魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~ 作:朱羽総長
そして、すいませんでした!
二ヶ月くらい空いてしまって、ほんとすいませんでした。
理由は…後書きで!
では、どうぞ
空は暗雲が覆い、荒れ狂う海からは七本の竜巻。その中の一本に、アルフはいた。
(フェ…イ、ト…)
主であるフェイト・テスタロッサは視線の先、別の竜巻に呑み込まれていた。
海のなかにあるジュエル・シードを強制覚醒させたはいいが、ほんの一瞬の油断した隙を突かれ現状になる。
脱出しようにもこの竜巻、どんな原理かは知らないが魔力を吸っていっている。魔法を行使しようとしたが発動した瞬間に吸収された。
(この、ま…まじゃ)
酸素も魔力も無くなっていき、もはや僅かな抵抗すら出来ない。
この竜巻を突破するには、恐らく全快のフェイト並の魔力持ちによる砲撃、ならびに大火力の魔法で許容範囲をオーバーさせるしかない。
(せめて、フェ…イトだけ、でも)
意識が遠のく。フェイト…。
「
聞こえた声と共に体へと走る衝撃。
捕らえていた水柱から、攫われるように外へと飛び出した。
「ケホッ、ケホッ、あんたは…」
助け出したのは大きな槍に跨り、恐らく強化した片手で私を掴みながら飛行するフェイトが気になってる奴だった。
「大丈夫?」
「あぁ、それよりフェイトを!?」
直後、空から落ちてきた桃色の光はフェイトを捕らえていた水柱を吹き飛ばし、宙へと投げ出されたフェイトを黄緑色のバインドがその場に固定させた。
「一……撃…!?」
「大丈夫だよ、とりあえず合流しようか」
そう言ってコイツが見せた笑顔は、どこか信頼出来るものだった。
「なのは!」
「悠斗君!」
上空でなのは達と合流する。ユーノも来れたみたいだ。
「今まで何処にいたの!?」
「いや、ちょっとね。それより今はあれを!」
視線の先にはジュエルシードを内包した水柱。
あれ、なんか1箇所に集まってるような。
「マズイ、魔力が収束してる!」
「悠斗様、クラスカードです」
ユーノとエメラルドが同時に叫ぶ。
一気に膨張する魔力。そして、それがやみ海中から何かが浮上してきた。
「うわぁ…」
クトゥルフ系統の化け物がそこにはいた。ざっと見、全長30メートルはあるだろう。触手がうようよしてて気持ち悪い。
「タコ?イカ?どっちかな、ユーノくん」
「そんなこといってる場合じゃないよ!?」
うん、なのはが明らかにSAN値下がりそうなアレを見て平気なのには驚きだけど。
ほら、いつの間にか気がついてたフェイトなんて青ざめてるよ。
「クラスカードもジュエルシードもあの中です」
「てことはいつも通り倒して手に入れればいいんだね」
なのは達はそこにいて、と指示して化け物目掛けて接近する。
迫る触手をかわし、本体を切りつけるが、
「なっ!?」
瞬く間に再生した。
驚いた隙を突くように触手が殺到する。
「悠斗くん!」
「悠斗!」
なのはとフェイトの声が聞こえたが、触手に包まれてしまった。
「エメラルド!」
「はい!いきますよ、新モード」
ステッキの柄が短くなり、丁度両手で握れるサイズに変わる。先端の鳥の羽が広がり固定される。羽の中心部を側面に魔力刃が形成される。その長さは1メートル。
服にも変化が現れる。両腕の袖が厚くなり宝石が装飾される。
「『クロスレンジモード(仮)』展開」
大剣と化したステッキを振るい触手の壁を四方八方に切り裂く。
切り裂いた箇所から爆発していき、外へと道が開けた。
閉じないうちに外へと飛び出す。
「成功です!」
「ちゃんとした実戦では初めてだからね」
あの修行空間で生み出したモード。カレイドステッキの弱点の一つは、接近戦に弱い。修行空間では特にセイバーに苦戦した。
その弱点を補う為のモードがこの『クロスレンジモード(仮)』だ。
衣装《装甲》の面積を増やし、魔力のほとんどを身体強化と大剣へと注ぐことで接近戦に特化させたものだ。
魔力刃には細工がされており、物体を切り裂くと同時に刃が目に見えないほどの欠片を残していく。それは遅れて爆発する風になっている。対再生向けの機能だ。
これは任意で発動だが、欠けた刃はほぼ無限ともいえるエメラルドからの魔力供給でなんとかなる。
「しかし、これではきりが無いです」
「悠斗くん、ちょっと来て!」
なのはが呼んでるのでとりあえず戻る。
「ユーノくん、さっきの説明もう一回お願い」
「うん。悠斗たちの攻撃からしてあれは表面が固かったり、魔力に強かったりしてる訳ではないことが確信できた。つまり、コア、ジュエルシードを一撃で封印出来る威力の砲撃で奴を狙うんだ」
「確かにちまちま斬っても意味ないしね」
「うん、だから以前の回復ので二人の魔力を全快にできない?」
「それなら回復を使わなくても。お二人ともデバイスの先端をこちらに」
こちらへと向けられたデバイスへとエメラルドから放出された翡翠色の玉が吸い込まれていく。
『『魔力全回復です』』
これで準備は出来たかな。
「僕と彼女、アルフであれの動きを止める。三人はあれ目掛けて今撃てる最大の火力をぶつけて」
「けど、触手が邪魔だね。あんなのがうようよしてるんじゃ上手く抑えられないよ」
「ならそれを切り落としてからチャージに入る。エメラルド、時間差爆破細かく設定出来る?」
「当然です」
触手は見た感じ60本ほど。全速力で飛びながら切り落とすだけだ。
「悠斗くん、フェイトちゃん。いっせーのでいくよ!」
「わかった」
「了解。先行くよ」
マントを消して多少身軽にして加速する。
ぐるりと一周するように飛び触手を全て切り落とす。
「チェーンバインド!」
「リングバインド!」
二人がバインドを展開し拘束する。
再生しようとしてる触手は5から10秒の間隔で起こる爆発により阻止される。
化け物の丁度後方へと位置を取りカードを取り出す。
なのはは前方左側。フェイトは前方右側にいる。
『シューティングモード』
『シーリングフォーム』
「
二人は砲撃準備、こちらは聖剣を手にチャージをする。
「「「いっせーの」」」
「ディバイン――バスター!」
「スパーク――スマッシャー!」
「
放たれた3本の光は、直撃し大きな水しぶきを上げて辺りを光が包む。
目を開けてられない程の眩しさ、そして水しぶきが雨へと変わり降り注ぐ中見たものは、上半身が消し飛び、空中に浮く7つのジュエルシードと1枚のクラスカードがあった。
「ようやくわかった。私がフェイトちゃんに会いたかった理由。気になった理由」
向こう側にいるなのはの声にフェイトと二人して顔を向ける。フェイトとなのはは向き合う形になった。
「友達になりたいんだ、フェイトちゃんと」
彼女らしい、そう思った。
感想、アドバイス頂けるとありがたいです。
それで、前書きの理由ですが…はい。
非常に言いにくいのですが、
……3作目を書いてました。
えぇ、この更新速度とペースで何やってんだコイツ、と自分でも思うのですが、一度考えたら止まらなく、設定とプロローグ創ってました。
ともかく近日中に3作目出します。
原作は、ハイスクールD×D。
詳しい内容は、活動報告に載せておきます。
今月中にもう1話を目指します。
…………無印があとどれくらいかかるかわからない(涙)