僕とウチと恋路っ!   作:mam

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12月30日(金)


僕とみんなとおせち料理part04

 

 

 何故か涙が止まらない、美波の想いがこもった一のお重。

 美波の気持ちに応える為にも来年は頑張って…………生き延びないと。

 

 おせちなのに妙なやる気を起こさせてくれる一のお重の次は……

 

「次は何が入るのかしら?」

「ボクにもお手伝い出来るのが良いなぁ」

 笑顔で両手を頭の後ろで組んでる工藤さん。

 

「俺は肉とか肉とか肉が良いな」

 雄二がそう言うと霧島さんが雄二の口に人差し指を当てて

 

「……肉だけじゃなく野菜も食べないとダメ」

「そっ、育ち盛りなんだから仕方ないだろっ!?」

 雄二が霧島さんの仕草で真っ赤になってる……案外照れ屋なのかもしれない。

 

「……もっとバランスよく食事しないとダメ」

「じゃあ、どういうのがバランスのいい食事なんだ?」

「……野菜、野菜、肉……野菜、私、肉」

「おかしいのが混ざってるぞっ!?」

「……雄二は私の事がおかしいって言うの?」

 ガシッといつものアイアンクローを極めている。

 

「痛ぇぇ!おっ、お前がおかしいんじゃなくて、そこに出てくるのがおかしいんだっ!」

 そんな雄二と霧島さんを見ながら姫路さんが

 

「ふふっ。翔子ちゃんの言う事はちゃんと聞いた方が良いですよ」

「きっ、聞ける事と聞けない事があるだろっ!」

 とりあえず雄二の食生活は霧島さんに任せるとして

 二のお重には何を入れるのか姫路さんに聞いてみるかな。

 

「ねぇ、姫路さん?二のお重には何を入れるのかな?」

「はい。二のお重には焼いた物や酢の物などですね」

 にこにこと笑顔で答えてくれる姫路さん。

 

「酢の物か……姉さんがちょっと苦手なんだよね」

「そうなの?」

「うん」

 僕と美波がそんな会話をしていると姫路さんが

 

「縁起物ですが無理に入れる必要はないと思います」

「ほっ、ほら。姫路も、ああ言ってる事だし無理に野菜を入れなくても」

「……ダメ。夫の健康に気を使うのも妻の役目」

「このおせちは俺の家で食べるんだから親父やおふくろの好きな物も……」

「……なおさら野菜も入れないとダメ。お義父様やお義母様の健康も考えないと」

 まだやってるのか……

 どうせ雄二はお正月の間、家に帰れないんだから今作ってるおせちは食べられないのに。

 

「それなら霧島さんの家に居る間は、霧島さんが雄二に食べさせてあげれば良いと思うよ」

 僕がそう言うと、霧島さんはぱぁっと笑顔になって

「……そうする」

 と言って、雄二を解放した。すると雄二が僕の胸座を掴んで

 

「明久っ!お前、なんて事を言いやがるっ!?」

「ああでも言わないと次の料理が作れないだろ」

「くっ……それはそうだが……」

 雄二が僕から手を離すと……

 

「アキっ!」

 ゴキッ……と言う首から聞こえちゃいけない音と共に美波が無理矢理僕の顔を美波の方に向けさせると

「このおせちはウチがアキに食べさせてあげるからねっ」

 満面の笑みで宣言をする美波。

 

「でっ、でも姉さんも居るし……」

「それなら玲さんと一緒に食べさせてあげるわよ。それで良いわよね」

 美波はそう言うと僕の頭を縦に振る。

 

 これだけ首を上下左右に振られるなら今日の夕御飯からでも

 黒豆をたくさん食べておいた方が良いかも知れない。

 …………手遅れになる前に。

 

「あははっ。代表も美波ちゃんもお正月からラブラブだねっ」

「…………妬ましい」

 ムッツリーニが僕と雄二を睨むように見ていると

 

「それならムッツリーニ君も今日の夕御飯はボクが食べさせてあげようか?」

「(ブンブン)…………自分で食べられる」

 ムッツリーニが工藤さんの申し出を断っていると

 

「ムッツリーニよ。おせちはともかく今日の夕御飯は食べさせてもらえば良いじゃろう」

「土屋君、そうですよ。せっかく愛子ちゃんが食べさせてくれるんですから」

 秀吉と姫路さんが優しく微笑みながらムッツリーニを説得しているけど……

 

「そこまで嫌がられると、いくらボクでも傷ついちゃうなぁ」

 珍しく、“しゅん”としている工藤さん。

 

「ほら、工藤さんもすごく寂しそうだよ?全部とは言わないけど一口二口なら食べさせてもらえば?」

「そうよ、土屋。アキなんて全部ウチに食べさせて欲しいって言ってるんだし」

 美波が僕の言った事にフォローをしてくれている。

 

 …………って、何そのフォローっ!?

 

(みっ、美波っ!どういうことなのっ!?)

(いいから、アキはウチに合わせなさいっ!愛子が可哀想だと思わないの?)

(思うけど……)

 僕と美波が小声で話していると

 

「……雄二は今日の夕御飯から冬休みが終わるまで私が食べさせてあげる」

 雄二が逃げられないようにガシッと腕を組んで霧島さんがそう言っている。

 

「ちょっ……なんで俺までっ!?しかも期間が長すぎるだろっ!!」

「……愛子のため。土屋が恥ずかしくないようにクラス代表の雄二と私はお手本を見せないといけない」

「今は冬休みなんだから学校の事は関係無いだろっ!?」

 雄二がそう言うと……霧島さんは、にこっと優しく微笑み

 

「痛ぇぇっ!なっ、なんでっ関節を極めるんだっ!?」

「……雄二。返事は、『はい』か『イエス』が好ましい」

「そっ、それは返事じゃなくて脅迫って言うんだぁぁっ!」

 

 そんな雄二たちを見ていると

 

 …………ガシッ

 

 あれ?どうして僕も美波と腕を組んでいるの?

 

「ねぇ、アキ?ウチらも……」

 

 美波の笑顔は……とても嬉しそうだった。

 

 

――――

―――

――

 

 

「……で、二のお重なんだが」

「とりあえず僕は酢の物はいらないかな」

「そうね。玲さんが苦手なら、わざわざ入れる事も無いわよね」

「ふむ……それなら作る必要もないか。焼き物だけで良いな」

 

 結局、二のお重には焼き物だけを入れる事にした。

 

「焼いた物ですが一般的には海老やブリ、鯛とかでしょうか」

「あははっ。鯛はボクでも判るよ。『めでたい』だよねっ」

 夕御飯にムッツリーニにあーんをさせてあげられることになったのが嬉しいのか

 満面の笑みで工藤さんが答えている。

 

「そうですね。後はブリと海老ですが、ブリは出世魚なので出世できます様に、海老は腰が曲がるまで長生き出来ますように、と言う事からです」

「……海老は保存と調理が難しいので第一厨房の方にある」

「あ、そうなんだ」

「……うん。伊勢海老と車海老のどっちが良い?」

「ええっ!伊勢海老ってすごく高いんじゃ……」

「そうだな。ただでもらうんだから、ちょっと高過ぎるよな」

 僕と雄二が顔を見合わせていると……美波と霧島さんにそれぞれ顔の向きを変えられた。

「「痛ぁっ」」

 二人とも何が気に入らなかったのだろうか?

 

 

―――

――

 

 

「……雄二も吉井も材料の事は気にしないで」

 霧島さんはそう言ってくれているけど……それならせっかくだし、もらっちゃおうかな。

 

「じゃあ、伊勢海老と車海老の両方もらおうかな」

「……判った」

「なんだ、明久がもらうなら俺ももらうかな……でも伊勢海老ってお重に入りきるのか?」

 そう言えば割と大き目のお重だけど伊勢海老も結構大きいよね。

 

「……それなら半身を焼いた物にすれば良い」

「そうか。それならお重に入るかもな」

「そうだね」

 僕が頷いていると雄二が

 

「じゃあ、俺が下半身をもらうから明久が上半身な」

「うん…………って、ちょっと待ったっ!それだと僕は頭だけになるじゃないかっ!!」

「ただでもらえるんだから、どっちでも良いだろ。それに頭も味噌が入っているだろうし」

「じゃあ、雄二に上半身をあげるよ」

「んだとっ!」

「なんだよっ!」

 僕と雄二が睨み合っていると霧島さんが両手を出して

 

「……海老や魚は捌いたり焼いたりするのが大変だから、二のお重はお願いしてくる」

「翔子、大丈夫?」

 霧島さんの提案に美波が心配そうに尋ねると

 

「……うん。美波たちが帰るまでには出来てると思う」

「判ったわ。お任せしちゃってゴメンね」

 霧島さんは首を横に振ると

 

「……いつもみんなには雄二と私がお世話になっているから」

 笑顔で答えてくれた。

 

 そして霧島さんは僕と雄二のお重を一個ずつ持って厨房を出ていった。

 

 

――――

―――

――

 

 

 霧島さんが戻ってきて、いよいよ三のお重か。

 

「三のお重には煮しめが入ります」

「煮しめってどういう物が入っているの?」

「えっと……里芋や蓮根、クワイに人参といった根菜が中心でしょうか」

「へぇ。やっぱりそれぞれに意味があるんだよね?」

「はい。まず里芋ですが小芋をたくさんつける事から子だくさん、子宝に恵まれますようにと言う……」

 姫路さんの説明の途中で霧島さんが雄二の手を取ると

 

「……雄二のおせちには里芋をたくさん入れよう」

「はぁ?お前は何をいきなり……」

 

 ……ガシッ

 

「……私は雄二に里芋をたくさん食べて欲しい」

「判った。俺も大人だ。善処しよう」

 雄二の顔から手を離した霧島さんは外に出て行き……

 

 …………しばらくすると霧島さんは、里芋が一杯入ったバケツを両手に持って戻ってきた。

 

「ちょっと待て。まさか、それ全部俺のおせち用か?」

「……うん」

 一点のくもりも無い清々しい笑顔で答えている霧島さん。

 とりあえず里芋は雄二と霧島さんに任せておけば大丈夫だな。

 

「他の物だけど……」

「はい。蓮根は穴が開いているので先の事が見通せるように、という事で入っています」

「ふむふむ。後の物は……」

 

 クワイは芽が出るから、という事で、これも出世できるように、という事らしい。

 後、昔の読み方だと“快”とも読めるということで、快く過ごせますようにと言う意味もあるみたい。

 

 人参は梅の花の形に切って使うらしい。

 梅は花が咲くと必ず実をつけるから、という事からだそうだ。

 

 後は椎茸とか、こんにゃくを入れる事にして、それぞれを下茹でする。

 

「明久よ。何故、全部一緒に煮ないのじゃ?」

 秀吉が人参を型で梅の花の形にくり抜きながら質問をしてくる。

「材料によって煮る時間が違うから、一緒に煮ちゃうと煮崩れしちゃうんだよ」

 流石に自分の家では材料ごとに鍋を使うなんて出来ないけどね。

 これだけ大きいキッチンだからこそ出来る事なんだけど……

 

「なるほどのぅ」

 秀吉が可愛い顔で、うんうんと頷いているのを見ていると

 

「吉井君って料理の事にはよく気が付くのに、女心には全然気が付かないんだね」

「美波ちゃんも大変ですよね」

「そうね。アキと一緒に料理をしていると、いつもそう思うわ」

 何故か、向こうでは美波を姫路さんと工藤さんが励ましていた。

 

 

 

 それぞれ下茹でした材料を合わせて味をつけるために炊き込みをする。

 でも里芋は量が多すぎるため、四分の三くらいは別に里芋だけで煮る事になった。

 

 そして煮しめも完成した。

 お重に盛り付けをする時、僕たちの方はバランスよく色々入れているけど

 

 …………雄二は何故か鎖をグルグルに巻かれて身動き出来なくなっていた。

 

 まぁいつもの事と言えばいつもの事なんだけどね。

 

「何で俺は縛られているんだっ!?」

「……心配しないで。盛り付けは私がやっておくから……雄二はこれでも食べて待ってて」

 霧島さんはそう言うとお重に詰めていた里芋を一つ箸でつまむと雄二の口へ……

 

「あっ、あひっ……ひゃっ、ひゃ()けろふる(けどする)っ……」

 とりあえず雄二が静かになったから良いかな。

 

 

 雄二の空いている四段目のお重には里芋がぎっしり詰め込まれた。

 

 それでも寸胴一杯の里芋の煮しめが残っている。

 霧島さんはすごく嬉しそうに寸胴を見ながら雄二に

 

「……残った分は正月の間に雄二に食べさせる」

「ひょっとして、これ全部俺が食うのかっ!?」

「……うん。毎年これくらい作るから」

「ちょっと待て。何で毎年っ!?」

 雄二がそう言うと……霧島さんは恥ずかしそうに頬を染めて

 

「……だって三十九人の子宝に恵まれたいから」

 

 

――――

―――

――

 

 

 おせちは一のお重と三のお重が完成し、二のお重は僕たちが夕御飯を食べている間に出来るらしい。

 プロの料理人が作るから、きっと豪華に違いない。伊勢海老とか材料も豪華だからね。

 

 僕たちは今、夕御飯を頂くために席に着いている。

 今日のメニューはイタリアンをメインとした料理という事なんだけど……

 相変わらずテーブルの上には御馳走が並んでいる。

 

 ピザやスパゲッティやバーニャ・カウダ、カルパッチョなど僕でも知っている料理や

 生ハムが載ったパンとか、サンドイッチみたいに挟んだ物、魚の唐揚げみたいなものまで色々ある。

 

 テーブルの上はすごいんだけど……

 

 

 

 …………僕と雄二とムッツリーニは椅子に鎖で縛り付けられている。

 

 僕の隣には美波が、雄二の隣には霧島さんが、そしてムッツリーニの隣には工藤さんが座っている。

 

「ぅおぃっ!何で俺たちは縛られているんだっ!?」

「そうだよ。雄二なら判るけど、何で僕までっ!?」

「(コクコク)…………何故、俺もっ!?」

 僕たち三人が抗議をすると……

 

「……雄二たちは落ち着きが無いから」

「諦めて大人しく食べさせられなさい」

「ムッツリーニ君も悪いんだよ?大人しく食べさせてもらわないから」

 美波と霧島さんと工藤さんがにっこり微笑んでいる。

 色々とおかしい……美波たちが言う日本語も、この状況も。

 

「明久君たちも大人しく食べさせてもらったほうが良いですよ」

「そうじゃのう。これだけのご馳走じゃ。美味しく食べた方が良いからのう」

 僕たちの反対側に座っている秀吉と姫路さんは笑顔でそんな事言っているけど……

 

 僕の前にはタバスコがたくさん並んでいるんですがっ!?

 

 そして雄二の前にはいつものように、とても食べ物とは思えない

 綺麗な色をした食べ物が載ったお皿が並んでいる。

 

 僕と雄二に比べればムッツリーニは、まだ常識が残っていそうな工藤さんだからマシだろう。

 

 僕たち以外の五人は手を合わせて……

 

「「「「「いただきまーす」」」」」

 

 そして僕は……

「アキ?そんなに泣くほど嬉しいの?」

 美波が笑顔で……本当に嬉しそうな笑顔でタバスコを振りかけている。

 

 そして雄二は……

 しばらく首を振ったり唸っていたけど、段々大人しく……目から光が消えていった。

 

 そしてムッツリーニは……

「ムッツリーニ君、あーん?」

 あーん……ぱくっ

「どうかな?美味しい?」

「…………(コクコク)」

 最初の方はムッツリーニも観念したのか、大人しく食べさせてもらっていたけど……

 そのうちに工藤さんの方が……

「あーん……(チラッ)」

 ボタボタボタ……

 

 やっぱり工藤さん相手も大変みたいだった。

 

 

――――

―――

――

 

 

 そして楽しい食事も終わり、二のお重が届けられた。

 二のお重には伊勢海老を縦に半分にして焼いた物や

 車海老、鯛を焼いた物にブリの照り焼きなど……

 それにちょっとした隙間には貝の煮物とか入っていた。

 どう見ても、このお重だけでもすごく高そうな気がするんだけど……

 

 霧島さんに御礼を言って僕たちはそれぞれ帰り道についた。

 雄二は霧島さんと一緒に僕たちに手を振っていたけど……ロボットみたいに。

 おせち持って帰らなくて良いのかな?

 

 

 

 今、僕は美波を家まで送るため、一緒に歩いている。

 

「アキ。大丈夫?重くない?」

 美波が心配そうに僕の持っているお重を見ながら言ってくる。

 家を出る時は空だったからすごく軽かったけど

 今は中にぎっしり詰まっているから結構重い。

 

「大丈夫だよ。流石に美波の家から帰る時はタクシーを使おうと思っているけど」

 さっきからタクシーを使おうかな、とは思っているんだけど空いているタクシーが全然通らない。

 そして僕がそう答えると美波は袖を引っ張って

 

「それなら、うちに泊まっていかない?夜も遅いし……」

 やっぱり美波が心配そうに言ってくる。

 

「大丈夫だよ。それに姉さんがお腹を空かせて待ってるかもしれないし」

 一応、姉さんには遅くなりそうってメールをしておいたけど……帰ったら襲われないか心配だ。

 

「そっか……それなら仕方ないわね」

「ありがとう。心配してくれて」

「ほんとよ。アキったら、いつもウチに心配ばっかりかけて」

 ちょっと拗ねたような顔で……僕の腕に自分の腕を絡めてきた。

 

「でもね……ウチの傍に居てくれるってアキが言ってくれたから……それまでしてた心配が全部無くなって」

 すごく嬉しそうな笑顔で……僕を見上げている。

 

「今は……アキの心配を出来る事がすごく嬉しいの」

「どうして?」

「だって……これからはずっとアキの傍で笑っていられるもの」

 本当に心の底から……嬉しいと判る笑顔だった。

 

.

 美波の家の近くまで来て……

 美波が組んでいた腕を離して僕の正面に立って、美波がくれたマフラーを巻き直してくれている。

 

「今年はこれで会えるの最後かな?」

「そうね……明日はウチもちょっと用事があるし」

「そっか……寂しいけど、また来年すぐ会えるよね」

「うん」

 美波が少し頬を染めて……大きな瞳で僕を見てくれている。

 

「今年は本当にありがとう……僕の事を好きになってくれて」

「ウチこそ……アキがウチの事を好きだって言ってくれたから本当に良い年だったわ」

「来年も……」

 僕がそう言いかけると……

 

 美波の顔が近付いてきて……

 

 僕の唇に柔らかくて温かい感触が……

 

 

「……早く一緒に年越しできると良いわね」

「う、うん」

「じゃあねっ、アキっ……大好きよっ」

 美波は笑顔で片目を瞑りながらそう言うと、くるっと振り返って走っていった。

 

 

 僕はポニーテールを揺らしながら走っていく美波の後姿を見ながら……

 

 

「僕も美波のことが大好きだよ」

 

 


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