これが終わったら妖々夢編にいきます。
妖々夢プレイしないと…
追記:ぬああああ、ミスった!物語全然違うじゃん!あとで原作に沿ったものを上げなおします!
レミリア様が起こした紅霧異変から数日後。
私はせっせと館の修繕に精を出していた。
ここ最近手に握っているのは掃除用具ではなく、大工用具だということから館の被害がどれだけ酷いか分かるだろう。
美鈴が庭園の修理を買って出てくれなかったらもしかしたら過労で倒れていたかもしれない。
今日も今日とて穴の開いた壁や床、時には天井を修繕し、その上に違和感がないように紅のペンキを塗っていく。(ペンキが乾くのは一瞬だ。こういう時、時間を早められる能力でよかったと心から思う)
紅魔館は数日の修繕で、館の8割ほどが荒れていたのが、今は2割ほどに回復している。
私と霊夢が戦っていたホールの修理を終えた私は紅茶を飲むことで一息ついていた。
すると、妖精メイドが慌てた様子で私の方へ走ってくる。
「どうしたの、そんなに慌てて」
「メ、メイド長!それが、この前来た巫女が門前に…」
霊夢が?なるほど、となると今日がEX編となる日なのだろう。
とりあえず霊夢のことを出迎えなくては。
私が玄関に向かって歩き出すと、先程の妖精メイドが慌てた様子でついてくる。
…いや、君は仕事しなよ。
妖精メイドを仕事に向かわせ、門に辿り着くと、霊夢と美鈴が今にもスぺカを取り出しそうな雰囲気で睨み合っていた。
…何やってんの?二人とも。
霊夢は私に気が付くと、声をかけてくる。
「あー、あの時のメイドじゃない。ちょうどよかった。この門番に私を通すように言ってちょうだい」
「何を言ってるんですか!この前殴りこんできておいて!」
「あの時は異変だったからよ。緊急事態なんだからしょうがないわ」
霊夢の言葉に美鈴が食って掛かると、苛立ち交じりに霊夢が言い返す。
「美鈴、いいのよ。彼女は今日はお客さんだから。博麗霊夢ね?来なさい。お嬢様のところまで案内するわ」
私が諌めると美鈴は不服そうにしながらも引き下がり、霊夢は美鈴を通り過ぎて門をくぐる。(この時二人の間で火花が散ったような気がしたのは気のせいだろうか?)
その後はただ無言でレミリア様の部屋へ向かっている。…のだが。
何故か霊夢が私のことをじーっと見ている。振り向くと視線を外すのだが、歩きはじめるとまた見つめてくる。
なんというか、すごく居心地が悪い。
「さっきから私を見つめているようだけど、何か用かしら?」
視線に耐え切れなくなった私が問いかけると、霊夢は一言ぽつりとつぶやいた。
「…名前」
「え?」
「あんたの名前よ。あんたは私の名前を知ってるのに私はあんたの名前を知らないなんて不公平だわ」
戦った時名乗らなかったっけ?
…あ、名乗ってないや。というか、話をしようとしたら問答無用で襲いかかられたから自己紹介もなしに戦ったんだっけ。
あれ?霊夢が私の名前知らないのって自業自得じゃね?
「十六夜咲夜よ。博麗の巫女さん?」
まあ別に教えない理由もないので簡潔に自己紹介。
すると、霊夢は眉をひそめて不機嫌そうな顔になる。
「霊夢よ」
「…?」
「霊夢って呼びなさい。あんたに巫女さんだのなんだの呼ばれるのはなんだか気に食わないわ。私もあんたを咲夜って呼ぶから」
名前呼びを許された…だと…!?しかも霊夢も私の名前を呼ぶおまけつき!
一体霊夢の中でどんな心境の変化があったんだ?
でも呼んでいいって言うなら喜んで呼ぶけどね!
「霊夢。着いたわ。ここがお嬢様の部屋よ」
内心はしゃいでいるとレミリア様の部屋に着いた。
ノックをすると入っていいという返事が来たので入室する。
「お嬢様。霊夢をお連れしました」
「お邪魔してるわよ」
「ええ、そろそろ来るころだと思っていたわ。博麗霊夢。そこに座りなさい」
優雅に紅茶を飲んでいたレミリア様はカップを皿の上に置き、こちらへ向き直る。
私は時間を止めて厨房へ向かい、おやつの時間に出そうと思っていたケーキを二つ持ってくる。(ちなみに霊夢の分は私のケーキ。まあ材料は残ってるからもう一つくらいは作れるしね)
一瞬で目の前に現れたケーキに霊夢は少し驚いたが、私との戦いを思い出したのか、便利な能力ね、と一言言ってケーキを食べ始めた。
そういえば霊夢はなんでここに来たんだろう?
「ねえ、霊夢。あなた一体なんでここに――『ドッゴオオオオオオオオン!!!!!』」
気になったので霊夢に問いかけようとした時、地下室から凄まじい爆音が聞こえた。
あ、そういえばEX編ってことはフラン様が暴れる日じゃん!
やっべえええ!
私は二人に一礼して、たぶん魔理沙とフラン様が戦っている地下室へと急ぐのだった。