艦隊これくしょん 奇天烈艦隊チリヌルヲ 作:お暇
まあ、遠征とかデイリーとかサボっていたツケが今になってきたってことですよね。
ふぉいやー・・・
夕立矯正作戦決行当日の正午、相手方の司令部を訪れた青年一行はとある一室にて下準備を行っていた。
今作戦で夕立を襲う役は、叢雲の言うことを忠実にこなすチ級とヌ級が抜擢された。好き放題やらかすリ級やル級と違い、制御が利くチ級とヌ級ならば被害も最小限に収めることが出来るからだ。
「よし、こんなもんだろう」
青年は姿をカモフラージュするための衣装をチ級に着せていた。イメージは一昔前に流行した呪いのビデオを題材としたホラー映画の中に登場する人物である。
チ級は元々の姿が怖いこともあって、その仮装がとてもよく似合っていた。様子を身に来た叢雲が小さな悲鳴を上げるほどだ。真夜中に出くわせば悲鳴を上げること間違い無しと、青年は自信満々の表情でチ級を送り出した。ちなみに、ヌ級はあう衣装がなかったためそのままの格好である。
叢雲たちは別室の木曾、時雨と合流し作戦の最終確認を行った。作戦の大まかな流れはこうだ。まずは他の艦娘を事前に司令部から退避させる。これは想定外の事態が発生した場合に他の艦娘が被害を被らないようにするための措置だ。
そして叢雲とチ級、ヌ級は作戦決行時刻マルフタマルマルまで夕立の部屋の隣で待機。外から監視している木曾たちから夕立の就寝の連絡を受けてから数十分後に、こっそりと部屋に忍び込みチ級とヌ級が驚かす手筈となっている。
「俺は分からなかった。何故これほどまでにボーキサイトを持て余しているのか、と。その意味がようやくわかった。全てはこの日のためだったんだ」
ヲ級は執務室でこの司令部の提督である男と一晩戯れる。執務室である理由は「ヲ級を秘書艦にして仕事がしたかった」だそうだ。
「さて、俺はそろそろ帰るよ」
「そう。せいぜい頑張りなさい」
「……頑張るような事が起こらなければいいけど」
青年の司令部にはいつ爆発するか分からない爆弾が二つ残っている。帰ったら司令部が崩壊していた、という事も十分ありえるため、誰かが見張り役として司令部に残っておかなければならない。
チ級、ヌ級、ヲ級と意思の疎通が取れる叢雲が現場に残ることは確定している。となれば、残された選択肢は一つしかない。青年は重い足取りで司令部へと戻っていった。
それから数時間後、夕立が帰投したという知らせを無線で受けた叢雲一行。隣の部屋から聞こえる物音に僅かな緊張感を覚えながら、更に待つこと数時間。日は沈み、司令部から艦娘たちの喧騒が消え、いよいよ作戦決行の時刻が迫る。
しかし、ここで予想外の事態が起こった。
「寝てない?部屋の明かりは消えてるじゃない」
『うん。でも、夕立は起きてるよ。暗い部屋で窓際から星を眺めているみたい』
夕立がいつになっても寝ようとしないのだ。
今回の作戦の肝は夕立の『寝起き』を襲うことにある。妄想を脱ぎ捨て無防備となった状態で、夕立の素の部分を刺激し、彼女に自分の本来の姿を思い出してもらおうと考えられたのが今回の作戦である。
夕立が寝ないことには作戦が始められない。作戦が初っ端から躓いたことに頭を悩ませる叢雲、木曾、時雨の三艦。とりあえず様子見として、三十分程夕立の様子を観察してみたが彼女の様子に変化は見られない。
このまま待っていても埒が明かない。三艦は急遽作戦会議を開いた。
『試しに一度、チ級の姿を見せてみるか』
「大丈夫?バレたりしないかしら」
『少し見せるだけでいい。夕立の反応を見て作戦を続行するかどうかを判断する』
結果、チ級の姿を一度見せて夕立の反応を伺うことになった。平然としているようなら作戦は練り直し。怯えるような仕草を見せれば、起きた状態のまま作戦を強行することになった。
一方、自分に恐ろしいドッキリが仕掛けられている事などまったく知らない夕立はというと。
「フッ……以前は恐怖の対象だった闇も、今の私には空気に等しいわ……」
真夜中であっても彼女は相変わらずだった。
真っ暗闇な部屋の中で椅子に腰掛け腕を組んでいる夕立は、目の前の机においてあったグラスを手に取り、グラスの中に入っていた赤い液体を飲み干す。
凝縮された甘みと酸味が夕立の口いっぱいに広がる。やはり、葡萄ジュースは果汁百パーセントに限る。満足げな表情の夕立はグラスを机に置き、再び窓の外を眺めた。
今の夕立に怖いものは何も無かった。改ニとなり性能は大幅に向上。夕立は駆逐艦でありながらも、敵の戦艦を仕留めるほどの力を手に入れた。周囲からは一目を置かれるようになり、最近では第一艦隊の主力メンバーとして活躍するまでになった。
夕立が特にうれしいと感じたのは、苦手だった夜戦で功績を納められるようになったことだった。元々暗闇が得意ではなかった夕立。夜戦のたびに攻撃を外して、周囲から何度も慰められてきた。夜戦の後は涙で枕を濡らし、自分の理想を妄想しながら眠りに着く。そんな毎日だった。
だが、それも過去の話だ。夜戦の攻撃は百発百中。まさに敵無し。慰められる立場から一転、逆に夕立が周囲を慰める立場となった。
この時から、夕立の心の中に慢心が蔓延り始めた。改装されて以降敗北を知らず、周囲からは頼られ続け、同じ駆逐艦からは憧れるような目で見られる。
勝利、慢心、人望。その他色々な要素が偶然重なり、夕立の中で合成され、加工され、熟成され、出来上がったのが……。
「『鬼武姫(バーサーカー)』である私がこのブイン基地を制する日も近いわね……」
ごらんの有様である。自分の妄想がことごとく現実となり、妄想と現実の区別がつかなくなった夕立は慢心の極地にいた。
強い夜風が司令部へと吹き付ける。窓がカタカタとゆれ、天井はギシリと軋んだ。以前の夕立ならば肩をビクリと震わせていた所だが、今の夕立にとってはそれも些細なこと。むしろ、彼女の妄想を加速させるスパイスでしかない。
「フッ……こんな夜更けに、一体何のようかしら?『堕落髑髏(フォールスカル)』」
夕立は架空の存在に向かって話しかける。彼女の脳内には、ワザと開けられた部屋の扉の隙間から何者かが部屋を覗いている光景が浮かんでいた。夕立はニヒルな笑みを浮かべながら扉の隙間へと視線を向けた。
「ッ!?」
そして、夕立はすぐさま視線をそらした。
予想外の事態に夕立の全身からは冷や汗が噴き出す。確かに、外開きの扉の隙間から何者かが覗いているという設定で言葉を発したつもりだった。そして、覗き込む相手に向かって余裕の姿勢を見せる自分の姿を想像していた。だがしかし、まさか本当に『謎の存在』が覗き込んでいるとは思ってもみなかった。
夕立はもう一度扉の隙間へと視線を向けた。扉の隙間には先ほどの『謎の存在』の姿はない。もしかして見間違い?いや、きっと見間違いだ。夕立は心の中であれこれ理由を並べ、自分を落ち着かせようとした。
『続行。作戦は続行だ』
「本当に大丈夫なの?」
『あぁ。ここからでも十分に分かる反応だった。アイツは怖がっている』
『謎の存在』もといチ級のアプローチに対する夕立の反応を見ていた木曾は一瞬で決断した。暗がりの中、双眼鏡から見ても分かるほどの動揺。 夕立の想像以上の反応に、考えを一から改めた木曾はすぐさま作戦の変更を告げた。
『作戦変更だ。次はそのまま部屋に突入させろ』
「はあ?アンタ、本気?それで本当にうまくいくの?」
『本気も本気さ。お前は俺の言う指示をそのままチ級とヌ級に伝えてくれ。後は俺たちが何とかする』
叢雲は木曾から指示を受け取った。これで本当にうまくいくのか、と半信半疑だった叢雲だが、本人たちがそれで良いというのならばもう何も言うまい。叢雲はチ級とヌ級に指示を伝えた。
物音に飛び跳ねた夕立は再び扉の方へと視線を向けた。扉の隙間からは、夕立が先ほど見た『謎の存在(チ級)』が部屋の様子を伺っていた。
ビクビクと全身を強張らせる夕立。しかし、最初の不意打ち以降必死に言い訳を積み重ねてきたおかげか、彼女の心には少しばかりの余裕が出来ていた。
そう、今の私は最強最悪の鬼武姫(バーサーカー)だ。あの程度の下賎な存在に足が竦むなど、あってはならない。夕立は妄想を加速させ、徐々にいつもの調子を取り戻してゆく。
(……そう。私の力で、コイツを従えさせてしまえばいいだけの話よ)
おかしな結論に至った夕立は意を決して『謎の存在』に近寄る。僅かに足が竦んでいたが、歩みは確実に進んでいた。そして、夕立は扉の前までたどり着いた。
「ヂィアァァァアアアアァァァアアアアアァ!!!」
「ヒッ!?」
突如、扉の向こうにいる『謎の存在』が叫び声を上げた。そのおぞましい声に、夕立の身の毛がよだつ。久しく忘れていた感情が、彼女の心の中で湧き上がり始めていた。『謎の存在』が叫び声を上げると同時に、夕立は扉を反射的に突き飛ばした。ゴン、と重厚な音が廊下に響く。
息を荒げた夕立は、一度大きく深呼吸をした。今のは違う。取り乱してはいない。ちょっと不意を突かれただけだ。心の中で自分に言い訳しつつ、夕立は開け広げられた扉の向こうを覗き込んだ。
『謎の存在』は仰向けで大の字に倒れていた。顔は長い髪に隠れて殆ど見ることが出来ないが、瞳が青白く光っていることは確認できる。足首の所まで隠れた長いスカートとひじの辺りで切れた袖の、上下が一体となった真っ白な服で身を包む『謎の存在』。
再度心を落ち着かせた夕立は、改めて『謎の存在』との対話を試みようとした。
「っぉ……よく来たわにぇ……や、闇……闇の……ヒィッ!!?」
夕立が説得す最中、『謎の存在』は動きだす。突然ガクン、と全身を揺らした『謎の存在』は仰向けの状態で両手両足を地に着ける、いわゆるブリッジの体勢となった。
そしてそのまま首をぐりんと動かし、『謎の存在』の頭部は脳天が天井、顎が床を向く。『謎の存在』はブリッジをした状態で、首だけを百八十度回転させた。
あまりにも異様な光景に、夕立は一歩後ずさる。
「ヂィアァァァアアアアァァァアアアアアァ!!!」
(やっぱり無理っぽいぃー!)
叫び声を上げた『謎の存在』は四肢を激しく動かし夕立に急接近した。その様は『G』の名を冠する地を這う害虫のようだった。
すぐさま身を翻した夕立は全速力で逃げ出す。みっともない悲鳴を上げることは何とか避けた夕立だったが、彼女の両手は手汗でびっしょりだった。
夕立の頭に助けを呼ぶという選択肢が浮かぶ。だが、彼女はその選択肢をすぐに放棄した。この程度の相手、私一人で十分だ。まだ慢心状態から抜け切っていない夕立は、この困難を自力で何とかしようと考えていた。
(メンテナンス中でも、使える武装は何かしらあるはず)
武器がなければ自分の力を十全に発揮できない。夕立は武装を取りに工廠ドックへと向かった。夕立の背後にはブリッジ体勢の『謎の存在』が凄まじい勢いで迫る。
(ここで追跡を振り切る!)
夕立は一階へと続く階段へと飛び込んだ。夕立は階段に着地せず、左の壁を蹴った。そして目の前に迫る右の壁に着地し、再度跳躍。三角飛びで階段を一気に下った夕立は一階の廊下に着地した。工廠ドックは階段を降りた先にある。後は一直線に進むだけだ。
夕立は背後の階段を確認した。『謎の存在』の姿は見えない。扉を開けて閉めるまでの時間は十分ある。工廠ドックの扉の前までやってきた夕立は扉のドアノブに手をかけた。
「開かない!何で!?」
扉は開かなかった。確かに深夜は武装のメンテナンスが行われているが、鍵までかけていなかったはず。何故、どうして開かない。焦る夕立は扉を叩く。扉に体当たりをする。しかし、それでも扉は開かない。
(もう、協力ならもうちょっと早く言って欲しかったなぁ)
(でも、こういうのって何かワクワクするよね!お姉!)
木曾たちの傍にいたとある軽空母姉妹が急遽作戦に参加し、大急ぎで工廠ドックに鍵をかけたことを夕立は知らない。
そうこうしているうちに、夕立の背後からドタドタと大きな物音が聞こえてきた。もう立ち止まっている時間はない。夕立は右側の通路へと走り出した。その先にあるのは司令部の出入口だ。夕立が次に考えたのは、ブイン基地の入り組んだ構造を利用して相手の追跡を完全に撒くことだった。
しかし、出入口の扉も開かない。力を入れて押しても、体当たりをしても、引いても、出入口の扉が開かれることはなかった。それもそのはず。外側の扉面に付いているコの字形の取っ手には、扉の開閉を妨げるよう鉄の棒が挿入されていたのだ。
(はあ……星空はあんなに綺麗なのに……)
(不幸だわ……どうして私がこんな事を……)
見ず知らずの軽空母姉妹に有無を言わさず連れてこられ協力を依頼された、通りすがりのとある航空戦艦姉妹の仕業である。
立て続けに起こる怪奇現象に焦りが募る夕立。彼女の背後からは再び激しい物音が聞こえてきていた。
「何で?何で何で何で!?」
いよいよパニックに陥った夕立は、己の妄想を脱ぎ捨て助けを求めに走った。裏口や非常口など、他の出入口を探すことも忘れ、一心不乱に仲間のいる部屋を目指した。
息を切らしながら目に涙を浮かべる夕立。今の彼女の姿は 『最強最悪の鬼武姫(バーサーカー)』ではなく、お化けを怖がる気弱な少女だった。
「誰か……誰かぁ……!」
恥も外聞も投げ捨てた夕立は仲間の寝室へと転がり込んだ。しかし、部屋はもぬけの殻だった。
時計が差す時刻は午前三時前。普通なら寝静まった艦娘の姿があるはずなのだが、部屋には艦娘の姿どころか布団すら敷かれていない。
夕立はすぐさま隣の部屋の扉を開けた。しかし、隣の部屋もまったく同じだ。艦娘の姿はどこにもない。次の部屋も、その次の部屋も、どの部屋にも艦娘の姿がない。
「!!」
だが、夕立はようやく出会うことが出来た。ある部屋の中に敷布団と膨らんだ掛け布団を見つけたのだ。
小さな希望を見つけた夕立はすぐさま布団に駆け寄った。涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった顔を拭うことも忘れ、夕立は無我夢中で布団を引き剥がした。
「…………」
布団の中にいたのは青白い人間の手足を生やした黒い塊だった。思考が完全に停止した夕立は布団を手にしたまま動かない。
そんな夕立の体に、青白い左手がゆっくりと伸びた。そして、夕立の脇腹をがしりと掴む。
同時にヒヤリ、と夕立の頬に何かが触れた。無表情の夕立はおもむろに背後へと振り向いた。夕立の背後には、気持ちの悪い動きで執拗に追いかけてきた『謎の存在』が立っていた。
頬と脇腹の手を払った夕立は転がるように逃げた。しかし、逃げた先は運悪く部屋の角。部屋の扉の前には『謎の存在』と黒い塊が立ちはだかっている。
ゆらりゆらりと夕立に近づく『謎の存在』と黒い塊。夕立は手足を動かし逃げようとするが、背中には既に部屋の壁がついている。これ以上の後退は不可能だった。
夕立は身を縮こませ、瞼をぎゅっと閉じる。自分の最後を覚悟したのだ。
「夕立から離れろ!」
しかし、そこへ救世主が現れた。間に割って入ったのは、夕立がよく知る二艦の後姿。同時期に改ニとなった木曾と時雨だった。
「死にたい方から前にでな!」
「それ以上近づくなら、容赦はしないよ」
木曾と時雨が睨みを利かせると、『謎の存在』と黒い塊は静かに去っていった。
呆然としている夕立へと振り返る木曾と時雨。見知った二艦の顔を見た瞬間、夕立の中に溜まっていた恐怖が一気にあふれ出した。
「ふっ……ふぇえええ……」
「ごめん夕立。怖かったよね。もう大丈夫だから」
嗚咽を漏らし大粒の涙をとめどなく流す夕立。夕立の前にしゃがみこんだ時雨は、夕立の頭を優しく抱きしめる。時雨の腕の中で泣きはらした夕立は、やがて安らかな眠りについた。
こうして、木曾が急遽考案した『自作自演大作戦』は成功という形で幕を閉じたのだった。
◇
騒動から数日後、とある艦隊の面々と一緒に出撃する夕立の姿があった。
「さーて、今日もがんばっていきますかぁ!」
騒動以降、夕立のおかしな言動は完全になりを潜めた。いや、なりを潜めたというよりは無くなったと言うべきだろうか。夕立はこれまでの己の言動を恥じるようになっていた。
後に真相を聞かされ一時は怒りを覚えた夕立だったが、それも自分の過ちを正すためだと気付き猛反。夕立はこれまでの自分を振り返り、身の振り方を改めたのだった。
周囲も夕立の心情を察してか、そこまで深く追求することない。まあ、たまにジョークの類として話題に上がることはあるのだが。
「ま、最強最悪の鬼武姫(バーサーカー)様がいるから楽勝でしょ」
「もっ、もぉ~!その話はいい加減にして欲しいっぽい!」
残念ながら、この話題が忘れ去られることはないだろう。これは一種の戒めだ。この戒めは彼女を一生縛り続ける。
しかし、その戒めがある限り夕立は二度と道を踏み外すことはない。過ちから学んだ経験は、夕立を大きく成長させた。
(私は最強なんかじゃない。皆の助けがあるから、私は戦える。皆がいるから、私はこうして笑えるんだ)
大きな代償を払うと同時に見つけた当たり前の事実。見失っていたものに気付いた夕立は、心身ともに新たなる力を手に入れたのだった。
「いだだだだっ!もうちょっと優しく張ってくれよ……」
「軟弱者のアンタにはこれくらいが丁度いいのよ」
「お前もル級に一晩中抱きしめられてみるといいよ。そしたらこの辛さが分かるから」
本当に大きな代償を払い、彼女は事実へとたどり着いた。
「ちょっと提督!どうして私と千代田は出撃できないの!?」
「私とお姉がいないとダメだって前に言ってたでしょ!?」
「うん……その……うん……アレだ……ボーキサイトがね……アレだから」
支払われた代償は、とてもとても大きかった。
次回・・・那珂ちゃんリターンズ!