デジモンアドベンチャー 選ばれてない子供   作:noppera

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デジタマのオリジナル設定が入ります。


第3話 大図書館のワイズモン

大波乱の夜があけて、デジタルワールドでの二日目がはじまった。

荷物を持って警戒しながら木の外に出る。

 

「……ずいぶん派手にやったな。」

 

木の外はクワガーモンが大暴れした爪痕が残っている。

無傷で立っている木はほとんどなく、どの木も折れてしまったり、地面もえぐれているところが多い。

あのクワガーモンは相当イラついていたんだろうな。

 

「ったく、歩きにくくてしょうがねぇや。」

 

隠れる場所が少ないな。慎重にいかないとデジモンに見つかった時が大変だ。

 

………………

……………

………

……

 

とりあえず崖まで来た。

昨日登ろうとした木に登って双眼鏡で海岸の方を見た。

 

「お?あれは……」

 

砂浜に何か書いてある?えーと……

 

『SOS!』

『高倉へすぐ迎えに行く。そこで待っててくれ。』

『仲間がいるから!あきらめないで!』

 

先輩たち気づいててくれたんだ。よかったぁ。

……あれ?こっちに来るって書いてある?

じゃあすでに原作と違っているということか。

海岸にはいないみたいだから一旦湖の方には行ったのか?

先輩たちの行動がわからない。俺がいることで原作が悪い方に向かわなきゃいいけど。

さて、とりあえず先輩たちの指示通り見かけ倒しの木で待機するか。

そう思って来た道を戻ろうとしたときに、森の奥から物音がした。

 

「誰だ!?」

 

まったく次から次に……!

ファイル島ってこんなにエンカウント率高かったか?

 

「グオオオォォォ...」

 

木々の間からのっそりと現れたデジモンはかなりでかい竜人型のデジモンだった。

黄色の体表、右腕は異様に肥大化していて、巨大な爪が二つついている。

頭部はグレイモンの頭部を細くしてさらに凶悪にした感じで、目は左目のしかない。

こいつはアニメで見た覚えがないから原作では出てこなかったデジモンのはずだ。

 

「嘘だろ?滅茶苦茶強そうなんだけど……。」

 

だけどスピードは遅そうだ。全力で走れば振り切れる!

 

「グオオオオオ!」

 

俺が駆け出すと同時にあいつは雄たけびを上げて走り出した。

ターゲットロックオンってわけだ。

木々をなぎ倒してあいつは俺を追ってくる。そのスピードは……予想してたより速いか。

でもこれなら振り切れ……!

 

「なんだありゃ?」

 

なにか技を使ったのだろうか?右腕の巨大な爪が蒸気を出していた。

 

「ゴアアアア!《ハイパーヒート》!」

「あっぶね!」

 

その爪が俺の真横にたたきつけられた。

しかも爪が叩き付けられた地面が燃えてやがる!

あの爪、結構な温度で発熱してるんだ。

あれ食らったら圧死&焼死か……背筋が冷たくなる。

リーチも長いな。十分距離が離れていたはずなのに攻撃が届いた。

これだとスピードで勝っているとはいえ、攻撃範囲から抜けるのは簡単じゃない。

 

「ちくしょおおおおお!こっちに来てから碌なことがねぇ!!」

 

デジモンに襲われてばっかだ!

ファイル島ってこんな危険だったっけ!?

そんなことを叫びながら必死にデジモンからの攻撃を避けていると、前方の森が開けているのが見えた。

そこには巨大な洋館がたっていた。あそこに逃げ込めば何とかなるか!?

俺はスピードを上げてデジモンを振り切り、洋館の扉に飛びついた。

これで助かると思って扉を思いっきり引いた。が……

 

「あ……やっちまった。」

 

扉は開かなかった。

押して開ける扉ということでもない。しっかりと扉に鍵がかかっていた。

考えてみれば当たり前だ。

野生デジモンが跋扈するこの森で家に鍵をかけないなんてありえないだろ。

背中は脂汗でびっしょりだ。

 

ズシーン、ズシーン……

 

足音がゆっくりこちらに近づいてくる。

このミスは致命的だ。もう振り切れない。

俺は怖くて後ろが振り向けなかった。振り向いたらあの灼熱の爪が叩き付けられてところではないだろうか?

そんなことを考えながら体を膠着させていると、おかしなことに気付いた。

 

ズシーン…… ズシーン……

 

「足音が遠ざかってる?」

 

勇気を出して振り返ると、俺を襲ったデジモンが背中を見せて立ち去っている。

 

「助かった?なんでだ?」

 

あんなに執拗に俺のこと追ってきたのに、どうして……?

疑問に思っていると不意に後ろの洋館の扉が開いた。

 

「なんだこりゃ」

 

中を覗いてみると、見る人が見れば頭痛がするような光景が広がっていた。

普通、扉を開ければ玄関やエントランスがあるのが普通だが、この洋館は違っていた。

扉を開けていきなり目に飛び込んできたの見渡す限りの本、本、本……

本棚が左右にあるのはもちろん天井や床まで本棚になっている。

洋館の奥は真っ暗で見えない。おそらく本で埋まっているんだろうけど。

 

「図書館……なのか?」

 

にしては本を借りる人の利便を無視ししすぎている気がするけど。

とにかく中に入って探索をしてみる。本を眺めていると、様々な言語の本があるのがわかる。

回りを眺めながら探索しいると、不意に上から本が落ちてきた。

上を警戒しながら本を拾って開いてみる。

……見たことない言語だ。デジタルワールドの言語だろうか?

でも……なんとなく読める気がする。

ゆっくり読んでみるか。俺は胡坐をかいて座り、本を床?において読もうとした。

 

「え~と……」

「こんにちは!」

「#&%@*!?」

 

吃驚した!吃驚した!

本の中からいきなり人が出てくるなんて予想できるか!

変な悲鳴出たぞちくしょう!

 

「な、な、なんだお前は!」

 

「驚かせてしまったみたいですね。すいません。私の名前はワイズモン。」

 

「ワイズモン?」

 

姿は人間そっくりではあるが、すっぽりかぶったフードの中から輝く目がデジモンであることを示している。

知らないデジモンだな。アドベンチャーには出てないはずだ。

 

「はい。そしてここはデジタルワールドで起きたすべての出来事を記録する場所です。」

 

なんかずいぶん重要な場所に迷い込んでしまったようだ。

 

「さっきのデジモンはなんで立ち去ったんだ?」

 

「サイクロモンのことですね。ここには普段から結界が施してあり、私が結界装置を調整しない限り、このデジタルワールドに住むデジモンはこの場所を認識することはできません。」

 

「え?どんなに強力なデジモンでもか?」

 

「はい。これは私のご先祖様が張った結界ですので。」

 

そうか、だからあいつは立ち去ったのか。

 

「人間には認識できるのか?」

 

「いいえ。普段は認識できません。あなたが認識できたのは私が結界を調整をしたからです。」

 

「なんでそんなことしたんだ?」

 

「普段ならどんなことがあってもこの場所は隠匿されてなければならないのですが、さすがにあなたは放っておけませんからね。」

 

どういうことだ?

なんで選ばれし子供でもない俺にそこまでしてくれるんだ?

 

「感慨深いものです。まさか私が選ばれし子供と接触することになるとは……」

 

「…………は?」

 

選ばれし子供?俺が?嘘だろ?俺は光が丘のデジモン事件とは何の接点もないはずだ。

なんで俺がそんな風に言われなきゃならないんだ?

 

「しかし、あなたは他の子供達と違って苦労してますねぇ。」

 

「……え?あ、あぁ。なんで知ってるんだ?」

 

「記録の整理をしているときにあなたたち選ばれし子供たちの記録を見たのですよ。」

 

「あ、あぁ。そうなのか。」

 

混乱した頭でしどろもどろになりながら答える。

 

「今ゲンナイというものと通信を繋ぎましょう。あの人ならあなたにパートナーデジモンの居場所を知っているかもしれませんしね。ここなら特別回線で通信を繋ぐことができます。」

 

俺が混乱している間に通信は繋がれ、立体映像装置からゲンナイという老人が姿を現した。

 

「はじめましてじゃな。選ばれし子供よ。わしがゲンナイじゃ。状況はワイズモンから聞いておる。大変な思いをしたようじゃな。」

 

「あ、あぁ。その、選ばれし子供ってのは?」

 

「選ばれし子供というのはこの世界、デジタルワールドを救うために選ばれた子供のことじゃよ。選ばれし子供ならデジヴァイスを持っておるじゃろう?」

 

「先輩たちが持ってた白くて小さな機械ですか?俺持ってないですけど。」

 

「なにぃ!?デジヴァイスはしっかり現実世界に送られているはずじゃぞ!」

 

そのデジヴァイスは俺のじゃなくてヒカリちゃんの物だよ。今頃八神家に転がっているはずだ。

 

「ううむ。パートナーデジモンがいないのは心当たりがあるのじゃが。デジヴァイスを持ってないというのはわからんな。ワイズモン、何か記録に残っておらぬか?」

 

「私はここの管理者ではありますが、すべての情報を網羅しているわけではありません。それにデジヴァイスのことはおそらく現実世界でなにかトラブルがあったのではないですか?現実世界の記録はこの中に含まれていないのでわかりません。」

 

そろそろこっちからもいくつか質問してみるか。

 

「あの、選ばれし子供って先輩達だけじゃないんですか?」

 

「本来なら8人いるはずなんじゃ。てっきりわしはお主が8人目だと思ってたんじゃがのぉ。」

 

たしかにそう考えるのが普通だよな。8人呼んできっかり8人来たんだから。

風邪でヒカリちゃんがキャンプを休まなければ選ばれし子供達は最初からデジタルワールドを8人で冒険するはずだった。

原作では一人欠けたままで物語が進んだけど、今回は俺がヒカリちゃんと入れ替わるみたいになったんだ。勘違いするのも無理ないかもしれない。

ワイズモンが勘違いしたのは、おそらく過去の記録を見ていたからだと思う。

原作でヒカリちゃんを通してデジタルワールドの安定を望むものが選ばれし子供たちに見せたあの映像を見れば、選ばれし子供は8人だということがわかるはずだ。

 

「そのデジヴァイスが落ちてきたとき、俺は先輩たちといっしょにいましたけど、7つしか落ちてこなかった。俺は単に巻き込まれてこっちの世界に来ただけだと思うんですけど……」

 

「むぅ、そのようじゃなぁ。」

 

なんとか誤解は解けたみたいだ。

 

「じゃが、ここまできてしまったんじゃ。わしとしてはお主にも選ばれし子供たちと一緒にをして戦ってほしいのじゃが、どうじゃろうか?」

 

……ここで首を横に振って、ワイズモンの館でおとなしくしているという選択もできる。

でももうデジタルワールドにも来ちゃったし、原作にがっつり関わるのもありか……

デジモンにも興味はある。

ここで怖気づいて前に進まないというのは、多くのことを経験することができるチャンスを逃すということだ。

前の世界でも今生きてる現実世界でもできない経験ができるチャンス。

その経験は絶対に俺の成長の糧になるはずだ。

 

「……わかった。協力します。」

 

「そうか!しかしデジヴァイスもパートナーデジモンもないとなると、このデジタルワールドは非常に危険じゃ。なんとかしなければならん。ワイズモン、協力してはくれんか?」

 

「いいでしょう。私についてきてください。」

 

「わかった。」

 

俺はワイズモンに続いて暗い本棚の道を進んでいく。

 

「なぁ、この先には何があるんだ?」

 

「この先には私が収集したデジタマが置いてあります。」

 

なんでワイズモンがデジタマなんか集めているんだ?

疑問に思っているとすぐにワイズモンは言葉をつづけた。

 

「デジタマとはデジモンの卵のことです。私には各地からデジタマを収集し再配置する仕事もあります。」

 

「なんでそんなことする必要があるんだ?」

 

「デジタマの中には始めからほかのデジモンより大きな力を持つものが稀にいます。そのデジモンを普通のデジモンと一緒に孵化させると、周りのデジモンをいじめたり、最悪の場合は食らってしまうこともあるのです。」

 

他のデジモンを食っちまうこともあるのか……。

 

「そういうデジタマは他のデジタマと一緒に孵化させてはだめなのです。だから私がそのデジタマを一時預かり、孵るのに相応しい場所に再配置するのです。」

 

デジタマは全部はじまりの街で孵るんだと思ってたけどそうじゃないのか。

 

「さあ、ここです。」

 

ワイズモンが指を指す。

そこは円形の広場になっていて、クリスタルに入れられたデジタマが無数に浮遊している。

 

「この中から選んで俺のパートナーにするのか?」

 

「そうじゃ!さて、まずはデジモンはなんなのか説明しておかなければな。」

 

部屋の隅にある装置からまたゲンナイさんから姿を現した。

あー、そうえば俺は何の予備知識もなしにこの世界に来たことになってるから説明が必要だと思われてるわけか。

説明は大体前世で覚えていたこと同じことが多かった。

だけど進化については先輩たちと勝手が違うので注意深く説明された。

 

「選ばれし子供達のデジモンは心や気持ちに反応して進化することができる。それはデジヴァイスの補助のおかげじゃ。じゃが、お主にはデジヴァイスがない。じゃからお主はこのデジタルワールドに住むデジモンたちと同じように進化をさせなければならない。」

 

つまり先輩達みたいに一度進化したら成長期に戻らないってことかな?

 

「デジモンの進化は多岐にわたる。デジモンの進化先は環境、経験、育て方などが影響して決定するんじゃ。つまり、どんなデジモンに進化するかはお主の育て方次第じゃ。」

 

「先輩たちのデジモンとは何が違うんだ?」

 

「デジヴァイスを持つ子供たちのデジモンの進化先はすでに決まっておる。よほどのことがない限り、決められたデジモン以外にはならないはずじゃ。しかも、パワーを使い果たせば退化することもある。お主のデジモンは基本的に退化することはないが、進化した直後は別じゃ。新しい姿になれないうちは退化することもあるので注意するのじゃ。」

 

俺の大方の予想通り、俺のデジモンは退化することはないらしいし、ポンポン進化することもできないらしい。

 

「さて、そろそろデジモンを選んでもらおうかの。」

 

「うーん、これだけあると迷うなぁ。」

 

「別に一匹じゃなくてもよいぞ。お主はなかなかできる奴と見た。複数のデジモンをパートナーにしてもしっかり育てることができるじゃろう。」

 

なんか知らないうちに高評価を得ていたみたいだ。

複数のデジモンと旅をするのも楽しそうだ。それに戦いに幅が広がる。

 

「……じゃあ、あそこの銀色のデジタマと黒と青のマーブル模様のデジタマにする。」

 

「この2つですね。では、あなたにはこの館でこのデジモン達が成長期になるまでトレーニングしてもらいます。このまま冒険するのは危ないのでね。」

 

「わかった。よろしく頼みます。」

 

「ふむ。ではワシはこれで失礼するぞ。がんばるのじゃぞ~。」

 

ゲンナイさんはそう言い残して通信を切った。

さて、俺がここにいることになるってことは先輩たちが崖上に戻って来る理由はなくなったよな。

 

「ワイズモン。何とか先輩たちに連絡する手段はないか?合流は自力でするってことを伝えてほしいんだ。」

 

「たしか他の子供たちは君を探して行動しているのでしたね。今は……ピョコモンの村にいるようですね。私が彼らには連絡しておきます。あそこの扉の先があなたの部屋です。先に休んでいてください。」

 

ピョコモンの村か……なんだかんだで原作通りに進んでいるらしいので安心した。

これなら今後の行動が決めやすくなる。

 

「わかった。ありがとう。」

 

俺はワイズモンにお礼を言って2つのデジタマを抱えて部屋に入った。

部屋は至って普通だった。

俺はデジタマをベットにおいてその横に寝っころがる。

 

「何が生まれるんだろうな……楽しみだ。ふぁあ……」

 

まだ昼だけど、朝っぱらからデジモンに追われたり、長い説明を聞かされたりしたから結構疲れた。

ちょっと昼寝でもするか。

 

………………

……………

………

……

 

太一side

 

クワガーモンに追われた俺たちはサバンナみたいなところまで逃げた。

クワガーモンはなぜだかわからないけど森から出てくることはなかった。

でもクワガーモンが森に張り付いてるから戻ることはできない。

俺達は仕方がないからサバンナを探索することになった。

それから探索して見つけたピョコモンの村を守るためにメラモンと戦ったんだ。

そのお礼にピョコモンたちが夕飯をご馳走してくれることになった。

今はその夕飯ができるのを待っているところだ。

 

「ピヨモン!ピヨモン!」

 

「どうしたの~?ピョコモン。」

 

「本の中からデジモンが出てきた!」

 

「えー!!」

 

ピヨモンが驚いて聞き返す。

俺も驚いた。そんなデジモンがいるのか?

ピョコモンが問題の本を地面においてみんなに見えるように置いた。

ちなみに本もピョコモンサイズになっていて、すごく小さかった。

 

「どうも。初めまして。」

 

「「「「「うわぁ!」」」」」

 

本に顔を近づけようとした瞬間に出てきやがったから吃驚した。

本のサイズに合わせて小さい奴が出てくるかと思ってたけど、大人くらいの身長で出てきたのも驚いた。

 

「いいリアクションですね。私はワイズモンです。」

 

「ワ、ワイズモン?」

 

しかしほんとに本からデジモンが出てきたな……

 

 

「実はあなた達に伝言があるのです。あなたたちと一緒に来たもう一人の子供のことです。」

 

「信人の居場所を知ってるのか!?」

 

「彼は今私の館にいます。心配しなくても結構ですよ。」

 

「彼は無事なんですね。よかったぁ……」

 

「じゃあ急いで迎えに行く必要はないのね!私このサバンナを急いで歩くなんてやよ。」

 

「いえ、そもそも迎えに来る必要もありません。彼は自力で合流するとのことです。」

 

「自力でって、彼はゴマモンみたいなパートナーデジモンはいないんだろう?そんなの無茶だ!」

 

「彼には私がデジモンを与えました。成長すれば彼を守る戦力には申し分ないでしょう。だから心配する必要はありません。」

 

「でも彼はまだ小学2年生なんでしょ?一人にするのはまずいんじゃない?」

 

「彼はまだ小さいとは言え、とても聡明な子です。私は大丈夫だと思います。」

 

「というか、そもそもお前は何ものなんだ?」

 

「本から出てくるなんて不思議だよね~」

 

「タケル、そういうことじゃなくてだな……」

 

「私はデジタルワールドの記録を管理しています。別に怪しいものではありませんよ。」

 

「「「「「(怪しすぎる……)」」」」」

 

「まぁ信用できないなら後で本人に連絡を取らせます。本があるところなら私はどこにでも出現できます。しかし立場上、アドバイスや助力はできないことを覚えておいてください。では私はこれで。」

 

「あ、おい!」

 

そう言ってワイズモンは消えてしまった。

 

「どうするんだ太一?」

 

「どうするったって、連絡を待つしかないだろう。」

 

「ねぇ、ピョコモン。この本もらっていい?」

 

「ピヨモン達この本が必要なんでしょ?だったらいいよ~」

 

「ありがとうピョコモン!」

 

ピヨモンがピョコモンから本を受け取った。

これで信人と連絡が取れるはずだ。

ようやく不安の種が1つ片付くかもしれない。

 

「ごちそうできたよー!」

「できたー」「できたー」

 

おお!うまい飯だといいなぁ!

悩み事も1つ片付きそうだし、今日はたくさん食うぞ!

 

 




無印一周しました。
02の見直しに入ります。

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