魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~ 作:朱羽総長
感想に色々な人が書いてくれて本当にうれしいです。
ありがとうございます。
今回は、いざ説明しろと言われると難しいんですが、とりあえずなんか自己理論です。
そこだけ注意です。どうぞ。
───それは突然だった。
優しい母、厳しく優しい母の使い魔、元気な私の使い魔。
人と会うことは滅多になかったし、魔法の練習と勉強。その繰り返しの日々だった。それでも幼い私は満足していた。
その日々が崩れさるまでは。
母が豹変した。
言葉にすればそれだけ。
いつもの繰り返しは変わらない。
それでも、私にはその日々が以前のような暖かく優しいものには感じられなかった。
失敗すれば罰を与えられ、成功しても何も言われない。
私の扱いに反抗した彼女の使い魔は、消された。
いつの間にか私は何も考えなくなっていた。痛みに恐れ、与えられる命令に従う。表面上は普通に振る舞う。
完璧だった筈だ。いつも側にいてくれる彼女が気付いてないほどに。
何も考えなく、何も感じない。
いずれは完全な機械のように母の命令に従うモノになる
……………筈だった。
彼に出会った。彼女にあった。
彼を見た時、感情が強く揺さぶられた。心臓は鳴り止まず、顔が熱くなった。
彼女の言葉を聞いた。私を見てくれてる。そのことがとても嬉しく感じた。
これから私は最後の計画に使われる。
その前にここに来たかった。
想いは伝えられなくなったが、せめて勇気を貰いたい。
眠る彼の顔に、自分の顔を近づける。
私は母の道具。
けれども、最期は、最期くらいは…………………………………。
その為の思い出と勇気を下さい。
優しく口付けをする。
───さよなら────
「う……ここは…?」
目覚めた場所は、暗く小さな部屋。
窓もなく。うっすらと暗いままだ。
監禁されてるような気分だ。
だが縛られてる訳でもない。
目を凝らせばなんとなく部屋の内装が見える。
起き上がり部屋唯一のドアに近づく。
ドアノブがない。つまり部屋を出れない。
そこで気付いた。
「あれ?エメラルド?」
「初めましてかしら?不思議なデバイスさん」
「そうですね。プレシア・テスタロッサ」
玉座に座る女性と、その前には1本の羽の生えたステッキがいた。
プレシア・テスタロッサとエメラルド。
複数の魔道士達が倒れ付す中、1人と1本は対峙していた。
「ごめんなさいね、このネズミ共を始末するのに少し手間取って」
管理局の艦。アースラに所属する魔導師達を瞬殺した彼女はそう言った。
『人の部下をネズミ扱いとは言ってくれますね、プレシア・テスタロッサ』
「殺してないだけ感謝して欲しいわ」
彼女等の中間に現れた映像に映るのはアースラ艦長リンディ・ハラオウン。
『本当に、本当にアルハザードへ行けると?あれは伝説上の』
「そうね。けど、伝説として残るのなら、それはある。無いものからそんな伝説がある訳ない」
『……ジュエルシードを使ってそこへ辿り使くと?不可能よ。それは歪んだ形で願いを叶える。それ以外はただの魔力の塊だわ』
「そうね。けど、それが本命よ」
プレシアの背後映し出された映像に映るのは、彼女の娘であるフェイト・テスタロッサ。
その身体は何重にも鎖を巻き付けられている。
足元には魔法陣。
『何を……』
「願いを叶えるなど、不要な力よ。欲しかったのは膨大な魔力」
「まさか…いえ、確かにそれなら……」
「流石ね、もうわかったのかしら」
「……収束…魔法ですか」
『何ですって?』
続けるようにプレシアは促す。
「魔力はひとりひとり違いが存在します。観測できないような僅かな違い、魔力光の色、その他色々と。ですが、他人への譲渡を可能とします」
実際、
「それは、譲渡時に魔力素へと戻し、その人に合わせた魔力に変質していくからです。魔力素になればリンカーコアで自分の魔力へと変換出来ます。そして、それは恐らくジュエルシードからの魔力も」
『けれど、保有限界はあるわ!あれだけの魔力をフェイトさんが幾ら優秀だからって』
「えぇ、壊れるわね」
さらりと、プレシアはそう言った。
「けど、構わないわ。保有量のほうも問題ないもの」
「あの鎖と魔法陣ですね」
「正解」
ジュエルシードがフェイトの上空を円を作りながら旋回し始める。
海上のゴタゴタで奪われた20個のジュエルシード。
「鎖は魔力を吸収、維持させる類の記号を、魔法陣に関しては合図か何かで作動するプログラミングがされてるのでしょう」
「本当に優秀ね、あなた」
鎖はよく見えないが、鉄ではなく半透明な宝石か何かで造られ、文字が刻まれているようだった。
「20個のジュエルシードの魔力をフェイトさんの力に変え、それら全てを使って力ずくで空間に穴を開ける。フェイトさんは、いわば砲台、いえ、砲身ですか」
『自分の娘になんて事を……』
「ふ、ふふふ、あははは…」
突然笑い出す。
リンディはなにが可笑しいのかと怪訝な顔をする。
「そこのデバイス、いえ、礼装の言ってることは本当よ。けど、まだ全部言ってないでしょう?」
「…………先程の方法は、普通の人間であれば不可能です。魔法陣と自身に魔力を通す道を形成しないと、零れてしまいます。僅かでも漏れればプログラムは崩壊します」
『普通の人間…なら?』
「そうよ。だって、フェイトは普通では無いもの」
フェイトを移した映像が小さくなり、別の部屋の様子か映し出される。そこには………
『フェイト…ちゃん……?』
漏れた言葉は、リンディの近くで話を聞いていたなのはのものだった。
そこには培養液に漬かる金髪の少女。
「アリシア・テスタロッサ。フェイトはこの娘のクローンよ」
これからは、活動報告のほうを多く更新していく予定なのでこの作品をどうするか。
また、他の作品についてなど書いて行きます。
あとは、しょーもないことも(主に作者のFGO状況)。
活動報告、この作品。どちらもコメントお待ちしております。