マインオブザデッド   作:dorodoro

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43話 一年目貴族院終了

さてさて、図書館での無理が(たた)ったのかまた寝込んでしまいました。すでに寝込んで2日目です。

 

というか明らかに従属の契約が発動した代償のせいか魔力のめぐりが悪くなっているように感じます。

 

ですが、今日は領地対抗戦です。薬で無理すれば出られないことはないと思いますが。

 

「ローゼマイン、お主は今日と明日はおとなしく休め。」

 

はい?いやお父様、領主候補生として余程の事態でない限り出ないというのはまずいのでは。

 

「エーレンフェストからの疑いの目が大きい。下手なことをして今ことを大きくしたくない。」

 

まあ、ヴィルフリート様とか、完全に疑ってましたというか、もはや断定状態ですものね。

 

村の家族まで巻き込んで、ひどいことにならないといいのですが。いや、本当にうれしいんだよ。まだ繋がりがあることがわかっただけでも。

 

「わかりました。大人しくしています。」

 

正直な話、別に領地対抗戦とか興味ないのですよね。

 

アーレンスバッハの順位とかどうでも...。おっと思考停止。

 

うーん、せっかくですので、アーレンスバッハのこの本の現代語訳と礎の知識に基づいた歴史を記した本でも作りますかね。

 

イメージを転写っと。コピーしてペッタン!しないの?あれはイメージの転写とは別なのでしませんよ。

 

まあ、イメージをコピーしてペッタン!しても同じ現象を起こせるわけですが。

 

 

 

 

終わりっと。外はどうなっているのでしょうか。

 

同じ領主候補生として、ディートリンデ様だけに対応を任せてしまい、私だけこんなにのんびりとしてしまっていて良いのでしょうか。少しだけ申し訳なくなります。いた所で私は社交で役には立たないわけですが。

 

エーレンフェストからはジルヴェスター様とかが来ているのかな。

 

結局、ほっぺたを突いて、ぷひって何だったのでしょうか。

 

せっかく時間ができたのですから、時間があるうちにこの間のシュミルの魔術具の設計図とかの解析でも行いますかね。

 

 

 

 

うん、どう考えても単純に複製するには材料が足りないですね。

 

魔王様は本当にどうやって材料を調達していたのでしょうか。

 

せめて、戦闘用に特化してレッサー君のぬいぐるみの様にして、少しずつ量産していくしかないですね。

 

来年の貴族院用に小型化したシュミルタイプも考えなきゃ。来年も今年と同じで側近連中も役に立たないでしょうし。

 

 

 

 

いろいろやっていたら、あっという間に二日間過ぎました。

 

優秀者とかについては全く興味がないので聞いてません。

 

誰が優秀者であろうと私には関係のない話です。

 

アウブからも領主一族として最低限恥ずかしくないという話は、普通に合格すればよいということで間違いないですよね?

 

 

 

 

さて、次の日です。どうにもハンネローレ様が図書館でお別れ前にお会いしないかとお誘いを受けました。

 

お見舞いにも来てくれていたようなので、せっかくなので作ったばかりの本を貸し出します。

 

ハンネローレ様は、本はあまりお好きではないかもしれませんので、あくまで来年お借りする予定のダンケルフェルガーの歴史書の担保としての貸し出しです。

 

貸してくれなきゃヤダよって、迷惑かな...。

 

もちろん、ウラノの世界の『すぷらったー』でいいのかな、『ぶらっでぃかーにばる』でもないし、なんか違うけどあれな歴史書は私が持っているだけで封印です。

 

こういう本って読むだけで憂鬱になるよね。

 

なんで本にまとめてしまったのでしょうか。話としてはウラノの世界の『びーきゅう』だよね。

 

最後にシュバルツ、ヴァイスに最後の魔力補給をしてって、なんか本が足りなくありません?

 

「ソランジュ先生、本の返却はどうなっているのですか。こんなに本棚って空いてましたっけ?」

 

「それが、年々ひどくなっていくばかりでして...」

 

なんでもソランジュ先生は中級貴族なので言ってもなかなか聞いてもらえないそう。

 

「シュバルツ、ヴァイス、本を返していない方を一覧にしてくださる?」

 

うーん、これはまずいね。アーレンスバッハにも普通に返していない人がいます。

 

「これって普通に窃盗罪ですよね?王族の持ち物なのでこのまま放置すれば先生の身も危ういのでは。」

 

「そうなのです。本当に困ってしまって。わたくしが言っても聞いてもらえないので。」

 

ソランジュ先生に迷惑をかけるのは、まずいです。ハンネローレ様もダンケルフェルガーに返していない人がいますので慌てています。

 

「いまから1つの鐘以内に返しに来たらシュバルツ、ヴァイスに一時的に触れる権利をあげるとか言ったら返してもらえませんかね?」

 

ついでに全部の本を返却しない寮には、絶対に触らせないといった脅し文句も加えて...。

 

でも、私みたいに興味のない人もいますし、うまくいくかなぁ。

 

「シュバルツ、ヴァイス、協力してもらえませんか。」

 

「わかった ハンネローレ」

「きょうりょくする」

 

この魔術具は...。私が言っても絶対協力しなよね?

 

もう、ハンネローレ様が主でいいのでは。

 

そのあと、貴族院の女性の方々が殺到しひどい目にあいました。

 

男性陣からも返していない本を奪い取って持ってきてくれましたよ...。触りたいだけのために。

 

 

 

 

非常に最後の最後で疲れましたが無事帰路につきました。

 

ディートリンデ様はどうしたって?

 

なんかずっとご機嫌でおーほほという感じでしたけど何かあったのかな?

 

 

 

 




貴族院一年目の長さに絶望しました。

この後は領地関係10話、貴族院関係10話くらいで書いていきたいと思います。

大体80話くらい、3年目で物語を閉じる予定です。

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