とある竜騎士のお話   作:魚の目

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5話 夏休みは消滅しました

言葉を交わしたタバサとちょこちょこ話すようになったのは良いが。

何故か、エロボディことキュルケにも絡まれるようになったのはなんでや。

いきなり話しかけられて、すわ恐喝かと身構えたがいきなり挨拶されて拍子抜けした。

名乗り返し家名+さん付けで呼ぶも「キュルケで良いわ。私もロナルって呼ばせてもらうからよろしくね~」と随分フランクに返されて以来キュルケと呼んでいる。

なんでや。

それ以来クラスの他の面々に避けられるようなことは徐々に減ってきた。

嬉しい反面なんか怖い。友達料とか取られないよな?

上司の主従2人はなんか感動したらしく少し涙目だった。ふざけんな、見世物じゃねえぞ。

貸していた本が帰ってきて迂闊にも感想を聞いたら長々とタバサに語られて、当のタバサもまたちょっと頬を赤らめていた。

進歩しないな。可愛いからいいけど。

その後にキュルケに絡まれて大変だったけどな!

情熱だか微熱だか知らんがホイホイ恋愛に絡めないでくれ。

そんな騒がしくも充実した毎日に俺なんでここに来たんだっけと存在意義を忘れかける。

流石にいかんなと人目につかない夜の森の中、具体的にはレッドが作ったらしい掘立小屋みたいな巣の近くで行っていた鍛錬の量を増やす。

びょ、描写が無かっただけで一応今までもやってたし(汗)

相手が居ない為ひたすら型通りにハルバードや剣を振ったり単純に筋トレや森の中を全速力で走るしかないのだが。

レッド?アイツは人間形態での動きは論外だから無理。レッド曰く二足歩行は辛いとのこと。この畜生め。

突く、斬る、叩く、引っかけるなど様々な動作を可能とするハルバードは当然のことながら使いこなすのが難しい。

横薙ぎに振るうだけでも斬る、叩く、引っかけるの3つのバリエーションがある時点でお察しだろう。俺とて習熟してはいるが使いこなせているかは分からない。

そのリーチだけでなく同じ動作の内でどんな攻撃をしてくるか分からないという変幻自在さがハルバードの強みであるといえる。

勿論槍と同じく密着されるとキツい為その場合剣に持ち替える事で対応している。

どちらかと言えばハルバード優先だがそこそこ剣も使える、と思う。

体に染みついた動きだからこそどこか歪みは無いものか何度も振るい入念にチェックしていく。

忘れそうになるが、タルブ戦で右腕をぶっ壊しているのだ。

竜騎士になる俺を心配して親父が持たせてくれた切り札中の切り札である鎮痛と回復の秘薬を両方丸々使ってしまったのが結構痛い。

下手に怪我は出来ない為に慎重に調整しているという面もある。

数えるのも面倒なくらいハルバードを振り回した俺の肌はじっとり汗をかいている。

これくらいで今日は止めにしようか。

途中の泉で身を清めてから帰ることにする。

 

 

 

期待させて悪いが水浴びしていた女の子との出会いとかは無かった。

 

 

 

 

 

そうこうしているうちに夏も本番を迎え学院も今日で授業を終え明日から夏季休業に入る。

初めての仕事がルイズ嬢の帰省の送り迎えとは、喜んでいいのやら悲しんだ方が良いのやら。

一応緊急時っていう言葉が頭についていたような気がするが。暇だから良いけどさ。

ちなみに馬車が来るらしく俺はこっそりと上空から索敵しつつ護衛することとなっている。

場所はルイズ嬢の部屋。

ルイズ嬢とサイトは同棲しているらしい。うーむ、やらしい。

そんな2人の愛の巣に俺と黒髪のメイドがお邪魔している訳だが。

メイドさんは良く知らんがいろいろあってサイトに恩義を感じているらしい。

俺の存在が酷く場違いな気がする。

一応帰省に際して日にちはいつでどのような経路で行くとかそういった予定の最終調整という名目で来ているのだが…。

サイトのちょっとしたお願いからことは始まった。

 

「あのー、一週間ほどお暇を頂きたいのですが…」

 

普段の貴族相手に馴れ馴れしいというか身分差を気にしていない口調とは打って変わってイヤにへりくだった口調でルイズ嬢におねだりするサイト。

 

「明日から夏季休業が始まる訳だけど…何よ」

 

ギロリ、と擬音が聞こえてきそうな睨み。

 

「シエスタがタルブの村に遊びに来ないかっていうからさ。行こうかな…という訳です、はい」

 

少し滞在したらすぐ行くしとかたまにはお前も家族水入らずってのもいいだろ?と説得を続けるサイト。

無理じゃねと思った瞬間にはお嬢さんの足に頭を踏まれていた。素でSMする主従ってどうよ。

シエスタ、というのはメイドさんの事だろうがしかしタルブか。

送り迎えは俺だろう。焼き討ちした側の人間からしたらなんだか気まずいな。滞在せざるを得ない気がするし。

俺もできることなら行きたかねえなと思っているとシエスタさんとやらがサイトの援護をし始めた。

 

「あの、ミス・ヴァリエール。サイトさんにだってお休みは必要だと思います」

 

その後は取り合いというか痴話喧嘩になっていたから壁際に退避。

サイトが懇願するような目で助けてを求めてくる。

悪いが俺には無理だ。自分で何とかしろ。

ギャースカやってるのを尻目にあくびを堪えながら呆けていると窓からフクロウが入って来た。

小さな書簡を加えている。

遠目から花押を見てみるとどうやらトリステイン王家の物。

さて、どうやら仕事のようだ。

 

 

 

与えられた任務は身分を隠しての情報収集。

切った張った燃やしたの方が得意な俺としては門外漢も良い所。

適当に部屋でもかりて短期でも雇ってくれるそこはかとないブラックスメル漂う所で働きつつ酒場で管まきゃ良いかなと思っていたのも束の間。

何故か賭博場に即入店しまあ情報は集まるかなと高をくくっていたら、目を離した隙に素寒貧の一文無しになっているルイズ嬢。

ギャンブルで女王陛下から賜ったお金を全部スるようなアホには風呂に沈んでもらうかと現実逃避していると唐突に現れる筋肉モリモリマッチョマンの変態。

あれよあれよと決まる就職先兼下宿先。

かくしてミ・マドモワゼルことスカロン氏の好意で彼の経営する「魅惑の妖精」亭にて住み込みで働き始めることとなったルイズ嬢とサイトであった。

俺?住む場所は同じだけど別の仕事を見つけたよ。

 

「しっかし、その服似合ってるなロナル。」

 

「うるさいよ、サイト」

 

言外に貴族らしく無いと言われているようだが事実その通りである。

好きで似合う訳じゃないさ。

学院の制服でもなく鎧姿でもなく至って普通のちょっとボロめの平民の恰好。

俺たち3人は訳ありの兄弟という設定でスカロン氏の元へ転がりこませてもらった。

ギャンブル狂いとサイトはそれぞれ接客と皿洗い。

ルイズ嬢に接客なんて出来んるのかと不安になる。

当の俺は荷物運びの仕事と相成った。

スカロンさんに口利きをして貰えた為割とスムーズに決まった。

見た目は犯罪だが面倒見が良く人情溢れる良い人だと、思う。

 

 

 

仕事終わりに酒場で安酒をチビチビ飲んでわ「魅惑の妖精」亭に帰って寝る。

そんな毎日に慣れ始めている自分。

順調に人間が腐っていってる気がする。

その日その日で酒場を変えたりしているがどこの酒場のおっちゃんも安酒チビチビ飲んで蒸かしたイモのようなこれまた安いものしか食べない俺にシケた客だという表情を隠そうとしない。

俺は一応弟妹の為に働いている設定なのであまり無駄遣いできない。

安いと言ってもアルビオンに端を発するここ最近の不穏な情勢や王宮主導の元に行われている食料の買い占めなどで物価が上がっている為中々痛い出費だ。

大して栄養の無い粗末な食事に自慢の筋肉も心なしか元気がない。

傭兵のような連中は高まる戦争の機運に張り切っているが、そこらの普通の奴らは日々上がる物価にヒーヒー言ってるようだ。

露店もその数を減らし始めているようで市場にも活気が無いように見える。

偶に恰好を正してから一応自身が貰えている王宮からの給金を下ろして高級な店にも入ったりしている。

そう言う所に出入りできるような豪商は結構儲かっているようだ。

前世で軍産複合体だか聞いたことがあるが、王宮に取り入れるような奴らは戦争の到来を歓迎しているのかもしれない。

そんな「偶」にある神経が疲れる作業を切り上げ、ボロに着替えてから「魅惑の妖精」亭へと戻る。

少し仕事ぶりを見させてもらった事があるが、ルイズ嬢は基本的に接客に向いていない。

今まで貴族として育てられてきたからかやっぱり貴族としての誇りと意地がある訳で。

それが邪魔をするのか、媚を売るということが根本的に出来ないらしい。

勿論それ以外にも問題は山積みだが、一番はそこだと思う。

サイトの方は手慣れてきたのか皿も割らなくなったようだし良いんじゃないの。

流石に表の入り口から入る訳にもいかないため裏口からこっそり入る。

 

「おかえりー、今日は遅かったね」

 

「ああ、どうも。ちょいと悪酔いしちゃいましてね」

 

お喋りな奴に捕まったせいで帰ってきたのは妖精亭の閉店後。

くいっとジョッキを傾げる動作を交えて声の主に答える。

ジェシカという長い黒髪の少女。

最近妙に身の回りに増え始めた黒髪の一人である。

愛嬌のある顔立ちで更に中々豊かなモノをお持ちで店でも一番人気らしいがあのスカロンさんの娘であるなんて信じられない。

とても子供が居るようには見えなかったので始めて聞いたときはなんでそんな見え透いた嘘を言うんだと大笑いしてしまった。

 

「そんなに飲んだようには見えないけどね。顔全然赤くないじゃん」

 

「俺は元々顔に出ない性質なんスよ」

 

元々顔に出にくいのは確かなのであながち間違いではない。今日も今日とて大して酒飲んでは居ないが。

そもそも前後不覚になるのが嫌なので必要が無ければ飲まない主義だ。

そうなんだと言いつつも探る様な視線をやめないジェシカに辟易とする。

彼女は何かと詮索してくるので困る。

噂好きのおばちゃんみたいなもんだと諦めてホラ吹いたりしてあしらうことにしている。

 

「2人はもう部屋ですか?」

 

「多分ね。もう寝てるかも」

 

どうもと会釈してさっさと部屋に逃げるに限る。

どうやら俺よりもサイトの方がやりやすいと思ってくれているようなので深追いはしてこない。

…もしかして、サイトの奴ゲロッては居ないだろうな。

健康的なことにとても女の子に弱いサイトならあるかもなと思ってしまった。

 

 

 

珍しいことに酒場が閉店していたので偶には妖精亭でも手伝うかと思い立ち帰宅。

皿洗いなりやろうとすれば。

 

「良いって良いって。それよりも偶にはウチで食べなよ?」

 

とジェシカに諭され渋々従う。まあ下手にやられるとかえって迷惑かもしれない。

安くしとくからさ~と笑顔のジェシカに、安くする分チップで搾り取るんだろとつっこむ。

 

「わかってるじゃない。じゃあ1名様、ごあんなーい!」

 

あっけらかんと言い放つジェシカにコイツは敵わないとため息を吐いてしまう。

今日の稼ぎがパーになるかもしれないが偶には良いの、かな?

せめてもの意趣返しにひたすら安いものだけを頼む。

俺から毟り取れるものなら取ってみやがれ。

 

 

(色仕掛けには)勝てなかったよ…。

さっきは必要が無ければ飲まないって言ったのに…。

チップレースとやらをやっていると聞いてはいたがぐいぐい攻めてくる女の子に不覚にもクラクラ来てしまった。

学院の女生徒程レベルが高いという訳でも無いが、みんながみんな愛嬌があってしかも酌やらなにやらしてくれるので気分が良くなってしまうというのも仕方ないというもの。

自分は忍耐力が有る方だと思っていたがやっぱり男は狼だね。

ただしジェシカにだけは死んでもチップはやらん。

凄いカラダですね~と褒められれば気をよくして力瘤なんか作り触られてスゴーイ、カチカチだ~と言われれば上機嫌にお酒を追加する。

そんな悪循環に嵌ってしまった俺は完全に飲んだくれになっていた。

 

「フゥーン…どうだ~、良い筋肉だろう?」

 

キャーキャー言われるのがとても気持ちいい。

珍しくマトモな接客をしていたルイズがチラリと此方を見てくる。

なんだぁ、惚れたか?

いや悪いなサイト。どうやらルイズは俺に乗り換えるってさ。

アルコールが回りきって論理が破綻している頭で都合の良いことだけをを考えてしまう。

気持ちいい気分で肉をつまみ口に運ぼうとすると羽扉が開いて豚が入って来た。

スカロンさんが恭しく丁寧に豚に挨拶している。

チュレンヌとかいう豚は、よく見ると豚では無くどうやら肥え太った人間のようだ。

客らしいが何か言うと周りにいた軍人風の奴らがレイピア風の杖を引き抜いた。

他の客は恐れるように立ち上がりそそくさ会計をすませて足早に帰ってしまった。

特に恐怖を感じる程練度が高い訳じゃねえな、大体こんな風に脅しかける奴なんざ威張り散らしたロクデナシ野郎だ。

気にするまでもねぇ。

 

「マレーネちゃん、チップあげちゃうからお酒追加ねー♪」

 

「え?は、はい!」

 

怯えたような顔をしているマレーネちゃんにチップを渡して酒を持ってきてもらう。

あんなの怖がる必要ないよ。

何かあってもお兄さんが助けてあげちゃうからね~。

いくら酔った頭でも杖をいつでも抜ける様に袖に隠しておくのは忘れない。

動かない俺を睨んでくるチュレンヌとかいうやつ。

口を開こうとしているが鬱陶しいので殺気を込めて睨み返す。

マトモに殺し合いもしたことがないのか取り巻きともども蛇に睨まれた様に動きを止める。まあ殺し合いする奴なんて皆マトモじゃないがな。

反応に満足したので殺気を緩めてニタァと笑いかけてやる。

 

「ふ、ふん!ただの酔っぱらいか」

 

勇ましく負け惜しみを言って席に着くチュレンヌ達。

席に座りやれこれは良い酒だやれあの服はどこぞの仕立てだの威張り散らすように喚いている。

取り巻きも呼応して音頭を取っている。

なんでかは知らないが一向に女の子たちが集まらず遂に誰かいないのかと騒ぎ立てている。

あ、マレーネちゃんお酒注いでくれてありがとうね。チップあげちゃう。

 

「酔っぱらい如きに酌をして、この女王陛下の徴税官たる私に酌をする者は居ないというのかね、この店は!」

 

あーあ癇癪起こしてら。こっち向いて顔真っ赤だね。

酌をする側だって気持ちよくしたいだろうからね。

あれじゃ嫌がられてもしょうがないね。

見ればマレーネちゃんが震えている。

あはは、お兄さん怒っちゃったぞー。

杖を構えようとする丁度その時何処かで見たことがあるというか、ルイズ嬢その人が何を思ったかお盆にワインを乗せてやってきた。

杖を袖から完全に露出させテーブルの下で構える。

小さくルーンを唱え魔法の発動を遅延しておく。

今現在ルイズ嬢は給仕なんてやってるもんだから平民か、良くて没落貴族だと思われるだろう。

ルイズ嬢が何かやらかして奴が激発したら困る。

仕事を忘れちゃいかんね。

 

「なんだねこの子供は」

 

案の定胡散臭げにルイズ嬢を見るチュレンヌ。

言われた当の本人はどこ吹く風と言わんばかりにおべっかを使う。

子供を雇っているのかと笑いピンポイントでルイズ嬢が気にしているであろうポイント(小さいこと。何がとは言わないが)を撃ち抜く。

わなわな震えだしたルイズに追撃とばかりに「どれ、大きさを確かめてやろう」と手を伸ばすチュレンヌ。

ああ、やっちゃったと思った次の瞬間には黄金の右足が炸裂。チュレンヌくんふっとばされたー!

目を白黒させ呆けている肥満体。

杖を引き抜く取り巻き。

激おこぷんぷん丸でルイズ嬢を守ろうと間に入り今にも殴りかかりそうなサイト。

そして試合終了。

 

「はーい、そこまで」

 

吹き抜ける疾風。

遅延し続けていた高圧縮かつ範囲を狭めた『エア・ハンマー』で取り巻きの杖をまとめて吹き飛ばす。

杖を奪い去った空気の塊は壁の手前で霧散する。壁壊したらいけないからね。

得意でなかろうとスクエアの魔法の威力思い知ったか。

自分の手元に杖が無いことに気付き慌てる取り巻きを尻目に発動した『ブレイド』をチュレンヌに突きつける。

 

「ルイズ、例のアレを」

 

何とも曖昧な言葉に反応してルイズ嬢が取り出したるそれは。

テテテテッテテー。

女王陛下の許可証。

 

 

 

許可証がご隠居様の印籠ばりの効力を見せ、有り金全部おいて逃げて行ったチュレンヌご一行を見送ってから暫し経ち。

サイトと一緒に酒を飲み続ける。

 

「たく、武器も持たずに飛び出す奴が何処にいるんだよ」

 

「悪い悪い、ついカッとなっちまってさ」

 

「今度からナイフなりなんなり持ったらどうよ」

 

「考えとくよ」

 

酔いに任せて先ほどのサイトに駄目だしする。

まあでも。

 

「カッコ良かったぜー、サイト。お姫様のピンチに颯爽と登場する、正に騎士(ナイト)って奴だな」

 

「よせやい、照れるぜ。まあそれ程でもあるがな」

 

俺ですら驚くほどの速度だったからな。やっぱ愛の力って奴かな。

いいね、愛の戦士サイト、ただいま参上、ってか。

 

「なあ、お嬢の何処に惚れたんだよサイト。俺に教えてくれよ~」

 

「な、なに言ってんだよロナル。別にあんなちんちくりん好きじゃ、ねーし」

 

グラスに残っていたワインを一口に飲み干してサイトが言う。

なあ良いだろうちょっとくらい教えてくれよー。先っちょだけ先っちょだけ。

先っちょとなんだよと突っ込んできたサイトが口を開く。

 

「そりゃあ、あいつは胸だって小さいし怒りっぽいしすぐ殴ってくるけど…でも、自分の信念をしっかり持っててかっこいいし優しいとこだってあるし何よりか、可愛いし…」

 

「ヒュー!惚れ気るねぇ。お熱いこった。良いねえ、お兄さんにもっと話してみ」

 

やめろよーとか良いじゃねえか―とか言い合ってたら案の定ルイズ嬢の雷が落ちて2人纏めてノックアウトされた。

そうして次の朝、二日酔いで頭の痛む俺に笑顔のスカロンさんが渡してきたのは。

 

 

 

今月の給金が殆ど吹き飛ぶ程の金額が書かれた食事代の請求書だった。

 

 

 




オリ主が酒に飲まれるだけのお話。
私はどうしてこんな話に7000字もかけてしまったのだろうか。

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