今日は日曜日。
そう、いよいよこの日が来た。
姉さんとデートができるのだ。
「弟くん、今日はどこに行くつもり?」
「姉さん、覚えていてくれたんだ。」
「当たり前です。だって私も楽しみだったんだよ。」
なんということでしょう。姉さんも楽しみにしてくれていたのか。これは脈ありか。
しかし、千条 小鷹。ここで早まった事をすれば今までの努力が水の泡になる。
脈があると分かった今こそ慎重にいかないと。
僕は胸を希望に踊らせながら姉さんと二人で移動した。
この時はあんな事になるとは思わなかった。
「弟くん、まずどこに行く?」
「姉さんの好きな所でいいよ。」
僕達はショッピングデートのためにデパートに来ていた。
なぜ、ショッピングデートにしてデパートに来ているか。
それは学生がたくさん来そうだからだ。
うちの生徒に何人かにでも見せる事によって噂をしてもらうためだ。
そうすれば姉さんに手をだそうとするゴミがいなくなるからだ。
ようは、既成事実、既成事実。
それに姉さんとそんな噂がたつの喜ばしいかぎりだ。
「弟くん、このお店に寄ってもいいかな?」
「もちろん、」
そう言って僕達は婦人服売り場に入った。
姉さんは嬉しそうに服を選び始めた。さてと僕も用事を済ませるか。
「姉さん、ちょっとトイレに行ってくるよ。すぐに戻るから大丈夫だよ。」
僕はそう言って婦人服売り場を後にした。
僕は急いで屋上に向かった。
屋上で辺りを見渡したが誰もいなかった、僕は後ろを向くと見えない奴に向かって声を出した。
「そこに隠れているんだろう、姿を見せろよ。」
僕がそう呼び掛けると、どこからともなく女の人が現れた。年齢は同じくらいだと思う。
「よくきずいたわね、さすが皇帝を倒しただけはあるわね。」
「あなたも皇帝の部下ですか?」
「そうよ、私はロリコン四天王の1人。 鞭つかいのカンナよ。」
出たよ、ロリコン四天王。デートの時に尾行するなんて本当に空気が読めないな。
「時間が無い。3分で終わらせてやる。」
「私を舐めないでほしいわね。私はあなたを研究してきて、あなたの弱点を把握しているのよ。全てはあなたに勝って、皇帝を私のM奴隷にするために。」
えっ~、ロリコンの次はドSかよ。なんで僕の敵は変態ばかりなんだろう。剣道部部長がまともに思えてきた。
「いくわよ、ムチ奥義ー風神の舞いー。」
彼女は高速でムチを降り始めた。そのムチは主を守りつつ、相手を攻撃できる攻防一体の技だ。
「あなたの技で私に効く技はスタンガンと目潰しだけ。そのスタンガンと目潰しもムチよりもリーチが短いから、私にはあなたの攻撃は届かない。」
「甘いな、僕は姉さんの為に日々進化しているんだぞ。あと、僕が覚えている流派をあなたは忘れているな。時間がないので一気に決めてやる。いくぞ奥義2連発。」
「性欲拳最終奥義ー女神の加護」
僕が技を発動すると後ろには女神のような姉さんが現れて僕に力をくれている。
女神の加護は、僕がイメージした姉さんの癒しの力によって僕が一定時間パワーアップすることが出来る技だ。ただ性欲拳最終形態には劣ってしまう。でも使い勝手は女神の加護の方がいい。
そんなパワーアップした僕にはムチがスローモーションに見えるので簡単によけれる。彼女に近づいて止めの一撃を当てる。
「性欲拳最終奥義ー性感帯百列突き。」
僕は彼女の性感帯を高速の速さで突いた。
「アッーーーー、らめぇ、これじゃあ立てない。」
彼女はもう立てなくなった。
一応名誉の為に言っておくが、これは僕の技ではなく師匠の技だ。
そもそも性欲拳は女性の戦闘能力を奪う流派なのでこんな技もあるのだ。
さてと、僕は姉さんの元に戻らないと……………。
「ハッハッハッハッハッハッーーーーーーー。我が軍のNo.2を一瞬で倒すとは、さすがだな我がライバルよ。」
この声と、この中二病加減はまさか…………。
「我が名は皇帝。千条 小鷹。宣言しといてやる。俺はすぐにお前を越えてやる。それまで首を長くして待っていろ。おい、カンナ帰るぞ。」
「了解です。リーダー。」
彼女と皇帝は屋上を後にした。
はぁ~、疲れた。
おっと、早く姉さんの元に戻らないと。
僕は急いで婦人服売場まで走った。
今回の技はアウトかな?
どうなんですか。ご意見お持ちしてます。