魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~ 作:朱羽総長
なのはも四期やるらしいし、色々テンション上がった結果、いつもより早く出来上がりました。
では、どうぞ
学校が終わり、今日はなのはの家に行ってみようと思う。
風邪という話だが大丈夫だろうか。
「ん、悠斗か。なのはの見舞いか?」
「はい、恭也さん」
偶然遭遇した恭也さんに連れられ、高町家へと到着。
忍さんに会いにいったそうだが、どういうわけか入れてもらえなかったらしい。
てか、年下に愚痴らないでください。
なのはの部屋へと、一応断りを入れて入った。
「寝てる…」
顔も赤く、少し呼吸も荒いが静かに寝ている。
起こすのも悪いし、帰るとしようか。
「あれ?」
「悠斗様?」
寝返りをうったなのはの首筋に、なんか変なものが付いてる。
取ろうと思い近くに寄ると、違う。これ、付いてるんじゃない。
穴だ。二つも。まるで吸血鬼に噛まれた被害者みたいな…。
(なんか嫌な予感がする…)
「エメラルド、なのはをサーチ」
「了解です」
エメラルドから赤外線みたいな光がなのはをスキャンする。うん、もうツッコまないぞ。
「体内の魔力が上手く循環されてないようです。そのせいで魔力が暴走して熱になってるようです」
「なんとかならない?」
「無理ですね。外部からは何も効きません。原因をなんとかしないことには」
「原因?」
「はい。この感じからして恐らく、いきなり八割ちかくの魔力を奪われ、さらにまだ毒、いえ呪いのような何かがあるので」
呪いね。サーヴァントかと思ったけど、いたかなそんなの。
とりあえず、謎は色々出てきたがやれることは無いとのことで帰ることにした。
首の穴は治療系魔術で表面だけでも治したけど。
家に帰って、はやての家に行って、夕飯を食べてと平和だった。
その平和は、宿題を済ませた時にきた一本の電話で崩壊した。
「はい、もしも『すずか来てない!?』ってどうしたんですか忍さん」
『すずかが、帰ってないの!…迂闊だったわ、ここ最近記憶があやふやで』
「ともかくこっちも探すので携帯にかけ直してくれませんか?」
『え、えぇ。わかったわ』
服をすぐに着替えて外に出る。
子供が夜遅くに外出ていいのかって?バレなきゃ大丈夫。
忍さんの話だと、大体30分前ごろ、つまり23時ごろになってもすずかが塾から帰ってこないので、不安に思い色々なとこに声をかけているらしい。
今は高町家三人と、メイドが街中を探してるらしい。
綺麗な満月が空に浮かんでいた。それを一瞥し、警察に見つからないように気をつけながら探す。
『悠斗!』
『ユーノ?どうかしたの?』
『すずかの捜索をしてるんだけど変なんだ』
ユーノも参加してたのか。
『変ってのは?』
『とりあえず悠斗達の学校まで急いで来て』
『分かった』
転身し、学校前まで飛行する。
校門前にユーノがいた。そして、僕も気づいた。
「なんで校内から、こんなにも濃い魔力が?」
ジュエルシードの暴走、それに匹敵する程の魔力が溢れてた。
「そうなんだ。でも調べようにも誰かが結界を張ってて入れないんだ」
「結界?」
そんなものは感じられないけど…。
一歩踏み出し、敷地内に入る。
けれども何も起きない。
「えっ、なんで!?」
「いや、わかんないけど…」
「悠斗なら通れる…?いや、魔力量の差かな?ともかく、中を調べてくれないかな悠斗」
「なのはは動けないし、ジュエルシードが原因だったら大変だもんね。分かった」
ゆっくりと校舎へと向かっていく。
見慣れたはずの建物が、恐ろしく、とても禍々しく感じれた。
「現在感じられる生体反応は2です」
エメラルドによる簡易サーチの結果を聞きながら、一番近い反応の場所へと向かう。
けど、二人…?
「どっちかが原因かな」
「わかりませんね。けど、今日こんなところに来ることになるとは」
「今日?あ、あれのこと?」
『満月の晩
朱き月とともに
幼き姫は学舎に』
あの変な暗号もどき。
関係ないだろうけど、思い出したら関係ありそうに思えてきた。
「あ、あれって」
階段を上がり曲がった先に人影が見えた。けど、あの後ろ姿は…。
「すずかっ!?」
探してたすずかだった。
思わず駆け寄るが、
「!悠斗様、後ろへ跳んで下さい!」
「えっ」
エメラルドの警告を聞いたと同時に、すずかから発せられた膨大な魔力により吹き飛ばされた。
「すずか…?」
こちらをゆっくりと振り向き、そして姿を消した。
ゾクリッ
「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」
ただ目があった。それだけなのに寒気と震えが起こる。
「悠斗様!?」
「大、丈夫。それよりも、すずかは?」
「いた場所に出現した裂け目を解析、境界面に跳んだと推測されます。しかし、どうしました?」
不安そうな声色で訊ねてくる。
「大丈夫。行こう」
素早く転身し、
エメラルドには大丈夫と言ったが、そんな筈がなかった。
すずかが振り向いたとき、赤い両目と目が合った。
ニゲロ。
黒化英霊という人外たちと戦い慣れてきた中で、いや、今まで生きてきた中でこれ以上ないほどの恐怖を感じた。
言わなかったのは、言葉にすると完全に心が折れてしまうと思ったから。
「すずか!」
恐怖は感じられない。駆け寄り鎖を壊そうとする。
「に…て…」
「えっ?なにを言って」
すずかが何か言ったようで鎖から、すずかに視線を移すと首にジュエルシードを掛けてることに気が付いた。
と同時に、下から蹴りあげられた。
「ガッ、はっ!?」
物理保護により、怪我はなかったがいきなりの衝撃に息が詰まった。
天井をぶち抜き、上のフロアの天井にぶつかり、そのフロアの廊下へと落ちた。
今通った穴から、後を追うかのように人影が現れた。
金色の髪、白のハイネックと紫のロングスカート。
そして、左右で瞳の色が違う
Extraバーサーカー、アルクェイド・ブリュンスタッドだった。
そこまで、多くはなかったかな?
感想、アドバイス頂けるとありがたいです。