ペルソナ4ザゴールデン 平和を望んだ異端者   作:無幻

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完二が見舞いにやってくる

ぼーっとしながらすごす。家の鍵はかけた、窓も然り。ゲームのスイッチはちゃんと切ったし、他に何か忘れたりはしていない。他に何かあったっけ?

 

などなど、暇つぶしに考えている。

と、気のせいかノックされた気がした。

ドアが開く。

 

「ち、ちぃーっす」

「あれ、完二じゃないか。なんだ以外に義理堅いんだな。お前、やっぱいいやつだよなー」

「そんなことねーっすよ。ただ、先輩には、色々借りがあるんで」

「そこがいいやつっつってんの。しかし、懐かしいな。お前と会って地味に結構たつよな?」

「ま、経ったっつっても、一ヶ月くらい前っすけど」

 

今話してる巽完二は俺の、一応友達だ。会ったのは、三月半ばごろだったか。

完二が複数人相手に喧嘩してるのに助太刀したところが最初。いやぁ、完二って結構いい拳放つんだこれが。

で、巽屋って完二の家行って、完二の趣味知って。ものすごい手先が器用でうらやましいよ。

俺も完二にならってとてつもなく久しぶりに裁縫やったんだ。

 

結果は凄いぜ? 布に縫った数より、指とかに針が刺さった数のほうが多いんだ。

凹んだ、かなり。優しく完二が慰めてくれました。余計に惨めだったよこん畜生!

慰めたのは、表情がやばかったからそうだが。

 

「ど、どうしたんすか?」

 

おっと、やばい。またも表情に出てたみたいだ。

 

「ん、なんでもない。で、土産は?」

「いきなり土産っすか!? はやいっしょそれ! ……まぁいいか。えっとほら、先輩って合い鍵くれたっしょ?」

 

あげたっけ?……ああ。そういえば無くしそうだし、保管も面倒だから完二にやったんだっけ。

 

「あれ使って先輩んちから片手でできそうなゲーム持ってきたんすよ。ま、俺には理解できないシュミレーションとか、アドベンチャーとかってやつっすけど」

「お前、いいやつだな。……鍵はかけたか?」

「かけたっすよ!どんだけ信じてないんすか!」

 

実際一度こいつ忘れたことあるからな。泥棒に入られなかったが、うちは結構でかい家だし、遺産もかなりあるからひやひやしたもんだ。

 

「完二」

「な、なんすか」

「ありがとな」

 

なんだかんだ言って、男友達ってコイツだけな気がするな。

 

「べ、別にいいっすよ。若干先輩に救われたとこもあるんで。ってあれ? そういえば俺土産の内容も今日来ることも、全部メールしたはずなんすけど」

「ああ、それがどっか落としたみたいでな。退院したら、買いにいくさ」

 

その後、完二と雑談し、遅くなってきたので帰った。……あれ?今日って平日だよな?

………………あいつ学校サボりやがった!?

 

いずれ説教しよう。感謝も忘れ、そう思う。

 




短めです。病院でのやりとりは適当に周囲の状況を、と。
あとフラグというか伏線みたいなのを建てときたいなーなんて。

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