IS-突き進め!変態紳士-   作:「旗戦士」

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オリジナル作品がシリアス過ぎるのでこちらで息抜きをば。
下ネタはあんまり多くしません(たぶん)


その名は変態紳士
変態紳士、襲来


<IS学園、校門前>

 

 

 

 

 

例えば、の話しをしよう。

異性しかいない学園(俗世間一般では女子高と呼ぶ)に男性、それも重度の変態紳士が入学することになったらどうなるだろうか?

 

 

「うっひょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!! 遂に来たぞIS学園!! あぁ神様、俺はあんたの存在を信じるぜ!! 我が世の春が来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! 」

 

 

 

こうなる。

 

 

今日からIS学園に登校する事になった私不肖草薙彰久は、あまりの嬉しさについ校門の前で大声を上げてしまう。

 

 

おっと、いかんいかん。

これでは変態紳士ではなく、ただの変態になってしまう。

また通報されても困るしな、おまわりさんげっそりしてたもの。

 

一度咳払いをして、俺は気を取り直した。

 

 

「待たせたな! IS学園! 」

 

 

ところで「何でお前こんなところにいんの? アイエエエ!? ナンデ!? 」とお思いの方もいるであろう。

 

 

この学園は女性しか動かせない兵器"インフィニット・ストラトス"、通称"IS"を動かす為の訓練を催すところなのだが、実は俺過去にそのIS学園にスニーキングミッション(覗き見)を仕掛け、偶然にも練習機の"打鉄"というのに触ってしまって尚且つ起動もしてしまったのである。

 

「この1か月は辛かった……。なんたってエロゲが出来ないんだもん……」

 

 

案の定潜入がバレてしまったんだがこのままでは世界が大混乱に陥るとかなんとかで一度俺はIS学園に入学する事になった。

 

 

おそらく二人目の男性IS操縦者が見つかったので世界各国が俺を欲しがって混乱に陥る、それを阻止するために無理やり入学させたのであろう。

 

 

 

「しかしそんな難しい事情などどうでもいい!!! 俺はこの学園で変態紳士として生きるのだァーッ!! 」

 

 

そう意気込んだ俺はスキップをしながら学園の門をくぐった。

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<IS学園校舎、教室前>

 

 

 校舎に入ると中でこれから担任の先生になる"織斑千冬"という女性が俺を待ち構えており、現在その人に連れられて転入するクラスの教室までやって来ている。

 

「やあ、相変わらず元気そうだな」

 

ちなみに俺は世界初の男性IS操縦者である"織斑一夏"と中学時代の友達なので、彼の姉であるこの千冬さんとも顔見知りなのだ。

 

 

 

「いやぁ、しかしお久しぶりですね千冬さん。前会った時より更にお美しくなられていますなぁ」

「ここでは"織斑先生"だ、次はないぞ。それに初老の男性みたいな事を口走るんじゃない」

 

「身体は子供、頭脳は大人ですから」

「お前頭脳は変態だろう」

 

「はい」

「……」

 

 

さすが千冬さん、俺への扱いが雑過ぎて余計に興奮するぜ。

これが俗に言う"悔しい……でも感じちゃう!"か。

 

流石にド下ネタを発言するとこの人の出席簿で撃殺されるから止しておこう。

仲良くなった子にはとことん言うけどな。

 

 

「さて……着いたぞ、草薙。これからホームルームをするから、名前を呼ばれたら入れ」

「わかりました。名前呼ばれたらダイナミックエントリーですね」

 

「話聞いてたかお前」

「ごめんなさい」

 

 

無表情で出席簿を手にしたので流れるような動きで土下座をする俺。

プライドなんかさらさらございません。

 

 

見逃してくれたのか織斑先生はそのまま教室へと入っていった。

流石俺の土下座。土下座イズゴッド。

 

 

「さーて、ここにはどんな可愛い子ちゃんがいるのかなーっと」

 

 

ちょっと暇になったのでどんな子がいるか覗こうとして俺は教室の窓へと張り付く。

曇っていて見えない分、余計に張り付かないと見えないようだ。

 

 

「うわ、髪の色の種類豊富だなオイ。赤とか緑とかピンクとかあるよ」

 

「だ、誰? あの人…? 」

「噂の転入生じゃない? けど本当になにしてるんだろう…? 」

 

 

覗いてもバレないだろうと高を括っていた矢先、教室の中からどよめきが聞こえる。

キモいとか言わないだけここの方々は良心的だ。

 

 

中学ではほとんどの女子に引かれていたので、余計にその心遣いが有難く感じるのは気のせい。

あれれー? なんか目から汗が出て来たぞー? おっかしいなー?

 

 

「それでは、ここで転校生の紹介です。入ってきてくださーい? 」

「ぐずっ……えっく、うえっ、うえっ」

 

 

(なんか泣きながら入ってきた!? )

(さっそくあいつやらかしてるーっ!? )

 

 

昔の黒歴史を思い出していたら、何故か涙が止まらずそのまま教室に入っていくと某クロマティ高校並に他の生徒が唖然としている。

 

 

急いで涙を拭いつつ体制を立て直すと、俺は改めて教壇の横に立った。

隣には求婚するレベルの眼鏡巨乳の優しそうな先生が見守っている。

 

 

「草薙彰久です。よろしくお願いしまひゅ」

 

 

こうして、グダグダながらも俺の高校生活が始まりを告げた。

舌痛い。

 




我ながらどうしてこうなったという出来です。
次回辺りで一夏とか箒ちゃんとかセシリア様が登場します。

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