死神達の恋歌   作:yatenyue

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私は、最愛の姉を失った。

世界から色が1つといわず半分くらい失ってしまったように感じた。

姉を失って初めて、自分の中の姉の存在の大きさを知った。

でも、姉の分も生きる

そう決めたから。

私は歩き続ける。

命が散るその時まで





太陽の導き 一章プロローグ 哀しみそして始まり

思っても見なかった…

姉が…

美月が

死んでしまうなんて

 

 

プロローグ 哀しみそして始まり

 

 

不思議な感覚が私を襲った

とても不吉な何か

大切な半分が抜け落ちたかのような…

 

慌てて私は美月の霊圧を探った。

 

 

 

 

美月の霊圧が全く感じられなかった。

 

そのことに動揺し、私は駆けた。

その霊圧のわずかな軌跡を追って

 

 

たどり着いた先で私が目にしたのは

 

無数の血の跡と

 

 

美月の躯

 

 

 

もう魂なんて一片も残っていない

 

ただの入れ物

 

 

 

 

夢であって欲しかった。

ただのすぐ覚めてしまう夢なら

 

でもその躯に残る温もりも、赫い血も本物だった。

 

「美月っ

ねぇ起きてよ

ねぇ嘘でしょう」

 

その躯に残る霊圧は間違いなく彼女のもの。

 

そのもう動かない屍を抱きしめながら、

 

「私の、私のせいだ

何が大会の後の宴会よ

そんなものに行かず、いつも通り一緒に戦えばよかった。

我が儘言って任さなきゃ」

一緒に戦っていれば、受けない背後からの傷

 

 

私は絶望に襲われた。

 

美月の魂は虚に喰われてしまったんだ

 

という思いで

 

哀しみにくれる私-雛桜卯月の後ろでは、月が紅く光り輝いていた。

まるで血のように怪しげに

 

 

 

私は

幾筋もの涙を流しながら言う。

「絶対、美月を殺した虚を

滅殺(コロ)してやる!!」

 

 

 

 

しとしとと降る雨

 

 

それは体を濡らし、

 

血を洗い流していった。

 

その次の日には

家は普通もなにも起こらなかったかのようにそのままだった

 

まるでその存在がなかったみたいに

悲しみに囚われる私がおかしいみたいに

 

 

そして私は美月のかわりに雛桜家の次期20代目当主となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――★―――★―★―――――★―★――★――――――

太陽も始まりましたぁ

これが中一の春です

次は一気に高校入学式かな

.

 

 

 

 

用語説明(設定集にも載せます)

 

 

 精霊術師とは

 

 

●精霊術師

 

精霊の力を借り、魔を滅ぼす者ら。

 

そもそも

約千年前5人の若者が、五行を司る神と誓約(自らの誓い)と契約(血を次ぐ者に力を)を結び、

代々続いてきた。

 

その直系は

 

炎の精霊を操る炎術師の家系,雛桜家

地の精霊を操る地術師の家系,大道寺家

風の精霊を操る風術師の家系,如月家

雷の精霊を操る雷術師の家系,神無月家

水の精霊を操る水術師の家系,神名家

 

だったが、

80年ほど前に現世では

神名家は滅びた

 

また分家は無数にあるため直系の1人が

宗主として術師の上に立つ。

 

またそれぞれの属性の精霊の加護を受けているため

 

それぞれの属性のものでは影響を受けず、

同じ術師でかつ実力が上の同属性は聞く

 

 

また 人それぞれ 周期も 月齢も 違うが力や霊力が不安定になる日が

 

炎術師だと、満月周辺

水術師だと、新月周辺

地術師だと、満月寄りの半月

風術師だと、三日月

雷術師だと、半月

 

力が 弱すぎる人と強すぎる人が頻度が多い

 

まぁ 多くても1年に1,2度

 

 

●雛桜家

 

炎術師直系

一番直系に近い分家としては佐野家があげられる。

炎だけは

明確に等級づけされていて普通の炎<黄金の炎(浄化の炎)<神炎

神炎とは、

自らの霊気を織り込んだ最高峰の炎で

いままでには美月を入れても10に満たない。

 

美月の神炎は

朱金色で

太陽のようなことから

紅炎またの名をプロミネンスと呼んでいる。

 

 

 


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