・・。

 

「場所はまた・・・リアス嬢に確認すればいいだろう。」

 

 今度相談しないとな。力の暴発を防ぐためにも色々と試したい。

 

 色々と思うところはあるが・・・とにかく学校へといこうか。

 

「いい忘れたが、あれから二日たっている。お前・・丸一日寝ていたんだぞ。」

 

 まじか?

 

 まあ・・・あれだけの大怪我だったから無理もない・・。

 

 んん?その割には怪我がない。痛みどころか・・・。

 

「詳しくは後で分かるだろう。ただ・・・彼女に感謝するのだな。」

 

 彼女って・・・もしかしなくてもアーシアか?

 

 そう言えば・・・アーシアはどうなったんだろうな?助かった事は見届けたんだが・・・。

 

 そうやっていつもの通り学校にいく。

 

「よお。体の調子はどうだ?」

 

 鋼兄とネロ、そして渡が声をかけてくる。

 

「丸一日寝ていたからね。」

 

「ああ・・・生き返った気分だ。それであれからどうなった?」

 

 俺の質問に三人は結構意地の悪い笑みを浮かべる。

 

「それはもうすぐ分かるぜ。」

 

「そうそう。もうすぐだよ。」

 

「楽しみにしておけ。」

 

 なんだ?すっごく意地が悪いぞ。

 

 そしてHRになると・・・。

 

「なぜか分かりませんが・・・またまた転校生です!!今回は・・・ふふふ・・・ふふふふふ・・・野郎共も子猫ちゃん達もみんな喜べ!!」

 

 おい。なんだ?また転校生か?

 

 ・・・・・・あれ?この流れつい最近もあったような。

 

 ってまさか!?

 

「さあ・・・あなた達は入ってきなさい!!」

 

「・・・面倒臭い。」

 

「ウィ―・・・今回はこのノリに対してはそう思う。」

 

「あわあわあわ・・・。」

 

「・・・・・・はい?」

 

 そこにいたのは・・・なんと俺の知り合いどもだった。

 

「転校生の・・・操真晴人です。」

 

「同じく冴島 砕牙です。」

 

「アーシア・アルシェントです。みなさんよろしくお願いします。」

 

「・・・・・・・・はい?なっ・・なんでみんながここにいるんだ!?」

 

 あいつらが・・・転校生として転入してきやがった。

 

 アーシアの元気そうな顔を見られてよかったけど・・・これは不意を突かれた。

 

「あっ・・驚いた。ふふふ・・・よし。仕返しは完了っと。」

 

「あれだけ心配させてんだ。当然だろうが。」

 

 ネロが笑う。

 

「そうそう。あと副担任ができますのでみなさん仲良くしてください。キリエさん。」

 

 だが、その名前にネロの表情が凍りつく。

 

 入ってきたのは柔らかい白のワンピースを着たキリエさん。眼鏡もかけている。

 

 美人先生の登場に教室内がざわめき立つ。

 

「・・・・・はい?」

 

 ネロ。これはお前も知らなかった事のようだな。

 

「みなさん・・・新しく音楽を教えることになりましたキリエです。よろしくお願いします。ネロ。驚かせてごめんなさいね?」

 

 ネロに向かって微笑むキリエさん。うん・・・おちゃめな表情も見せるのか。

 

 ははははははは・・・・・もうどうにでもなれ!!

 

 

 

 

 その後、部室にて・・・。

 

「おい・・・お前ら・・・よくも俺までだましてくれたな。なんだよ!キリエが学校で働くことは知っているけど、先生になるなんて聞いていないぞ!!」

 

「ドライクとクレア、アギトの事を黙っていた事に対する意趣返しだ。同じくらいに驚いたんだからな。」

 

 ネロ・・・お前の気持ちは分かるぜ。あれは驚いた。

 

「鋼兄も渡・・・サイに、ハルまで・・みんなグルになりやがって・・・。ってそんなにあれ驚いたのか?」

 

「生まれてあれだけ仰天したのは数えるほどしかない。この業界を知らないお前はピンとこないが、お前らはそれだけの重大な秘密をかかえていたんだぞ?」

 

 鋼兄が仰天ね。まあ・・・あいつらと付き合いの長い俺からすると今更なんだが・・。

 

「ふふふふ。」

 

 そんな光景をキリエさんは微笑ましく見ているし。

 

「キリエ。頼むから笑うなよ。俺は怒って・・・・。」

 

「だって・・・あなたにこんなにたくさんの友達ができてうれしくて。魔剣騎士団じゃあはみ出し者だったし嬉しくて。」

 

 やっぱりネロ。向うでは友達はいなかったか。

 

「お前は俺の保護者か?」

 

「姉みたいなものでもあるわよ。違うかな?」

 

「・・・・・そうだったな。はあ・・・。」

 

 ネロ。お前・・・絶対にキリエさんには敵わないな。

 

 あの天使の微笑みには敵わない。今は実際に天使だし。

 

 その後ろで部長は深いため息をつく。

 

「はあ・・・なんかこのオカルト研究部。一気に人外魔境になったわね。」

 

 ってそれは流石に・・。

 

「悪魔だけならともなく。天使、堕天使、そして鬼に騎士、ファンガイアにアギトよ?そこにドラゴンまでいる状態を人外魔境と言わないでなんといえばいいのかしら?」

 

 あら・・・そう言えばそうでしたね。思えば色々なメンツがあつまっているよ。

 

 うん。確かにすごいぜ。

 

「いい得て妙だな。」

 

「くすくす。今後もよろしくお願いね、みなさん。」

 

 ドライクとクレア。お前達も出てきたし。

 

「さて・・・イッセ―。あなたも元気になったところで説教の時間よ?」

 

 あっ・・・あれ?なんか部長・・・怒ってらっしゃる?

 

「あれだけ無茶したのですから・・・しっかりとしつけないとね!!」

 

 木場・・・小猫ちゃん助けて!!

 

「ごめん。でも僕も説教は受けるべきだと思うんだ。」

 

「諦めが肝心。あれは無茶すぎる。」

 

 ああ・・・二人とも見放したし。

 

 えっと・・・なぜか仲良く話し合っている朱乃先輩。そしてレイちゃんは?

 

「・・・ふふ・・今のあなた・・・なんかいじめ甲斐がありそうね。ゾクゾクする。」

 

「えっ・・・と・・・。すごいSですね。・・・今の内に仲良くなっておかないと、今後の将来設計で最大の難関なんだし。」

 

 特にレイちゃんが朱乃先輩に必死でお近づきになろうとしているみたいだけど?

 

「なんか堕天使だけど可愛い妹分ができたわ。よろしくね。」

 

「はっ・・はい。」

 

 というより・・・いじめないでください!今いじめられたら何かに目覚めそうです!

 

「まあまあ・・・慰みに音楽を奏でてあげるから。そうだね・・・。何かリクエストは。」

 

「だったら我ための作ったあれがいい。」

 

『!!?』

 

「まっ・・・また現れやがったな。ゴスロリ娘。」

 

 ネロの言葉通りだった。

 

 渡が何か奏でようとしたら・・・いつの間にかオ―フィスちゃんまで来ているし。

 

「・・・・・・・・・・・・。」

 

 あれ?ドライクさん?どうしたのですか。間抜けなまでに口を開けたまま茫然としていますよ?

 

「なっ・・なんでお前がいるんだオ―フィス!!・・・いやウロ・・・。」

 

 ドライクが何かを言おうとした瞬間だった。

 

「・・・・・ギロ。」

 

 彼女の鋭い視線が俺・・・・いや正確にはドライクに向けられるって・・・オイオイオイオイ!?

 

 睨む仕草はすっげえ可愛い。うんすっごく可愛い。

 

 でもね・・・何かすっげえこわいよ?視線に込められた何かがすっげえこわい!!

 

「ガタガタガタガタガタガタガタガタ・・・・。」

 

 実際に向けられていない俺がこれなのに・・・ドライクなんて小刻みに震えているし。

 

 えっと視線で何か訴えかけているような・・・。

 

「だっ・・黙っていればいいのか?」

 

 ドライクの言葉に頷くオ―フィスちゃん。

 

「わっ・・・わかった。相棒済まぬが彼女についてはそう言う事で頼む。」

 

 あれ?ドライクさん?なんであなたがあっさりと引き下がるのですか?

 

 二天龍なんだろ?どうしてだ?

 

「何が・・・どうなっている?あいつ・・・昔とは性格がまるで違うぞ。」

 

「・・・・・俺に聞くなよ。って・・・クレア?」

 

 クレアがオ―フィスへと向かっていくし。

 

「ねえ・・・同族のよしみで仲良くしたいんだけどいいかな?」

 

「・・・仲良く・・・・・?」

 

 クレアの提案に首をかしげる。うん・・・いちいちかわいい。

 

「愛しい人がいるんでしょ?色々と情報があるから、相談にのるしさ。こっちも色々と教えて欲しいことがあるのよ。どうかしら?」

 

 そう言ったクレアとオ―フィスは見つめ合い。

 

 小さなクレアの手とオ―フィスがかっちり握手。

 

「よろしく。異界の龍。」

 

「クレアってよんで、オ―フィス。あとお近づきの印にどうぞ。」

 

 しかも何かカードを渡しているし!!

 

「分かったクレア。ありがたく受けとる。」

 

・・・・・なんか変な友情が生まれていますよ?というか・・・あの子もしかしてドラゴンなのか?それも相当強力な力を持つ?

 

 ドライグが視線だけで委縮するほどの力って・・・。

 

「うんうん。オ―フィスが色々な人と仲良くなるのはいいことだ。」

 

 感慨深そうに見ている渡・・・お前。何を手懐けた?

 

「私もなかよくしたいです!!」

 

「そうね。私もいいかしら?もうなんだか抱きしめたいくらいに可愛い子だし!!」

 

「我・・・歓迎する。でも苦しい。」

 

 そこになぜかアーシアちゃんとキリエさんまで加わっているよ!!

 

 キリエさんなんか抱きしめて頬すりしているし。

 

 苦しそうに手をじたばたさせている辺りが逆に可愛いのは黙ってやろう。

 

 っていつの間にか体が浮いている。

 

「さてさて・・・お仕置きの時間よ、覚悟しなさい。」

 

 あれって部長の使い魔・・・カ―ミラだよな?俺を掴んで持ち上げられるってどんな力をしてんだよ!!

 

「さて・・・まずはどこから・・・。」

 

 ああ・・・もう。俺・・・これからどうなっていくんだ!?

 

「はあ・・・平和だな。」

 

「そうにゃ・・・。」

 

 鋼兄と黒歌さん・・頼むから夫婦でまったりとしないで!!

 

「お姉さま、鋼鬼さん。お茶がおいしいですね。」

 

「ああ。いいお茶だ。朱乃どの・・いいお手前で。」

 

「あらあら。茶道に心得が?」

 

「世話になった場所が甘処だった故に。またあそこのお茶菓子も買ってくるよ。」

 

「楽しみです。」

 

「おいしいです。朱乃さんもすわってくださいよ。私も手伝いますし。」

 

「悪いわね。ハル君も一緒にいらっしゃいな。おいしいドーナッツも買ってくれたんだし。」

 

「じゃあ・・遠慮なく。」

 

「ってハル君ったら口元が汚れている。ちょとじっとしていて、今拭くから。」

 

 小猫ちゃんも朱乃先輩もお茶を飲みながらまったりしないで!!

 

 レイちゃんとハルの野郎も一緒に楽しんでいやがる。

 

 しかも、さりげなくイチャついているなんて・・・うっ・・うらやましくないからね!

 

 くそ・・泣けてくるぜ。

 

「よし・・・手合わせ願うぜ。サイ・・木場!!」

 

「面倒だけど受けて立つよ。でも・・・変身とデビルトリガ―は無しの方向で。こっちも鎧はつかわないから。」

 

「ねえねえ。サイ君の使うアバン流刀殺法に興味があるんだけど・・・。ネロ君が使うレッドクイーンとあの刀にも。」

 

「ほう興味あるのかい。あれは三つの技から構成されていてね。それを極めて初めて奥義が・・・。」

 

「俺もおしえてくれや。役に立ちそうだ。」

 

 ネロとサイ、木場の三人は手合わせする相談しているし。

 

 そっちはそっちでバトルマニアですね!!

 

 部長こんな状況でいいのですか?

 

「問題ないわ。こうなったら開き直りが肝心よ。」

 

 そうですか。

 

 もう・・・同好会じゃなくて部として成立しますよ。このメンツ。

 

「イッセ―さん・・・ファイトです!!」

 

 アーシアの楽しそうな顔がせめてもの救いだね。

 

 なんかこう・・・癒されるぜ。

 

「さて・・・まずはねえ。」

 

 ああ・・・ここから俺はどれだけの説教を受けることになるのか分からねえ。

 

 でも平和なのは間違いないぜ。

 

「相棒。まあ・・・頑張れ。骨は拾う。」

 

 ありがとうなドライク。俺・・・逝ってくるわ。

 

「ふふ・・・O☆HA☆NA☆SIの始まりよ。」

 

 ああ・・・死亡フラグが見えてきた。

 

 

 

 

 あれ?俺・・・何時の間に帰ったんだろ?

 

 気が付けば俺は家に帰っていた。外はもう夜か。

 

 って八時かよ。

 

「・・・おお・・・ようやく相棒が元に戻ったぞ!!」

 

「恐るべきはリアスさんね。あの子もいい素質をもっているわ。」

 

 ・・・リアス部長。あなたは恐ろしい人だ。

 

 まさか一気に四時間も意識が吹っ飛ぶとか。

 

「本当に帰りは危なっかしくてたいへんだったぜ。」

 

「リアスさんのあれは中々強力ね。」

 

 ネロとキリエさんが付いてきてくれたようだ。

 

「はははは・・・それでも結構精神的にも成長しているようだな。」

 

「私もあれは喰らいたくないにゃ・・・。」

 

鋼兄は嫁さんと一緒にきているし。

 

「ウィ―・・・あきれるほかないね。」

 

「くすくす。あなたと出会わなかったら、あの人に消される未来が見えた気がするわ。」

 

 ハル、レイちゃんも呆れているし。

 

「・・・なんだろう。この疎外感。」

 

 サイ。お前の気持ち何となく分かる。

 

「まあまあ・・・気にするなよ。」

 

 渡。それはお前が無意識のリア充だから言えるんだよ!!

 

「リア充ってなに?」

 

 ああ・・・オ―フィスちゃんまでついてきているし。勝手に心を読まないでくださいよ。

 

・・・って・・。

 

「おい!!なんでみんなここにいるんだ!?」

 

 何時の間にか俺の家に幼馴染共が全員集合しているじゃありませんか!!

 

 相方まで全員一緒だし。

 

「何って・・・みんな一緒に住むからだ。」

 

 鋼兄。そんなとんでもないことをあっさりと言わないでくれ。

 

「みんな家がないし、ネロがお世話になっていることを聞いてね。」

 

 キリエさんが申し訳なさそうに応えてくれますけど・・・どうすんだよ!!明らかに人数オーバーだよ!!

 

「安心しなさい。その点に関してはソロモン王にお願いしてあるわ。」

 

 リアス部長も一緒だったのですね。そして、ソロモン王って・・・。

 

「増改築の魔法。あれは簡単でよかったよ。もう完了したよ。みんなのリクエストにあった部屋にしてあるから。」

 

 そうですか。ハルの野郎がすでに例の指輪の魔法を使っているのですね。

 

 ちょっと見せてもらうと・・・俺が学校に行く前と後で大分変わっていやがる!!

 

 地下室できている上に、二階建だった家が四階建になっていやがる。

 

 しかも一階、二階も全体的に広くなっていませんか!?特にキッチンとリビングが広い!!

 

 五十インチ以上はある超大型のテレビもありますよ!!

 

「土地の購入ありがとうございますね。リアスさん。」

 

 俺が学校に行って、戻ってくるまでの時間の間にやったというのですか!?

 

 すげえな・・・魔法って。

 

「何をいっているの。これくらいお礼にもならない。まあ・・・キリエさんが天使になったという謎の現象もあるし、まだ事件は解決したわけじゃないわ。アギトの件もあるし、みんな一緒にいてもらった方が今後対応がしやすいってね。」

 

 なるほど。それでこんな無茶をしたのね。

 

「ここにいるメンバーは私の眷族だけじゃなく、チームイッセ―として将来は機能させるつもりよ。もちろん各方面の交渉があるから出来るとは限らないけど。」

 

 んん・・・アギトと言えばもう一人いたよな?

 

「それともう一人。」

 

「たっ・・・ただいまです~。」

 

 そこには買い物袋を提げたアーシアがいた、

 

「彼女もここで住むのよ。」

 

「イッセ―さん。よろしくお願いします。」

 

 心から嬉しそうなアーシアの笑顔。

 

 助ける事ができて本当によかった。

 

 これから幸せになってもらわないといけないんだ。

 

「・・・・ああ。よろしくな。」

 

 歓迎するぜ。

 

「大好きなイッセ―さんと一緒に住む事になって本当にうれしいです。」

 

 えっと・・・だ。

 

 あっ・・あれ?

 

 俺ってもしかして・・・アーシアに好かれている?

 

「君の夢の第一歩が彼女なんだね、」

 

 顔を赤らめて笑顔の彼女にドキドキが止まらん!!

 

 とっ・・友達になっただけなんだけど・・・あれ?

 

「大事にしてやれよ。何となくだが近い将来、お前をめぐる争奪戦が始まりそうな気がする。その中でアーシアちゃんは大きな一歩を踏み出したということだ。」

 

 鋼兄。こんな俺をとりあう連中がいるとでも?

 

 はあ・・・すぐにはわからん。勘違いかもしれんし。

 

 でも、一緒に暮らすのか。妹分が増えた気分だぜ。

 

 両親に関しては・・・うん気にしないでおこう。

 

 多分悪魔の交渉をしたと思うから。特に部長、ハル、それと・・・多分渡辺りが参加してそうだし。

 

「ふふふ・・・それとイッセ―。君もだいぶ業が深くなってきたね。」

 

 あれ?ハルの奴が手に持っているやつって・・・おおおおおおい!!

 

 秘蔵のDVDじゃねえか!!もちろんエロの方の。

 

「そうだった。イッセ―さんに説教をしたいと思っていたのですよ。まったく、ネロの教育にもよくないので今後控えてもらおうかなと!!」

 

「いや・・・キリエ。別にそれくらいいいじゃねえか。」

 

 まずい。キリエさんが怒っている。俺に説教ってもういいから!!説教は一度で十分!!

 

 ネロ。頼むから止めてくれ!!お前しかキリエさんを止められない!!

 

「・・・いや良いのあったから借りたにゃ。これを参考に子づくりでも。」

 

「///////。」

 

 黒歌さん・・・たっ・・・たのむから参考書にしないで。それってどんな羞恥プレイなんだよ!!

 

 鋼兄は真っ赤になって顔をそむけているし。

 

「エロもまた生きるには大切なことなんだよ。性欲が強いというのはそれだけ生きる意思もつよい。英雄が好色なのもそう言ったところにあるのかも。」

 

 渡。理解してくれるのはうれしいけど、それはそれできつい!!

 

「・・・エロってなに?子づくりって?」

 

「なんですか?エッチなことってそんなにいけないことなのですか?」

 

『・・・・・・・。』

 

 オ―フィスちゃんとアーシアの言葉に、場の空気が凍りつく。

 

「・・・ええっと・・・そっ・・・そそそそそのね。えっとネロ!!何から説明すればいいかな!?」

 

「そこで俺に振るな!!」

 

「一応堕天使なので色々とおしえてあげようかな?」

 

「冗談でもやめてください!この二人はまだ真っ白なのですよ。あのDVDの内容のような変な知識を与えたら大変なことに!」

 

「じょ・・・冗談ですから。そうなるとどうすればいいでしょうか・・・部長!!」

 

「わっ・・私に振らないでよ!!うわ・・すごいカオス。」

 

 うわ・・・あの二人の質問にみんなが混乱しているよ。

 

 キリエさんがすっごく混乱していて、ネロが呆れかえってるし、レイちゃんが教えようとするのをキリエさんが必死で止めて、とばっちりが部長までくるし・・・。

 

 あれ?その前にキリエさんが顔を真っ赤にさせてDVDの内容を言っているけどそれって・・・

 

 みたのか?

 

 みてしまったのか?あの業が深いあれを!?

 

 あきれ返っている俺の肩を叩くのはサイだ。

 

「頼むから陰我だけは生み出さないでくれ。」

 

 何で俺がホラーを呼ばないといけねえ!!

 

「お前の場合は性欲だけでとんでもないのが出てきそうで怖い。使徒ホラーが出てきてもおかしくない。討伐が面倒すぎるぞ。」

 

「・・・・・・・・・。」

 

 ひっ・・否定できん。俺の性欲は天井知らず!!それでもしたら・・・。

 

「頼むから否定してくれ。はあ・・・今の内に処理はしたほうがいいかな。後・・・余計なお世話かもしれないけど、DVDやエロ本の隠し場所はもっと工夫した方が良い。おかげで君が目を覚ますまで、大騒ぎだったよ。」

 

 えっと・・・隠し場所の工夫をした方がいいという指摘と大騒ぎ?

 

 嫌な予感しかしません。

 

「キリエさんがイッセ―の部屋を掃除して、DVDを見つけたんだ。パッケージじゃ分からないようにしていたのがあだにでたね。映画だと思って黒歌さんとレイちゃんと一緒にリビングでみてしまったんだよ。届いたばかりの巨大なテレビでね。」

 

「う・・・おおおぉぉぉぉ・・・。」

 

 リビングには五十インチの巨大なテレビがあるが・・・よりによってあそこで見たのかよ!!

 

 そんな大画面でエロDVDって・・・。

 

 音響機器もあるから大音量で実にリアルだったんだろな・・。

 

「アーシアとオ―フィスがいなくてよかったと思っている。」

 

 鋼兄。それはせめてもの・・・救いなのか!?

 

 新調したリビングのテレビで初めてみたのがエロDVDってなんだよ!!

 

「ははははははははは・・・・・。」

 

 もうだめだ。アギトになった時点でしていた覚悟とは別の意味で俺は今までの日常からサヨナラしないとけねえようだ。

 

「エッチのなのは許せません、わっ・・私がネロとあんなことを・・・。」

 

「同じ男としてわからないでもないが・・・頼むからイッセ―自重してやってくれ。キリエが暴走すると色々と厄介だ。」

 

「たのむからもうそれくらいでかんべんしてくれええええええぇぇぇぇぇ!!」

 

 俺に・・・プライバシーを求む!!

 

「相棒今更じゃないのか?」

 

「私達は全部理解しているというのに?」

 

 ははは・・・そう言えばそうだった。泣けるぜ。

 

 こうして俺の家は一気ににぎやかになった。

 

 

 




 最後はイッセーの羞恥プレイでおわりました。

 こんな騒がしい日常が普通になっていきます。


 次話からライザー編。

 リアスの魅力をうまく出せるかがカギですね。がんばらせてもらいます。

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