魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~   作:朱羽総長

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はい、本編です。
ちなみにこれからはキャラ紹介を一応読んでることを前提としてすすみます。

アンケートしたいけど、答えてくれる人いるだろうか(._.)φ


温泉旅行

 お茶会から数日後の連休、高町家、月村家、アリサ、僕とはやてで海鳴温泉へ二泊三日の旅行に来ていた。

 初めは二家族とアリサと僕だけだったんだけど、温泉とか行ったことないらしいはやても連れて行きたいと思って相談してみた。

 誰に?

 アリサの父親のデビットさんに。この温泉計画も旅館もバニングス家からだから、デビットさんの許可が出れば誰も文句は言えない。

 まぁ、言う人がいるかは、ビミョーだけど。

 それに、あの人僕のことをアリサと同じくらい可愛がってくれてるから(何故か)、意外とお願いは通る。前に冗談で……思い出さないでおこう。

 

「ふぅ…」

 

 時刻は夕方。旅館内の部屋。窓からの景色を見ながら一息ついた。

 ちなみに部屋割りは高町夫婦、カップル、メイド、女の子、僕といった感じです。

 最初は女の子部屋に入れられる筈だったんだけど、はやてと三人娘が仲良くなったため四人で一部屋を使って貰って、後から追加された部屋に一人になった。正確には、レンもいるけど。

 それに、一人部屋のほうが色々便利だ。

 

「エメラルド、カードは?」

「反応薄いですね。どうします?」

「反応出てくるまで待とう」

「…賢明です。あれと戦うには準備がいりますからね」

 

 部屋の隅で寝てるレンは放置。

 持ってきた鞄から、大きな箱を取り出す。それを置いて蓋を開く。

 中には、幾つもの宝石とアゾット剣、小型の四角い箱が入っていた。

 

「そういえば悠斗様」

「どうかしたの?」

「実はこれを渡し忘れてました」

 

 渡してきたのは一枚のカード。

 てか、どこに仕舞ってたの?

 

「クラスカード?…これって」

「はい。クラス『セイバー』です」

「どうしたの、これ!?」

 

 こんなものを持ってるとは知らなかった。

 

「覚えてますか?メデューサのときを」

「まぁ、最近だし」

「あの日に黒化英霊を見つけたのですが、弱かったので単独で倒してました」

 

 だから、居なかったのか。

 

「申し訳ありません。報告が遅れて」

「そんなのいいから、どっか怪我とか負ってない?」

「はい。大丈夫です。弱かったので」

「そっか。けど」

 

 身体強化をしっかりとかけて、エメラルドへデコピンをする。

 

「ッッ!?」

 

 なんか悶絶してるけど、そこまで痛かったかな。

 ゆっくりと抱えて抱きしめる。

 

「これに懲りたらもうやめてよ。いくら相手が弱くても危険なんだから。なにかあったら悲しむ人がいるんだから」

「……………」

「分かった?」

「はい……」

 

 それからしばらくして、落ち着いて来たころ。

 

「さて、いこ「悠斗、温泉行くわよ!」うか…」

 

 蓋を閉じて、部屋のドアを開ける。

 そこには、アリサとなのは、はやてとその車いすを押しているすずかがいた。

 

「あー、ごめん。後で行くよ。ちょっと用事があって」

「用事?」

「そ、そう、ちょっと知り合いがここに来てるみたいだから挨拶しに」

「…怪しいわね」

 

 アリサが疑いの眼差しを向けてくる。というか、睨んでくる。

 やっぱりあんな嘘じゃ駄目か…?

 

「あぁ、あの人やな。私もさっき見たで」

 

 はやてが僕を援護してくれた。

 

「私の分もよろしくいっとって」

「ちょっ、はやて!?あぁ、もう!早く来なさいよ!」

 

 こっちをチラッと見て、はやては先に行ってしまった。

 三人もはやてを追って行った。

 助かった。

 いや、あんな変なウソでバレてないわけがない。 …チラッと見たはやての目が、「借り1や」と言っていたのが証拠だ。

 

 

 

はやてside

 

「ちょっとはやて!」

「もう、なんや、アリサちゃん」

 

 温泉へ向かってる途中、やっと追い付いたアリサちゃんが騒がしい。

 

「ハァ、ハァ、なんで、そんなはやいの?」

「あぁ、それな。実はこの車椅子…」

「そんなことはどうでもいいのよ!」

 

 なのはちゃんが聞いてきたから、この『車椅子JSカスタム』について教えてあげようとしたら、アリサちゃんが遮った。

 

「全裸の変質者に注意!だって。どこにでもいるんだね、こういう人」

「すずかも余計な話題上げない!」

 

 とてつもなくイラついとるなぁ、アリサちゃん。

 それと、すずかちゃん?視界に看板が映ったからって、そんな変なの教えなくていいで。

 

「悠斗、明らかに怪しいわよ。それに、あんたのも嘘でしょ。なんでそんなことしたのよ」

 

 やっぱりバレてたみたいやな。

 

「んー、ユウくんな、意外と嘘つくときは、ちゃんとした嘘を創るんや。でも、今回みたいなあっさりバレるような嘘のときは、ほんとに隠したい嘘があるときや」

 

 ちなみにユウくんとは、悠斗のことなのは言うまでもない。

 

「だから、触れないでおこうって思ったんや」

「…そう。なら仕方ないわね」

 

 そう言って歩き出すアリサちゃん。

 今まで黙ってたすずかちゃんが近づいてきた。

 

「やっぱり幼なじみだね?悠斗君のこと理解してるんだ」

「そういう訳でもないんや。実際、私にも言えない何かがあるみたいやし。それに幼なじみってだけなら、なのはちゃんもそうやろ」

 

 車椅子を押してもらい、ゆっくりと進む。

 

(ユウくん…いつか話してくれるといいんやけど)

 

 

悠斗side

 

「さて、こんな物かな」

 

 トラップを旅館周辺と、庭に設置し終わってひと息つく。

 

「お疲れ様でした。ですが、意外に種類少ないですね」

「今の知識と材料じゃあんなものだよ。代わりに数で勝負」

 

 三種類の罠をざっと五十ヶ所ほど。

 これでも足りないんじゃないかな。

 

「じゃあ、温泉行こうかな」

 

 そう思って振り返ると、視界の端に金色の何かが見えた。

 

(あれって…)

 

 視界の右端の木、その後ろから金色の髪の毛みたいなのが見えてる。

 

「………あっ、こんなところにジュエルシードが」

「えっ、どこ!?……あっ」

 

 木の後ろから、前会った女の子が出てきた。

 そして、目が合うと「しまった」って顔してから、目を逸らされる。

 訪れる沈黙。

 

「えっと、久しぶりかな」

「えっ、あっ、はい」

「どうしてここに?」

「えっと、追っtじゃなくて、ジュエルシード探してて」

 

 なんか言い掛けてたけど、放っておこう。

 触れちゃいけないって、本能が叫んでる。

 

「そっか。あっ、友達に呼ばれてるからもう行くね。あと、探すのはいいけど、ここらへん危険だから」

「えっ、あの」

「また後でね!」

 

 悠斗は逃げ出した!

 

「なんで逃げるんですか」

「いや、悪いとは思ってるんだけど、念話でユーノからなんか集合かけられてるから」

 

 

 

「で、その女の人はなんて?」

「簡単に纏めると、『関わるとガブッ』」

「その人は犬とかなのか?」

 

 なのはが温泉から出て部屋に戻ってる途中に変な女の人に絡まれたらしい。

 それで、念話で忠告されたから集合かけられたが、そこまで対したことではなかった。

 

「結構重要だよ!?あの子の仲間かもしれないよ!?」

「あ、その子と会ったよ。さっき」

「「えっ!」」

 

 あっ、なのはがorzってる。

 

「阻止…フラ…増えて…」

 

 ブツブツと言い始めた。

 落ち着くまで放っておくしかないかな。

 

「悠斗、危なくなかった!?」

「いや、話してみると普通に話せたよ。」

 

 あの男の子は知らないけど、と付け足す。

 

「…でも、ジュエルシードを狙うなら戦わないと」

「なのはより強いよ、フェイト」

「フェイトっていうの?強いのは分かってるよ。だから、悠斗に任せたいんだけど」

「無理」

「はっ?」

 

 いや、相手が完全な悪人ならいいけど、なんかそうは思えないんだよ。彼女。

 

「怪我させたくないし」

「で、でも非殺傷設定が「ないよ」…えっ?」

「だから、無いんだよ。非殺傷設定」

 

 あまり言えないが、エメラルドはデバイスではない。一応、インテリジェントデバイスという扱いだが。

 英霊相手に躊躇う理由もない。殺らなきゃ殺られる。それだけだから。

 

「それと、ここに黒化英霊いるから気をつけてね。今回のはなのはと相性悪いから」

「分かったよ」

「分かったの。ユーノ君、戻ろ?」

 

 ユーノを連れていつの間にか復帰していたなのはが部屋に戻った。

 ずっと僕の部屋で話してました。

 

「ちょっと休んだら温泉行こう。…そういえばレンは?」

 

 部屋を見回す。

 夜景、荷物、鎖に縛られた本、机、エメラルド、金の猫。

 居た、部屋の隅に。

 どっか行ってないことにホッとして、抱き上げようと、立ち上がり、

 

「って、なんで!?」

 

 鎖に縛られた本、これははやての大切なものらしい。

 なんでここに?はやてが部屋に入ったことは無かったのに。

 

 

「よく見ると、僅かに魔力を持ってるような…」

 

 気のせいかな。

 後ではやてに返そう。

 そう決めて机の上に置いて、部屋を出ようとする。

 

 

 

 

 

その数時間後、ジュエルシードの発動を感じた。

 

 

 




温泉編終わるまでアンケートは、活動報告に載せておきます。
内容は、温泉編のあと、すずかにフラグが建つオリスト『朱月のヴァンパイア』かそのまま本編すすめるかです。
どっちにしろ片方終わったらその後にやるんですが。
アンケートに関しては活動報告で受けます。
あと、感想、指摘待ってます。
メンタル豆腐ですが(^-^;

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