魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~   作:朱羽総長

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ふぅ、急ぎ過ぎたかな、展開。


オリキャラに関しては、As編でまた出てきますのでその時に。


では、どうぞ


乱入者

 

 

「それなりに強そうなのがいる」

 

突然現れ、そう言った男は持っていた剣を構える。

アルクェイドは、その男を睨みながら傷口から手を離した。

すると、グチュグチュと湿った音と共に斬られた腕が再生した。

 

 

「ますますちょうどいい」

 

 

男の剣から、薬莢のようなものが飛び出す。

 

 

「この後の大きな仕事の準備運動にはなってくれそうだ」

 

 

両者が消えた。

いや、剣と爪(多分)のぶつかる音、そして廊下が所々壊れていってる様子から超高速でぶつかりあってるのだろう。

 

 

(凄い、アルクェイドと渡り合えてる)

 

 

突然、奥の方の天井が崩れた。音も遠くなっていったことから舞台を上の階に変えたのだろう。

 

 

「悠斗様、ちょっと痛いですよ」

 

(エメラルド?)

 

 

さっきまで無反応だったエメラルドが突然話しかけてきた。

けど、痛いって…。

 

 

「はい、ビリビリー」

 

「あばばばば!?」

 

 

全身に電撃流しやがった。

なんかシリアスな雰囲気が少し崩れた気がする。

 

 

「エメラルド!何する…の?」

 

 

抗議しようと身体を起こしたところで気付いた。

あれ?動けてる…?

 

 

「電気マッサージみたいなものですよ。身体の筋肉やら細胞やら神経やらを騙してるのであと、三時間は動けます」

 

 

超回復じゃ取れない疲労などを一時的に取り除く術式を即興で組み上げてたらしい。

ほんと、気の利く相棒だよ。

 

「ありがと。じゃあ、行こうか」

 

「イエス・マイロード」

 

「フフ、何それ」

 

 

 

 

 

 

た 廊下の窓から外へ。上昇して上の階を覗き込む。

うわ…速すぎ。強化した目でようやく追えるくらいだ。

 

 

「「チートだね(ですね)」」

 

 

アルクェイドは所々に傷を、それに対し相手は無傷。

けど、アルクェイドの傷も高速で治るからほぼ無傷といっていいだろう。

あの男の人の武器、魔法陣がなのは達のと似てるような。

 

 

「あれはベルカ式です。なのはさん達のとは違う系統の魔法です」

 

「そんなのあるんだ。じゃあ、行くよ」

 

 

構えたエメラルドの先に魔力弾を形成。飛行と魔力弾、それ以外の余ってる魔力をすべて目と神経の強化。

 

 

速射(シュート)

 

 

速度に特化した魔力弾を撃つ。アルクェイドの鼻先スレスレを通り抜けた。

一瞬止まった隙を、目の前の人が見逃す筈がなく、灰色の軌跡を描きながらアルクェイドの体を横に両断した。

 

 

「よし!」

 

「待って下さい、様子が」

 

 

振り切った姿勢だった男の人が殴り飛ばされる。

切断された上半身のまま、殴ったようだ。

切断面はすぐに繋がっていき、追撃とばかりに爪による斬撃を放った。

 

 

「やらせない!」

 

 

加速し、廊下へと侵入。迫る斬撃の前に立ち、障壁を造り上げる。

厚さを重視。飛行に回してた魔力も障壁へ。ぶつかったと同時に、左側を少し傾ける。すると、斬撃は左側へと、僅かだが逸れて抜けていった。

 

 

 

ミシリッ…

 

 

「ん?」

 

 

変な音が聞こえたと思ったら、足元が崩れるような、いや、崩れてる!

 

 

「ちょっ、うわっ」

 

 

突然のことで反応しきれず落ちていってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落ちた場所は、またもやすずかの近く。エメラルドが機転を利かせてすずかの上に障壁張ってくれたみたいだけど、それはこっちにも欲しかったかなぁ。

 

 

「あの斬撃対策は取れたけど、倒し方がうかばない」

 

「解析したいんですがあれ相手にそんな暇はありませんよね」

 

「足さえ止められれば…」

 

「止めてからは?」

 

「解析して、ん?」

 

 

明らかにエメラルドのではない声が聞こえたと思い右を向くと、さっきの人がいた。

 

 

「うわっ!?」

 

「おっと、驚かせちまったか?」

 

 

自身のデバイスを杖のようにして立っている人はこっちを見て名乗った。

 

 

「俺はカイトだ。カイト・ウォーカー。お前は?」

 

「碧崎悠斗です。カイトさんは、何故ここに?」

 

「屋上で寝てたら変な魔力感じてな、ウロウロしてたら裂け目見つけてこじ開けた」

 

 

こじ開けたとか、色々すごいけどそれよりも裂け目…?いや、それでこっち来たんだっけ、そういえば。

 

 

「でだ、悠斗。足止め出来ればいいのか?」

 

「えっと、そうなんですけどあれをできる限り動かさないように固定するとなると」

 

「大きなダメージ与えて、バインドとかで捕縛ってところですね」

 

「せめてカードが1枚でもあれば…」

 

「カードってこれか?」

 

 

カイトさんがポケットから取り出したのは2枚のカード。それは紛れもなくクラスカードだった。

 

 

「それです!けどどこで?」

 

「1枚は戦闘中に拾ってな。もう1枚は前に変なの倒したら落ちてきた」

 

 

それって、黒化英霊倒したってことですよね…。

とにかくカードを受け取る。

 

拾ったカードは、『バーサーカー』。

倒したらしいのは、『ランサー』。

 

 

(ランサーは置いておくとして、バーサーカーか。…いや、いけるかも?)

 

 

新しく作ったカードケースにランサーを仕舞いカイトさんの方を向く。

 

 

「こんなのどうですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この玉座、車輪付いてる…」

 

 

すずかをあそこに置いておくのは危険と判断して、なんとか移動させようとしたら玉座に車輪が付いてた。

まぁ、スムーズに移動出来たからいいけど。

 

 

グラウンドの隅に移動させて、光のない目をしてるすずかに一応動かないように言って離れる。

直後聞こえる轟音。カイトさんは上手くいったみたいだ。

 

 

 

グラウンド中央、そこにアルクェイドとカイトさんはいた。

合図がわりに念話を軽く飛ばしておく。

 

「行くよ、エメラルド。バーサーカー限定展開(インクルード)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてと、あいつの言う通りにグラウンドまで叩き出したが、

 

 

(回復速度が速い。あれじゃあ、普通に攻撃し続けても意味ないな)

 

 

振られる腕を回避し、デバイスをひと振り。浅くだか、傷をつけるも、すぐに治癒が始まる。

それを確認しつつ、蹴り飛ばしお互いに距離を取る。

 

 

「カートリッジの予備は、あと三発ってとこか…!」

 

 

合図の念話が来た。じゃあ、行きますか。

 

 

加速して接近。繰り出される攻撃をよけて背後へと身を低くしながら回り込む。

 

 

「ローズ、カートリッジ」

 

『イエス』

 

 

薬莢が1つ飛び出す。同時に自身の魔力がブーストされる感じ。

 

 

「行くぜ」

 

『グレネードスラッシュ』

 

 

灰色の光を纏った剣で両膝を斬りつける。

すぐにその場を離れる。

斬りつけた箇所が光を発し始めて、

 

 

「ボンってな」

 

 

両膝から下が纏めて吹き飛んだ。

斬った系の攻撃ばっかだったが、吹き飛ばせば多少は時間かかるだろう。

そして、多少でも動きが止まれば。

 

 

「絡めとれ、銀鎖!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絡めとれ、銀鎖!」

 

 

地中を通して移動させてた鎖でアルクェイドの足元から縛り付ける。

エメラルドの意思で動く行きた鎖、さらにあの状態でも解析できるらしい。

 

 

「a…ga!?」

 

「そう簡単には抜け出せないよ。だってそれは、一応聖なる鎖らしいし」

 

 

身体強化で増した筋力を伝播してるし、吸血鬼には銀だろ?銀製かは忘れたけど。

 

 

「Ga.Gaaaaaaaaaa!」

 

「!マズイです、宝具が来ます!」

 

 

エメラルドからの警告が来るけど、この状態じゃあ!

 

 

「カイトさん!?」

 

 

カイトさんがアルクェイドに斬りかかった。だがそれよりも速く宝具は発動した。

 

 

血の姉妹(プルート・ディ・シェヴェスタァ)aaa!」

 

 

全方位へと降りかかる重み。

6倍相当の重力は、物理攻撃に匹敵しグラウンドを大きく凹ませた。最早クレーターレベル。

 

 

「限界です!接続解除(アンインクルード)します!」

 

 

重力によるダメージか、限界を迎えたらしいエメラルドは杖に戻った。

 

確かこの宝具は、ゲームではダメージと筋力、耐久力の低下って効果だったはずだ。

けど、実際にくらってみると速度も低下してる。

アルクェイドだけが速く動ける中、目に強化を行う暇もなく腹部への衝撃と吹き飛ぶ感じがした。

吹き飛び、もはやボロボロの校舎へとぶつかる。

 

 

『解析終わりました!彼女の再生は、本来持つ真祖としての不死性。それの劣化版です。魔力が切れれば発動しなくなりますが…』

 

 

エメラルドが最近完全に覚えた念話で、僕たちに伝える。

 

 

『その魔力は常に供給され続けています』

 

『供給源は!?』

 

『………………』

 

『エメラルド…?』

 

 

突然黙り込んでしまった。

ゾクリとやな予感が全身を駆け巡る。

 

 

『供給源は、すずかさんです』

 

 

駆け出した。

魔力強化した空を飛ぶよりも走ったほうが速い距離だ。

地面を蹴り、宙を跳んですずかの前へと降り立つ。

同時にステッキを掲げ、振り下ろされた刃を止める。

 

 

「なに、してんですか、カイトさん…!」

 

「どけ、あんな不死身を相手するよりもそのガキを始末したほうが早い」

 

「そんなこと、させない!」

 

「このまま時間が流れれば、外へ被害が出るかもしれない。そうすれば最悪、この街が終わるぞ」

 

「そんな…こと…!」

 

つばぜり合いを押しのけ、カイトさんが後ろへと下がる。

眼には明らかな敵意と、抑えているのだろうがこちらを圧倒できるほどの殺気を放っていた。

 

 

「この街にも魔導師はちらほらいるようだが、そいつらとお前でどうにか出来るのか?俺はずっとこの街にいられる訳では無いんだぞ」

 

 

なのはとフェイトか?アルフとユーノの力を借りれば行けなくは…。

 

 

 

 

 

 

 

-―倒れ伏す二人の姿

 

 

 

 

 

 

(駄目だ!!)

 

 

あの二人をもう巻き込めない!それに、なのはは動けない。

外へ出られたら、倒しようが…でも、すずかを…。

 

 

「ッ!悠斗後ろだ!」

 

 

カイトさんの声が聞こえたと同時に後ろから殴り飛ばされた。

 

 

 

 




銀鎖
境界線上のホライゾンのネイト・ミトツダイラの神格武装。自らの意思を伝達し自在に操ることができる鎖。

カイト
オリキャラ。

グレネードスラッシュ
オリ魔法。斬ったヵ所を時間差で爆発させる対再生生物魔法。

血の姉妹(プルート・ディ・シェヴェスタァ)
Fate/EXTRAでの宝具。舞台である月の環境に比べて、地球の環境である六倍の重力負荷を与える強力な技。ただし、この作品では単純に周囲へと六倍の重力負荷を与える技とする。



年内には、オリスト終わる…と思います。
あと1話ですし。そしたら、無印を駆け足で行きます。

感想、アドバイス頂けたら嬉しいです。

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