死神達の恋歌   作:yatenyue

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サイドストーリー  「四」という字を背負う者 その3

「四」という字を背負う者

 

 

     ‐3‐

 

        ≪side 皐月≫私=わたくし

 

 

 

 三席になって半年が経ちました。

 

 

 「お呼びですか?

 

   卯ノ花隊長。」

 

 

 卯ノ花隊長は、永年生きている私でもある意味敵わないと思わせるすごい人です。

 

 

 私の人生経験値がえっと20+25+18+約200+20+25+17+40+

 

    17だから約280年以上だけど

 

 これは前世の分だけですけど

 

 

 パラレル世界の自分の記憶もあるけど同じ前世を持つ全くの別人のようなイメージが強いですし。

 

 

 前世の記憶があるぶん人を完全に信用することが困難です。

 

 

 誰も私が完全に信用していないことに隊長は気づいています。

 

 だれも、私と同じ境遇の由宇達しかしらないのに、ね。

 

 

 

 

 

 私は人間が嫌いいや、醜いと思います。

 

 いやそう識っている

 

 それでも完全に人を嫌いになれないのも事実ですから

 

 同じように生きてきた由宇よりも海依よりも、美月よりも卯月よりも

 

 私が人というものを一番好きになれません

 

 それでも一部の私の大切な彼女らのために

 

 なにより自分自身のために

 

 

 私は闘うんです。

 

 

 

 力が無いことの虚しさを知っていますから…

 

 

    ―――――――――

 

 

 

「えぇ、実は皐月に頼みたいことがあるんですの。

 

 実は、任務ですの、虚滅却の

 

 元々は、十番隊三席の任務でしたが、彼女が風邪で寝込んでしまったそうです。」

 

 

ニコニコと笑いながら隊長は言った。

 

 

 お願いでありながら無理と言わせない威圧感である。

 

 後ろには黒いものが見え隠れしている。

 

「なんで四番隊(うち)がですか?」

 

「あなたが適任ですの。おねがいしますね」

 

「… はい」

 

最初の無言は、無言の要求ですけど

 

笑ったままの脅しにはなれませんね。

 

いつまでもなれませんわ

 

私がする側ですので

 

 

まぁ、いいでしょう

 

幸い、一緒に行くのは十一番隊六席らしい。

 

たしか、入隊試験のときいなかったですし

 

適当に楽しましょう

 

 

 

 

 

 

 

「あの~、来ましたが」

 

「あぁ?

 

 お前が四番隊三席の…名前なんでしたっけ?」

 

 一応地位が上で初対面なので私に対して敬語を使っている。

 

「大道寺 皐月です。

 

 

 阿散井 恋次君でしたわよね

 

 

今回はよろしくお願いしますわ」

 

「あ、恋次でいいっすよ。」

 

彼の頬が少し赤くなったのには気づかないことにした。

 

自分の容姿が平均より上だということくらいは知っている。

 

(いや、特上ですから byユエ)

 

生前も学院でもモテテいたしね。

 

「そう、分かりましたわ」

 

 

  「<開錠―>」

 

現世への門が開く。

 

 

 

 久しぶりの現世へと降り立つ。

 

 

 由宇や海依と違い、あまり戦闘には関与しない隊である皐月は霊術院の演習も行かなかったので

死んでから

一度も現世に降り立ったことが無かった。

 

 

だから一年半ぶりだ。

 

 現世にいい思い出は少ない。

 

 ただ一人の親友であった彼女のことだけは気がかりだけど…

 

 

 

任務内容はすべて暗記してきました。

 

2~3回読んで

 

内容は虚の滅却・昇華。

 

数は推定約20匹

 

本気出さなくても、これぐらい片づけられそうですけど、

 

始解の能力はなんだかんだ言って由宇達以外まだ知られていませんし

 

 

やはり援護ですませましょう。

 

 

あっ、後ろに虚が出現しましたわ。

 

「くっ “吼えろ、蛇尾丸。”!!」

 

 

弱いふりをするためわざと腕にけがを一つ負う。

 

あぁ

 

  けっこう深いし

 

 かなり屈辱的なんですけど

 

 後で、由宇で発散しますか←ひどっ

 

 

「そっちよろしくお願いしますわ」

 

私と恋次の割合は2:3。8匹…。一気にじゃない剣だけでねじ伏せますか

 

多少弱いふりをするため(平均的以下の三席くらいに)

傷を負いつつ、片づける。

 

 

すべて倒し終えたとき、けがの量は、右腕(…利き腕は痛いわね。)

 

に2ヶ所の裂傷。肩に1ヶ所の裂傷...

 

 

恋次君も両腕をけがしている。

 

 

ちょっと弱いふりしすぎましたね。

(それでも上位席官レベル)

 

2人で帰ろうとしたその時、巨大虚の気配をすぐ近くに感じた。

 

これは私たち精霊術師特有の感覚ですけど、もう生前から癖になってますね。

 

まぁ一番海依みたいな風術師が一番そういう感覚が強いんですが

 

直前まで位置を消せるらしく私でもわからない。

 

海依ならわかるんですけどね、多分

 

「どうしたんすか、皐月さん。」

 

「静かにどこからかは分かりませんが来ますわ、これは、巨大虚ですわ」

 

言っている途中に虚の腕が恋次の腹を突き抜けた。

 

 

 

 

「恋次君大丈夫ですか?」

 

息苦しそうに大丈夫と答え逃げろという彼。

 

 

いつまでも私の甘いところ。

 

 

少しでも自分と一緒にいた人が傷つけられるのは・・嫌ですわ。

 

 

 

 私は、自分の中で決めたことを破った。

 

 私はある言霊を唱えた。

 

 

 

 

 

 

「私(わたくし)を怒らせましたわね。

 

 そのことを後悔するといいわ。

 

 行きますわよ、“花音”

 

 “咲き誇れ、初音(うつつね)を聞かせよ卍解白虎百花繚乱”!!」

 

 

 薄い白がかった緑の霊気を持つ白い虎が現れた。

 

 

 これが私の魂の片割れ“花音”の本体である。

 

 始解でも別に大丈夫ですが、最大限の苦痛を一瞬で味あわせるなら、卍解ですわね。

 

 

 「この者の体を土に…

 

 いえ粒子も残らないよう粉々にしなさい」

 

 花音の一吠えで周りの数体が掻き消えた。

 

 

  なお、このことが原因でばれて零番隊になったのは言うまでもない。

 

 

 

    -3 endー

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ということでアンケートっv

オリジナル主人公サブ主人公で

この性格すきーとかお気に入りのキャラを選んで下さい!


1美人さんなトラブルメーカー・雛桜美月
2スポーツ大好き少女・雛桜卯月
3グラマー姉御金髪美女・神無月由宇
4毒舌敬語腹黒お嬢様・大道寺皐月
5男前な男装の麗人・如月海依

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