IS-突き進め!変態紳士-   作:「旗戦士」

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いよいよ代表決定戦です。
改変して一夏が最初に戦うところを彰久が代わりに戦います。


変態紳士、奮闘する

<翌日、早朝>

 

 「ふっ、ふっ、ふっ」

 

翌日の早朝。

俺は緊張と興奮に包まれていたせいか全然眠れず、柄にもなくこうしてIS学園の周りをランニングしている。

 

なんか外出許可とかいう面倒なシステムをくぐり抜けてのランニングなので、正直俺に残されている時間は少ないが、せめてもの気休めに近い。

 

今日はいよいよクラス代表決定戦。

時間帯は放課後から、公式試合のルールに乗っ取って行う。

正々堂々、相手のシールドエネルギーを先に0とした方が勝利となるルールだ。

 

「ふーっ……はーっ……」

 

既に朝日が雲の隙間から差し込み、暖かい陽気がジャージ越しの俺の肌を刺激した。

朝一で裸ネクタイで駆け回るのが俺の毎日の日課ではあるが、ここでやると流石に捕まるので止めておく。

 

その足でIS学園へと戻った俺は、ランニングで出た汗をシャワーで流してから食堂へと向かった。

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<放課後、IS格納ピット内>

 

 

 そうしていつも通りの授業の後、ホームルームを終えた1年1組の生徒たちは駆け足で第三アリーナへと向かって行き、瞬く間に観客席は満員となる。

 

そりゃそうだ、男性IS操縦者が代表候補生と試合をするなんて滅多に見れるものではない。

ましてやニュースで話題になった一夏も参戦するとなれば尚更だろう。

 

「頑張ってね、織斑くん! 草薙くん! 特別授業でやった事を忘れないでね? 」

「観客席で見てるからね! カッコいいとこ見せてよー? 」

 

「ありがとな。鷹月さん、相川さん」

「任せたまえ、この草薙彰久が見事メロメロにしてみせましょうぞ! 」

 

「あ、草薙くんにメロメロはちょっと……」

「応援してんのか貶してんのかどっちだオイ」

 

これから勝負に臨む俺達を応援する為に、清香ちゃんと静寐ちゃんがわざわざピット内へと足を運んで来てくれたようである。

 

静寐ちゃんは俺のメンタルを削りに来ただけみたいだが。

Sなのがまたそそる。

 

「……あっきー、おりむー、怪我しないでね? 特別授業の試験の時も無茶してたから……」

 

「すんません、本音ちゃんお持ち帰りしていいですか」

「彰久落ち着け! 目がマジだ! 」

 

そんな中本音ちゃんが心配そうに上目遣いで俺たちを見つめてくるもんだからついISスーツのまま抱き付こうとしてしまった。

 

すんでのところで一夏に制止され、ハッと我に変える俺。

危ない危ない、このまま(自主規制)や(放送禁止)をしてしまいそうだったぜ……。

 

「ふっ、安心しろ本音ちゃん。この俺が華麗に勝利して華麗に帰還してみせよう」

「ほんと? 間違えてタックルしてそのまま地面に落ちたりしないよね? 」

 

「なんでそんな詳しいの? エピタフでも使ってんの本音ちゃん」

 

未来予知と言うレベルで不安が俺の脳裏をよぎるが、まあそんな事はないだろう。

まさか地面に突っ込むなんて真似はするはずあるまい。

 

妙な不安を残しながら本音ちゃん達3人は観客席へと戻り、残るは真耶先生たちと箒ちゃん、俺と一夏がピット内に残された。

 

「どっちが先かねぇ」

「どっちが先にしても、俺は覚悟は決まってるぜ」

 

どちらかの専用機が先に届けばすぐ試合開始できる状況らしく、アリーナでは既にセシリア様がスタンバイしてるらしい。

なんか気まずくなってそうだなセシリア様。

 

そして数分後、ピット内に真耶先生の声が響いた。

 

「来ました、草薙くんの専用機! 今そちらに運びます! 」

「おお、どうやら俺が先みたいだな」

 

管制室には千冬さんと真耶先生が既にスタンバイしており、俺が格納庫まで歩くと大きく閉ざされた扉が動き始める。

 

その先には数個のバーニアが設置された大きな脚部、目を惹く長大なシールド内蔵ライフルが取り付けられた腕部、そしてスタイリッシュな胴体部の機体がそこにはあった。

 

こいつが、俺の専用機。

共に戦う相棒、「ギャプラン」。

 

その深緑の機体は、そういう名前だ。

 

「行くぜ、"ギャプラン"」

 

昨日と同じようにして"ギャプラン"に乗り込むと、目の前に画面が表れて様々な更新を行なっているようである。

だが"ラファール・リヴァイヴ"とは違って、こいつは不思議と違和感は存在しない。

 

数秒間の初期フォーマットが完了すると、目の前にピット内の景色が鮮明に映し出された。

 

『貴方が草薙彰久? 私はエマ・シーン中尉。貴方のサポートAIとして任命されたわ。これからよろしくお願いするわね』

「おお! エマさん! こちらこそよろしくお願いするぜ! 」

 

IS内にあのエマさんの声が響き、俺のテンションは一気に跳ね上がる。

まさか本当に彼女にサポートして貰える日が来るとはありがたき幸せだ。

 

『ふふ、聞いてたよりずっと元気そうじゃない。まだファーストシフトには移行してないから、あの子とは初期設定で戦うことになるわ。武装は展開出来る? 』

 

「大丈夫だぜ、二本のビームサーベルとシールドビームライフルだな」

 

『なら安心。ビームライフルにはそれぞれ10発装填されていて、内蔵エネルギーが切れるとシールドエネルギーを用いるから残弾数には常に気を配っておいて頂戴。ビームサーベルは内蔵バッテリーがあるけど、初期設定では10分しか使用不可よ。変形も無論ファーストシフト移行した後ね』

 

「オーケー。……こりゃ大変な戦いになりそうだ」

 

つまりはファーストシフトに移行するまでエネルギーの節約は必須ということらしく、どうやら変形形態も使えないようだ。

 

苦戦は覚悟していたが、ここまで縛りプレイをされるとなかなかキツいものがある。

 

「草薙、カタパルトの位置まで移動しろ」

「あ、はい。分かりました」

 

エマさんとの会話で盛り上がっていると千冬さんの声が通信で聞こえ、焦るように俺はカタパルトにギャプランの足を設置した。

 

「彰久、勝て。お前なら出来ると信じているぞ」

「負けんなよ! 彰久! 」

 

「任せろ! 箒ちゃん、一夏! 」

 

箒ちゃんと一夏の声援に手をあげて応え、俺はアリーナへと射出される。

さて、頑張るとしますか。

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<アリーナ内>

 

 

 射出された先には青いISに搭乗するセシリア様の姿が見えた。

彼女は自身のISに包まれながら、上空高く俺を見下すようにして立っている。

 

「セシリア様……」

「ふふ、待ちわびましたわよ。レディを待たせるなんて礼儀の成ってない男性ですこと」

 

「その格好、スク水みたいでエロいですね」

「え、エロっ……!? 」

 

そう俺が言うとセシリア様は慌てて胸や下半身を腕で隠すようなポーズをとり始め、その豊満な胸がより一層強調されていた。

 

本人は気づいていないみたいだけど、本当にエロいんだもの。

その証拠に俺のマイサンが(自主規制)してるぞ。

 

 

『彰久、貴方やっぱりダメね』

「何を言うかエマさん! むしろ立派と言って貰いたいぜ! 」

 

「も、もう許しませんわ! エロいだのなんだの、そんな下品な価値観でしか判断出来ないなんて笑止ですの! 」

「お、早速始めるんですね。そんじゃお手柔らかに」

 

エマさんの呆れた声が聞こえたかと思うと、今度は顔を真っ赤にさせながら手にした大きな銃を構えるセシリア様が目に入る。

 

そのタイミングを待っていたかのように試合開始を告げるブザー音がアリーナに鳴り響く。

 

「行くぜセシリア様! 」

「……負けるわけにはいきませんわ! 」

 

今、戦いの火蓋が切って落とされた。




変態紳士成分が不足してたのでちょっと補充を。
今回下ネタ多かったね。

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