今日はいつもより早く起きた。卒業試験なので緊張して眠れなかったなんて事はなく、ぐっすり眠れた。
いつもどうりランニングをし家に帰って自分と父親の朝ご飯を作る。目玉焼きとお味噌汁、小松菜の和え物でいっか。
父親の好きな納豆をテーブルに置いて目玉焼きを焼く。出来たらご飯をよそってテーブルに並べる。
新聞と牛乳を取りに行って帰ってきたら父親が起きていた。
眠たそうにしながら新聞を読んでいる。挨拶をし、
向き合っていただきますをしお互いに朝ご飯を食べる。
「ハイロの作る飯はいつもだがうまいなあ」
と言ってくれるので嬉しい。
「そういえば今日卒業試験だろ?」
頷く。
「お前なら大丈夫だから頑張れよ」
・・・。
自信はあるがやっぱり心配だ。というかプレッシャー?
卒業試験に合格したらスリーマンセル組んで戦場だ。父親も、自分も。
疲労している忍を何時までも戦わせる訳にはいかないから。こうして循環しているのだ。
「行ってらっしゃい」
こうして俺は家を出た。
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アカデミーの教室についた。
みんな不安なのだろうか、いつもは騒がしいのに今日はそわそわしている。
一番前の窓側の席に座る。持ってきた本を読みながら先生が来るのを待つ。
二十分くらいしたら先生達が来た。
「これよりアカデミー卒業試験を始める!」
呼ばれたら部屋に入れと言われ先生達は部屋に入っていった。
自分は『お』なので最初のほうだ。というかウチのクラスにはあいうえから始まる人がいない為俺が最初だ。
「音無ハイロ!入れ」
部屋から声が聞こえた。
部屋に入るとさっきの先生達がいた。
「性質変化を使った術を見せろ」
おい、まてこら教わってないぞ。
俺は自主練してたから出来るけど。因みに俺は水と土だ。
「大丈夫、ハイロ君なら出来るよ」
俺は頷き、術を心の中で唱える
「(水遁・水鉢)」
手から水が出てきた。あまり大きい術だと危ないためこれくらいがいいと思ったのだ。
・・・が驚かれた。
「音無ハイロ、合格!」
「おめでとう」
額宛が渡され首につける。
礼をしドアから出る。席に戻りまた本を読む。
「なあ、ハイロ。どんな試験だった?」
近くに寄ってきたゲンマが聞いてくる。
俺はノートに性質変化の術と書く。
「!?まじか。さんきゅ!」
ゲンマは俺と一緒に訓練してたから大丈夫だろう。
──ハイロが出て行った後の部屋──
「性質変化なんて教えてねえのに・・・」
先生が頭を抱えていた。
「まあ、ハイロ君ですからね。自主練でもしてたのでは?それより水遁を水の無い場所で使うとは・・・」
「・・・あいつも戦場に行くのか」
「・・・ええ」
「・・・次いくぞ!」
「はい!」