本来の提出期限からすでに三週間も・・・・
正直やばすぎます。
こんな調子なのにSSは毎日読んでいます。
早く明久覚醒させたい・・・・・・しかしまだ一巻。
軍用ヘリの中で翔希は悩ましげな表情をしていた。
「鈴蘭さんのことでも考えてたんすか?」
「いや・・・・そんなんじゃないさ」
「ひどい目に合わされてないといいっすよね」
「ああ・・・伊織は人を人とも思わないやつだからな」
《降下地点まで五分を切りました。出撃準備、願います》
アナウンスが入った。
ハッチが開き航空の冷気が流れ込んでくる。
《残り三分!》
「これから・・・・・」
「いいか貴様らっー!貴様らは聖戦の犬だっー!貴様らが受けてきたへどみたいな訓練は全部この日のためだー!ありったけの悪党どもを殺して殺して殺しまくって殺されちまえー!貴様らの魂はすべからく真意に浄化され種の身元に飛んでゆくのだっー!」
「「「おおおっ!!」」」
騎士団が野太い叫びをあげ呼応する。
「おい、クラ・・・・」
《残り一分です。カウントに入ります。》
「びびるんじゃねえぞーっ!着陸に失敗するような変態野郎は自傷行為とみなして、追いテクからなーっ!司教様のねぎらいの言葉も冷えたビールも私みたいなかわいい女の子のチュウもこの先一生なしだからなっ!」
「「「おおおっ!!」」」
《五、四、三・・・・降下地点です》
「よおおおおっしゃあああああ!!いっけえ野郎ども!!」
ものすごい笑顔でクラリカが指差す夜空をめがけ騎士が飛び出し、パラシュートを展開する。
「ゴー!ゴー!ゴー!」
ぐるぐる腕を回して叫ぶクラリカの肩に翔希は手を置く。
「クラリカ・・・・」
「あ・・・・」
我に返ったか、照れくさそうな表情をクラリカはする。
「いやー、一回やってみたかったんすよ。海兵隊ごっこ」
「そうか・・・・・」
「じゃあ、お先っす」
そういってクラリカもヘリから軽く飛び降りて行った。
(ホントに大丈夫なのか・・・・?)
そう思いながら翔希も飛び降りるのだった。
「ふん。バカがのこのこと来おって」
明かりを落とした教室から彼らは外を見ている。
少ししてヘリコプターの音が屋敷の上空を通過していく。
「情報によると敵の規模は聖騎士約二百。バカガキの勇者・長谷部翔希が一匹。異端審問会二部のイカレシスター・クラリカが一匹だ」
教卓へ戻った伊織は照明を戻す。
教室の正面にはブリーヒングルームとレタリングされた看板がかかっている。
緊張しながら席に戻る明久と鈴蘭。
これから起こる戦いを思って買伊織の隣に浮いているミーコさんも不安げな表情で窓の外の闇夜に視線を向けている。
が、あとの二人は平常運転だった。
沙穂はぼんやりとした表情をいつもと変わらずに浮かべている。
リップルラップルに至ってはみかんを食べ始める始末だった。
「こんな時に何してるの?!リップルラップル!」
「有田ミカンなの。とってもおいしいの」
「いやでも、今は非常事態・・・」
「まあまあ、おいしいから明久も食べるの」
「ほんとだ。おいしいね」
「明久までマイペースに行動し始めるな!!」
(ご主人様って案外苦労人?)
フリーダムなみんなに振り回される伊織を見て鈴蘭は思う。
(こんなんで二百人の騎士相手にどうするんだろう?)
「まあいい。事前に話した持ち場につけ。言われたことだけやればいい」
リップルラップルはみかんをほおばりながら退出。
ぼーっとした沙穂もミーコに連れられて出て行った。
あとには明久と鈴蘭が残るだけ。
「社長、僕は何も聞いていないんですが・・・・」
「君にはあとで話す。それよりも今は鈴蘭だ」
「改造手術したんでしたっけ」
そういいながら明久は鈴蘭を見る。
「そうだ。生まれ変わった気分はどうだ鈴蘭?」
「・・・手術って成功したんですか?」
「どこか痛むところはないか?」
「ありませんけど…ほんとに手術したんですよね?」
切ったりはったりされたという感覚は鈴蘭にはない。
「ああ、君の臓器は大層美しかったとドクターは言っていた」
それを聞いて鈴蘭は淀んだ気持ちになる。
「それで成功したんですよね?」
「いや、失敗だった」
ドガッ
思ってより大きな音に音を出した鈴蘭自身が驚いた。
鈴蘭は机をたたいて自分の怒りを表したつもりだった。
しかし自分が思っていた以上の音に下を思わず向く。
「「うわあああ!」」
鈴蘭はあわてて飛び退く。
何せ机が壊れていたのだ。
「失敗してこんななんですか・・?」
「ああ、当初の予定では魔法の一つでも使えるようになるはずだったんだが、魔王の力は彼をして、どうこうできるようなものではなかったらしい。かろうじて引き出されたのはありふれた身体強化だけらしい」
「どんだけパワーが・・・・」
明久も驚いている。
「パワーだけじゃない。あのくそガキの動きを見ただろ」
そういわれて鈴蘭は翔希の華麗な動きを思い出す。
「あんな動きができるんですか?!」
「技術が伴えばできるだろうな」
「技術がですか・・・・」
「まあ、テクニックともいうが身体能力はあるがそれだけであの動きができるわけではないということだ」
「まあそうですね。ドリルが腕でギュンギュンいうよりましです」
「ドクターにつけられかけたの?」
「うん」
明久が察して、表情を曇らせる。
聞いていた話が本当だったようで戸惑っていた。
明久にとってはただのテンションが高い人だったからだ。
「吉井君もつけられかけたの?」
「いや、ドクターはなぜか明久にドリルをつけようとはしなかったぞ」
「へ?そうなんですか?」
「それよりもさっさと説明するから行って来い鈴蘭」
そして鈴蘭が出て行った後に明久も指示を受け持ち場に向かった。
今回あまり話が進んでいるように思えませんが次回は進ませたいです。
それと相変わらず感想がないので暇なら何か書き込んでください。お願いします。
それではさようなら。課題しなきゃ・・・・・
次回 第十四話 「鈴蘭ミサイル」