バカと魔王と澱の神   作:アマガキ

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投稿します。

今回クロスオーバーによる改変設定がいろいろと出ます。

あと鈴蘭の名字が名古屋河ではなく名護屋河だったので全部修正しました。


第二十一話 関東機関

いやはやほんとに驚いた。

吾がW、名護屋河さんは驚いて気絶しちゃったけど、僕もほんとに驚いた。

まさか社長が副担なんて・・・・・・

しかしありそうなことではある。

 

「俺も本気を出すFクラスがAクラスに勝てる要素は十分にそろってる」

 

「そういや坂本って昔神童って呼ばれてたんだよな」

 

「こりゃいけるぜー!」

 

おっとまた考え事をしてて話を聞いていなかった。

春休み前にいろいろあったせいで何かあったらつい考え込んじゃってる。

今は雄二が教室で演説を再開している。

そのためクラスの士気は異様に高まっている。

 

「それに吉井明久もいる!」

 

「・・・・・・・だれだ?」

 

「聞いたことないな?」

 

「そんな奴いたっけ?」

 

なんか僕の名前が出されたうえ忘れられてる!?

 

「明久こっちにこい」

 

なんか知らないけど嫌な予感がする。

 

「わかったよ」

 

「知らないやつには教えてやる。こいつの肩書は観察処分者だ」

 

「あれ?観察処分者ってバカの代名詞じゃ・・・・・?」

 

「違うよ!ちょっとおちゃめな青少年のことで・「バカの代名詞だ」・・・いうな!!」

 

「いやいや、バカは否定できないでしょ~」

 

「そうだけど!ってカッコ!」

 

ふつうに返したが、遅刻していた友人が来ていた。

 

「ハ~イ!みんな、おっひさ~!カッコちゃんで~す」

 

こういうところがツインてメガネの彼女がカギ・カッコと呼ばれる理由なんだろう。

 

「うおおおおおおお!」

 

「カッコさんだああああ!!」

 

なんというかこいつらのばかは天井知らずである。

 

「ああ、なんだここでいったん休憩にするぞ。それと俺はこの後急な出張が入ったために、福原先生が来てくださるからな」

 

そういって鉄人は出て行った。

 

「とりあえずまずはDクラスを征服し俺たちの実力を見せようと思う。休憩が終わったら宣戦布告をする」

 

「「「「おおっ!!」」」」

 

姫路さんもほかの人に気圧されながら小さく手を上げている。

ちなみにカッコはノリノリで手を上げている。

 

 

 

 

 

 

休憩になったことでいつものメンバーが集まり話し始める。

 

「ねえねえ明久、鈴蘭は?」

 

いないのを不自然に思ったカッコが聞く。

 

「えっと、吾が、名護屋川さんは今、社、伊織先生に呼び出されてるよ」

 

「ふうん、それにしてもやっぱり明久、鈴蘭のこと呼び慣れてないんだ。」

 

「まあ、明久だからな」

 

「そうじゃな」

 

「そうね」

 

「そうなんですか?」

 

いつの間にか島田さんと姫路さんも会話に入ってきていた。

 

「あれ?ムッツリーニは?」

 

「ああ、さっき用事があるとかで出て行ったぞ」

 

「なんかムッツリーニ、朝から変だよね?」

 

「さすがにおまえでも気づいたか」

 

「たしかにのう」

 

明らかに様子がおかしいのが気になる。

 

「まあ、試招戦争に影響がなければいいさ」

 

そこでカッコが話題を変えた。

 

「そういえば~担任は鉄人だけど。。副担って新任で鈴蘭を拉致った新しい先生なんだよね?」

 

「そうだよ」

 

「で、美術の先生なんだよね?」

 

「そこまで知っててなぜ名古屋河拉致の件は知らなかった?」

 

雄二が聞く。

 

「誰か拉致られたってぐらいしか知らなかったんだよ?」

 

「他になんか知れなかったのかの?」

 

秀吉が聞くと、

 

「そういや新しい先生のお弟子さんも来てるんだって」

 

という答えが返ってきた。

その言葉に明久が反応する。

 

「それってもしかして眼帯してぼーっとした子とか?」

 

「うんうん、違うって」

 

「何を想像してるんだお前は?」

 

「小っちゃくてかわいい女の子だって」

 

それを聞き、ダッっと明久が走り出す。

 

「ちょっと用事思い出した」

 

残された一同は呆然とする。

 

「俺はあいつが本当にロリコンかどうか疑い始めてるんだが」

 

雄二が疑念を口にする。

 

「さすがにそれはないと思うんじゃが・・・・・・・」

 

何かを考えているような秀吉が答える。

 

「ちょっと吉井にはお仕置きが必要みたいね」

 

「島田さんさすがにそれは・・・・・」

 

姫路さんが引きながらやや止めている。

 

「でも姫路さんも吉井がロリコンになるのはまずいと思うでしょ」

 

「そうですね。それは大変です」

 

「じゃあ殺るわよ」

 

「そうですね」

 

そういって二人も出て行った。

 

「純粋すぎるのも考えもんだな」

 

「そうじゃな」

 

「そうだね~」

 

姫路さんの影響の受けやすさにあきれる三人。

 

「そういうカッコはどう思うんじゃ?」

 

「うんにゃ~、明久を信じてるよ。きっとそんな危ない人間じゃないって」

 

「そうか」

 

「そうだよ~。じゃあ鈴蘭探してくるから~」

 

そういってカッコも出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃明久は、妙な人間に追われていた。

 

(なんなのあの金髪!絶対第三世界の人間でしょ)

 

身体能力は鉄人並み。

今は使っていないが腰にはサーベル。

その上あたりには休憩時間だというのに人がいない。

カッコの話のお弟子さんはほぼ確実にリップルラップルだ。

だから社長がなぜいるのか確認しにいこうとしただけなのにとんだ災難だ。

 

「いい加減おとなしくつかまれ」

 

聖堂で出した(ほとんど覚えていないが)雷に関してねらわれるかもしれないといわれていたがこんなに早く来るなんて・・・・・・・

 

そんな風に走って角を曲がるとなんと康太がいた。

 

「ちょっ、康太ここにいちゃダメー!!!!」

 

巻き込まれてはまずいと襟をつかんで引っ張ろうとすると、

 

 

「・・・・・・・別に問題ない」

 

そんな言葉が聞こえて僕は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

鈴蘭はげんなりした。

何せ春休み前に自分にご主人様と呼ばせていた男が、悪の組織への勧誘をしてきたのだ。

ほんとになんということだろうか・・・・

走行すると前方から見慣れたメガネのツインテールが走ってきた。

 

「あっ、カッコ」

 

「鈴蘭の裏切り者ー!!」

 

「へっ?一体何が?」

 

「新しい先生と二人っきりでいったい何してたかー!」

 

「ちょっ、人聞きの悪いこと言うな!」

 

「でも転任初日からとかなんか怪し~」

 

「いやでもカッコあんた朝礼にいなかったよね?」

 

「ふふん、と~ぜん明久に聞いたのだ~」

 

「ああ、そうだよね」

 

「で、本当のところは?」

 

「・・・・・・親戚」

 

「鈴蘭、親戚全滅したっていってたよね?」

 

「全滅って・・・・・」

 

まあ、引き取ってくれるような親戚もいなかったのであながち間違いでもないが。

なおカッコには親がいなかったことは話していた。

だから自分の親が見つかったことを知らせた時は一緒に喜んでくれた。

 

「そんなことよりカッコ、後で戦争でしょ?」

 

ここで鈴蘭は話を変える。

 

「そ~そ~」

 

「Aクラスとやるんだっけ?」

 

「そこは違うよ。まずDだって」

 

「ふうん」

 

「おっと時間がないさき行くから~」

 

「って時間がないのは私も一緒じゃない」

 

あわててカッコの後を追おうとした鈴蘭は後ろから肩をつかまれた。

 

「みっけ」

 

背後の人物はそのまま鈴蘭の肩に腕を回す。

 

「は?」

 

そこにいたのはメガネをかけ髪型はショートカットにした知的な、そして大人びた印象の美少女だった。

馴染みはないが有名なので顔は知っている。

この学校の影の支配者t思われる理事長の孫娘。

確か去年の二年Aクラス次席、つまり二年で二番目に高い学力を誇っていたはずだ。

 

「えっと・・・・・・飛騨先輩?」

 

「真琴でいいわよ」

 

「えっと、じゃあ真琴先輩。何か?」

 

「あたしのおじいさん、つまり理事長のお使いでね。ちょっと奨学金のことで話がね?」

 

この学校は奨学金のシステムが整っており、鈴蘭もそれが理由でここを選んでいた。

鈴蘭の場合母親が見つかるという特殊事例のため手続きに何らかの問題などがあったのだろう。

奨学金は鈴蘭の学生生活の生命線のため行かないわけにはいかない。

 

「はい」

 

そのまま引きづられるようにして連れて行かれる。

 

「お母さん見つかったんですってねえー」

 

「は、はい」

 

その時鈴蘭は心なしか首にまかれた腕がきつくなっていることを感じた。

 

「あれ?理事長室って・・・・?」

 

「あー、うん。いいの、いいのー。」

 

そのまま引きづられるように進み続ける。

 

「あれ?職員室も通り過ぎて?」

 

「気にしなーい、気にしなーい」

 

そのまま無人の体育館に入っていく。

 

「あ、え、え?!」

 

「怖くなーい、怖くなーい」

 

その静かな笑顔に鈴蘭はだんだんと恐怖を感じてきた。

そして首にはまるで首輪のように腕が巻きつけられている。

 

「なーんにも怖くなーい」

 

怖い!

 

そう鈴蘭が思った瞬間、鈴蘭は体育用具室に連れ込まれた。

 

 

 

 

 

 

坂本雄二は教室に来た、福原先生に早々に驚かされた。

 

「福原先生、明久はどこですか奴に宣戦布告に行かせたいのですが?」

 

「吉井君なら事情で早退しました」

 

「なっ?!あいつがですか?」

 

「はい。ちなみに名古屋河さんと土屋君もです」

 

「そうですか・・・・」

 

初っ端からいろいろと狂ってしまった。

 

(名古屋河はともかく明久と康太は痛いな)

 

そして持っている現在のクラスメイトの持ち点に目を向ける。

 

「取りあえず、須川、Dクラスに宣戦布告に逝って来い」

 

「なんか字が違う気がするんだが?」

 

「なんのことだ?」

 

「でも下位クラスからの宣戦布告の使者ってのはたいていひどい目にあうんじゃないのか?」

 

「Dクラス女子はイケメン好きが多いという情報があるんだが」

 

「今すぐ言ってこよう」

 

そういって颯爽と教室から出て行った。

俺はその背中に叫ぶ。

 

「開戦は午後からだと伝えろ!」

 

さて、足りない戦力でどうするか。

 

 

 

 

 

体育倉庫に入った鈴蘭が見たものは、

 

縛られて転がされている、さっきまで自分と面談していたはずの伊織貴瀬。

 

それに銃を向けている金髪の青年。

 

伊織同様縛られて転がされた吉井君。

 

その吉井君を観察しているムッツリーニ。

 

意識を失い倒れている長谷部先輩。

 

そして隅のほうで壁にもたれている西村先生。

 

えっと何がどうなっているの?

 

「じゃあ、康太取りあえず長谷部君起こして」

 

「わかった」

 

言われムッツリーニが長谷部先輩を起こす。

 

「それにしても菊人。ほんとにE0の時の記憶はないの?」

 

「ああ」

 

「言ってー。ほんとに何するんですか?鉄、西村先生」

 

「鉄人と普段は呼んでいるのか?」

 

「いえ、そんな」

 

「てか、なんで名護屋河がいるんだ?」

 

「だって魔王候補よ?うちにも欲しいじゃない」

 

真琴先輩の猫なで声が怖くて長谷部先輩の後ろに隠れていると吉井君が口を開いた。

 

「えっと質問していいですか?」

 

「いいわよ」

 

「これどういう状況ですか?なんか鉄人も康太もいるし」

 

「西村先生だといっているだろう」

 

西村先生はあきれている。

 

「じゃあ、宗一さん説明お願い」

 

宗一さんって誰だろう?

見れば吉井君も怪訝な顔をしている。

 

「なら説明するか」

 

あっ西村宗一だっけ?フルネームで。忘れてた。

 

「お前たち関東機関は知っているか?」

 

「「知りません」」

 

「退魔組織だ。その名の通り魔物などから一般人を守る組織だと考えてくれ。

 その関東機関にはその中でE1からE9までのエリミネートナンバーと呼ばれる最高戦力がいるん だ。

 そして現在のエリミネートナンバーの教官を務め同時にE0とも呼ばれた最強の男がこの伊織貴瀬 と思われるという話だ。ほかに質問はあるか?」

 

「えっとじゃあ康太がいるのはなんで・・・・ですか?」

 

怪しい敬語で西村先生に吉井君はきく。

 

「・・・・・・・・・俺がE3だからだ」

 

えっと、E何チャラは確か最高戦力だから、

 

「「ええー!?」」

 

「・・・・・・・・昔いろいろあってな」

 

「えっとじゃあ西村先生は?」

 

「俺はかつてはE1だったが、エリミネートナンバーではいられない理由があってな、今はNO,number(ノーナンバー)というコードネームだがちゃんと戦える」

 

取りあえず整理すると西村先生とムッツリーニハすごい人で、ご主人様はもっとすごいと?

 

「あのそんなすごい人が何で捕まってるんですか?」

 

伊織を見ながら聞く。

 

「えっとね。それが記憶を失ってるらしいの」

 

「勝手なことを言わせておけば!!・・・・・・・・鈴蘭今すぐ僕の縄を解け!!さもなくば後が怖いぞ!!」

 

怖くて私は機械的に「はい」と返事をしてしまう。

 

「ねえ、鈴蘭。退学になったらお母さん悲しむわよねー?」

 

「へぇ!?」

 

「奨学金がなくなったらうちに通うの大変よねー」

 

「えっそんな・・・・・・」

 

奨学金の話を持ち出され鈴蘭は動けなくなる。

 

「そんなはした金僕が立て替えてやる。だからこの縄を解けっ!」

 

「せっかくできた友達とさよならしたくないわよねー?」

 

「うう・・・・・・・」

 

さらに真琴先輩は畳み掛けてくる。

 

「苦手な数学とかに高下駄はかせることもできるわよ」

 

「そっそんな卑怯なこと・・・・」

 

「じゃあ全部赤点」

 

「真琴先輩ついていきます~・・・・・・・・」

 

 

吾g、名護屋河さんを抱きしめガッツポーズをとる飛騨先輩を見て明久はむなしさを感じる。

 

「なんて醜い争いだ・・・・・・」

 

横で長谷部先輩がつぶやくが誰も気にしない。

 

「そーいう~長谷部君はこいつ助けたりしないわよね?」

 

「ああ、そんな理由もないからな。具体的にはどうしろと?」

 

その横で吾が、名護屋河さんが社長の視線に震えている。

僕は助けようにも同じように縛られているので無理だ。

 

「まずこいつの家に行っていろいろ調べようかなと思って。E0だったころの手がかりとか、それに神殺しの家なんだから神器とかないかなって」

 

「教会の聖遺物がこいつの家にあるとは思えないんだが?」

 

「でも長谷部君の家にはあるでしょ?」

 

「まあな」

 

「というわけで鈴蘭と吉井君は道案内。長谷部君はボディーガードね」

 

「え・・・・・でも私道とかよくわからないんですけど・・・・・・・」

 

「奨学金増えたらお母様も大喜びよね?」

 

「はーい真琴先輩!」

 

完全に懐柔されている。

僕どうしよう。

 

「吉井君はどうする?協力するなら縄解いたげるけど?」

 

まあ社長の記憶が戻るのならそれもいいのかな?

僕もそうだけど昔のことが分からないのはやっぱりきついものがあるし。

 

「まあできる限り協力しますよ」

 

そういうと康太が縄を解いてくれた。

 

でも社長はなんで記憶がないこともわかってないんだろう。

 

「けど真琴・・・・・そこまでしてその、E0ってやつが必要な理由ってなんなんだ?いや神器でもってことは戦力か?」

 

「ごめんなさい。今は話せないの。これはあたしの問題。・・・あたしがなんとかしなきゃいけないことだから」

 

「じゃあ、俺たちを巻きゴブッ」

 

翔希のみぞおちに真琴の膝蹴りが突き刺さった。

 

「みんなに迷惑をかけるなんて、私耐えられない、わかって長谷部君!」

 

「割ったから。もう聞かないから。むしろ聞きたくないから」

 

「局長、そろそろ動かないと時間がないぞ」

 

「そうね、じゃあまずはこの先生のお弟子さんを回収しましょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

この文月学園にもパソコン室がある。

 

「えー。可愛い・・・・・小学生?あの子誰?」

 

「ほら。新任の・・・伊織先生のお弟子さんだって」

 

「まじ?それじゃあ天才ってこと?」

 

そんな声を聞きながら青っぽい黒髪の女の子、すなわちリップルラップルは歩いている。

まあ、そういう五歳か六歳ぐらいの愛らしい用紙の女の子が歩いているのだ。

誰も不審に思うことはない。

そのままリップルラップルはコンピューター室に入っていく。

 

今は新学期初日なうえ、休憩時間誰も使用する者はいない。

 

「可愛い犬猫の画像でも見るの」

 

そういって慣れた手つきでサイトからサイトへとみていく。

 

「わあ、かわいい」

 

「早く次見せてよ」

 

いつの間にか女子生徒のギャラリーがいた。

 

そこでリップルラップルの手は止まる。

 

「・・・・・・・・」

 

何故だ。なぜ教育施設でありながらこんなページの閲覧を禁じていないのか・・・・・・・・

そう、奇しくもリップルラップルがたどりついたのは黒に限りなく近いグレー。

 

「どうしたの?早く次見せてよ」

 

「はやくしてよ?」

 

無垢な声ではやし立てる女子生徒たち。

それを聞いてリップルラップルの指先、いや心が迷う。

自分にそんな良心があったことにリップルラップルは驚く。

そして彼女たちの純真さに憐れみさえ覚えつつクリックを重ねる。

 

「あっ、クリオネだって」

 

「見せて見せて流氷の天使」

 

「・・・・・・・ならば見るといいのオホーツク協会が隠してきた真実を」

 

 

『クリオネの捕食活動』

 

再生

 

「「「「きゃあああああああああああああ!!」」」」

 

その時にチャイムが鳴り女子生徒は雲の子を散らすように帰っていった。

 

「あっリップルラップル探したよ」

 

そこに明久が現れた。

 

「明久、今は授業中なの」

 

「ちょっと事情があっていいんだよ」

 

「それで何の用なの」

 

ここで真琴が明久の後ろから姿を現す。

 

「へえ、この子が?」

 

「はい」

 

「要件はなんなの」

 

無表情のままリップルラップルは言う。

 

「ちょっと社長の記憶がらみでいろいろあるから一緒に来てほしいんだ」

 

「人間だれしも思い出さないほうがいいことはあるの」

 

「晩御飯何でも好きな物作ってあげるから」

 

「パエリアで頼むの」

 

ぴょんっと座っていた椅子から降りて出口に向かう。

 

「ちょっと現金な子ね?」

 

「そうかもしれません」

 

 

なにわともあれ全員集合!

 

 

 

 




どうでしたか?

今回でムッツリーニと鉄人の裏の顔が明かされました。
ちなみに鉄人は教師としてと関東機関局員としては切り替えて割り切っています。
だから魔王候補を巻き込むのはOKですが、教師としてはあとで全力で謝るつもりです。
ちなみに勇者はクラス分けを渡された後に鉄人にガツンとやられて連れてこられました。

次回はそろそろほかのアウター勢が出てきそうです。

次回伊織家に向かう一同

  しかし鈴蘭にとって忌まわしいあの音が聞こえてくる。

  そして屋敷ではなんと・・・・・・・

第二十二話 地下ダンジョン  

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