魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~ 作:朱羽総長
FGOによって色々とこの先の予定が崩れましたが頑張ります。
年内には終わる……はず……
泣くフェイトの頭を撫でるプレシアさん。その様子は、穏やかでまさに親子の一時、そんな感じがした。
「そして、ここに困り顔の執務官さんが」
「あっ、クロノ」
「無事でなによりだ」
頭に包帯を巻き、ジャケットもボロボロのクロノがいつの間にか近くに来ていた。
「手酷くやられてこの様だよ。なんとか自分でできる範囲の手当てをしてきたが…」
「感動的な雰囲気で、介入しにくいと?」
コクリと頷くクロノ。
うん、仕事とはいえ、この状況に水を指すのは僕もやだな。
『クロノくん!気持ちはわかるけど急いで!庭園が崩壊しかけてるの!』
エイミィさんからの通信に覚悟を決めたのか、二人へと近づいていく。
「すまないが、プレシア・テスタロッサ。あなたには色々と聞きたいことがある。ご同行願おう」
「えぇ、いいわ。なんであれ、私がやったことに変わりはないもの」
「母さん……」
不安そうなフェイトを一撫でして、立ち上がり一歩踏み出そうとして、ガクンと膝から倒れた。
それだけでなく、口から微量ではあるが吐血した。
「母さん!」
「っ…そろそろ、限界かしら…」
「いや、無理しなくていい。艦長、至急手の空いてる者を数名お願いします」
クロノはプレシアさんが動けないとわかると、すぐにリンディさんに連絡を取り局員を送ってもらうようにしていた。
「クロノ、彼女もお願いできるかな」
「彼女?…あぁ、そうだな」
アリシア・テスタロッサ。
彼女が眠っている生体ポッドも運んでくれるようだ。
そんな会話をしていると、不意にプレシアさんが声を上げた。
「そういえば、あれは?あのカードは回収したの?」
「えっ」
「あっ!」
そうだ、キャスターのクラスカード。今どこに……。
「あれ!」
フェイトが指を指した先、生体ポッドの奥、ボロボロになりながら、下半身から消えながらも、それでも前へ前へと進む姿が。
いつの間に、分離していたんだ!?
「マダ、マダヨ…ワタシハ、アノヒトノモ、トニ…」
その手にはジュエルシード。
消え去りながらも彼女は最後の力を振り絞るように、
「させない!エメラルド!」
すぐ横で彼は最大速度で迫っていた。
魔力弾も砲撃も、下手したらポッドに当たる。それを考慮して、接近戦を行おうというのだろう。
相手に抵抗できるだけの力はない。
ブレードを展開、刃を振り下ろした。
だが、一瞬。ほんの一瞬遅かった。
周囲一帯を包み込む魔方陣。
僕達の手前まで広がり、紫の閃光に彼は、包まれた。
光が晴れた先、彼らの姿はそこには無かった。
感想などお待ちしております。
さて、次登場予定のキャラはどっちにしようかな……