隻眼の猛将、恋姫無双の世界へ   作:恭也

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長く執筆してる方々の苦労を身をもって体感してます。

今回は恩さんと華琳の心情に変化を与えてみました。


第九話 俺の変化と華琳の道

・・・この状況はなんだ・・・?

屋敷の門で待っていたらやって来た妙才に飛び付かれ、妙才の声を聞いたんだろう孟徳が走ってきて俺に抱き付いてる妙才を気絶させ、執務室に通されて軽く挨拶をしてから・・・椅子に座る俺の膝に孟徳が座っている。

元譲は賊の撃退に出ていたらしいが戻ってきて俺が帰ってきたのを聞いたのだろう、執務室に駆け込んできて今は俺の腕に抱き付いてる。

妙才は・・・縛られて放置されている。孟徳いわく抜け駆けした罰らしいが・・・俺が口出ししない方がよさそうだ。

ちなみに父はもう家に帰っている。俺も帰りたいんだが離してくれない。流石に力任せには出来ないしな、仕方無いからしばらくは付き合ってやるか。

だが・・・3人共まだ俺への依存が抜けていないみたいだな。3年経ってもこれじゃこの先の乱世をのしあがっていけないぞ。

仕方無い、少々荒療治だがこれしか無いか。

 

「孟徳、元譲、妙才、3人の3年間の成果をみせてもらうぞ。」

 

 

 

 

 

俺は訓練用の朴刀を持って屋敷の中庭に立っている。3人の武の修行の成果を見るためだ。

俺1人に対し孟徳達3人をまとめて相手にするが相手にならないだろう、俺だってこの3年欠かさず修行してきた。体も育ち鍛えたお陰でかつての俺の全盛の頃に大分近くなってきた。

対する3人だが武具が・・・孟徳が鎌、元譲が剣、妙才が弓か。元譲と妙才は予想通りだが・・・まさか鎌とは思わなかった。かつての時代にもそんな奴はいなかったぞ。

俺の武具は持っている朴刀と腰に差している剣だ。やはりこれが一番使いやすい。

 

「こっちの準備はいいぞ。」

 

俺が言うと3人も準備が出来たのか各々が少し離れた場所で武具を構える。

1対複数での戦闘時の定石だ。密集せずに分散すればまとめてやられる事は無い上に連携が取りやすい。弓という遠距離攻撃の手段があれば格段に有利になるがそれはあくまで普通の奴相手ならばの話だ。

 

 

「さあ・・・来い!!」

 

 

お前達の力、見極めさせてもらうぞ。

 

 

 

 

華琳視点

 

・・・兄様・・・なんて強さなの・・・!?

いくら兄様相手とはいえこっちは私と春蘭と秋蘭の3人、負ける筈がないと心の何処かで思ったわ。

私と春蘭、鎌と剣による接近戦に秋蘭の弓による援護。私達の連携は兵相手の訓練や賊討伐で負けることは無かったわ。

でも・・・兄様からしたら子供の遊び程度にしかならないの・・・?

 

最初のうちは兄様相手にも有効に見えたわ。私と春蘭の攻撃に秋蘭の援護を的確に打ち込み兄様に攻撃する隙を与えなかった。

ところがしばらくしたら秋蘭の援護が無くなった。どうしたのかと思い私は一度間合いをとったら・・・兄様は秋蘭の射線に常に春蘭が来る様に動いていた。つまり兄様は私と春蘭の動きと秋蘭の動きを完全に見切っていた。普通は戦闘中にそんなこと出来ないわ。

兄様と私達との間にこんなに差があるなんて・・・。

 

 

「どうした・・・お前達の力はこんなものか?」

 

 

兄様が私達を挑発してくる。それに乗せられた春蘭が兄様に向かって突進する。

 

「駄目よ春蘭!!突出しちゃ!!」

 

 

 

 

そう言うも既に遅く、兄様は春蘭の一撃を防ぐと秋蘭の方へ蹴り飛ばした。

秋蘭は飛んでくる春蘭を当然受け止めるけどそれがいけない。兄様は一気に秋蘭との間合いを詰めて一撃を繰り出す。秋蘭は何とか防ぐけど兄様の一撃はその防御を容易く破り、春蘭と秋蘭をまとめて吹っ飛ばす。

2人は塀にぶつかり倒れる。何とか起き上がろうとしてるけどもうまともには動けない筈。実質私と兄様の一騎討ちにさせられてしまった。

こんなに強い兄様相手に一騎討ち・・・私の強さは春蘭や秋蘭と同等・・・勝てる筈がないわ・・・もう心も折れかかってる・・・いっそもう降参してしまえば・・・。

 

 

「諦めるのか?孟徳。」

 

 

兄様の声に下がっていた目線を上げる。兄様は私を見据えていた。

 

「諦めるのか?自分じゃ敵わないからといって投げ出すのか?」

 

兄様の言葉に目線がまた下がる。そんなこと言われても・・・私はどうしたらいいの・・・。

 

「諦めるな!!曹孟徳!!」

 

 

兄様が大きな声で叫んだ。私も倒れてる春蘭と秋蘭も驚いてる。

 

「お前が諦めたらお前を慕っている元譲や妙才はどうなる!?お前が治める地はどうなる!?お前に付いてくる兵達はどうなる!?お前を支えてる者達はどうなる!?」

 

私を・・・支えてくれてる者達・・・。

 

「もしお前達より強い賊が来たらどうする!?強いからと言って諦めるのか!?お前はそれでいいのか!?」

 

兄様の言葉を聞きながら、私はいつの間にか泣いていた。

 

「諦めるな!!お前を支え続ける者達がいる限りお前は決して諦めるな!!」

 

倒れてる春蘭も秋蘭も泣いていた。

 

「諦めるな!!お前は覇王だ!!覇王曹孟徳だ!!」

 

私は持っていた鎌を握り直す。

 

「いきます!!兄様!!」

「ああ!!来い!!」

 

 

私は・・・覇王になる・・・必ず!!

 

 

華琳視点終了

 

 

 

結果的に孟徳に覇道を進ませる事になったが・・・これで良かったのだろうか?

この時代の孟徳に俺はかつての孟徳を重ねすぎているのではないか?俺は華琳に困難な蕀の道を歩ませてしまうのではないか?

いや・・・孟徳と華琳は違う・・・華琳なら孟徳とは違う覇道を進むかも知れないんだ。

ならば俺は華琳の傍でそれを見届けよう。

 

 

 

だがその前に・・・華琳にはもう1つ乗り越えて貰わないとな・・・。




凄いグダグダな感じになってます、済みません。


最近この話を原作の魏ルートに沿って進めるか完全オリジナルルートにするかかなり悩んでます。


読んで下さる皆様も意見が分かれると思います。

なので活動報告でアンケートを取ろうと思います。
原作魏ルートで進めるかオリジナルルートで進めるかの意見をください。

よろしくお願いします。

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