皆大暴れさせますのでよろしくお願いします。
多分・・・色々と突っ込む処もあるかもしれません。
SIDE 木場。
教会を粉々に破壊して現れた巨大な赤い龍と赤いドラゴン。
その身体から溢れる凄まじいまでの覇気に皆は驚いていた。
そして・・フリード達が従えていたカニの怪物達が怯え始めていたのだ。
「ドッ・・ドラグレッダ―・・・。」
「なんであいつがここにいるんだ?」
「どっ・・どうしたのです?なんであなた達がおびえているのですか?」
フリードが自身の契約モンスター達の異常に戸惑う。
「あれは・・・無双龍ドラグレッダ―。我々の世界の・・・強き者の一体。お前達の世界でいう・・・二天龍に相当する龍だ。」
なっ・・・なんだって?
二天龍クラスのドラゴン?
もう一体教会の壁を突き破って現れたのは巨大なドラゴン。
「我が名は二天龍・・・赤龍帝なり。我が相棒と共に・・・お前らを焼き尽くしてくれる。」
彼の咆哮と共に教会は完全に倒壊。
それと共に・・・教会の中に立つ二体の異形がいた。
「・・・・・これは驚いたわね。」
そんな時に部長達がやってくる。
「何なのよ・・・この異様な覇気。」
部長の周りを飛んでいるカ―ミラはドラゴン達から発せられる覇気に顔をしかめている。
―――――<BOOST!!>
金色の異形の左腕の篭手に僕は見覚えがあった。あれは・・・イッセ―君の神器。
「そうか。イッセ―はアギトであるだけじゃなくて・・・神滅具も備えていたのね。赤龍帝の篭手(ブースデット・ギア)。持ち主の力を十秒ごとに倍化するあれを・・・。」
・・・っ神滅具だって!?イッセ―君、君はとんでもない神器を・・・。
そしてアギトって・・・。
「・・・そして、もう一体の契約龍も二天龍に相当する異界の龍か。おそらく、その召喚機に眠っている力も神滅具クラスなのは疑う余地はないわね。現に滅んだはずの赤龍帝の肉体を一時的とはいえ・・・復活させている。」
・・・・そうか。イッセ―君が紹介すると言ってくれた右腕の召喚機の契約相手。
それが・・・あの赤い龍か。
君はとんでもない存在と契約していたんだね。想像を絶する相手と。
「はははは・・・まいったわ。あの時の龍だ。」
「ああ。俺達を助ける時に現れた赤い龍。久しぶりだな。」
鋼鬼さんと渡君、そしてサイガ君はその龍を知っているというのか?
「・・・・ええ。あなた達もあの時よりも強くなっているわね。」
赤い龍が僕達の声に答えてくれた!?
「相棒が世話になった、だが・・・ここからは相棒達の戦いだ。手出しはしないでもらおう。」
「安心しろ無粋な真似はせん。」
「そうか・・・お前とは話が合いそうだな。」
「なら後で語ろうじゃないか。」
鋼鬼さんも赤龍帝の言葉に笑みを浮かべて応えているし。
「・・・私はとんでもない勘違いをしていたようね。私はイッセ―の幼馴染全員が人外だと思っていた。」
うん・・何が言いたいのか僕も分かった。
「でも・・一番とんでもないのは他ならぬイッセ―自身。多分彼が一番の怪物よ。どれだけの潜在能力を秘めているのか想像もできない。」
恐ろしい潜在能力を秘めていたね。イッセ―君。
部長。あなたはとんでもない存在を眷族にしてしまったようですよ。
兵士の駒八つ分でも絶対に釣り合わないくらいに。
「それと・・・きっとこの駒も彼女が呼んでいるのね。」
部長は僧侶の駒を取り出す。その駒が・・・光っている!?
その現象はイッセ―君の時と同じ。つまり・・・。
「私・・・多分もう一人とんでもない子を眷族にすることになるわ。」
SIDE イッセ―。
炎に包まれ倒壊していく教会。
その中でアギトとなった俺はあの女王と対峙する。
「ぐっ・・・我に勝てると思うのか?」
俺の行く手を黄色の奴が阻もうとするが。
―――――<BOOST!!>
ブーストされていく力を拳に込める。
そして・・・斬りかかってくるナイフをかわしつつ、カウンターで拳を繰り出す。
それだけで黄色は吹っ飛ぶ。
前とは違い・・・倍化する力の上限が天井知らずになっている。
十秒ごとといったが・・・多分それよりも早く倍化が進んでいるようだしな。
「・・・あの時狩れなかったつけが・・・こんな形で・・・。」
そして、そのまま爆発して果てた。
「・・・こんなアギトがいていいのか?力が・・・際限なく上がっていく・・・。」
もっと・・もっと力があがる。もう何倍に力が上がったのか数え切れない。
あいつらの前に残り四体が現れようとするが・・・。
「おいおい・・・お前らの相手は俺達だぜ。」
青と赤をネロが巨大な拳の一発でふっ飛ばす。
そして・・・擦れ違い様に左腕の黄色い突起がヒレの様なカッタ―に変化し、青を切り裂く。
切り裂かれ爆散するのを見て赤は雄叫びをあげなら剣で斬りかかるが・・その剣を蹴り飛ばし、拳で殴る。
怯んだその隙にネロは叫ぶ。
「があああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!1」
その叫びと共に・・・踵から鋭い爪が生えてきたのだ。
そして、踵を振り上げながらネロは飛び上がり、その踵の爪を残った赤に振り下ろしたのだ。
「ぐああっ!?」
切り裂かれる赤。それに対して再び叫ぶネロ。
そして、そのまま後転しながら相手を蹴り飛ばす。
「がっ・・・ぐ・・・ぐおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!」
それと共に赤は爆発して果てる。
「・・・・言っておくけど、俺の怒りはこんなものじゃない。でも・・・ここはイッセ―君達の見せ場なんでね。君達で我慢してあげるよ。」
黒と白に向けてはハルが・・・相手になっていた。
「・・・・スネークバイト。」
黒が付き立てた槍の先端を右手で掴む。そして・・そのまま握り潰してしまった。
「そっ・・そんな馬鹿な。私の槍が・・。」
「それと・・・もう一つ。まだ俺も、そしてキリエさんも諦めていない。」
その言葉を聞いてアーシア達の方を見てみると、キリエさんが息絶えたアーシアに向けてなにかをしていた。
それは淡い光であった。
「どんなにわずかなでもいい。希望があるのなら、俺はそれに賭ける。」
ハルは銃に変形させた武器に指輪を当てる。
それと共に黒が殴り掛かるが・・それをかわしつつ銃口を押し上げたのだ。
引かれる引き金。それお共に黒の身体を厖大なエネルギーが込められた魔力弾が貫き・・そのまま黒が果てる。
「さあ・・・フィナーレだ。」
――――――キックストライク。
そして再び指輪をベルトにかざし・・・ハルの足が炎に包まれる。
その状態で彼は駈けだし、前転を決めながら飛び上がって・・白い奴を蹴り飛ばす。
「わっ・・・我々がここまであっさりと・・・。」
「怨むのなら・・・イッセ―の逆鱗に触れた己を恨め。俺の逆鱗も含まれているがな。」
そして、白も果てる。
「我の配下が・・・そっ・・・そんな。」
マギストラの驚愕をよそに、俺はゆっくりとあいつに近寄る。
「ぐっ・・・おい。おまえ・・・・。」
いつの間にかあの男は消えていた。だが・・・目の前のあいつだけは許せねえ。
「くそ・・・我を舐めるな!!」
あいつが杖で殴りかかってくるのを俺は左腕の篭手で受け止める。
そしてそのまま殴る。
その一撃は胴体を捉える。
「返してもらうぞ・・・アーシアの魂を!!」
そして俺はあいつの中からアーシアの神器を掴みそのまま取り出した。
「がっ・・・バッ・・バカな。神器を取り出したというのか?」
己の身体から無くなった神器を見て茫然とする。
「アギト!!」
その神器を取り戻そうとするのをまた殴って潰し・・・その後蹴り飛ばす。
「がっ・・・ぐぅ・・・。」
身体が戦い方を教えてくれる。まるで本能のように体が動いてくれる。
神器を取り出せたのも・・・まるで出来るのが当たり前のように感じたからだ。
「こんな・・・ただのアギトなら遅れをとらないほどの力を得たというのに・・・。」
俺は止めをさすことに決めた。
―――BOOSTBOOSTBOOSTBOOST!!
倍化させた力を解放させる。
――――Explosion!!
そして、それと共に俺はアギトの力も解放させる。
開かれる頭の角。そこから黄金の光が放出される。
それと共に足元に現れる黄金の紋章。大きさは教会の跡地全体に広がるほどの大きさになっていた。多分・・・本来の紋章よりも遥かにでかい。
「あ・・・ああ・・・・。」
それが全て力に変換され、右足に集束されていく。
倍化した力と共に・・受けてみやがれ。
飛び上がり、俺はマギストラに向けて飛び蹴りを決める。
「がごぉぉぉぉぉぉぉ!!?」
轟音と共に吹っ飛ぶマギストラ。
あいつはそのまま立ち上がろうとするが、体から光が漏れだし、消える寸前であった。
「わっ・・・我らが主がお前を放置するわけがない。そんな神すら殺す危険なアギトをな!!必ず別の刺客が放たれるだろう。お前らはそいつらに討たれる・・・必ずな!!ははははははははははは!!」
そしてマギストラは倒れ、そのまま爆発する。
「だったら・・・そいつらも俺が倒す。もう・・・こんなこと沢山だ。」
SIDE リアス。
あなたのアギトとしての戦い。見届けさせもらったわ。
「先輩・・・泣いている。」
変身しても彼は人の心を忘れていないわね。彼は今・・・泣いている。
泣いて・・・アーシアの身体を抱き寄せている。
「うう・・・おおおぉぉ・・・・・。」
泣きながらか変身を解除すると・・・その顔は涙でぐしゃぐしゃだった。
手には神器。おそらく・・・彼女は・・・。
「・・・まだ死なせません。」
だが、そんな言葉を否定する者がいた。
それはネロの傍にいた女性であった。
彼女はおそらくキリエさんね。確か神器を二つ持っているって・・・。
「絶対に助けます。こんな優しい子が・・・幸せにならないまま死ぬなんて間違っています!!」
彼女は先端が十字架になっている杖からずっと光を発してアーシアに当てていたのだ。
「キリエ?それって・・。」
「私の神器。」
それがアーシアに当てられていたのだ。
「やってくれるな。」
そんな時遥か上空で男の姿があった。あれがイッセ―を襲った男?
「恐るべきは流石はアギトとギルスか。他にも厄介な連中が揃っている。一人二人程度なら戦争の火種になるから歓迎するべきなのだが・・・ここまで意味不明な連中が揃うと邪魔でしかない。揃って死んでもらうぞ!!」
―――――メテオレイン・・・ナウ!!
男が魔法陣を展開させ・・・無数の隕石を空より召喚。それを私達に向けてぶつけてきたのだ。
一つ一つが直径十メートルは下らないわ。
まっ・・まずい。あれが落ちたら教会どころかここら辺一帯が吹っ飛ぶ。
あんな天変地異を起こす魔法を指輪一つで簡単に起動できるなんてどんな魔法なのよ!!
「みんな・・・あれを撃ち落とすわよ。」
私はカ―ミラを手にする。
「部っ・・部長俺も・・ぐっ・・・。」
イッセ―は膝をつく。もう・・限界みたいね。
むしろその身体でここまでよく戦ったわ。
この場を切り抜けたら説教くらいはさせてね。
「あなたは休んでいなさい。無茶はもういいわ。」
「隕石程度で終わる我らではないわ!!」
私達を守るようにして二体の龍が立ちはだかるが・・・。
「・・・なに!?なんであいつがここに?」
赤龍帝のようすがおかしい。何かを感じとった様子だ。
「安心してください。あの隕石は届きません。」
と・・キリエさんが皆の動揺を止めるように断言する。
どうして聞く前にそれは展開されていた。
「何・・・これ?」
巨体な盾のようなものであった。
それが教会上空を覆う。それととも盾に隕石が次々と衝突し、凄まじい轟音が聞こえてくるが・・・それだけであった。
あの盾は降り注ぐ隕石を信じられない事に全て防いでいるのだ。
あれは・・・キリエさんのもう一つの神器なの?確かに彼女の手にもう一つ十字架が刻まれたカイトシールドが出ている。
なんて強力な防御力。隕石を受け止めるなんて・・・並の神器の範疇を超えている。
「防がれただと?」
「もう・・・誰も死なせない。私がみんなを・・・守る!!」
その言葉と共に・・・キリエさんの身体から聖なる光が・・って!?
「キッ・・・キリエ?」
ネロ君の驚きは分かるわ。
キリエさんの背中から生えているのは天使の翼。それも六枚。
そして頭には天使の輪が輝いている。
「あれ?何?この翼?」
って・・・キリエさん自身も自覚なかったの?
「なんで・・・なんでキリエが天使になってんだああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
ネロの叫び。それが全てであった。
どうして人間が天使に?
SIDE ???
くそ・・・。何がどうなっている?
あの女の持っている神器。何か今まで分からなかったが、強力すぎるぞ。
あの力・・・まさか十四番目だというのか?
確かにあのような力を持つ神器は聞いた事がない。そして、天使化という謎のあの盾が関わっているのだとしたら・・・。
手に入れる価値はあるな。
ボロボロのあいつなら倒せるか?
「・・・・・・渡達に手を出すの我が許さない。」
・・・・ツ!?なんだこの威圧感。
俺が振り返るとそこには・・・黒いゴスロリの服を着た娘が・・・。
「オッ・・・オ―フィス・・・。」
驚いてばかりだな。どうして無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)がこんなところにいる?!
「我・・・渡のことだいすき。渡の音楽・・・我の魂に心地よい響きを与える。いや・・今は渡と一緒にいると・・・それだけでうれしい、楽しい。渡はすべてを教えてくれた。ただいるだけじゃなく、世界を触れる事で、感じる心の全てを。」
渡?あの・・・ファンガイアの王族のことか?
なんでそれにあのオ―フィスが肩入れしている!?
「愛しい人・・・渡やその仲間達・・みんなを傷つける事・・我が許さない!!」
って・・・怒っているというのか?あのオ―フィスが?
「去れ。さもないと・・・消す。魂だけでなく・・・存在その物もなかった事にする。」
彼女の身体から感じるオーラがさらに増す。
戦争を起こすどころじゃない。あいつ一人で三大勢力の一角を簡単に滅ぼせる力をもっているのだぞ。
そんな奴を一人で相手にするのは流石にばかげている。
「まだ諦めた訳ではない。必ず私は・・・。」
私は大人しく退く事にする。。
恐ろしいぞ。あいつら・・・何時の間にオ―フィスまで手懐けている?
あの勢力の後ろ盾にしては・・・・凶悪すぎる。
SIDE イッセー
俺は取り戻したアーシアの神器を手にする。
そしてキリエさんが必死で力を送り続けているアーシアへとそれを戻すが・・。
アーシアは目覚めない。
「・・・脈は復活している。でも・・・やはり神器を抜かれた事によるダメージが・・。」
「・・・・・。」
アーシアはもう戻らないのか?
そんな時だった。
「だから・・・この駒が呼んでいたのね。」
部長が光輝く何かを取り出した。
それは悪魔の駒。
それがアーシアに反応して光輝いている。
「あなたと同じことが起きている。この子の中のアギトの力が生きるために、悪魔の駒を欲しているのよ。引き寄せる力までは残っていなくても、何をすべきかくらいは私にはわかるわ。」
部長はその駒をアーシアの体の上に置く。
するとアーシアの腰にもベルトが現れ、そこから駒が吸収される。
「・・・んん・・んんん・・・・・。」
アーシアの身体が光輝く。
一瞬だけだが、銀色の姿をした異形となり、すぐに元に戻る。
そして・・・そのまま目をあける。
「あっ・・・・れ?」
「アーシア!?」
「みなさん・・どうして・・・?」
アーシアが目を覚ましたのだ。
「・・・はあ。これで私・・・二体のアギトを眷族にしちゃったわけね。」
それを見て部長はただ苦笑する。
「アーシアちゃん!!」
アーシアに抱きつくキリエさん。泪を流しながら喜んでいる。
「どう・・したのですか?みなさん・・・そんなに泣いて・・。」
「よかった。」
本当によかった。
アーシアが助かって。
本当に・・よか・・・・
「って・・イッセ―!!?」
安堵して、力が抜けたせいだろうな。
急に意識が暗転して・・・。
そのまま俺は気を失ってしまった。
エピローグはまた後日にする予定です。
本日の更新はここまでです。
次のエピローグで一章を終わらせます。