魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~ 作:朱羽総長
ようやく出来ました。
ギリギリ平成内に投稿できた。
「さて、と」
謎の空間から帰って来て数日。
現在深夜1時57分。海鳴町のいつもの公園。結界は張ったし人は来ない。
リンディさんたちにも見られないように現在進行形でエメラルドがハッキング中。一応やることは伝えてあるけど、見せられないし。
血で描いた魔法陣、そこに寝たわるのは、金髪の少女。
アリシア・テスタロッサだ。
アースラの医務室にあった患者用の服を着せられた彼女の胸の上には、パスケースのようなものが置かれている。
「はじめるよ」
「前半詠唱破棄、どうぞ」
魔力を流し込み起動させる。
「告げる」
ある召喚の詠唱。
「汝の身は我が下に、汝の命運は奇跡とともに」
それを改変した起動詠唱。
「聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より降りし運命、天秤の守り手とともに!」
眩い光を放ち儀式は完遂された。
「結論からいうと、フェイトの罪状は軽くなるだろう」
クロノ君から告げられたのはフェイトちゃんの今後のことだった。
フェイトちゃんのお母さん、プレシアさんによる指示に従わざるを得ない状況、洗脳と思われる様子などを証拠に出来るとのことだ。
「あの、母さんは」
「……プレシア・テスタロッサに関しても洗脳、という風に取れるが証拠となるものが存在しない。なにより原因不明とするには事件の危険性が高いんだ」
ロストロギアが関わり、次元震も起きてる。洗脳のもととなったアイテム、クラスカードについては悠人の件を含めて伝えるべきなのだとは思うが……。
『クラスカードは、確実にロストロギア認定されるわ。そうなると彼が危険になりかねない。そうなる位なら私が全ての罪を背負うわ』
プレシアは、悠人のことを案じてそう言った。母さんも管理局員としては正しくはないとわかっていてもそれを受け入れた。管理局とて、一枚岩ではない。正義をかざして強硬策を取る者もいる。
「まずは、向こうに行ってからだ。出発は明日の午後だ」
「うん…」
フェイトに話す必要はないだろう。必要ならプレシアが言う筈だ。
「あら、なにかお話中だったかしら」
と、そこへプレシアがやってきた。
「なんでもないよ、母さん。それよりどうしてここへ」
「何でも悠人君から出発前に話がしたいそうよ」
プレシアの後ろからは母さん…艦長もやってきた。
「プレシアさん、います?」
数分後、悠人がやってきた。しかし、かなり疲弊してるようだが。
「えぇ、けど何かしら?」
「フェイトもいるんだ、ならちょうどいいや。うん、実は会わせたい人がね」
「会わせたい…?地球に知り合いは………」
「ママ……?」
「えっ…」
悠人の後ろから現れたのは、フェイトより少し背の低い少女。いや、フェイトを少し小さくしただけといったほうがいいのかもしれない。瓜二つの彼女はまさか…。
「アリシア…?」
頷く彼女目掛けプレシアは駆け出す。そこからはもう大変だった。プレシアとアリシア(?)は泣いて、つられてなのはとフェイトも泣き出し、その横で僕と母さんは悠人にどういうことか詰め寄ったが途中で倒れてしまったりと。
…はぁ、また隠さなければいけないことが増えたな。
これにて無印はおしまいです。ほんとは2話ほどお話挟んでからAs編と考えてましたが今のペースだと終わりがさらに遠のくので次回からAs編です。
感想、アドバイスお待ちしております。