マインオブザデッド   作:dorodoro

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6話 神殿生活など

さて神殿です。入り口までは仮の側近たちにつれてきてもらいましたが入り口で分かれ灰色の服を着た神官に案内されます。

 

まず、神殿長に挨拶です。

 

「お初にお目にかかります。マインと申します。水の女神 フリュートレーネの清らかなる流れに導かれし良き出会いに、祝福を祈ることをお許しください」

 

本当はまだ洗礼式を迎えていませんが先に聖典で祝福を行う許可は取ってあります。

 

「ふむお主がライゼガングの。仕方ない許そう」

 

すごい体形ですね。心筋梗塞とかになりそうです。

 

「水の女神 フリュートレーネよ 新たな出会いに 祝福を」

 

「ふん、後は神官長へ聞け。ライゼガングの者とは関わりたくない。」

 

なるほど、この人はヴェローニカ派という派閥なんだろうな。

 

「あと、お主、一応小神殿とはいえ神殿長と同じような役割をやっていたそうだな。仮の神殿長として任ずる。誓いの儀式まではやってやるが後はせいぜい儂のために働け。」

 

さっさと失せろという感じで最後にとんでもない発言をしていきました。いきなりこんな子供に神殿長ってそれでいいのか。

 

さて、敵対派閥に加えどう考えても頭がおかしい人がトップの組織にいきなり入れるとか新しいお父様は何を考えているのか。

 

まあ、聖典が同じならやり方はほとんど変わらないでしょう。

 

さて、お次は神官長です。この方は領主派だと聞いているので少しはまともだといいのですが。

 

教わった感じだと、ライゼガングはもともと別の領土でエーレンフェストよりも古い歴史があるらしいので領主派だといっても果たして当てになるのかどうか。

 

出迎えたのは以前に見たことあるような方でした。まあいいやお初にお目にかかりますでいいよね。

 

挨拶を無事に済ませ。とりあえず確認する。

 

この神官長はフェルディナンド様とのことだ。

 

「あの後ろにいらっしゃるのはユストクス様ですよね。あと、その、フェルディナンド様は以前、村にいらした旅の方で間違いないでしょうか。」

 

「ああ、間違いない。」

 

うん、この二人はフットワーク軽い人だね。神殿ってどうなってるの。

 

私が作業していたのは小神殿という本神殿の出張所に当たるものだったようです。

 

「さて、何の因果か、私がアウブより君の教育係を請け負うことになった。ついでに、神殿長も最近は余り体調がよくないため君が代理の神殿長だ。時間がないからさっさと神殿内を案内して業務を覚えてもらうから覚悟するように。」

 

フランという方がとりあえず私の側付としてついてくれるとの様だ。

 

本神殿というだけあって神にお祈りするための紋章の壁画がいたるところにある。

 

一つ一つに簡易ながら祈りと魔力を奉納していると不思議そうな顔をされていますが続けます。

 

だって魔力があまってしょうがないんだもん。何度も畳み直して圧縮し直して更に圧縮してって大変なんだよ。

 

正直レッスンよりそっちの作業が大変でした。でも魔力って便利ですよね。記憶とかするときに魔力に刻み付けるとすぐ覚えられるしデメリットさえなければなぁ。

 

さて見回っている途中で呼び出され、不機嫌そうな神殿長が誓いの儀式をおこなってくれた。一応小神殿では誓いの言葉と神の祈りしかしなかったからなぁ。

 

さて、そんなんでお祈りは今回も日課になるとして、成人式がそんなにしないで迎えます。

 

フェルディナンド様に神殿の書類の整理や計算等やり方を教わります。うん、ウラノの知識があれば簡単だね。単語がまだちょっと怪しいけどおいおい学んでいかねば。

 

魔力の奉納は散々やってきたのでこっちでも行います。盾とか向こうにあったやつよりも大きいかな。あっという間に満充電完了。

 

他にもやります?いろいろあるでしょといったけど。いやいいとのことなので明日以降なのかな。

 

ついでにギルと言うあばれんぼうと、デリアという神殿長の愛人希望の子が側付に増えました。

 

フラン以外使えないんだけどどうしたらいいのでしょう。流石に私は一応ギーベの子なので神殿長の監視と嫌がらせだろうな。

 

さて、ここにも図書室があるとのことなので自由にしていいとのことなので片っ端から読んでいきます。途中で周りがなんかいっているけど知りません。

 

魔力をちょっと出しておどしたらフラン以外泡吹いちゃった。フランにかたずけるようお願いした。

 

次の日もフェルディナンド様のレッスンにお祈りに体調崩して寝込んだり。寝込んでいる間にもばんばん本を持ってきて読んでおけとか。

 

うん、忙しいけど。私は覚えるのは大得意である。本も大好きである。

 

フェルディナンド様はものすごい知識のある方なので、とっつきにくいし無理難題ばかりやらせてくるけど、質問すれば答えてくれるしその点だけは最高だ。

 

余りに体が弱いので騎獣の作成を教えてくれたりして、成人式に村へ行くことができました。

 

思ったより早く一度里帰りができてよかったです。

 

その後も儀式でライゼガングへ行って領主のおじい様にあったり、神殿の郊外に畑を作って私の祝詞で食料を大量生産し孤児院の食糧事情を改善したりカルタを木彫りで作らせて文字を覚えさせたり、暇さえあればフェルディナンド様の指導を受けたりしました。ちなみに図書室の封印を魔力でこじ開け勝手に全部読み尽くしたらものすごく怒られ死にかけました。

 

その後、領主の養女にするとか言う話がまた出てきたようですがお父様ことライゼガングの横槍で流れたりいろいろあったそうですが順調に過ぎていきました。

 

トロンベとか出たときの臨時の癒しや神殿経営、決裁とか、あれ、気がつけば神殿に関わること全部私がやっているんですけど。いやね、フェルディナンド様も一緒にやっているけど、うーん。

 

奉納式とかも一人でそれ以上のことやってたから問題ないしね。

 

なんて思っていたら次の年にはひどい目にあいましたが。

 

たまにマナーの関係や報告関係で城に行けばヴィルフリート様に絡まれ、いろいろな物語を話してあげたら側仕えにしたいというような話をしてきたのでよく遊びよく学べというウラノのことわざをもじって遊ぶのもいいですが、よく学んで周りの意見をよく聞きそれでも自分で判断できるような方に仕えたいので無理ですということをそれとなく伝えたら会うことが極端に減った。

 

ひょっとして領主一族に嫌われた。やばいかも。フェルディナンド様は領主の器じゃないとか言っているけど一応確定しているんだよね。

 

まあ気にしてもしょうがないのであきらめモードですが。会うたびに不機嫌そうでないのがせめてもの救いです。

 

 

次の年はトゥーリの洗礼式を派手に行ったり、ユレーヴェという薬を作るために各地をめぐったり。

 

魔法陣とかも面白く魔力に任せていろいろ作成したりしており、フェルディナンド様の所有している図書館とかも片っ端から見たり知識欲の満足度が最高です。

 

ただしフェルディナンド様に付き合うのはすべてにおいてはるか高みに上りかけるので大変ですが...。

 

はあ、本に知識に家族にも思った以上に会えるし幸せ。うふふん。ふふん。

 

お米を食べる夢はぜんぜん叶いませんが、しょぼん。

 

あと、気がつけば奉納式、なんか他領のものと思われる小聖杯が大量に増えて神殿長命令で私一人でやれとかひどくない。

 

マスターした回復薬でやってやりましたよ、ええ。フェルディナンド様が交渉して次の年からはなくなりましたが大変でした。

 

あとは私自身の洗礼式、全属性であることで周りが驚き、フェシピールの演奏で、うん、結論から行けば祝福抑えようとしたんだけど無理でした。

 

いや無理だって、祝福返しですら失敗することあるのに勝手に儀式になるとか無理。

 

神殿長が珍しく出てきたけど驚きで魂が飛んでいきそうになっていたのには少し笑ってしまいましたが。うふふん。

 

おおむね、知識欲も満たされまわりの環境も改善し、神に祈りをささげ魔法陣を改造して、フェルディナンド様に採点してもらったり、ライゼガングや村へ帰ったり様々な薬の採取方法や調合、はたまた、魔術具の作成方法まで教わりました。

 

インクへ金粉を混ぜてみたりして消えるインク作ったり面白かったなぁ。煤と油を混ぜた植物紙用のインクとかも作ったけどまあ、この世界まだ植物紙がないみたいだからおいおい研究だね。

 

村では弟のカミルも生まれこっそり盛大な祝福を送ったり、フェルディナンド様直伝のお守りを大量に家族に渡したり村は相変わらずな雰囲気でしたがブレンリュースの魔木でだいぶ潤っているとのことでした。

 

毎日がものすごく忙しく、フェルディナンド様のどう考えても無理な膨大な課題や実験を終わらせようとしたり、熱で倒れたりもしょっちゅうでしたがつい、うふふん、ふふんと口ずさむくらい充実した毎日でした。

 

ええ、ですが忙しくも充実した日々はあっという間に壊れるものなのです。

 

 


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