死神達の恋歌   作:yatenyue

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月の導きside 一章番外編3 繰り返された悪夢

 

 

「やぁ、美月ちゃんじゃないか?

 

  今度うちの隊に遊びに来なよ」

 

それがきっかけだった。

 

 

        繰り返された悪夢

 

 

「ふ、ふ、ふーん」

 

 

機嫌良く走って行っているのは私こと雛桜 美月である。

 

 

浮竹隊長は、好感の持てる良い隊長だと私は思う。

 

まぁ私を子ども扱いするところは少々気になるのだが、

 

部下思いで、他隊との連携もなんのそのの古株の隊長

 

 

いいよねぇ

 

権力かさに着ていろいろしてきた家の御歴々に比べたら

   月とすっぽんだわ

 

 

考え事をしながら、走っていた

 

結構な速さで

 

だから、

 

 

「げっ 止まれない」

 

 

ドチーン

 

 

角から来る気配に減速を始めたが遅かった。

 

 

見事に激突

 

 

あー こんなの見られたら笑われそう

 

 

「っ(痛みになれても痛いもんは痛い)

 

  大丈夫? ごめんなさい

 

  「こちらこそ、済まぬ。そっちは平気か?」 」

 

 

ぶつかったのはぶきっペらぼうな黒髪が綺麗な女の子だった。

 

紫がかった瞳を瞬く。

 

「うん、へーきよ。

 

   あなた、そっちから来たってことは十三番隊隊員さん?」

 

「あ、ああそうだ。

        朽木 ルキアという」

 

 

「浮竹隊長ってどこか知らない?

 

   知ってるなら案内・・

 

「きゃーーーー」

  

!!!」

 

 

突然、叫び声が聞こえた

 

 

 

始まる始まる

 

 

    悪夢の再来が

 

 

 

 

その声はまだ続く

 

 

「虎徹三席 やめてください!!」

 

 

その声のもとに向かうと、一人の女性がその制止の声をかけた隊員に刀を振りかざした。

 

 

そして、振り下ろす。

 

 

誰もが、助けは間に合わない

 

  斬られる。

 

そう考えたしかし、

 

  それに反して肉を割く音はしなかった。

 

 

見ると、 朱の髪の少女が、それを、背の自分の刀を抜き、攻撃を防いでいた。

 

(すいません 他者視点を混ぜました)

 

  ≪side ルキア≫

 

 

何かに操られたように、斬魄刀を隊員に振り下ろした虎徹三席。

 

でも、それを守ったのは先ほどの少女。

 

私は動けなかった

 

 

「虚に憑依されてるわね、こりゃ

 

  前に見た物の怪憑きみたいだし」

 

そう少女が言った時思い出したのはあの時のこと

 

 

   いつまでも降り続ける雨

 

   死んだあの人を抱きしめる私。

 

  魂と魂の融合

 

   またなのかと、目の前が真っ暗になった。

 

 

 

 

 

「虎徹三席ってことは、十三番隊の異例の2人の三席の一人で、四番隊の虎徹副隊長の妹の、虎徹清音さん、よね

 

様子からして、憑依されて1~2時間ってとこ?

 

肉体があるときでさえ、ああまで完全憑依されたら、短期間しか持たないって言うのに

 

(もっともこれは“私”の経験談だけど)

 

魂での憑依‐いやこの場合融合?か

 

 

 早くしないと自我が崩壊しちゃう・・・・」

 

 

人間の自我はもろい

 

とくに悪しき意識により少しずつ少しずつ蝕まれる。

 

憑依状態が長く続くと、肉体の場合一つの体に2個の魂っていう不安定な状態なので体力が奪われる。

 

 

まぁ、肉体があれば完全憑依は瞬時にできない分楽なんだけど。

 

 

ああああ

 

 

こんな時精霊術が使えたら、簡単なのに。

 

死んでるから使えない

 

虚の部分だけを焼き払うことが

 

 

 

   また 欲しい

 

  浄化の力が

 

 

 

『美月、美月。

 

    精神力を研ぎ澄ませろ』

 

 

朱夏の声が頭に響いた

 

「(どういうこと?)」

 

 

『我が契約者であり、超越者であるお主なら可能じゃ。

 

 我はここにお主の斬魄刀として存在しておる。

 

 現世より負担は大きいがな』

 

 

    -超越者ー

 

    -契約者ー

 

懐かしい 言霊

 

    超越者とはあらゆる次元において神に認められ力を借り受けることを認められたをさす。

 

   その数は今この世界に片手しか存在していない

 

 

  

美月の生家、雛桜家ははるか1000年ほど昔、神獣・朱雀と契約した超越者の血を継ぐ家系である。

 

    

いやそれだけではない、ほかの4家、

 

水の神名家は、神獣・玄武との

 

地の大道寺家は、神獣・白虎との

 

雷の神無月家は、神獣・青龍との

 

風の如月家は、神獣・黄龍との

 

 

  超越者の血を引く。

 

 

 

 

  はるかなる昔

 

      契約を結んだ超越者の名は薄汚れ伝わっていない。

 

 

    だがしかし、数人だけが知っている

 

それを知るのはごくごく僅か

  朱雀と永久の契約を結びし超越者

 

  天照の血を色濃く受け継ぎ、帝の係累の娘

 

   そのものの名を、安部(あべの)いや雛桜 美月と言った。

 

 

     

  その名前も生まれも

 

  今は本人たちだけが知ること

   

  歴史の中に埋もれた存在

 

  

  今、その5人の超越者が再び生まれたことも・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「(わかった、 朱夏の言葉と自分の力信じるよ)

 ふう」

 

精神の水面は波紋の広がりを止める 

 

溢れでるのは言の霊

 

強き言霊は力と一つになる。

 

「我が守護精霊朱夏よ。

 

この者と、この者の中にある悪しき虚…二つの魂を引き離し、

    悪しき者を滅せよ

 

“炎よ散れ、朱夏”」

 

 

いつも、始解したときに出る、朱い炎ではなく、その色は

 

 

   黄金(きん)。

 

(一回卍解を試したことあるけど卍解は基本朱金色だったよ。)

 

 

  淡い淡い青がかったそれは清音を覆った

 

 

 

   -       -     -

 

 

「ば、バカ者!!

 

    何をしておるのだ!!」

 

 

「どうしたんだ?」

 

 

あわてたルキアちゃんの声と、

 

   今来たばかりの浮竹隊長

 

 

  大丈夫ですよ、とは無責任にすぐ言えなかった

 

 

  たとえ信じていても

 

 

 

 清音さんが倒れたと同時にその炎は消えた。

 

 

 

 

 

「虎徹三席っ

 

 

  殺す必要があったんですか!?

 

  簡単に仲間を殺して平気なんですか?!」

 

 

  痛い言葉

 

  それを紡いだのは、私が斬られるのを防いだ隊員。

 

 

 

 私は清音さんの胸の上下してるのを遠目に確認し

 

 

「殺しませんよ

 

   彼女に憑依した虚だけを焼き払ったの。

 彼女の魂には何の影響もないはずよ」

 

 

 

急いで脈を確認する隊員。

 

 

ルキアちゃんが

 

 「そんなことが・・できるのか?」

 

「うん」

 

 

浮竹隊長は私に言った

 

 

「私の部下をありがとう」

 

 

 その言葉で十分だと思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの、あなたは誰なんですか?」

 

 

 「ああ、そういや入ってまだ間もないし、

 

 新入隊員他隊まで把握してないか

 

  私は、

 

   十番隊三席副官補佐の雛桜 美月。」

 

 

 

なぜか知っている浮竹隊長以外に驚かれた。

 

 

いち早く正気を取り戻したルキアちゃんが

 

「あのですか」

 

 

「あのってどんなうわさが流れてんの!!」

 

いわく

 

その1、仕事が早く正確

 

その2、斬魄刀と3本所持

 

その3、普段の霊圧は3割ほど。

 

その4、綺麗だが幼い

 

その5、斑目三席に完勝したらしい

 

1~3、5は許せるとして、幼いってなに!!

 

 一応出るとこでるよ

 

 ちょーーっと身長のびるの遅かったから小さいけど

 

 3も3割も出してないし

 

 使って一割強だよ。

 

 

 ああでも 今のは霊圧いつもの半分増しからい使ったかも

 

 

 

「ルキアちゃん。

 

  敬語やめてね

 

   私たち友達でしょ。

 

 浮竹さん、お茶するん

 

 

  「 いい度胸だな、雛桜。」

 

 

  たいちょう

 

      私の分終わらせましたよ。」

 

 

「お前、松本の逃亡補助しただろうが、

 

   松本の分手伝ってもらうぜ」

 

 

 

 

「ルキアちゃん  またね(泣)」

 

 

 

  うう、隊長の写真集に目がくらんでたし(おい)

 

  もう二度と乱菊さんのお願いなんか聞くかーー

 

  

    -強制終了ー

 

 

 




始祖については、少年陰陽師連載でわかるよう前世の彼らです。

 そちらは亀並ですがぜひ読んでくださいな
 ちゃんちゃん

 こっちでもちょいちょい書いてくつもりです。うん

 ちなみに他オリジナルキャラの評判は

如月海依(二番隊副隊長)

  ・・・美麗な男装の麗人。斬魄刀2本持ち、砕蜂隊長に認められる実力。

神無月 由宇(三番隊三席)

  ・・・市丸をたしめられる女傑、斬魄刀2本所持


大道寺 皐月(四番隊三席)

  ・・・第二の卯の花、腹黒、毒舌お嬢、斬魄刀2本所持


青木 輝(六番隊副隊長)

  ・・・なんでこの人が副隊長?、特に目立たないので実力を不審がられている


神代 魅(十二番隊三席)

 ・・・ こいつのやっぱりマッドサイエンテスト?

須王 修宇(十一番隊四席)

  ・・・十一番隊だしやっぱり粗暴なのか?、



美月さんはうわさで判断するのが知らないのでそういうの全然知りません



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