借してもらったキャラは秋塚 翔さんの『東方幻憶変』から博麗 霊夢。レジェンドライダーさんの『東方×仮面ライダー×アニメ軍団 大乱戦ライダーバトル』のダイヤ。ライダーファイターさんの『幻想機動仮面ライダー郷REBORN 〜復活の破壊者〜』の秋風 真央。天音 ユウの『東方目醒記』の天音 ユウの四人です。ありがとうございます
それではそんな感じでコラボ本編です、どうぞ
今日は12月24日、世間でいうところのクリスマス イブだ
そんな日に俺は複数の異世界からある頼み事の為に友人達を自室に呼んでいた
「へー、もっとライダーグッズかなんかで埋め尽くされてると思ったのに案外綺麗にしてんのねー」
以前、財団Xのアジトに乗りこんだ時にMを倒すきっかけになった幻憶変の世界の霊夢
「とりあえずエロ本ないか探してみようぜ!」
ファンガイアと人間のハーフであり女たらしで戦闘狂の頭に赤いバンダナを巻いた青年、赤獅子 ダイヤ
「そんなことしてるとまた紀斗さんにしばかれますよ、ダイヤ」
一度全ての記憶を失い少し性格も変わった気がするがそれでも仲のいいダチとしてやってる青年、秋風 真央
「で、今回はなんで僕ちゃん達を呼んだんだい?紀斗君」
そしてもうけっこう顔なじみになってきているバカ天使、天音 ユウ
俺がこの四人を呼んだ理由の頼み事とはーーー
「「「「サンタのバイト?」」」」
「ああ、実は慧音と妹紅に寺子屋の子供達にサンタになってプレゼントを渡す仕事を頼まれたんだが皆自分達だけで祝いたかったり宴するって言って空いてる奴がいなくてな。それでお前らに頼もうと思ったわけだ」
「で、バイトっていうからにはちゃんとバイト代は出るのよね?ボランティアや少なすぎる金額なら承知しないわよ」
「安心しろ、やってもらう時間はせいぜい二,三時間だしバイト代は一人あたり10万だ。そしてその後うちでクリスマスパーティーの料理も出してやる」
「乗った!」
「霊夢さん決断早すぎですよ……」
そんなこんなで四人共バイトを引き受けてくれたがおもむろに天音が手を上げて質問してきた
「しつもーん、プレゼントを渡すのはいいけどさ。その肝心のプレゼントはどうなってんの?適当に渡して男の子のところに着せ替え人形とかいったら悲惨だよ?」
「その点は問題無い。プレゼントは既に用意してあるがそのプレゼントを入れている箱に細工がしてあるからな。これと併用して使うことでどの子にあげる物かわかるようになってんだ」
「それは……コンタクトレンズか?」
俺が取り出したのは一見何の変哲も無いとただのコンタクトレンズ。だがこれはにとりと甲が作りだしたこの日の為の特別装置だ
「まあ、これは付けてみればわかる。つーわけでダイヤ、目ぇ見開け」
「いやちょっ待ってなんでコンタクト付けるだけなのに振りかぶってんの?なんで他の皆は俺をがっちり押さえるの?なあ、おい待て話せばわか「さっきお前が俺の机の中を勝手に開けて漁ろうとしたことを俺は許さない」目がぁぁぁぁぁぁ!?」
俺は思いっきりダイヤの右眼にコンタクトごと指を突き刺す。コンタクト自体は衝撃を加えても壊れないようちなってるしダイヤ自身もすぐに復活するから特に問題は無いな。俺の永琳の写真コレクションを開けようとしたこいつが悪いんだ
「ちくしょう、右眼がヒリヒリする……」
「普通はヒリヒリじゃすまないけどな。無事コンタクトも付けれたことでこのプレゼント箱を見てくれ」
「んぁ?なんだこれ?さっきまで白い箱だったのが薄く赤くなってる」
「そう、それがこのコンタクトの力だ。こいつはインプットされてある情報に一致するものとその情報の一部が入ってるチップが含まれてる物に薄く色をつけて見せる。たったこれだけの能力だが今回はこれが役に立つ」
「? どゆこと?」
天音以外は納得したような顔をしたが天音は一人キョトンと顔をして理解していないようだ。まったくこいつは……
「紀斗、そのコンタクトに入れてる情報っていうのは子供達のなんでしょ?」
「そのとおり、まあ入ってるのは顔とか身長とかその程度の情報だがな。ここまで言やあ流石にわかるか天音?」
「うん、つまり紀斗君はロリコnゴペバァ!?」
おっといけね、つい勢いで天音の顔面に飛び膝蹴りしちまった
「おおー、完全に壁に頭が刺さったぞ」
「まったく、面倒ね。今回は天音の所為だけど紀斗も手間増やさせないでよ」
「すまん、ついイライラしてな。ふんっ!」
俺は天音の片足を掴むと一気に引き抜くと天音が刺さっていた周りの壁までついてきた……俺の部屋が……
「あちゃー、完全に伸びてますねこれ。どうします?」
「ただ殴ってもあんま効果無さそうだしな。燃やすか?」
「いや、それだと火事の可能性があるからやめてくれ。こういう時はこれだ。スキルコピー【レディバグファンガイアの電撃能力】、らぁっ!」
俺は両腕に高圧電流発生器官を持ったレディバグファンガイアの能力をコピーし一時的に両腕の中に高圧電流発生器官を創り出し白眼を向いて気絶している天音の腹に電撃を纏った突きをくりだす
「ビリッとキタァァァ!?」
「お、起きた」
「あれ?僕ちゃんは誰?ここはどこ?」
「ほれ、ふざけてないでさっきの説明の続きすんぞ。このコンタクトに入れてる子供達の情報とその子供達一人につき一枚のチップが入ったプレゼント箱、これを使えば」
「その箱に付いた色と同じ色が付いている子供がその箱を渡す相手、ということですよね。紀斗さん」
「Exactly!その通りだ真央、これは既に人数分送られてきてあるから後は付けるだけで問題ない。そして次に渡すのはこれだ」
そう言って俺は部屋の隅に置いておいたダンボールを開け一着のサンタ服を出す
「服装は俺を除いた四人のうち二人にサンタ、もう二人にトナカイの格好をしてもらう。因みに格好的に霊夢がトナカイになるのはアウトだから実質サンタの格好をするのは三人の中の一人だな」
「ちょっとちょっと紀斗君、霊夢はともかくなんで自分だけトナカイ回避してんのさ」
「ああ、そりゃあ俺はサンタ服じゃなくてこれを使うからな」
俺が懐から出したのはゾディアーツスイッチ、それもホロスコープスの物だ
「? 怪人になってサンタのヒーローショーでもやるのかい?」
「んなわけあるか、こいつの能力を使うんだよ」
そう言って俺はダイヤ達にホロスコープススイッチのボタン部分の天秤座のマークを見せる
「なるほど、リブラか。なら納得だ」
「あれの変装は完璧だから化けるにはもってこいだものね」
「ああそっか、リブラの変装で本物のあれになるんだね!」
「怪人の力も使いようってやつですね」
「とゆうわけだから俺はサンタ服もトナカイも着ない。お前ら3人のうち二人に犠牲になってもらうぞ」
俺の言葉にダイヤと天音は歯噛みし真央も苦笑いを浮かべる
「こうなったら……」
「あれで決めるしかないか」
「ですね」
3人は向き合うと握った拳を前に出し振りかぶる
『最初はグー!ジャンケンポイ!』
真央 パー
天音 グー
ダイヤ グー
「やった!」
「ナズェダァァァァァァ!?」
「くそぉぉぉ!」
結果は真央の一人勝ち、俺はダンボールの中に入っていた鎧武本編で城乃内と初瀬が着ていたトナカイの服を取り出す
「とゆうわけでトナカイ役は天音とダイヤに決定だ。安心しろ、防寒性はバッチリだから」
「そりゃ顔だけしか出てねえんだからそうだろうな!」
「この格好は魔理沙達に見せられないなぁ……」
「黒歴史が増えずにすみました……」
トナカイの服を着せられた二人は地面に手をついて嘆き一人黒歴史が増えなかった真央は安堵の溜息を吐く
「で、真央と霊夢の方はサンタ服も普通の物と脇巫女型サンタ服が二着ずつあるがどっちを着る?」
「普通のに決まってますよ。でもちょっと妖夢にも着せてみたいので後でください」
「私は巫女服型でいいわ。そっちの方が使いやすそうだし」
「わかった。霊夢は隣の部屋で着替えてくれ。この二人が覗こうとしたらシバいとくから」
「そう、お願いね。もし本当に覗いてたら私が殺る分も残しといてね」
そう言うと霊夢は巫女服型サンタ服を持ち襖を開け隣の部屋に入ると襖を閉める
霊夢の最後に残した言葉にこめられた殺気でビクッと震えたトナカイ二人は十中八九覗こうとしていたのだろう、顔を青くしている
「じゃあ今のうちに他の物も用意しておくか。真央、二人の見張り頼んだ」
「任されました」
「信用無いなー、僕達」
「そんな霊夢の着替えを覗くなんてするわけ無いだろ」
「お前ら声が震えてる上に今までの自分達の行動思い返してみろ。前科何犯だと思ってんだお前ら」
そんな二人に冷たい視線を送り俺は真央に二人の見張りを頼むと今のうちにプレゼントや天音達の分のコンタクトなどを部屋に持ってきて不調の物が無いか最後の確認をする
少しすると霊夢も着替え終えて部屋に戻り指定された時間近くまで流れの説明や談笑などをして時間をつぶした
PM 7:00 寺子屋
ここでは今日、慧音、妹紅、ボル、ブランの四人で企画したクリスマス会を生徒達と共に楽しんでいた
そんな中、慧音はチラと時計と窓の外を確認すると合図である赤い光が点滅するのが見え子供達に呼びかける
「皆、今日のクリスマス会の為に呼んでおいたスペシャルゲストが到着したみたいだぞ。外に出よう」
子供達がスペシャルゲストが誰なのか話しあいながら外に出るとそこにいたのは奇妙なセットの五人組だった
顔だけ出てるトナカイの服を着た男が二人、いつもの服装のサンタverを着ている霊夢に普通のサンタの服を着た男が一人、そして子供達が一番驚いたのは真ん中の大きな袋を担いだ白い髭を生やした老人、以前見た本に描かれていた姿とそっくりのサンタクロースがニコニコと笑って立っていたのである
「ホッホッホー!良い子にしてたかな子供達?メリークリスマス!」
『えええぇぇぇぇぇ!?』
サンタクロースの姿を見た子供達は皆一様に驚きすぐにサンタに走り寄り本物か変装でないかなど騒ぎながら触って確かめる
「ホッホッホ、元気な子供達だ。あいたたたた、髭を引っ張らないでくれ、髭はデリケートなんだ」
「本物のひげだ……」
「付け髭とかでもないしこの人の顔も人里じゃ見たこと無いし」
「やっぱり本物なのかな?」
もちろんこれはリブラの能力で変装した俺だ。子供達は髭や人相から偽物かどうか確かめているが髭は本物の感触、人相は里の人物には当てはまらない。流石本編終盤まで生き残ったホロスコープスの能力だ、これなら誰かがボロを出さなければバレることはないだろう
「こらこらお前達、あまりサンタさんを困らせるんじゃない。サンタさんだって忙しい中来てくれたんだからな」
「いやいや、いいんだよ。それじゃ皆お待ちかねのプレゼントを配っていこうか」
俺の言葉に子供達は一気に顔を輝かせ期待に満ちた目でこちらを見つめてくる
その反応に少し笑ってしまう俺達はそれぞれ袋を開くと手筈通りに子供達一人一人にプレゼントを渡していきBGM役の天音はクリスマスソングを歌う
「仮面ライダーの人形だー!」
「欲しかった服だー」
「やった!読みたかった本だ!」
子供達はプレゼントを開け中身を見て大はしゃぎをしている。そんな姿を見たらこちらとしてもこの計画をやった甲斐があったというものだ
ところで……
「お前はなんでブランをナンパしてるのかなトナカイBくぅん?」
「いやごめんちょっと魔がさしただけだからほんと許してちゃんと真面目にやるからそれはかんべがぁぁぁ!?」
さーて、ちゃんと仕事しない悪い子にはお仕置きしないとなー
「すげー!サンタがトナカイにキャメルクラッチかけてる!」
「あぎぎ、背骨が、背骨が折れる!?」
「カウントー、ワーン、トゥー、スリー」
ほほう、カウントまでやってくれるとは最近の子はノリがいいな
B☆O☆K☆I!!
あ、力入れすぎて背骨折っちゃった
「ぐふぅ……」
「トナカイBダウン!ウィナー、サンタさん!」
「ホッホッホゥ!まだまだトナカイには負けんよ!」
ダイヤをそこらへんに転がしておくと天音が新しい曲を歌うようだったが歌い始めた歌詞が明らかに失恋ソングだあの馬鹿……
「子供達の前ではちゃんとした曲を歌わんかぁぁぁぁ!!」
「いつかのメリークリスマスゥゥゥ!?」
「今度はドロップキックだ!」
「ホッホォォォウ!!」
「グボォォォ!?」
「からの持ち上げてバックブリーカーだぁぁぁ!」
「ホウ!ホウ!ホッホォォォウ!!」
「グェ!?グァ!?ゲボァァ!?」
「トナカイAダウン!再びウィナー、サンタさん!」
「I'm winner!」
ふう、まったくこの二人は反省という言葉を知らないのか?仕事を増やしやがって……
こんな感じの問題も何回も起こったが無事俺達は子供達にプレゼントを分け終わり帰る時間になった
「皆、サンタさん達ももう次の場所に行く時間だそうだ。皆でお礼とお別れの言葉を言おうな」
『はーい!』
『サンタさん、トナカイさんありがとう!さようなら!』
その言葉に俺達は笑みを湛えると大きく手を振って言葉を返す
「こちらこそ笑顔をありがとう!メリークリスマス!よい夢を!ホッホッホゥ!」
俺は笑い声を響かせながらリブラの瞬間移動の闇で四人を包みその場から姿を消し永遠亭前まで翔ぶ
「あー、疲れた……」
俺はサンタの変装を解きリブラの姿に戻ってからスイッチを押し人間の姿に戻る
流石にずっとサンタのキャラを維持し続けるのは疲れるわ
「お疲れ様です。こういうのをやることってそうそう無いからいい経験にはなりましたけどやっぱり疲れますね」
「もー僕ちゃんも歌いすぎて喉痛くなってるよ〜」
「俺は紀斗に殺られた場所が痛むよ……」
「それはあんたの自業自得でしょ?それより私としてはお腹も減ったしそろそろ報酬の夕飯をご馳走になりたいんだけど」
「そうだな、料理自体は作ってあったからすぐに用意できるし夕飯にするか。とりあえずいつまでも寒空の下にいないで中に入るとしようぜ」
俺達は永遠亭の中に入り俺は四人を居間に待たせると俺は台所で用意してあった料理をヒートメモリの下位互換であるホットメモリを使い温め居間に持っていく
「お前ら、今回の報酬の飯だ!腹一杯食いやがれ!」
「「イェェェェ!!」」
「すごい、チキンの丸焼きにローストビーフ、パスタやカルパッチョまで……。本当にここまでの出来のものを全部一人で作ったんですか?」
「ああ、まあ今回の材料費は永琳達に出さないのに永遠亭の方から出すわけにはいかないから自分の懐から出したけどな。おかげで財布の中が一気に冷えこんだよ」
「そんなことより紀斗!ハフハフこの料理タッパーで持ち帰ってももぐもぐいいかしら?」
「はいはい、OKだから食いながら喋るな。はしたねえぞ」
「もぐもぐもぐもぐ」
「やっぱり食べる方優先なんですね……。あ、ちょっとダイヤさんそれ僕が狙ってた肉!」
「こういうのは早いもの勝ちなんだよ!ってああ!?天音俺の皿からチキン取ったな!」
「取っていいのは取られる覚悟のある奴だけだよダイヤくーん!」
「じゃあお前今の霊夢の皿から取ってこいよ!あの手塚ゾーンみたいに展開されてる霊夢の間合いからよ!」
「やだよ!絶対あれ必殺の間合じゃん!入った瞬間俺が再起不能になるじゃん!」
「お前ら、食事中に遊ぶんじゃねえ!もう少し落ち着きってもんを持ちやがれ!」
「タコス!?」
「ぐえっ!?」
そんな明るい雰囲気のまま時間は過ぎ夕飯も食べ終えそろそろ解散するという時間になる
「今日は本当ありがとうな。これは今日の分の給料だ」
俺は四人にそれぞれ金の入った封筒を渡していく
「これだけ美味しい料理をご馳走してもらったうえにお持ち借りできてお金までもらえるなんてほんと今日の依頼は引き受けて正解だったわ」
「僕の方もサンタ服を二種類ももらえましたし面白かったですしね」
真央と霊夢は封筒を受けとると満足そうな笑みを見せ銀色のオーロラを通って帰ろうとするが天音とダイヤが俺に掴みかかってきた
「ちょっとちょっと紀斗君!納得いかない点が一つあるよ!?」
「あ?俺の料理が不味かったなんていう点だったらレポート50枚くらい書いて説明しろよ?」
「それはすごい美味かったよ!ご馳走様でした!ってそうじゃなくてなんで僕ちゃんとダイヤ君の封筒だけ厚さが違うのさ!」
「そうだぞ!中身確認したら一万円しか入ってねえじゃねえか!どういうことだ!」
俺はその二人の抗議に溜め息を吐く。この二人のせいで今日一体何回溜め息を吐いただろうか?いや、数えるだけ無駄だからこれを考えるのはよそう
「ダイヤ」
「え?」
「ブランや慧音を含む女性を仕事の途中でナンパした数」
「ま、まさか……」
「23回」
「天音、子供に聞かせるようなものではない歌を歌おうとした回数。15回」
「「全部数えてました?」」
「当たり前だ。誰がお前らの諸行を止めてたと思ってる?とゆうか普通バイトでそんな問題行為繰り返しまくったらクビだぞ。だがわざわざ世界渡って来てくれたから飯も出したしかなり減らしたが金も払った。これだけでもかなり譲歩したが……まだ、何か要求するか?」
「「すいませんっしたぁ!!」」
おーおー、すごい量の冷や汗流しながらかなりの勢いで土下座したな。頭が地面にめり込んでるぞ。まあ、謝った程度で罰が無いってのは無いんだけどな
「あと言ってなかったがつぼみさん(ダイヤの彼女:ヤンデレ)にはこの情報は伝えておいたし天音の世界の魔理沙達には今日のトナカイ姿の写真を送っておいたからな」
「「マ、マジっすか……」」
「罪には罰をだ」
「あはは、あの二人らしいといえばらしいなぁ」
「英雄色を好むって言うけど見境なさ過ぎるのは問題ね」
俺らのその一連の流れを見ていた真央は苦笑いをし霊夢は呆れると同時にダイヤに極寒の視線を浴びせている。まあ、彼女持ちでありながら他の女性をナンパしてた男に対しては正しい反応だな。
「はあ、今から帰るのが憂鬱だ」
「身から出た錆よ。ちゃんと受け入れて叱られてきなさい」
「また弄られるネタが増えちゃったよ。にしても紀斗君もあそこまで怒ることないと思うんだけどなぁ」
「あれだけやられてまだ懲りてないんですね。それに今更ネタが増えてもあんまり現状変わらないからいいじゃないですか。ほんとあの時ジャンケンで勝てて良かった……」
そのまま四人は銀色のオーロラを通って帰っていき俺も永遠亭の中へ戻ろうとするとちょうど宴に行っていた永琳や輝夜達が帰ってきた
「おかえり、いつもに比べたら早かったな」
「ええ、永琳と永斗があんたがいなくて寂しそうだったから早めに切り上げてきたのよ」
「ちょっと姫様!///」
「うー」
「そうか、ごめんな永琳、永斗。せっかくのイブなのに一緒にいれなくて」
「紀斗が気にすることはないわ。あなたも子供達の為に動いてくれていたんだし」
永琳はそう言ってくれるがその目から少し寂しげな表情が見て取れた。よし
「永琳、明日空いてるか?」
「え?」
翌日 25日
周りもクリスマス色が占めている人里で俺と永琳は二人で歩いていた
永琳はいつもの服装ではなく赤の着物を着ていて俺も同じように紺色の着物を着て手をつないでいる
「久しぶりに二人っきりね」
「そうだな。最近は仕事や子育てでいつも他に誰かいたからな」
永斗には悪いが今回は鈴仙やマグナ達とお留守番してもらっている。今日と昨日の分明日思いっきりかまってやるから許せ、息子よ
俺達は人里の雑貨屋や甘味屋、色々な場所を回っていると次第に日も暮れてきて辺りも暗くなり家に飾られている電飾や灯りが人里を照らし始める。そんな時に視界に白い粒が映り上を見上げると雪が降り始めていた
「雪、か」
「ホワイトクリスマスね。柄じゃないけどロマンチックに感じるわ」
「ああ、そうだな。それに、永琳の姿を雪が映えさせてくれてるから一段と綺麗だよ。惚れ直すくらいに」
「あら、それじゃあさっきまでは私への恋心も冷めてたの?」
俺の言葉に永琳は頬を赤く染めながら皮肉っぽい質問をしてくる。この一年ですっかりこういうことへの耐性が付いたな。あの慌てふためいてた頃の可愛かった永琳が懐かしい。まあ、今も十分可愛いとこがあるし問題は無いけど
「そんなことないさ。ただ今さっき俺の中の好感度の上限が振りきれたんだよ」
「ふふ、それなら安心したわ」
永琳が少し笑ってそう言うと俺達はまた歩きだし人里の中央に設置された五m程のクリスマスツリー前に着いた
「クリスマスツリー……あの妖怪の賢者が持ってきたのかしら?」
「ああ、なんでも萃香に木の調達を、にとり達やこーりんに電飾や飾りを頼んで作ったらしいぜ。っと、それより永琳、ここでお前に渡す物があるんだ」
俺は懐から細長い箱を取り出し永琳に差し出す
永琳はそれを受け取ると少し期待するような顔をしながら箱を開ける
「水晶型のネックレス、中には星と月……綺麗ね。ありがとう、紀斗」
「気に入ってもらえたなら良かったよ。去年はあんまりいいクリスマスプレゼントを渡せなかったからな。今年こそはって準備しといたんだ」
「そうだったの。ねえ、これ、付けてもらえる?」
「おう」
俺は永琳の首の後ろに手を回しネックレスを付けるとそのまま永琳と見つめ合う
「永琳、メリークリスマス」
「ええ、メリークリスマス、紀斗」
俺達はそのまま顔を近づけ唇を重ねた。
こうしてまた一つ、俺の中の最高の思い出が増えた
はあ、マジで時間かかった……。本当は本編進めるつもりだったんだけど急にコラボ依頼なんて来るから驚いたもの。とりあえず次回の1.5部の更新は来年になる可能性が高いです。まだ読んでないという方の中で読んでもいいという心が広い方がいるなら是非読んでくださいお願いします。m(_ _)m
それでは今回はこの辺で、次回もお楽しみに!