とある死後の風紀委員   作:エヌミ観測手

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前回は中途半端なところで区切りましたが
こんな感じで進めてゆきます、では第2話をどうぞ


第2話状況把握

取り残された少女は仕方なく辺りを見回し、待ってる間に自分のおかれた状況について

考える事にした。

???「顔や制服が汚れてると言ってましたが・・・。」

少女は自分の体を見ると、ブレザーを着ていた、所々煤で黒くなってるが。

次に周りを見ると学校の校舎のような建物が見える。

???「ここは学校のようですわね、ということはわたくしはここの生徒?」

思い出そうとするが・・・。

???「何もわからないですの。」

何があったか、なぜ自分がここにいるのかを思い出せないことに少女は落ち込む。

???「すまん、待たせちまって これで顔を拭けよ、水も買ってきたから良かったら飲めよ

ちょっとは落ち着くだろう。」

先ほどの少年が水で濡らしたタオルとミネラルウォーターを持って少女に駆け寄った。

???「ご親切にありがとうございます、そういえばあなたは・・・。」

少女はお礼を言い、先ほどから助けてくれる少年の名前を尋ねようとした。

???「いいって気にすんな、俺は日向」と少年が名乗った。

顔や体を拭いていた少女は自分も名乗ろうとしたが・・・。

???「え~と私は・・・。」と言い掛けたところで止まる。

日向「もしかしてお前記憶喪失なんじゃないか、なぜ焼却炉にいたのかわかんなかったみたいだし

今も自分の名前が出てこないようだし・・・。」

少年が指摘する。

???「そのようですわね、自分が何者なのかわかりませんの、さっき頭痛がしたから、多分

頭をぶつけたのでしょうか・・・?」

少女は更に落ち込んだ。

日向「心配すんなって、きっとそのうち思い出してくるはずだ、何かの拍子にポンッとさ、

とりあえずまだあちこち汚れたままだぜ、鏡もあるからこれを見ながら拭けよ。」

日向は鏡を渡してきたので少女が受け取る。

???「これが私の顔・・・、なんだか幼さが抜けてないですわ、顔立ちは整ってますが。」

少女は鏡で自分を見ながら、残った汚れを拭く。

日向「自分で言うなよ、顔が整ってるとか・・・、確かにそうだけどさ。」

日向は改めて少女を見た、ツインテールの髪型、幼さは残っているものの美しい顔立ちだ

成長すれば美人になるのは間違いないだろう。

???「これで全部、汚れを落とせたと思うのですが、どうでしょう?」

少女は顔と制服の汚れを落としたようだ、日向に確認を求める。

日向「ああ、さっき出てきた真っ黒な黒子みたいな役よりヒロインみたくなったぜ。」

と言ったら、???「痛たた!!!」ズキッとあまりの痛みに少女はうずくまってしまった。

日向「お、おい大丈夫かよ、俺なんか変なこと言ったか!?」

あわてて日向が駆け寄り、介抱しようとするが。

???「真っ黒な黒子みたいな役・・・、黒子みたいな、黒子、くろこ・・・。」

ぶつぶつと少女は黒子と呟いていた、日向は少女が何か思い出しかけてるのでは確信し、

日向「黒子!!!」と叫んだ、一か八かの賭けである。

???「そうですわ、わたくしの名前は黒子・・・。」

少女は黒子と日向に呼ばれた瞬間に脳裏に自分を呼ぶ男性の姿を思い出した、その男性は直感で

黒子の父親であると確信した。

日向「黒子、黒子、黒子・・・。」

黒子が名前を思い出し、日向に視線を向けると、まだ黒子と連呼していた。

黒子「日向さんもういいですわよ、思い出しましたから・・・。」

と黒子に言われ、日向は慌ててやめる。

日向「そ、そうかよ、うわ~てんぱっちまったぜ、はずかし・・・。」

決まりの悪そうな顔をした。

黒子「確かにポンッと思い出しましたわね、おほほほ。」

黒子は笑顔を見せた、日向はその顔を見てそろそろ頃合かなと思い、話を切り出す。

日向「それじゃ改めてようこそ死んだ世界戦線へ・・・。」

 




長くなりましたが、これで第2話は終わりです、若干テンポが遅いですが
ゆっくりと進んでいきますのでよろしくお願いします。

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