I,Sniper   作:ゼミル

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I,sniper

 

狙撃(そげき、英:sniping):遠距離から狙い撃つ事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦果に晒された100万都市の如く荒廃し、ゆっくりと少しづつ朽ちていく運命(さだめ)と相成った高層建造物が乱立するミッドチルダ北部・廃棄都市区画。

 

完全に放棄され人っ子1人存在しないと認定されている土地にも平等に存在する大空は、人と無人機が飛び交う空のバトルフィールドと化していた。

 

大量の無人機の編隊を向こうに回していながら一方的に撃墜し続ける桜色と金色の彗星。核爆弾が空中爆発したかのような白色の太陽を次々生み出しては複数の編隊を消滅させていく黒い翼を生やした女性。

 

そんな並みの人知を超越した圧倒的な光景を、テレビの中の天気予報でも眺めているかのような落ち着き払った雰囲気で見つめる1対の瞳。

 

 

『――――聞こえているなトゥレディ。今回初めての実戦となるお前は緊急時のバックアップを行ってもらう。順調に成功すればお前の出番はないだろうが、相手は複数のSランク魔導師が揃っている。断じて気を抜くような真似は許されないぞ』

 

 

遥か遠方に潜んでいる硬質な女の声が通信回線越しに忠言を送ってくる。

 

トゥレディと呼ばれた相手は声に出さず、固く目の粗いやすりみたいにざらついたコンクリートの床に這い蹲ったまま両腕で保持した得物を軽く叩く事で了承の意を伝えた。

 

彼が今居る場所は、元は高級ホテルか何かだったのであろう数十階建ての廃ビルの屋上だ。地上とは軽く100mを超える高低差がある。ここからなら廃棄都市区画の大部分を見下ろす事が可能だった。

 

同じようなロケーションの建物は他にも複数存在しているが、その中の1つには仲間―正しくは姉妹と呼ぶべきか―が同じようにスタンバイ中である。

 

もうすぐこの廃棄都市区画付近を管理局のヘリが通過する。遠距離砲撃によるヘリの撃墜が今回の彼女達の役目。

 

 

 

 

彼女達が十中八九失敗する事をあらかじめトゥレディは知っていた。

 

彼は『リリカルなのは』シリーズに関する知識を持った、いわゆるオリキャラ憑依系の別世界からの転生者だった。

 

 

 

 

別に姉妹が役目を失敗する事に関してはどうでもいい。

 

自分達の企みが最終的に失敗するという未来も姉妹や自分の生みの親でもあるスカリエッティに伝えた事も無い。勘の良い姉妹や生みの親はトゥレディが隠し事をしている事に気付いているような素振りが見え隠れしていたが、彼もしくは彼女達が無理矢理問い詰めてくる事も無かった。

 

そもそもトゥレディ自身がこの先生みの親と姉妹達に待ち受ける運命を変える気をさほど持ち合わせていなかった。流石に既知の人物が死んでしまうのは嫌なので上から2番目の姉や現ゾンビもどきな武人にはさりげなく危険な真似や死にたがりな振る舞いはしないようお願いしてきたが、逆に言えばその程度である。自分の目的を遂げれるのならばどうでもいい。

 

 

 

 

トゥレディには夢があった。

 

 

 

 

他人が聞けばどこまでも小さく下らない内容かもしれないが、何の因果かそれを実現できるだけの能力と装備、そして遅かれ早かれ夢を叶える機会が勝手にやって来る立場が、その手に転がり込んできたのである。

 

足りないのは、『その時』が巡ってきた瞬間確実に成功させる為の技量だけ。

 

完全にマッド気質な生みの親の助力を得て自身の能力と得物の性能向上を追求し続け、バリッバリの武人タイプな3番目の姉にしごかれ続け、優秀だけど陰険メガネな4番目の姉が繰り出す幻影相手に偽装された標的を見抜く為の判断力を鍛え続け、似た様な遠距離射撃タイプである10番目の姉妹(自分は『狙撃』で向こうは『砲撃』と似ているようでかなり違うが)と共に切磋琢磨し続け――――

 

遂に今日、夢を叶える為のチャンスが訪れたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ディエチが失敗した!折を見て私が2人を回収する。トゥレディ、お前は2人を追跡している6課の魔導師を狙撃しろ』

 

 

了解、ともう1度愛用の得物を2回叩く。

 

砲撃地点を特定されてすぐさま逃亡に転じた姉妹、クアットロとディエチが金髪の魔導師フェイト・テスタロッサ・ハラオウンに追い掛け回されている。『リリカルなのは』シリーズでも主人公格の1人を遠目からとはいえ直接目撃した事への興奮が一瞬去来したが場所とタイミングを弁えグッと抑え込む。

 

何より、今の彼女はトゥレディにとって『最重要標的』の1人なのだ。余計な邪念のせいで失敗する訳にはいかない。

 

トゥレディとディエチの砲撃地点周辺までは最低でも2000m以上離れている。肉眼で見るとなれば高速で動き回る3人の姿などそれこそ10m先で跳ね回るノミぐらい小さく、存在すら捉えるのも困難だろう。

 

だがトゥレディには関係ない。生み出された時から眼球に高性能の観測・照準装置を組み込まれており、廃ビル上で超高速の追いかけっこを繰り広げる3人の毛先の1本1本まで極めて鮮明に見分ける事が可能だ。ディエチも同じ機能を持ち合わせている。

 

這い蹲ったまま視線を動かし、フェイトとは反対方向からディエチとクアットロに向け飛来中の高町なのはを発見。角度が悪い、と密かに舌打ち。

 

更にその上空に八神はやての姿も捉えた。足元にベルカ式魔方陣を展開。天高くシュベルトクロイツを突き上げ、広域攻撃魔法デアボリック・エミッションの発動体勢にある。

 

 

 

 

――――トゥレディの今居る高層ビルよりも遥か上方に君臨しているはやてが、仮にサーチャーを駆使してトゥレディが潜んでいる地点周辺を探っていたとしてもまず発見できなかっただろう。

 

トゥレディは顔まですっぽり隠れるほど大型のフードがついた外套に身を包んでいたが、そんな目立ちやすい格好でありながら完全に屋上に溶け込んでいた。すぐ上空から見下ろしても人の姿などどこにも存在していないようにしか見えまい。

 

ジェイル・スカリエッティという生みの親から与えられた2つの固有武装の内の1つ、<インビジブル・コート>の効果である。1度機能を発動させれば装着者を装備品ごとを周囲の風景に完全に溶け込ませ、ありとあらゆる探知も無効にしてしまう代物。クアットロも似た様な機能の固有武装を与えられているが<インビジブル・コート>はその改良型だ。

 

もう1つトゥレディに与えられた固有武装は長大なライフルだった。管理局員が見れば質量兵器かと勘違いしそうなぐらい実戦的な無骨さを放っているが、放つのは特殊なエネルギー弾である。トゥレディが体内で生成したエネルギーをライフルに充填し、様々な特性を備えたエネルギー弾に変換して発射する。威力や規模はディエチのイノーメスカノンには及ばないが、発射の瞬間までエネルギー反応が探知されないので隠密性に優れている。

 

元より狙撃手は、軍隊においても隠密性を特に重視した兵種だ。その瞬間まで目立つ真似は、決して許されない。

 

角度も良い感じだし、遮蔽物の全く存在しない高空で仁王立ちしているので狙い撃つには絶好のチャンスだったが、直後デアボリック・エミッションが先に発動してしまった。

 

連発していた白色の太陽よりも更に大規模なブラックホールが急速に膨れ上がり、地表上の構造物を呑み込んでいく。巻き込まれまいと必死で逃げる姉妹達の悲鳴が聞こえて来るかのようだった。

 

それでもクアットロとディエチはギリギリの所で広域攻撃魔法の範囲外に逃げ延びる事に成功していた。だが背後から暗黒の半球体に追い立てられた余り、無防備に上空へ逃れてしまった結果フェイトとなのはに挟まれてしまった。6課の2人もデバイスを構え、カートリッジをリロードし魔法の発動準備に入っている。

 

今度こそ狙撃のチャンスだ。なのはもフェイトもトゥレディに対し胴体前面を無防備に大きく晒す形で空中に浮いている。どこからでも狙い撃って下さいと言っているようなものだ。

 

どちらを先に狙う?なのはかフェイトか。思考を巡らせたのは1秒にも満たない時間。

 

トゥレディが最初に狙うのはフェイトだった。『原作』でもそしてこの世界に転生してからスカリエッティが手に入れた高ランク魔導師のデータでもなのはの方が防御力が高かった。彼女を狙撃しても狙い通り墜とせない可能性がある。

 

姉妹達を逃がす時間は稼げるかもしれないが、それだけではダメなのだ。ただ狙撃を当てただけでは彼の夢は達成した事にはならない。

 

 

「スゥー……ヒュゥゥ……」

 

 

深く吸ってから少しだけ吐き出し、呼吸を止める。呼吸をすればどれだけ押さえ込もうとしても微妙に身体は動いてしまい、それがライフルにも伝われば銃口が揺らいでしまう。長距離射撃でそれが起ころうものならたった1mmのブレが遥か彼方では数十cmのズレと化して標的を外してしまうのだ。

 

呼吸だけでなく、心臓の鼓動でも照準のブレが起きかねない。呼吸そのものは数秒止めても支障は無いが心臓を止める訳にはいかないし、狙撃のプレッシャーにより緊張して日常以上に心臓が脈打ってしまうのも良くある話だ。

 

それはあくまで普通の人間の場合である。トゥレディのような戦闘機人は興奮物質の分泌量や内臓の働きをある程度自発的に調節する事が出来るので、身体のブレを最低限に抑え込む事が可能だった。

 

射撃フォームは普通と同じだ。這い蹲ってのオーソドックスな伏射姿勢。ライフルを二脚(バイポッド)に乗せて安定させ、利き手とは反対側の手は脇と肘を小さく折りたたんでストックに添えてより安定性を増す。

 

精密狙撃に必須のスコープはトゥレディ自身の眼が高性能のスコープなので必要ないが、代わりに銃身には彼の『眼』と連動したカメラが装着されていた。『眼』とカメラが連動し合い銃口の向きから弾き出された着弾予想地点が視界内に表示される仕組みだ。スコープが無くても更なる安定化を目的に頬をストックに押し当てて固定。ここから先は完全に必要最低限以外の余計な動きを行ってはならない。彫像と化したまま体内のエネルギーをライフルへ。

 

実体弾を用いる一般的なライフルによる狙撃とデバイスを用いた射撃魔法による狙撃(厳密に魔法には含まれないがトゥレディの狙撃は後者に該当する)は、『狙撃』という名称そのものは同じでも中身は大きく違いがある。

 

狙撃はありとあらゆる要素を考慮した上で照準を修正しなくては標的へと正確に弾丸を送り込む事は不可能である。

 

目標間との距離。重力。風向き。風速。気圧。湿度。特に1000mオーバーの狙撃ともなればコリオリ力も忘れてはならない。加えて動体目標(ムービングターゲット)ともなると発砲から弾着までの所要時間を頭に入れて予測射撃を行う必要も出てくる。異世界の地でも程度の差はあれ、それらの事象は地球と変わらず存在しているのだ。

 

質量兵器と射撃魔法による狙撃の違い。それは実体弾と比較して魔力弾は狙撃の成否を左右する様々な要素を受けづらい、という点に尽きる。

 

魔導師のバリアジャケットは単なる防御作用のみならず高速飛行時の空気抵抗の無効化にも働いている。魔力弾についても同じ事が言え、実体弾に比べると空気抵抗による速度の低下や下降率も低く、威力の減衰も起きにくい。気圧や湿度による弾道の変化も似た様なものだ。

 

それでも風の向きや強さによって生じるズレは魔法でも如何し難い。特にトゥレディが居座っている高層ビルの屋上周辺からフェイトまでの間にはビル風が吹き荒び弾道計算を極めて難しいものにしている。ディエチのような生半可な突風ぐらいでは揺らがない程大規模な砲撃ならともかく、トゥレディの放つエネルギー弾は精々大口径ライフル弾と同程度だからかなり翻弄される事になるだろう。

 

 

 

 

――――それがどうした。

 

 

 

 

転生してこの方何発何百発何万発撃って来たのか定かではないし、ありとあらゆるシチュエーションを想定して周囲の協力も得て狙撃訓練を繰り返してきた。

 

1つ確かなのは、まさに今このような時に夢を成功させる、ただそれだけの為にそれだけの経験を積んできたという事実だ。

 

視界中に表示されている観測装置からのありとあらゆるデータを一旦頭の中に叩き込んで複雑な計算式を紐解き、答えを導き出して脳内で作り上げた弾道シミュレーションと現時点での銃口の角度と観測装置のデータを組み合わせて算出された着弾予測地点とのズレを比較し………

 

脳裏に広がるそれら全ての予測結果を白紙に戻した。

 

計算を放棄し狙撃のイロハに乗っ取られた本能と肉体に全てを委ねれば後は勝手に結果を出してくれた。0.3065度左に、0,2771度上に照準調整。それに伴い銃口も本人以外からは全く分からない程微かに動かす。

 

ここまでの所要時間2秒弱。エネルギー弾の初速は1000m/sだから命中までの所要時間は2秒オーバー。フェイトが魔法を発動させるまでに命中するかはギリギリのラインか。

 

引き金を引く、というよりはそっと倒すと表現すべき優しさで引き金にかけた指先を最後まで曲げる。

 

発砲。蓄えられたエネルギーは圧縮され人差し指大の半固形化したエネルギー弾へと銃身内で姿を変えてから一気に押し出され、銃口周辺から不可視の衝撃波を撒き散らしつつ銃口から飛び出した。

 

命中か、外れか。成功か失敗かは2秒後にハッキリする。転生前の人生と比較しても最も長い2秒間。口の中が緊張で干上がる程のプレッシャー。

 

きっかり2.5秒後、拡大された視界の中でバルディッシュを構えていたフェイトが僅かに仰け反った。

 

エネルギー弾は胸部に命中するや即座に霧散し光の粒子と化すと一瞬のタイムラグの後、弾体に仕込まれた付与効果が効果を発揮した。

 

魔力とは別種のエネルギーがバリアジャケット生成プログラムに干渉。一見バリアブレイクなどのデクラインタイプの魔法に近いが干渉する部分が違う。

 

デバイスマイスターなどの専門家の間でしか知られていないが、バリアジャケット生成プログラムというのはどのようなデバイスを用いていても『魔力で衣服状の魔力防壁を形成する』という部分を司るプログラムコードはほぼ同一なのである。エネルギー弾はピンポイントに根本部分のプログラムコードを狙い撃ち、生成・維持を行うプログラムを破壊されてしまったバリアジャケットは衣服の体を保てなくなり結果、単なる魔力粒子となって散り去ってしまう。

 

とどのつまり、その結果を簡潔に一言で表すと―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バリアジャケット姿の魔導師がそのエネルギー弾を受けた途端全裸となってしまうのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キタ━━━━━━━━━━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━━━━━━━━━!!!!!」

 

『s、sir!?』

 

「ふえっ、あれ、何でこんなに涼しいんだろ――――――い、いやああああぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

 

フェイトが事態を把握するまでたっぷり数秒間かかった。自分が空のど真ん中で全裸姿になっているのを自覚した途端、バルディッシュごと自分の身体を抱き締めるように隠そうとしながら空中で蹲ってしまう。もちろん発動寸前だった魔法も強制中断である。

 

撃ったトゥレディの方は目立ってはいけないのも忘れて顔文字っぽい雄叫びを上げながら立ち上がってしまうほどの狂喜乱舞っぷりである。まさに今、長年の夢が叶ったばかりなのだからその喜び具合は半端ではない。

 

もちろん研究に研究を重ねて完成させた脱衣弾(トゥレディ命名)が効果を発揮してフェイトが全裸になってから真っ赤な顔で蹲ってしまうまでの間にしっかりカメラでその裸体は撮影済みである。鮮やかな色合いの先端がのっかったマシュマロよりも柔らかふかふかそうな双丘も奇跡的ななだらかな傾斜を描くおへそもむっちりしっとり張りつめた眩しい太腿も上同様金色だった叢もしっかりバッチリ画質の限界に挑むぐらいの高解像度で大量撮影、データも転送してアジトの記憶媒体にもバックアップ済みである。焼き増しは不許可。

 

顔をリンゴみたいに赤くして涙目になっているフェイトも非常に可愛かったので更に100枚ほど激写しておいた。特に胸、腕で隠そうとしてるけどあまりに大質量過ぎてあっちこっちからはみ乳状態になっているのがまたエロいのなんの。これだけでご飯3合はイケます。バリアジャケットが強制解除されても元着ていた衣服に戻らないようそっちも阻害するよう組み込んでおいて本当に良かった。

 

ちなみにその他の魔法生成プログラムには干渉しない仕様なので空を飛んでいてもそのまま墜落する事は無い。エロは本望だがグロは勘弁なのでしっかり配慮しているのだ。

 

 

「( ゜∀゜)o彡°おっぱい!( ゜∀゜)o彡°おっぱい!」

 

『クアットロとディエチは回収できた!アホな事してないでさっさとお前も気が付かれない内に退却してしまえ!』

 

「いいやっ!限界だっ!撃つねっ!もう1発だ!」

 

 

立射姿勢でもう1発。2000mを立射で狙撃などセオリーから完全に逸脱している行いだったが、横島じゃなくて邪まな衝動が限界以上の能力を引き出したのか。

 

見事突然身ぐるみ失った親友の姿に大いに動揺して固まっていたせいで反応が遅れたなのはに命中。彼女のバリアジャケットもあっという間に崩壊してあえなく全裸へ。

 

フェイトよりも幾分引き締まっている感はあるがやっぱり期待通り『ぼんきゅっぼん』を体現した見事なスタイルだ。個人的には全く垂れる気配も無くツンと先端が上向きなラインを描いている胸元が良い。トゥレディはおっぱい星人なのである。でもってこっちも上と同じ茶色の叢だった。

 

 

「ヒャア!我慢できねぇ!撮影だ!」

 

 

もはやステルス迷彩が解除されてしまっているのも忘れて仁王立ちで激写、激写、とにかく激写。

 

すると全裸のまま俯き気味で凍り付いていたなのはが握っていたレイジングハートの先端がおもむろにトゥレディへと真っ直ぐ向けられた。そのままカートリッジをマガジン装填分全弾使用して大量の魔力が魔法の杖先端に集束。全裸のまま砲撃体勢へ移行。

 

拡大されっ放しのトゥレディの視界の中でなのはの口元が動く。『少し頭冷やそうか』?やべっ、逃げるタイミングミスった。

 

流石『白い悪魔』は伊達じゃない、まさか全裸なのに臆する事無く反撃に移るとは……!

 

と感心してももう遅い。

 

 

「え、エッチなのは許しません!!ディバインバスター!!!」

 

「我が生涯に一片の悔いなsアッー!!!」

 

 

 

 

……桜色の閃光に呑まれる瞬間まで、涙目で砲撃してきたなのはの全裸写真をトゥレディは撮影し続けたという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後にJS事件解決後の取り調べにおいて、尋問官に対しトゥレディはこう告げたと伝えられている。

 

『脱衣魔法は男のロマン』と――――……

 

 

 




当時この作品を書いた理由:リリなの世界って脱衣魔法(バリアジャケット分解)がかなり有効そうな筈なのに誰もネタにしてなかったからついカッとなった。

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