仮面ライダーディケイド Another End   作:オンドゥル大使

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あとがき

あとがき

 

拙作、『仮面ライダーディケイド Another End』を最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

この作品は『仮面ライダーデイケイド』完結編の二次創作であり、もう二年ほど前に書いた作品です。

 

なので、制作上、最終話の「大地震」という記述を書いたのは311以前であり、配慮に欠けていると言われればそれまでです。しかしわざわざ変える必要性もないと考えたのでそのまま掲載しました。

 

さて、この作品は「仮面ライダー」という作品に自分なりのピリオドを打つつもりで書きました。まずは制作経緯ですが、ディケイド完結編と言っておきながら公式がディケイドを終わらせるつもりがなかったのが原因です。私は当初、ディケイドで全てのライダーと言う物語に決着がつくものだと思っていましたし、そうでなくとも毎年別解釈の劇場版をやっているのだから何かしら答えはあるだろうと思っていました。

 

しかし、蓋を開けてみれば「ディケイドには物語がなく、ただのお祭り的作品でした」というオチに憤慨しました。

 

その後もディケイドは事あるごとに便利な次元移動屋として公式が使う始末……。正直、見ていられなかったというのが動機です。

 

そもそもディケイドで公式は仮面ライダーを終わらせる事すら可能だったのを見逃してしまったのがこのグダグダの原因だと思っています。別に平成二期ライダーをやるのは結構ですが、それならばディケイドできちんと終わらせてからやるべきなのでは? と思っていました。

 

この物語の核となる鳴滝の真の正体。鳴滝=一条薫説は消去法で編み出したものです。

 

「クウガの世界」でベルトを手渡せる人物であり、なおかつクウガの真価を知っている存在であり、クウガのみにベルトを手渡しした存在で、クウガを同行させる事に意味を見出す人物、それにあの格好となれば一条さんが鳴滝だというこの解釈に一分の迷いもありませんでした。

 

また私がやりたかった事は、「門矢士とは何なのか?」という命題です。「かつて全てを失った」と劇中で語られながら一切触れられていない。そんな彼の胸中は? という話。

 

絶対に入れたかった台詞は「通りすがりの仮面ライダー」という台詞を否定し、「俺は仮面ライダーディケイド、門矢士だ」です。これが旅の終わりならばもう通りすがって誰かを助けるのではなく、自分自身のために戦うという意思を明言化させたかったのです。

 

またディエンドにも意味を持たせたかったです。ディエンドはダイ(死)とエンド(終わり)の造語らしいので、死と終わりと司るライダーとして最後の敵に設定しました。

 

ディケイド二次は一時期隆盛期を迎え、オールライダー対ディケイドのお話がいくつも作られましたが、そのほとんどが自然消滅、あるいは更新停滞により削除されました。何故か? それは平成二期ライダーを組み込んだり、公式が拾い切れていない設定をやろうとした結果、どうしても無理が生じるからです。私もこの物語を書くのには大変な労力を費やしました。平成二期を組み込むとディケイドの物語が絶対に終わらないので、これは無理だと早々に判断して平成二期を切ったのは我ながら聡明な判断だったと思います。

 

クウガについて。クウガは未だに本編中での変身の最強フォームでの記録が破られていないライダーです。それだけ強力で特別なライダーであるにも関わらず、あの扱いの酷さには泣きました。なので、最強のライダーであるところのクウガを最大限に活かす戦闘にしたつもりです。

 

ディケイドについて。本編中では触れていませんが激情体のさらに上を行く姿にしました。悪魔を想起させるバーコードの翅などあらゆる要素を組み込みました。ただし、最終決戦では元のディケイドに戻っています。

 

ライダーの二次創作はしばらく書かないと思います。それはこの作品で自分の中のライダー観に終止符を打てたからです。もやもやとしていたものが発散されました。読者様方も同じように感じてくださっていれば幸いです。

 

最後に応援してくださった読者の方々に深い感謝を。どうやらハーメルンではディケイドは既にオワコンのようで(それでもよく分からないクロスオーバーに使われていたりしますが)少なかったのがある意味では鍵だったような気がします。

 

あくまで公式とは別解釈ではありますが、公式で使われなかった設定、ないがしろにされてしまった部分を拾い集めたものに出来たかと思います。

 

ラストメッセージにもあるようにこの物語には多数の解釈があります。どの解釈を選ぶかは読者の方に委ねます。

 

『仮面ライダーディケイド Another End』

 

ここに完結いたしました。

 

2013年11月25日 オンドゥル大使より


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