日向は今起こった出来事に困惑していた。
新メンバー候補の少女を勧誘しようとして、最初は警戒されていたが、何とか信用してもらい。
少女は記憶喪失で自分の名前もわからなかったが、日向の発言で一部の記憶を取り戻せたようで
黒子という名前であることもわかって、なんとか打ち解けたと思ったのに。
黒子「これは小銃にしか見えないのですが、死後の世界ではこんなものが必要ですの?」
黒子は少年を羽交い絞めにしながら、日向に尋ねる。
地面に落ちたAK74 が全てをぶち壊してしまった・・・。
完全に敵意を持たれ、勧誘どころではなくなってしまったので
日向「黒子、そいつは俺の連れでルームメイトだ、離してやってくれないか?」
???「う、うん君を脅かすつもりじゃなかったんだよ・・・。」
日向にそう言われ黒子は羽交い絞めにしている少年を見た、なんというか人のよさそうな顔で雰囲気も大人しく、小動物みたいだなと思った、危険はなさそうなので。
黒子「わかりましたわ、わたくしも気が動転していたとはいえ、手荒な事をしてしまいました、ご無礼をお許しください。」と黒子が申し訳なさそうに詫びて、少年を離した。
???「ううん、僕のほうこそごめんね、それよりも君すごいね、突然消えたと思ったら、目の前に現れて、あっという間にやられちゃうんだもん。」と少年は興奮気味に言う。
日向「黒子、おまえ何者なんだ、まさか天使とかじゃないよな・・・。」
???「え、この子、天使の仲間なの!?」
日向「落ち着け大山。」
???「う、うん・・・。」
2人は黒子そっちのけで、慌てていた、当の黒子は先ほどの自分の行動に頭を悩ませていた。
黒子{反射的に体が動いたように感じましたが、一体さっきのはなんだったんでしょう?
わたくしが自分で何か力を使ったんでしょうか、記憶喪失でも体が覚えていて、体が勝手に動いて
ああなったとしか思えませんが・・・。}と黒子も2人をそっちのけで考えていた。
???「この子は誰なの、日向君」
日向「こいつの名前は黒子、俺が見つけたんだよ、記憶喪失のようだがな・・・。」
???「そう大変なんだね、え~と黒子さん。」
黒子「・・・。」
???「あのぉ黒子さん?」
黒子「・・・。」
日向「おいっ黒子!!!」
黒子「え、なんですの!?」
少年の呼びかけに反応しない黒子に日向が大声で話しかける。
日向「お前、さっきから大山が話しかけてたのに、気づかないなんてひどいぞ。」
黒子「失礼いたしましたわ、え~とこちらの方が大山さん?」
???「やっとまともに話せるよ、はじめまして僕は大山。」
黒子「こちらこそはじめまして、わたくしは黒子と申しますの。」
大山「黒子さんは記憶喪失なんだってね、日向君が言ってたけど。」
黒子「ええ、さっきやっと自分の下の名前を思い出せたんですが・・・。」
大山「苗字は思い出せないの?」
黒子「ええ・・・。」
大山「そっか。」
2人が話してるのをみて、日向は気になっていた事を黒子に尋ねる
日向「黒子ってさ、何か超能力でももってんの?」
ズキッと日向の発言で頭痛が走る。
黒子「っ、超能力、わたくしは能力を使った?」
痛む頭を抑えつつ黒子は呟く。
黒子「そうですわ、わたくしはテレポーター、レベル4のテレポーターでしたわ。」
また記憶を取り戻した、自分が能力者であることを。
黒子「日向さん、大山さん、また思い出せましたわ。」と嬉しそうに話す黒子。
日向「やっぱりさっきのはお前の能力なのかよ、すげぇ!!!」
大山「黒子さんは超能力が使えるんだ、ほんとにすごいよ。」
日向「こいつは頼もしい助っ人だぜ、ぜひ戦線に入ってほしいぜ。」
大山「うん、天使に勝てるよ絶対。」
とテンションの上がる2人に黒子はあらためて問いかける。
黒子「お二方、質問があるのですが・・・。」
続きます。