東方吸血王   作:龍夜 蓮@不定期投稿

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フラン「最近爺の機嫌が悪いんだが、何かあったのか?」 駄神「自分の胸に聞けェ!!」 龍夜「アハハ・・・では本編へどうぞ」



紅魔館から逃げるんだよォォー!!

あれ以来俺「フランドール・スカーレット」はここ紅魔館の生活にだいぶ慣れてきた。爺にアドバイスや助言を貰いなんとかやっている。ここには咲夜以外のメイドも働いていると聞き俺は仲良くしたいと思い近づいたのだが、悲鳴をあげながら逃げてしまう事が多々あった。まぁ俺の能力は恐ろしい物だからなぁ・・・と思いつつ俺はほかの妖精メイドと仲良くなれる方法はないかと模索していた所ふと思いついたのが彼女達に自分の料理を振る舞う事だった。これでも俺は転生前はよく家事をやっていたのでその経験を活かしいつも頑張っている妖精メイド達に自分が作ったお菓子を食べて貰う事にした。俺は咲夜の目を盗み厨房でお菓子を一つずつ作り、妖精メイド達の部屋に置き手紙を添えてこっそり部屋から立ち去った。それから妖精メイド達が俺の部屋に来て全員頭を下げてお礼を言ってきたのだ。俺は突然の事に多少驚いたが、「別にいいよ、いつも頑張ってくれてるからそのご褒美だよ」と笑顔で言うとメイド達は顔を赤らめもう一度お礼を言ってきた。それ以降は俺はこの紅魔館の住民と仲良くしている。パチュリーの図書館へ行き、小悪魔の仕事を手伝ってあげたり、いつも不憫な目にあっている美鈴にご飯を作ってあげたりもした。ただ最近悩みはなぜか、あれ以来姉さんがやたらスキンシップ(抱き着いてきたり、キスをしたり)をするようになったり、咲夜が俺の部屋に来てお茶を置いて帰ると思っていたら急に自分の分のカップを持ってきて「一緒にお茶をしませんか?」と誘ってきたりといろいろと疲れているのだ。そして現在・・・

 

 

 

「でやぁ!!」

 

ガキィン!と剣と剣が交わる音が空間内に木霊する。実はあれ以来爺に戦闘訓練を受けているのであった。俺の能力「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」を俺がちゃんと制御出来るようにする為でもある。

 

「どうしたんじゃ!その程度じゃ儂に膝を着かせる事など不可能に近いぞ!」

 

「うっせぇ!そっちこそいい加減沈め!老獪のくせに変に粘るな爺はッ!!」

 

ガキィン、ガキィンと剣が交わる音は止まらず空間内に木霊し続ける。

 

「はぁああああ!!」

 

俺は神速を使い爺の後ろに一瞬で回りこみ、一気に剣を叩きつけた・・・が。

 

爺は分かっていたかのように叩き付けた筈の剣を手で受け止めていた。

 

「儂はこれでも天界では最高位に位置する神・・・たかが吸血鬼如きに負けては神の名折れじゃ。それそろ決めさせて貰うぞ」

 

「クッ!」

 

俺は飛びのいて間合いを取ろうと試みたが、時既に遅し・・・神の最強スペルが待っていた。

 

「終焉『ラグナロク』!!」

 

そして俺の意識はブラックアウトした・・・

 

~1時間後~

 

「イッテェ・・・ハァまた負けかよ」

 

「そう気を落とすでない、始めた頃より筋をよいしなにより戦いに迷いがない。このまま続けていけばいずれは儂にも勝てるじゃろうて」

 

上から目線なのが妙にムカツクなこの糞爺は・・・

 

「あの、さりげなく心で儂の悪口言うのやめてくれない。儂泣いちゃうよ?」

 

泣けばいいと思うよ(棒

 

「そのネタが来るとはさすがに予想外じゃったのう(涙)」

 

爺のマジ泣きを無視して俺は紅魔館に戻り何をするのかを考えた。妖精メイドにお菓子でも振る舞おうか、いや昨日やったばかりだしなぁ・・・パチュリーに魔法でも教えて、いや多分忙しいだろうな・・・やべぇ暇になってしまうな。

 

「なら外に出てみてはどうじゃ?」

 

「は?いやいや俺吸血鬼だよ?外出て太陽浴びた瞬間俺の体灰になるから!?」

 

いや、まぁ確かに外の事気になるしいろんな人とも交流持ちたいけども・・・

 

「・・・お主自分のもう一つの能力忘れたのか?」

 

え、もう一つの能力って・・・あ。

 

「そうじゃ、お主に与えた『能力を創る程度の能力』なら吸血鬼の弱点を無くす事ぐらい容易いじゃろうて」

 

そこに気付くとは・・・お前天才か・・・

 

「逆になぜ今迄気付かなかったんじゃ・・・」

 

「いや、最近いろいろあったから素で忘れてた。サンキュじゃ行って来る」

 

俺は爺が創った空間を出て自分の部屋に戻った。

 

「さーて出掛けるにあたって服も変えるか」

 

~少年服創造中~

 

「よし、この服で行こう」

 

俺が創造した服は前世でも気に入って着ていた赤と黒が混じった上着とジーパンだった。

 

「さて行くのはいいけど、どうしようか・・・」

 

実は爺から聞いた話によると、この紅魔館には強力な結界が張ってあり侵入者や脱走した者が一瞬で分かる現代の科学顔負けの効果を持った結界が張ってあるのだ。

 

「あ、そう言えば確か八雲 紫だっけ?その人が持っていた能力を創れば・・・よし物は試しだ」

 

俺はそう言いながら頭の中でその能力を思い浮かべ言った。

 

「展開!!」

 

そう念じると俺の前にリボンで縛られた、中は一種の亜空間のようになっている多数の目があるスキマが現れた。

 

「やればできるもんだな・・・さて後は身代わりを創っておかないと」

 

俺は即興で思いついたスペカを念じた。

 

「復体『ドッペルゲンガー』」

 

すると俺そっくりの分身が創られた。

 

「よし、俺が帰る迄身代わり頼んだぞ」

 

「はいはい、分かりましたよ。いってらっしゃい我が主」

 

そして俺はスキマに入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっしゃあ!脱出成功!!」

 

俺は湖にスキマを開き、外に出て初めて見る景色に心躍らせた。

 

「さーて出たのはいいが、何処に行こうかな・・・」

 

俺はあまり幻想郷の地理に詳しくないため一瞬悩むが、俺のサポートをしている爺こと駄神を思い出し、呼んだ。

 

(おーい、爺~聞こえるか~)

 

(ああ聞こえておるよ、で何処に行くか悩んでおるんじゃろ?)

 

(ああ、何かオススメの場所でも知ってるのか?)

 

(魔法の森はどうじゃろうか?そこには香霖堂という古道具屋や霧雨魔理沙やアリス・マーガトロイドの家があるからのぅ)

 

(分かった、じゃあ道案内よろしく)

 

(・・・儂をカーナビかなにかと勘違いしておらんか?)

 

(気にするな)

 

そして俺は爺の案内のもと魔法の森へ向かった。




龍夜「と言う訳で次回は魔法の森編ですね」

フラン「やっと外に出られたからな。存分に楽しませて貰うぜ!」

フラン「そんな訳で今回もこんな駄文を見てくれてありがとう」

龍夜&フラン「「それではまた次回お会いしましょう」」

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