俺が、”ザ・ワールド”だあっ!!    作:阿久間嬉嬉

15 / 28
アンケートに答えていただき、有難うございました。

結果は本編でどうぞ。


武道会開幕!

『麻帆良生徒、学生及び一般の皆さま! ようこそ、復活したまほら武道会へ!! 突然の告知や会場変更にもかかわらず、これほどの大人数が集まった事に感謝いたします!』

 

確かにものすごい人数だよな~……

 

『優勝賞金は何と一千万円!! この伝統ある大会の、栄誉と賞金を勝ち取るのはいったい誰なのでしょうか!? ―――それでは今大会の主催者、屋台・超包子のオーナー”超 鈴音”に開会のあいさつを!』

 

 

お、あの旨い点心売ってた店のオーナーか。金持なのか?

 

『你好、皆さん。私がこの大会を買収し、復活させた理由……それはただ一つネ―――――

 

 

 

 表、裏の世界問わず、この学園最強を見てみたい…それだけネ!』

 

 

って、ことは裏の世界の奴もモリモリ参加してるって解釈していいのか、これ?

 

『今より二十数年前までこの大会は、裏の者たちが集い強さを競う大会だたガ、記録器材などの普及により希望は縮小の一途をたどてしまた………。だが私はここに宣言する、最盛期のまほら武道会を開催するとネ!』

 

最盛期の……か。いきなりハードル上がったな…。

 

『ルールは飛び道具及び刃物の使用禁止。そして呪文の詠唱禁止(・・・・・・・)! この二点を守りさえすれば何をやってもOKネ!!』

 

そりゃそうだろ。 でっかい魔法なんてぶっ放された日にゃ……。ん? 何か向こうで慌ててる声がするんだが……気のせいか? 

 

『なに……案ずる事は無いヨ。 今の時代は映像記録などがなければだれも信じないし、この大会中は完全な電子的措置により、一切の記録機器を使用できなくするネ

……裏の世界の者たちも全力を出し、己が力を存分に振るうがいいネ!!』

 

言われなくてもそのつもりだ!

 

『以上、”超 鈴音” による開会あいさつでした! それでは詳細の説明へと移らせていただきます! 今大会の予選は、二十人一組によるバトルロワイヤル形式で行われます! AからHまでの各組より二名づつ選出……合計十六人が、明日の本選へと出場できます!! くじにより二十名揃った組から試合開始、定員160名に達するまで参加者受付中! 年齢性別資格制限は一切ありません! 強者の皆さま、ふるってご参加ください!』

 

年齢制限なしとなると……小太郎少年とかも出てきそうだな。

 

『あ、一つ言い忘れていたヨ。 この大会が形骸化する前、つまり実質上最後の優勝者となったのは、二十五年前にこの学園にふらりと現れた、”ナギ・スプリングフィールド”と名乗る謎の十歳の少年だタ………。この名前に聞き覚えがあるものは、頑張るがヨロシ!』

 

……何となくネギ少年に名前が似てるな…。 ま、聞き覚えないからどうでもいいや。

 

さーて、いきますかぁ!!

 

 

 

 

よかった~…名前の再登録可能だったよ……。勿論、”ディエゴ・ブランドー”にしたぜ!

んで、俺の引いたクジは”G”か。 まだ集まっていないみたいだな、他んとこ観戦しとくか。

 

『強い! 流石は中武研部長・古 菲選手! いろんな所が小さいけれど、それを忘れるほどのゴリラのような圧倒的パワーだぁ!!』

 

それ、本人に失礼なんじゃねぇの? いくらなんでもゴリラ並みて……。

 

『おーっと! 辻選手の木刀による強烈な一撃が炸裂ーっ! ………ちなみに、禁止されているのは”刃物や重火器などの飛び道具”なので木刀はOKで―――――っと! 観客席が文句を言っている間に古 菲選手が木刀ごと、辻選手をKOだーっ!』

 

おお……確かにゴリラ並みだな、アレ。防具も砕いてら。

 

『B組とE組から生温かい微笑みが聞こえてきます! その対象はどう見ても小学4,5年の子供!これは流石に仕方ありません!』

 

ネギ少年と小太郎少年か。 あれなら勝てるか?

 

『な、なんとー!? 体重差十倍もあろうかという相手を、ネギ選手は吹き飛ばしたぁ! しかしそれもそのはず、なんとネギ選手は古 菲選手の一番弟子との情報が入っています!!』

 

知ってて驚いてたんかい……あの司会者。

 

『E組みでも異常事態が発生! 長瀬選手と村上選手が増えたぁ! これはかの有名な”分身の術”なのかぁ!? っていうか増えすぎ!』

 

うひゃ~…まさに忍者だなアレ。不忍とも言いそうだ。

 

『更にこちらでも、可憐なセーラー服の女子中学生が次々と屈強な猛者達を打倒していく! この大会、まさに予想外の連続だーっ!』

 

……これって、下手すると裏の人たちしか本選に出れないんじゃねぇの?

 

「ディエゴ・ブランドーさん! 舞台へ上がってください!」

 

おっ、出番か! よっし油断せず行くぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、G組がそろいました! 試合開始です!』

 

 

始まったな……。”時止め”や、無駄の掛け声は、この予選では封印だ!

 

「なんだ、あのアメコミヒーローみたいな奴?」

「でも、でかっ!」

「あいつ、この前チャオ一味の屋台で、有り得ない量食ってたやつじゃない!」

「僕もたこ焼き屋で出会いましたよ」

「は、妙な恰好だな」

 

なんか知ってる声が混じってやがる……。

 

「油断大敵だ―――ばぁ!?」

 

聞こえてきた声に反射的に反応し、俺は裏拳をぶちかます。喰らった相手はかなりの距離吹っ飛んでいった。途中で人を巻き込んだらしく、数人いっぺんにリングアウトしている。

 

「んなぶご!」

「が!」

「ぎえ~!?」

 

続いて右に殴る! 反対側へタックル! 正面へハイキックだ!

 

『おお~!! すごいぞ、ディエゴ・ブランドー選手! ものすごい勢いで次々と敵を吹き飛ばしてゆくーっ! あの滑らかな動きと言いもしや、あの奇妙な体は本物なのかーっ!?』

 

余計なこと言うんじゃねぇよ!? 

 

「中々やるね、あの人」

「でも、まだまだやで。そこらの奴より強いレベルやろ」

「うん、タカミチの方が凄いよ」

「油断大敵ですよ、皆さん」

 

……そうやって認識されるのが目的で加減してるのに、いざそう認識されたらなんか複雑……。

 

『大豪院選手の強烈な一撃がヒーーット!! この瞬間をもって、G組の本戦出場選手は、”大豪院ポチ”選手と”ディエゴ・ブランド―”選手に決定ーっ!』

 

お、よっしゃぁ!!

 

 

 

『これにより、本戦出場者十六名が決定しました! 皆様お疲れ様です! 本戦の開会は明朝八時、龍宮神社に置いて!』

 

朝八時か。 遅れないようにしないとな。

 

『………今、大会委員会の厳正なる抽選の結果が出ました! では、明日の本戦トーナメントを発表します―――――こちらです!!』

 

 

 

 

第一試合 佐倉 愛衣 対 村上 小太郎

 

第二試合 大豪院ポチ 対 クウネル・サンダ-ス

 

第三試合 長瀬 楓 対 中村 達也

 

第四試合 龍宮 真名 対 古 菲

 

第五試合 田中 対 高音・D・グッドマン

 

第六試合 ネギ・スプリングフィールド 対 タカミチ・T・高畑

 

第七試合 神楽坂明日菜 対 桜咲 刹那

 

第八試合 エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル 対 ディエゴ・ブランドー

 

 

 

…俺は一番最後か……。エヴァンジェリンて女性名だよな? 嫌な予感するな、コレ……。

 

 

  


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。