魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~   作:朱羽総長

18 / 43
どうも、ほぼ一ヶ月間隔の更新です。
そして、セイバー戦完結です。
温泉話は、次で終わらせます。

あと、今回もかなりオリジナル混ざってるのでご注意を。


夢幻召喚

 

 

夢幻召喚(インストール)

 

 

足元に出現した魔方陣から、膨大な魔力の渦が巻き起こる。

それは、僕を包みこんだ。

全身に力が溢れてくる。

周囲の魔力の渦を片手で払うように振り、消滅させる。

 

 

(これが…セイバー?)

 

 

疑問を抱きながら改めて、自分の姿を確認してみる。

 

正面のセイバーのような、騎士のような格好ではなく、ブレザータイプの制服でどこか近代的だ。

 

手には剣も持っておらず、制服に隠されてはいるが、手甲のようなものが装備されてるだけ。

 

 

「…………」

 

 

セイバーはこちらへと剣を構え、様子を伺っている。

視線をずらして、倒れてる二人を見る。

 

 

(なのは、フェイト。こいつが…!)

 

 

―ドクンッ―!

 

 

身体の中心に、焼き付くような不思議な感覚が巡った。

同時に、このカードの英雄の記憶が、知識が流れ込んできた。

 

 

「!!」

 

 

()の雰囲気が突然変わったのに反応したのか、セイバーが詰め寄ってくる。

さすが弱体化しててもサーヴァント。とても速い。

さっきまでの俺なら反応出来ないかも知れないが、今の俺は

 

 

「一味違うんだよ!」

 

 

後ろへと飛び退きながら、制服の内側へと手を突っ込み、全体的に銀色の物体を取り出しセイバーへと向ける。

 

ガンッ!ガンッ!キキンッ!

 

轟音が響き、セイバーは剣でそれを弾く。

先ほどの銀色の物体、マットシルバーのベレッタM92F。拳銃だ。それも只の拳銃ではない。

見た目こそ普通だが、これはこのカードに宿ってた力の一部。つまり、サーヴァントの武器に匹敵する。

さらに今の感じから、魔力の霧では防げないようだ。

 

 

(さすがに防がれたが、足は止めることができた)

 

 

セイバーとの距離は、目測15メートル。

すぐさま詰められる距離だ。

牽制がてら、右手でベレッタを撃ちながら左手を背中にやる。

 

背中に収まっていた、スクラマ・サクスという形状の片刃刀を抜く。

銃弾を避け、一気に斬りかかってきたセイバーの剣をサクスで受け止め、つばぜり合う。

 

何回か切り結び、再び離れる。

かのエクスカリバーとぶつけ合い、全く欠けた様子も見せないこの刀。

別世界とはいえ、同じエクスカリバーというだけのことはある。

 

 

「aaa!!」

 

 

目の前のセイバーから膨大な魔力が放出された。

魔力放出による強化を本格的に使ってくるのだろう。

 

 

(なら、こっちも)

 

 

自身の魔力を用いて、強化を行う。

エメラルドがいないため、魔力量には限りがあるが、なんとかなるはず。

 

対してあちらは、後ろにうっすらと見えるコードのようなもの。

そこから、半永久的に魔力が流れてきてるのだろう。

 

この状態になって、そんなことが出来る存在を思い出した。あれを英雄と呼べるかは別だが。

 

 

「aa!」

 

 

魔力放出により威力も速度も上昇した剣撃を繰り出してくるが、目を強化し、この英雄の最大の特徴ともいえる力により、全神経が強化されてる今の俺には全て見切れる。

 

 

(そこだ!)

 

 

ベレッタを投げ捨て、横凪ぎに振られた剣を二指真剣白刃取(エッジキャッチングビーク)で掴む。

そして、瞬時にサクスで剣を持ってない右腕を切り落とす。

 

 

「gaaa!?」

 

 

腹の辺りを蹴り飛ばす。

そのまま飛んでいき、木にぶつかって止まった。

宝具は両手でなければ使えないはずだから、これでもう使えない。

 

 

(次此方にまっすぐ駆けて来たときが、最後だ。問題があるとすれば、供給している奴だけど、大丈夫だろう)

 

 

サクスをしまい、両手を地面につけてクラウチングスタートの姿勢をとる。

セイバーは、起き上がりこちらを睨みながらも駆け出す体勢を取る。

 

 

「「っ!」」

 

 

駆け出したのはほぼ同時。

そして、

 

 

(駄目だ、負ける!)

 

 

今の冴えてる頭は、そう判断した。

勝つには、どんな要因でもいい、相手が一瞬でも減速してくれれば…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほんの少し前。

 

「よし、これで…って、縛ったら変な動きしだした!?気持ち悪い!」

 

「我慢して捕まえときな!!」

 

 

気配から、人間じゃないと判断したアルフは全裸へと攻撃を開始した。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

バインドで縛られた全裸目掛けて、全力の一撃を放つ。

 

その一撃をくらった全裸は、ゆっくりと消えていき、その場には『キャスター』のカードと行方不明だったジュエルシードが残った。

 

 

 

 

 

 

 

 

それは突然だった。

 

カクンッと、セイバーが急に減速しだした。

後ろのコードのようなものが消え去り、放出されてる魔力量が減っていた。

 

 

(これなら…!)

 

 

右手を引き絞る。

減速したものの、セイバーは迎え撃つために剣に霧を纏った。

片手な上に、魔力供給が無くなったので一撃で決めようということだろう。

構えは、下から斜め上へと振り上げる形。

けど、それは現状で一番の悪手だ。

だって、その進行上には、

 

 

「…!?」

 

 

最後の罠、『落とし穴』があるのだから。

 

見事にはまり、落ちていく。

穴は深いが、狭い。そんな感じで作った。剣を振り上げることは、不可能なはず。

落ちていくセイバーを見ながら、

 

 

( この姿にあう決め台詞的なものを言ってみますか)

 

 

「この桜吹雪、散らせるものなら散らしてみやがれ!」

 

 

『桜花』

 

時速1236Kmの超音速の突きが、赤い桜吹雪を撒き散らしながらセイバーの頭蓋を貫いた。

 

 

 

 

 

 




それとアンケートですが、予想外に四人も答えていただけて驚きました。
結果は、この温泉話の後はオリスト『朱月のヴァンパイア』に決まりました。
上手くフラグ立たせられるか、頑張ってみます。
…それと、更新も早くするように頑張ります。

感想、アドバイスいただければ嬉しいです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。