IS~ほんとはただ寝たいだけ~ 外伝・超外伝 作:真暇 日間
連続投稿七話目です。
side 織斑 百秋
スマ○ラXだとメタ○イト卿が最強種だと言う意見が割と多い。確かに基本攻撃の出が異様に早いし空中で羽ばたくことで早々落ちないだけじゃなく空中移動技も豊富で技の威力も威力も中々高い。欠点と言えばリーチがやや短いことくらいだが、移動速度を加味して見れば大した欠点にはならない。正に反則臭いキャラだ。
「だがク○パで殺す」
「横に出たら死ぬギリギリの場所で後ろに投げるのやめてもらえませんかねぇ!?」
「それで死なないときもあるじゃん」
「そしたら前Bで捕まえてプレスで確定で死んでるんだが!?」
「遠隔攻撃すればいいのに」
「メタ○イトに遠隔攻撃らしい遠隔攻撃無いんだけど!?」
「物投げれば?」
「見事に回避したくせになに言ってんだよ!?」
「ビームサーベル溜めると伸びるよ」
「避けられて投げられて追い付かれてプレスされて死んだばっかなんだけど!?」
「突進攻撃は?」
「かわされて自殺することになったんですがそれは」
「……もう大人しくNPC狩りなよ」
「……そうする」
まあこのNPCも割と強いけどな。ハメ技使ってくるし、コンボがあるし
そもそも思考回路が束姉さんだし。
「ちょっ!? なんだこいつ強っ!? ちょ、ま、オィィィィィ!?」
「そして吹き飛ばされてきたメタ○イトを画面端にシュゥゥゥゥッ!」
「超!エキサイティンッ!ってなにやらせんだよ!?」
勝手にそっちが言っただけで、俺はなにもしちゃいないんだけどなぁ……いやシュートしたけどさ。
……そんなわけで現在、五反田家の二階にお邪魔しています。お相手はメタ○イトを使ってク○パにボロカスにされているこちらの世界の弾さん。
「通称『弾おじちゃん』」
「おじちゃんはやめろっつったろうが喧嘩売ってんのか」
「現在、IS学園生徒会会計であるうつろんと交際中のリア充です」
「ちょっ!? おいこらそれマジやめろ恥ずいだろうがよ……」
男の恥じらいとか要らないです需要がないです。いやまあ弾くらいのイケメンなら一部の女性に需要が生まれるかもしれないが、その辺りは俺の管轄外だし例え本当にあったとしても困る。いやマジで。
とりあえず今はそんなことよりもっと大事なことがある。さっきから弾が必死にコントローラー握ってるのもそれが原因だったりするわけだが……デート用の地図を賭けて勝負しているのだ。
ちなみに今のところ俺が全勝。反射神経が違いますがな。
「……しっかし強いな。色々変えてるのにまだ勝てないってなんだよ?」
「プレイ時間が実力に直結するゲームは割と強いよ俺。ちなみにあそこで身悶えしてるのは対人・対NPC問わず戦術ゲーならかなり強いかな」
「……百秋が『強い』って言うってことは、相当強いんだろう?」
「桃鉄100年やらせるとNPC相手なら設定が鬼でも修羅でも全部の物件手に入れて手持ちの金カンストさせたあげくに借金地獄に叩き落として相手の手持ちのカードを悪魔系カードで埋め尽くしてどう頑張っても逆転できないようにして終わらせるからね。確率五割くらいで」
「……もう人間じゃねえなそれは。怪物か機械かサイボーグだろ」
「ネットナビの可能性が微レ存」
「微粒子レベルの可能性って言うが、数学的には二十万分の一より小さい可能性は『ない』と考えていいそうだから……その微粒子が2マイクロメートルより小さければそれはもう『ない』と言ってしまっていいのではないだろうか」
「……コインの裏表当てゲームで122連勝した場合の確率っていくつくらいだろうね……」
「…………あ、わかんね。と言うかそんなもん暗算で出せる奴居んのか? そこらの電卓じゃ桁が降りきれて無理だろ?」
「2の十乗が1024だから、1024を10回かけて4倍すれば出ると思うけど」
「答えは?」
「さあ? とりあえず最低41桁かな。多分本当はもっと行くだろうけど」
「……そうか。ところでよ……」
「ん~?」
『はぁ『counter!』ぐはっ!せぃ『counter!』くぅっ!はっ『counter!』かはっ!やぁ『counter!』かはっ!』
「……出す技全部にカウンターとかどうやればできんだよ? ちょっと溜めのある技でフェイントかけてもカウンターされるし……」
「勘99の技1かな。よく言うでしょ?『小足見てから昇竜余裕でした』って」
「状況違いすぎんだろ……」
『せぃ『counter!』やぁ『counter!』うわぁぁぁぁぁぁ……K.O!perfect!』
「……カウンターだけで削り殺されるとか初体験だよ」
「遠距離攻撃やればカウンターされないよ?」
「銃構えようとする度に高速で近付いてきて小技で動き止められるのがわかってて銃使うような奴は変態だろ」
「射撃を連打しようとするからだと思うけどね。使おうとするのバズーカとかライフルとかマシンガンとかの隙の大きい武器ばっかりで、ほぼノータイムで使える単発小口径武器とか使わないし」
「……そんな癖あったか?」
「まあ、しばらく対戦すればわかるくらいには。ブレオン使いばっかり相手にしてるとそういう傾向になりやすいそうだけど……」
どうやら覚えがあるらしい。十中八九原作一夏だろうが、原作一夏は千冬さんに対する憧れがヤバいからな。ゲームでもブレオン期待を当たり前のように使ったりしたところで変だとは思わない。
ただ、打鉄でブレオンはキツいだろうと思わなくもない。現実と違ってゲーム内では刀を落としたりはしないし、割と簡単に攻撃を攻撃で撃ち落とせたりするから楽な部分はあるだろうが、それでも遠距離からの連射を凌ぐのは難しいだろうしな。
ちなみに俺はブレオンなんてロマン満載な事はやらない。いやまあ確かにシロの作りはブレオンだが、俺がアレだからな。うん。
と言うか、俺達の中で一番ロマンな武装をしてるのは弾なんじゃないかと割と本気で思っている。
ほら、思い出してほしい。
俺→速度特化型+一撃必殺+紙装甲+剣士。
ののちゃん→無限エネルギー+飛ぶ斬撃。
セシリー→ライフル+ビット+曲がるビーム。
鈴→見えない砲撃+柄がくっつく柳葉刀。
シャル→時代遅れの機体を技術で覆す+高速武器変更。
ラルちゃん→レールガン+ビームエッジ+ワイヤーブレード。
かんちゃん→超高密ミサイル弾幕。
エロ猫→ナノマシン+武器が水。
弾→そもそもISじゃない+しかも武器が拳のみ+PICない+高速突撃型+超硬い防御+加速度は1240km/s^2
結論→弾はロマン、と言うことでQ.E.D.
「……なんかよくわからないが凄まじい中傷をされた気がするんだが」
「気のせいじゃない? ……そろそろ帰るよ。遅いしね。その地図はお礼にあげる」
「……あー、そういやそう言う話だったか。あんがとよ」
「こっちこそ」
シルヴィアを引きずりながら五反田家を後にする。なかなか楽しめたな。
「ええ!とても愉しめましたわ!」
「愉悦すんな」
「愉しみ、悦ぶ事の何がいけないのでしょうか?」
「字面と発音とお前の面だよ」
「……ふぅ。わかりましたわ。自重いたします」
もう少し早くしてほしかったよ。