とある死後の風紀委員   作:エヌミ観測手

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第3話覚醒

「ようこそ死んだ世界戦線へ」

この単語を聞いた瞬間、黒子は耳を疑った、最初日向は自分を窮地から救ってくれて、その後も

色々と助けてもらい、信用できそうだったのに、突然なにを言い出すんだろう。

黒子「死んだ世界戦線?ということはここは死後の世界という事ですの?」

日向「ああ、物分りが早くて助かるぜ、ここは死んだ人間が・・・」

と黒子が尋ねたので、日向が説明しようとするとするが。

黒子「これはドッキリですのね、人が記憶喪失なのを利用して悪戯するなんて信じられませんわ。」

日向「いや、ちゃんと説明するから・・・。」

黒子「説明?まだ続けるつもりですの!?」

日向「ともかく信じられないだろうが、順を追って・・・。」

黒子「やっぱり、優しくされたからといって信用したわたくしが間違ってましたわ!!!」

日向の発言で黒子が完全に警戒してるようだ、徐々に黒子が離れる。

日向「わかった、俺の説明が下手だった、頼むから信じてくれよ!?」

すかさず日向が近づく、黒子も怒りが収まったのか。

黒子「わかりましたわ、ではわたくしから質問いたしますわ。」

日向「わかった、そのほうがいいだろうから、何でも聞いてくれ。」

お互いが話し始める。

黒子「死後の世界というのは天国や地獄の事ですわよね?」

日向「そうだ。」

黒子「その割にはここは学校にしか見えませんが・・・。」

日向「その通りだ、ここは全校生徒2000人いるマンモス校だよ。」

黒子「2000人?私立という事ですの?」

日向「そうだよ、全寮制の男女共学の私立校だ。」

黒子「やっぱり死後の世界だなんて、嘘だったんですのね。」

日向「いや、そう見えるがちげぇよ、生前のお前がいた世界とは違う世界なんだって。」

黒子「・・・。」

黒子は訝しい目で日向を見る。

日向「そんな目で俺を見ないでくれ・・・。」

黒子「では、どういうリアクションすればいいんですの。」

情けなく目を逸らす日向を見て黒子は呟いた。

雰囲気を変えようと日向はミネラルウォーターを黒子に手渡した。

日向「ちょっと水でも飲めよ、のど渇かないか?」

そういえば黒子は先ほどまで焼却炉の中に閉じ込められてたし

日向とずっと話していたため、のどがからからだった。

黒子「いただきます。」

そういって黒子はペットボトルを受け取りふたを開け、飲み始めた、何か盛ってるのではと警戒したがなんてことはない良く冷えたミネラルウォーターだった。

日向{もう深夜だし、一旦やめにするか、このまま説得しても戦線メンバーに勧誘するどころか

信用してもらえないだろうし、ゆりっぺとは違うやり方で仲間にしようとしたが、俺じゃ無理っぽいし、朝になってから戦線本部に連れて行って、ゆりっぺやみんなと会わせたほうがいいかもしれないな}と心の中で考えてると。

黒子「そういえば日向さんはこんな深夜にこんなところで何をしていましたの?」

と飲みかけのペットボトルにふたをしながら黒子が尋ねる。

考え事をしていた日向は突然問いかけられて。

日向「え!俺、俺は大山と一緒に・・・。」

と言いかけた所で思い出す。

日向「あれ、そういや大山はどこいったんだ?」

黒子「大山?どなたかと一緒に居たんですの?」

と2人が話していると・・・。

???「日向く~ん、ごめん逃げ出しちゃって、でも銃もってきたから・・・。」

と2人の下に大声をだしながら、近づいてくる人物がいる。

黒子と日向は声のほうを見る

日向「大山?バカッ!?ライフルなんか持って来るなよ、怪しまれるだろうが・・・。」

と呟いたが、ヒュンッという音がしたと思ったら、隣に居たはずの黒子が消えていた。

???「女の子が消えた!?やっぱり幽霊!?」

日向「黒子!?消えちまった、いや消されたのか!?」

???「うわ!?」

何が起こってるのかわからず、慌てふためく少年2人だったが、ヒュンッ、バシッ、ガッと音が鳴る

駆け寄ってきた少年の前に黒子が現れ、少年が手にしていたAK74をチョップで叩き落とし、黒子は

前のめりになった少年の背後に回り羽交い絞めにした。

日向「一体何が・・・。」

 




ここで区切ります。

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