魔法少女リリカルなのは~カレイドの魔法…少年?~ 作:朱羽総長
今回はオリジナル、悠斗のある1日の様子です。
ある人物の言葉使いあってるかな?
ではどうぞ!
「テスター?」
『はい』
ライダーとの戦いから数日。
学校から帰ってきて、特にすることも無くゴロゴロしていると、神さんから連絡が来た。
『最近私たちの管轄ではないのですが、転生の特典にクラスカードを望む人が増えているのです』
まぁ、ちゃんと使えれば英霊の力手に入るからね。
『ですが転生ポイントが少なくて、カードだけとかの人が結構いるのです』
カードだけでも
僕は出来てないけど。
『なので、そういう人たちのためにクラスカードを使ったアイテムを用意しよう、と上司が…』
「なるほど。けど、なんで僕?」
それこそクラスカードだけの人とかに任せればいいのに。
『理由としては二つ。一つは、私達の管轄でカードを使ってるのがあなただけなのです。それにちゃんと使えるかも怪しいものを他の担当に任せるのも、ちょっと…』
「……まぁ、いいですよ。転生させてもらったことには感謝してるし、それくらい」
本音言うと、そんな不安定なもの危険だからやりたくないけど、今の生活が楽しいのは神さんのおかげだし。
「で、もう一つは?」
『…いずれあなたに必要になるからです』
必要。そういえば効果とか聞いてなかったような。
「そのアイテムの効果って?」
『その効果は
……以上です』
「…それ、必要になるときってきてほしくないなぁ」
『使うかはあなた次第です。といってもいざその時になったら使うとは思いますが』
うん、使う。絶対使う。
『試しに、一つ送ります。使ったら感想をください』
「わかったよ」
『それではまた』
モニターが消え、近くの床に魔法陣が浮き出る。
その中から箱が一つ現れ、魔法陣は消えた。
「それみたいですね」
今まで映像を映してたエメラルドが話しかけてくる。
箱を拾い上げ蓋を取る。
中には普通より大きめの、長方形のパスケースが入っていた。
一枚しか入らないようで、裏には魔法陣が描かれていた。
「これか…」
「見てるのも良いですが、確か約束があったのではありませんか?」
「えっ、もうそんな時間?」
時計を見ると三十分も経っていた。
隣の幼なじみに家に来るように言われてたんだった。その時間まで暇だったからゴロゴロしてたところにあんな話聞くから、忘れてた。
「一応持っとくかな?」
パスケースをポッケに仕舞い、家を出る。
歩いて数歩。我が家の右隣の家の前につく。表札には『八神』と書かれた家。
ピンポーンと、呼び鈴を鳴らす。
『はい』
「僕だけど」
『今開けるからちょっと待ってなぁ』
ガチャリと鍵を外す音が聞こえたのでドアを開けて中に入る。
「二分遅刻や」
「ごめん。ちょっと野暮用で」
「まぁええわ。上がって」
車椅子の少女に迎えられ、家に上がる。
この少女は八神はやて。なのはよりもちょっとだけ長い付き合いの幼なじみである。
某女だらけの学園にいるワンサマー風に言うと、なのはがセカンド幼なじみではやてがファースト幼なじみとなる。
「足の調子は?」
「変わらずや」
「そっか」
生まれた時から足が悪いらしく、今も病院に通っている。
こうやって調子を聞くのは何時ものことだ。
ちなみにはやての担当の先生の連絡先を持ってたりする。
「なんか食べたい物ある?」
「んー、今日はいいわ。部屋行こ」
週に二回、こうやって家を訪れている。はやての親は幼い頃に死んだらしく一人暮らしをしている。
姉さんと様子を見に来たり、姉さんがいないときはお互いの家に泊まったりしてた。
今は週二回だが、最初のころは五回だったのだ。学校やなのは達との付き合いもあるので、なんとか説得(二週間かけて)して今に落ち着いた。
一日でも欠けると、すごい落ち込む。一度だけなったが、涙目でなんでで来なかったかを問い詰められ、殴られる。それは痛くないのだが、機嫌を治すのに丸一日使わなければならないのだ。
「…………」
「…………」
主にこの家でやることは、料理を作ってみせたり、部屋でのんびりと過ごしたり位だ。
今は部屋でお互い本を読んでる。無言が続いているが、彼女はこうやってるだけでも嬉しいとのこと。
「…ん、終わった。はやて、これの次の巻どこ?」
「そこの本棚にあるはず」
本棚から探す。
…前より恋愛小説増えてるなぁ。確かこれって障害持った女の子が、自分を支えてくれる男の子に恋する物語だっけ?
自分も似た境遇だから共感してるのかも。恋してるかは知らんが。
えっと、これは料理本。これが心理クイズの本。で、あった。これこれ。
「…………」
「どないしたん?固まって」
「は、はやて、この本って…」
「あぁ、その二冊な。前に掃除したときに出てきたんよ。でも、読めなくてなぁ」
「もらっていい?」
「ええよ。どうせ、捨てようか悩んでた物やし」
目当てのファンタジー系の小説の隣。
そこに並んでた二冊の本を貰うことにした。
タイトルは『Rune』、『Fraga raca』。
前者はそのままの意味で『ルーン』。中をパラパラッと見たがFateのルーン魔術についてのことのようだ。
そして、問題は後者。
『Fraga raca』、これはアイルランド語で日本語に直すと『フラガラック』となる。
『フラガラック』とは、同じくFateの物。ただし、ルーン魔術とは違う現存する宝具である。
特典で貰った魔術教本の中にアイルランド語で書かれたものがあったため学んでいた。と、いうか姉さんがほぼすべての言語使えるから教えてもらったし。
この本を少し読んだところ『フラガラック』の製造法が書かれているようだ。
(なんでこんなのがあるかは知らないけど、黒化英霊との戦いでは役立つ)
思わぬ所で新しい力を手に入れられた。
その夜。
「今日は何を?」
「ルーン魔術の勉強かな。宝石は昨日やったし、今日手に入れたからどんなのか気になるってのもあるから」
訓練場でエメラルドの問いに答える。
ほぼ毎日の日課として、魔術教本をよんだり、仮想敵で戦闘訓練したりしてる。
時折、居候が試作型ガジェットとかいうのを用意してくれる。魔力で創られた影みたいな仮想敵よりも戦いがいがあって助かってる。
一時間後。
「そろそろ寝ようかな」
読んでたページにしおりを挟み、寝る準備をする。
携帯を確認すると、なのは達からメールがきてた。
「えっと、週末にすずかの家でお茶会か。わざわざ全員で送ってこなくっても一人でもいいのに」
参加することを伝えてベットに横たわり目を閉じて、眠りについた。
言うまでもなくこれで今年最後です。
読んでくれた方々に感謝を。
感想、アドバイスお願いします。
それでは皆さんよいお年をm(_ _)m