東方吸血王   作:龍夜 蓮@不定期投稿

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龍夜「今回は閑話で少しずつ記憶が戻ってきた極夜の心境と彼の過去を少し見せようと思います」


生み出されし存在の宿命

俺は高度を上げ門を超えた・・・

 

この先にアイツが・・・幽々子が居る・・・俺の守れなかった女性が・・・

 

それにあの木を、西行妖を復活させては駄目だ・・・あの木にはアイツの呪いが・・・

 

白夜が掛けた呪いが宿っている・・・もし解放されればこの世界は・・・

 

もう俺は絶対に失いたくない・・・誰も・・・

 

いつだったかな・・・俺があの人に生み出されて天界の管理を任されたのは・・・いつだったかな・・・俺達兄弟が戦う事になってしまったのは・・・

 

 

 

 

 

 

※ここからは回想に入ります

 

 

 

 

 

『俺は・・・』

 

「お前を生み出したのは我だ・・・」

 

俺はずっと昔ある人・・・いや龍によって生み出された。生み出した龍は人の姿をしていた。

 

その容姿はとても美しく、真紅と翡翠の瞳は全てを見通すように輝いていた。

 

「お前にこの天界の管理を任せよう・・・しかし名前が無いのは不便だな、それに種族で呼ぶのもアレか・・・よしお主に名を与えよう」

 

『名前などいりませんよ・・・私は貴方によって生み出された道具ですから・・・』

 

「お主・・・余りふざけた事を抜かすな・・・」

 

俺は別に名前なんか必要なかった・・・俺はあの人に生み出されただけの道具だから。けど生み出したあの人は今の言った『道具』という言葉がとても嫌いだった・・・

 

「我は生み出した存在は道具として扱う事は一切ない・・・生み出した者達は我の大事な『家族』そのものだ・・・家族を道具扱いなどするものか・・・」

 

そしてあの人は暫く空を眺めた後、いい名前が思いついたらしく誇らしげに言った・・・

 

「お主の名前は・・・『星屑 極夜』にしよう。我ながらいい名前を考え付いたものだ・・・」

 

『・・・名前の由来、もしくは意味等は有るんですか?』

 

「この世界や・・・様々な世界を見守る存在に・・・極夜に輝く一筋の星のように・・・人々を守り導く存在になってほしい・・・そんな願いを込めてな・・・」

 

人々を・・・導く。極夜に輝く一筋の星のように・・・

 

俺は・・・そんな存在に成れるだろうか・・・

 

考え込んでいるとあの人は頭を優しく撫でてきた。

 

「別に難しく考える必要はない・・・我とてそんな思い荷を背負わせるつもりで名を与えた訳ではないからな・・・」

 

 

 

 

俺には兄弟が居た・・・一人はあの人が独自に修行を就け、そのまま旅立った。

 

最後までずっと俺にくっ付いて離れなかった兄離れできない妹だった・・・

 

そして・・・俺にはもう一人、弟が居た。だがアイツは・・・俺とは違い世界の歴史を修正する裏の存在としてあの人によって生み出された・・・俺の弟でも有り俺と同じく星屑の性を与えられた・・・たった一人の弟・・・『白夜』は。

 

 

 

「兄さん・・・」

 

「ん?どうしたんだ・・・?」

 

「・・・僕はいつまであんな事をしなくちゃいけないの?」

 

ある日、白夜は俺の居る天界に側近も着けずにたった一人で来た。

 

部屋に案内してお茶を入れ少し経ち、白夜は暗い表情で話し始めた・・・

 

「・・・まぁ、俺達は世界を管理する存在だからな。仕方ないさ」

 

「でも・・・だからって、なんで殺しなんかやらなくちゃいけないんだ・・・殺す以外にも道は有る筈なのに・・・」

 

「・・・それが俺達に課せられた宿命なんだ。俺だって世界の歴史が狂ってその世界が崩壊なんて危機に陥ったら、その世界を狂わせた『異端分子(イレギュラー)』を消して正しい歴史にしなくちゃいけない・・・俺だって本当はこんな事やりたくてやっている訳じゃないよ・・・」

 

世界を導く者として当然の事だった・・・だけど、あの頃の俺は自分に課せられた宿命に固執しすぎていた・・・だから俺は・・・白夜の事をちゃんと見ていなかったのかもしれない・・・

 

 

 

 

 

 

だから・・・俺は・・・

 

「僕は兄さんを超え、あの人も超える!!それが僕の生きている証に成るのだから・・・」

 

何も・・・

 

「私は・・・貴方が・・・好・・・き・・・だっ・・・」

 

誰も・・・

 

「・・・私と友達になってくれて・・・あり・・・が・・・と・・・う・・・」

 

「いや・・・行かないで!私を置いて、貴方がいたから『幻想郷』を創る事ができた!貴方を愛する人がいないから私がずっと傍にいる・・・だから・・・行かないで・・・『極夜』!!」

 

誰一人・・・守る事ができなかった・・・

 

だから・・・今度は絶対に誰も失う訳には行かない!!

 

絶対に・・・もうあんな想いをするのは絶対御免だ・・・・・・

 

(どうしたんじゃ?難しい顔をして・・・)

 

「え?いや、なんでもない・・・」

 

(・・・記憶が戻ってきておるな、あの人も随分スパルタじゃのぅ・・・まぁ、儂としては見守る事しかできんがな・・・)

 

儂は内心でそう呟き、これ以降喋るのを止めた・・・

 

 

 

 

 

 




龍夜「いやーやっぱシリアス書くの下手だな俺っと、作者の龍夜 蓮です」

レン「今回は前の閑話と違って凄くシリアスだったな、っとレン・リュウヤだ」

フラン(極夜)「自分の過去が明かされて少し複雑な俺こと『星屑 極夜』です」

龍夜「本当は今回の話を書く予定は無かったのですが、思いついたので書いてみました」

レン「てか、言いたいことがありすぎるから一言で纏めると・・・重いな・・・」

フラン(極夜)「・・・記憶が戻ってきているけど、正直思い出したくない記憶が多くて俺としても困っているんだけどな」

龍夜「そんな訳で次回はクリスマス編です。突発的に思いついた話ですが、よかったら次回も見てくれると自分としては嬉しいです」

レン「そんな訳で今回もこんな駄文を見てくれて有難な」

龍夜&レン&フラン(極夜)「それではまた次回お会いしましょう」」」





龍夜「クリスマス編どうしよう・・・」

アイ「極夜と誰かのイチャネチョでいいんじゃ「やめい!!by極夜」うー☆」

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