外見だけかわいい外道のフレーズで思いつきました。
その生物は、まるでウサギかネコのようだ。
白い体、ビー玉の様な赤い眼、愛くるしい仕草。
そして人と会話できる素敵な声。
だが、決してそのかわいい外見に騙されてはいけない。
その生物は思春期の少女から手に入るエネルギーを狙っている。
このエネルギーは幸福から絶望に転じた際に得られる。
さらに言えば第二次性徴期の少女が望ましい。
つまり少女が不幸になり絶望した瞬間得られるエネルギーなのだ。
エネルギーを手に入れるためならば手段は選ばない。
何のためにエネルギーを手に入れるのかと問われれば、簡単に言うと宇宙を救うためだ。
なので地球がどうなっても知ったこっちゃない。
しかしできるだけエネルギーを回収したいのだ。
主に奇跡の押し売りが得意である。
奇跡の押し売りでターゲットの願いを叶え少女を喜ばせ幸福にし、別の形で絶望を与えてやる。
自分に都合の良い部分だけを話し、夢見る少女に残酷な事実を最悪のタイミングで明かす。
一度少女の願いをかなえれば、魔法少女として魔女と戦わなければならない。
魔女とは眼をつけた人間を自殺や交通事故へと誘う存在。
だから魔法少女は戦わねばならない。
これが契約だ。
悪い魔女と戦うだけならば普通の休日の朝のアニメのようだ。
だが、そんなほのぼのしたものではない。
魔法少女として力を使ったり、絶望を感じればソウルジェムと呼ばれる魂の宝石が濁っていく。
濁り切ってしまえば少女は魔女になり、別の魔法少女に狙われる。
返り打ちにするのか倒されるのかは少女しだいだ。
無限ループ、あるいは負のスパイラルといったところか。
魔女には自然発生するものもいるらしいが、今ここで語る事ではないだろう。
そんな悪の元凶は今日も今日とて街を歩きながらターゲットを探していた。
すると眼の前に、都合良く少女を発見する。
少女は赤みがかった金髪で美しいと称される外見をしている。
まぁ、そんなことは関係ない。
ベンチに腰掛け、顔を両手で隠し、泣いているような啜り声が聞こえてきた。
彼女にしようと生物は決める。
いつものように淡々と、それでも慣れた作業。
一時の幸福を奇跡であげようじゃないか。
「僕と契約して魔法少女になってよ。」
声をかけた少女は顔をあげた。
ゆっくりとした動作で声のした方を見る。
そして彼女はその生物を見た瞬間、碧いまるで海の様な瞳を輝かせた。
この出会いがのちにどのような影響を及ぼすのかは、まだ誰も知らない。
知らない方が幸せなことが世の中には溢れているものだ。
実は作者、一話たりとも見た事ないんです。
なのでDVD借りようとしたんですけど、いっっっっつも借りられててないんですよね。
だから借りれたら投稿します。
なんでそんなに人気なんだろ…?
今回お世話になったもの ピクシブ