実験室のフラスコ(2L)   作:にえる

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ハリーポッター的な話。

途中で飽きた。


原作:ハリー・ポッター ハリー1

--1

 

 ぱらぱら漫画が描きたくなって、手持ちの分厚い本であるハリー・ポッター全巻を用意したのは昨日のことだ。

 1時間ほどで飽きてPSの懐ゲーをやって寝落ちしてしまった。

 そして目覚めると、図鑑を枕にして草原に寝転んでいた。

 困惑とともにとりあえず状況を判断しようと立ち上がるが、いつもよりも視点が低く、身体が軽い気がした。

 手足が短くなっており、驚いて口から漏らした声は自分でわかるほどに高く、そして幼くなっていた。

 全く何もわからないまま手元にあった図鑑を広げてみる。

 内容はモンスターファームの図鑑らしく、読んでいると何故か落ち着いた。

 四足歩行の獅子のような蒼い獣や二足歩行の猫のぬいぐるみ、巨大なカブトムシもどき、直立しているクジラ、火の鳥……次々とページをめくるたびに、図鑑は孤独な俺に勇気を与えてくれる。

 幾分か落ち着いた頃に感謝をこめてゆっくりとページを撫でる。

 すると、描かれていた自律した猫のぬいぐるみである『ニャー』が淡い光とともに目の前に現れた。

 疲れているのだろうかと目を瞑り、何度か目頭を揉み、再び開ける。

 そこにはファンシーな見た目をした猫を象ったぬいぐるみが鳴いていた。

 なるほど……。

 手元の図鑑に目を向けると、ちょうどニャーの絵だけが切り取られたようになくなっていた。

 俺が狂っていなければの話だが、どうやら図鑑から召喚されたようだ。

 何故か縮んだ姿で草原に寝転んだ俺が自分を信じられればの話だが。

 夢だろうかと疑い、ニャーを触るがもふもふとした手触りが心地よい。

 現実かもしれないが、感触のある夢があるのかもしれない。

 ただ、現実だとしてニャーを召喚できた理由がわからない。

 もちろん、原理は知っている。

 げ、げんりはしってる。

 

 とりあえず、図鑑から現れた猫のぬいぐるみは俺に懐いているようで言葉も完璧に通じるらしい。

 俺に対して悪意は無いようで、じっと上目遣いのまま何かを待っているようだ。

 もしかして、と指示を与えると忠実に動く様を見ていると忠誠度100なのだろうかと想像してしまう。

 褒める様に優しく撫でると猫のように喉を鳴らした。

 生きているらしく、背を撫でている手には若干の温かさを感じられ、胸から腹にかけて僅かに上下していることから呼吸していることに気付いた。

 膝の上で心地よさそうに丸くなっているニャーを見ていると落ち着きを取り戻せてきたが、今度はなぜ召喚できたのかが気になった。

 片手間に図鑑のページを撫でてみたが特に何も起こらない。

 俺が理解していないうちに幾つもの偶然が連なった奇跡によって召喚できたのだろうかと思い始めていた。

 眠ってしまったニャーから撫でつづけていた手を離す。

 そういえば召喚した際に気持ちを込めたことでニャーが現れた。

 ならば、と撫でてみるとドラゴンを召喚することが出来た。

 ああ、なるほどね。

 ……げ、げんりはしってる。

 

 手元の図鑑からモンスターを召喚できることを知った、条件は気持ちを込めて撫でるだけ。

 もっと詳しく言うと目に見えない何かを込めることが重要らしい。

 図鑑に関して少し理解したところで自分の身に起きたことを考えようとしたが、日が暮れる前に人を探すことにした。

 見知らぬ土地での野宿は嫌だったし、人間と話すことで安心したいという思いもあった。

 そして、移動の手間を省こうと竜に乗ったまま移動し、人里へと降りたら多くの魔法使いたちに囲まれて連行された。

 

 

 

 連行された後を簡潔に語るならば5万文字ほどの微妙な物語になるだろう。

 常に眼光の鋭い魔法使いに見張られる生活を送っていた俺は年老いた錬金術師の夫婦に引き取られた。

 養父母となった錬金術師夫婦との日々は穏やかで、とても面白かった。

 俺が錬金術に興味を持っているとわかると養父母は嬉々として知識を与えつつ、研究のために利用する魔法界の生物の散策に連れまわした。

 満月の光に照らされた狼人間の群れの神秘性、いくつかの動物が混ざり合った姿をしたマンティコアやキメラの獰猛さ、亜人たちとの共同生活など、思い返せば”5万文字ほどの微妙な物語”は実に充実していたように思える。

 今では科学が排除されたために色々と難儀した生活も物語のおかげで、杖を振って物事をこなす文化にも慣れ、ドラゴンを気軽に呼んではいけないという常識も身に付けてファンタジーな世界に適応できた俺に隙はない。

 しかし、未だに純血やらマグルやらという文化を理解することはできそうにないし、しようとも思わない。

 

 「ヨロズ・ナユタ!」

 

 そんな異文化交流に励む俺は衆人環視のなか、随分とくたびれた帽子を頭に乗せていた。

 

 

 

 

 

 「ふむ、見事に歪んだ才能を持っている。今は偏った知識だが将来は期待できるものになるかもしれん。いや、なるじゃろう。そして規則よりも自分を優先する性分……」

 

 東洋人の少年の頭に乗せられた草臥れた黒い帽子が声を発する。

 帽子が呟くたびに少しばかり伸びたくせ毛がふわふわと揺れている。

 ホグワーツ魔法魔術学校の名物の一つとも言われる知恵を与えられた帽子である『組分け帽子』によって寮が決まる。

 学生一人一人の気質や才能に合った寮を選択できるようにと考えられた制度であり、学生の希望もいくらか取り入れることで、ホグワーツで過ごす寮へと振り分けられる。

 勇気のグリフィンドール、誠実なハッフルパフ、智慧のレイブンクロー、才知のスリザリンといった特色の異なる寮で過ごし、時には競い合い、時には互いの取り合うことで資質を伸ばすことを目的としている。

 

 「ならば、スリザ「ハッフルパフ!!」……え?」

 

 帽子が自らをかぶっている少年の組を半ばまで告げたが、途中で遮られる形となって自分と同じ声がハッフルパフの名をホールに響かせていた。

 少年が声真似をしたのだ、誰もが疑うことのない帽子と瓜二つの声を。

 ハッフルパフの机から拍手と歓声が巻き起こり、少年は傍に立っていた教員へと帽子を手渡した。

 帽子は戸惑いながらも己の判断が間違っていたのか思考を巡らせた。

 だが、何度思い返しても、心優しいというよりも我欲を優先し、勤勉というよりも狡猾で、真っ直ぐというよりも曲がりくねったとしか思えない気質の少年だった。

 ハッフルパフは少年の望むものとは正反対に位置する物と判断し、大成のできるスリザリンで才能を磨くべきだと終わってなお判断し続けていた。

 しかし、次の学生の頭へと置かれたことで先ほどの少年が声にするほど強く望んだことだと納得し、すぐに思考を切り替えた。

 少年が「蛇の観察は飽きた……」などと考えていたことなど、帽子には知る由もなかった。

 

 

 

 

 

 

 ハッフルパフ寮で過ごすようになってわかったのは所属する学生は皆、真っ直ぐな性格をしている者ばかりということに気付く。

 しかし、頭が固いというわけではない。

 相手を理解しようという思いが強く、そして寛容な心を持つものばかりだ。

 寮の談話室で魔導書から小型のモンスターを召喚しても、最初は驚いていたがすぐに慣れてしまった。

 中には催促する者もいたほどだ。

 一言表現するとすれば優しい、というのだろうか。

 頭のネジがどっかいってるのかもしれないという思いを僅かに抱いたことがあったが心に秘めた。

 他人と交流するのが下手な俺でも寮に馴染め、ほとんどの寮生と知り合いになっていたのだから驚いた。

 宿題などは皆で協力するため、同じ解答ばかりだと教師に怒られたのも寮の気質のせいだろうか。

 ダンブルドア先生のように、仲が良いことだと笑って認めるくらいの器量を見せてくれると有り難いのだが。

 

 寮への入り口は厨房に近い。

 入学して最初のほうはホグズミードへの裏道を作り、何か摘まみたくなる度に出かけていたが三か月ほどで面倒になった。

 そのため、深夜にこっそりと厨房への果物が描かれた絵画型の隠し扉を設置した。

 作業中に、太った修道士を懐柔するために納豆を備えたり、ピーブズの馬鹿が騒ごうとしたので召喚したゴーストで模擬戦して八つ裂きにしたら半年ほど姿を見せなくなったこともあった。

 まあ、そういうことで厨房への行き来が楽になったということだ。

 足を運ぶと詰めている屋敷しもべ妖精がこぞってお菓子やお茶をくれるのだ。

 菓子に舌鼓を打ちながらお礼を告げると感涙でむせび泣く屋敷しもべ妖精だが、下手な魔法使いよりも魔法の腕は上だというのだから恐ろしい。

 小腹が空いたら厨房へとよく顔を出していたのだが、大抵は先客としてダンブルドア先生がいて、毎回耳クソ味を食っている気がする。

 

 厨房への隠し扉を作り出してからは箍が外れたように弄繰り回した。

 改造しすぎて中では魔法が使えなくなる部屋まで作ってしまった。

 調子に乗って階段が意思あるように動いた辺りで教師陣に呼び出されて説教を喰らった。

 そのまま謹慎になりそうだったがダンブルドア先生によって代わりの罰を提示されて助けられた。

 ちなみに罰とは大広間の天井を、外の空と同様の景色が映るようにするというものだった。

 ……謹慎のほうが楽だったかもしれん。

 ただまあ、ダンブルドア先生はユーモアに溢れているという事がわかった。

 

 大広間の改修にあたって大量の魔法薬を使用した。

 だって錬金術師だし、俺の魔法だと1年も保てなそうなので魔法薬によって天上一面を塗装した。

 召喚を許可されたのもあって、それほど時間もかからずに完成できた。

 欠点は天井まで影響を及ぼす魔法や魔法道具とのコンフリクトだろうか。

 まあ、わざわざ天井に向かって使う人は現れないだろうから問題ないと思っておく。

 維持の面では、定期的に改造した柱に魔法薬を”飲ませる”ことで効果が持続するという手軽さ。

 自分の匠っぷりに驚愕である。

 

 その改修の際に、別の目的で使用する魔法薬も紛れ込ませることに成功した。

 必要以上に魔法薬が集まったので俺専用の部屋を作ろうと思い至った。

 ホグワーツに入ってから4年も経つというのに巨大なモンスターと触れ合う機会が少ないため、誰にも気づかれない部屋でねんごろになろうってことだ。

 3年の始業式に新入生を祝おうと花火を乱れ打ちした際に、8階の石壁のとある一角に念じると空き部屋が出現することを見つけた。

 そこはほとんど誰も立ち寄らない場所だったので有り難く利用することにした。

 入口の条件を厳しくして中に入って来られないようにし、中を魔法薬で弄繰り回す。

 さらに、手紙で養父母にアドバイスを貰いながら部屋を薬漬けにして弄った。

 1年ほどで外部に影響なく、また外部からの干渉を受けることもない部屋に仕上がった。

 広さは大型モンスターを同時に4体まで召喚しても飛び回れるくらいとなったが基本的に物置と化している。

 これから改修を繰り返すことでより広く利便性のある部屋になるだろう。

 男なら誰もが憧れる秘密基地をイメージしている。

 結局、完成したのは7年生を半ばまで過ぎた頃だったので俺の学生生活の集大成となった。

 ちなみに花火の罰則はバスルームづくりである。

 茶目っ気で五右衛門風呂を置いたら減点されたので迅速に全力で徹夜してまで作り上げたのは苦い思い出だ。

 

 そんな感じでハッフルパフでの7年間は実に充実したものだった。

 成績?

 全く問題ないレベル。

 何故監督生にも首席にも選ばれなかったのかわからないくらいだ。

 寮への貢献も罰則で幾らか目立ってしまったが、完成度の高さで逆に得点を稼いだこともあったので、なかなか悪くないんじゃないだろうか。

 卒業後は養父母とともに錬金術の研究を予定している。

 決してニートではない。

 ダンブルドア先生とも共同研究するのだ。

 もう一度言うが、決してニートなどではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 養父母の研究を手伝う傍ら、夏にはダンブルドア先生の助手として魔法界を駆け巡る日々だった。

 あまり遠くない位置ならば魔法を使うよりもライガーやディノの背に乗って移動している。

 魔法省は俺が大型のモンスターを扱うことを快く思っていないようで、ドラゴンやグジラなどを呼び出すことを禁じている。

 そのため、命の危機に見舞われることが多々ある。

 光の届かない未開の地に生える薬草を取りに行く程度ならばまだ易しいほうで、コカトリスが塒にしている洞窟に苔を採取しに行ったときは死を覚悟した。

 ドラゴンの血液を採る際には魔法省の役人も付いてきて、脚を見事に引っ張ってくれてかなり面倒だった。

 集め終えてやっと役人と別れ、ダンブルドア先生に届けようとイギリスに戻ったら浜辺でドラゴンが暴れ回っていて、一般人……つまりマグルも巻き込んだ騒動へと発展してしまった。

 マグルは日光浴をしていたらしく、ドラゴンが現れたというのに逃げずに野次馬となっていて、ブレスで焼身死体に変えてやろうかと苛立った。

 休暇中だった魔法使いの家族と協力して騒動を収めた頃に、別れた役人が現れて当然のように連行された。

 俺ってどんだけ信用ないんですかね。

 

 ダンブルドア先生が迎えに来てくれた。

 養父母はエルンペントを追ってアフリカに行ったと伝えられた。

 エルンペントはサイのような見た目をしていて、毒液で体内を破裂させることができるとか。

 600年だか700年だかの人生の終止符を打つかもしれんね、俺の両親。

 そろそろ色んな意味で独り立ちの時期だったかと納得しているとダンブルドア先生に呼ばれ、着いて行くとホグワーツに連れて行かれた。

 ここで助手として働けということらしく、一週間の日程表が渡された。

 薬草学、魔法薬学、変身術、錬金術、魔法生物飼育学、闇の魔術に対する防衛術と書き込まれており、それぞれの授業を手伝えということらしい。

 結構ハードやでぇ……。

 

 

 

 一か月ほどで手伝いにも慣れた。

 やっていることは、授業中に教室を見て回って内容に手間取っている学生の手伝いや授業を面倒に思った先生の代わりに進めることだ。

 手紙を回していたり、教科書に隠して他の本を読んでいたり、居眠りしていたり……そういった学生もよく居るが見逃している。

 学生時代の華というやつで、頻繁にサボっていると魔法が飛んでくるのも覚悟の上だろう。

 厳しい先生もなんだかんだで少しは見逃しているようだし、俺が目くじら立てることでもない。

 ただ、危険な魔法薬の生成や錬金術の授業中に遊ぶのは見逃せないので、罰として3日間頭皮から納豆の臭いがする呪いをかけた。

 その生徒の頭上に絶えずゴーストが飛び交う光景は写真に収めたので、どこかに飾っておこう。

 殿堂入り的な意味で所属寮の入り口とかどうだろうか。

 

 そんな感じで3年を過ごしていると、授業をひとつ受け持つことになった。

 受け持った授業は錬金術だ。

 ただ、見習いの練習的な意味合いがあるので教える相手は1、2年生である。

 とりあえず錬金術に興味を持つように、と遊び半分の授業を土曜日の11時から1時間、食後の13時から同様に1時間ほど行うことになった。

 どちらか一方を参加すれば出席扱いとなるうえにテストは無い。

 自由参加なので興味を持ってくれた学生は少ないが、3年次に錬金術を選択するくらい好きになってもらいたいものだ。

 

 

 

 俺の授業だが、ボッチの温床となった。

 ……少し言い過ぎたか。

 受講者数は20人前後なのだが、友人の少ない学生や勉学に熱心な優等生がほとんどだ。

 入学式辺りでは1年生の9割ほどが出席していたが、3か月ほどで前途の通り20人前後で落ち着くようだ。

 生活に慣れ、友人もできて、楽しくなった時期に休日の1時間を使う者は減るという事だろうか。

 受講している生徒は各寮ごとに3~7人ほどが授業を取っているようなので、バランスは良いと言えるかもしれない。

 混血と一般人……マグル生まれが大半であり、純粋な魔法使い生まれは1人か2人いるかどうかだ。

 錬金術は華が無いためか、地味な作業工程が多いためか、若い魔法使いには不人気だ。

 少数なのでコミュニケーションが取りやすいのか、生まれの境遇ゆえか、寮を超えた付き合いが生まれることもあるようだ。

 ボッチの温床というよりは、他の寮と交流するために1人で受けているというのが近いだろう。

 3か月もすれば協力を必要とする採取があるからボッチなど自然になくなるし、そもそも真のボッチならばそもそも授業に来なくなる。

 

 授業内容は自分が欲しいと思った道具を作ることだ。

 魔法が得意なら杖を振って創りだしても構わない。

 手先が器用なら既存品を集めて造っても構わない。

 単独で出来ないなら複数で協力するのも構わない。

 未だかつて存在しない物を全力で完成させようとするのならば、全力で手伝うだけだ。

 どうしようもないほどユーモアに溢れる道具を作り出すのならば、養父母の力だって借りる。

 もちろん、完成しなくても構わない。

 必須の授業とは関係なしに1年を通して頑張ったことが重要だと俺は考えている。

 そんなわけで俺の授業は結構テキトーだ。

 試験明けのときは気晴らしにクィディッチをやったりするくらいテキトーだ。

 

 授業の前半期は遊んだり、完成図を想像して紙に描いたり、実現に必要な物を考えてみたり、図書館で調べてみたり、とやっている内容はかなり緩い。

 そして冬の休暇が終わったら森に行って採取だ。

 必要な薬草や生物がいる位置の危険度に応じてモンスターを供につけ、自分たちで採ってくるというものだ。

 ホグワーツには森や湖があるのだが、卒業するまで利用しないこともある。

 折角なので森はフィールドワーク用に扱っている。

 湖はイカ専用だ。

 俺が受け持った初めての生徒の中に、巨大なイカの稚児を持ってきてどこまで育つかやってみたいと言ったやつがいた。

 水魔や水中人がいるから泳ぐ生徒もいないだろうし、俺も魔法界のイカがどうなるのか気になったし、そしてダンブルドア先生も興味があったらしく滞りなく許可が下りたので湖に放してみた。

 そのうち巨大なイカリングが食べられるようになると思うと楽しみでしかたない。

 

 

 

 

 

--2

 

 

 3年生を相手にする錬金術を受け持つようになった。

 呪文学と魔法薬学が混ざったような授業だ、面倒が祟って受講者数が少ない。

 選択授業だからといって選り好みしすぎやしないだろうか。

 1年、2年と続けて受けていた生徒ばかりで、ちょっと、というかかなり困る。

 

 原因は心当たりがある。

 土曜日に行っている1年、2年生向けの授業だ。

 人数は160人ほど。

 多くなったと思うことなかれ、大半がなぜか参加している3~7年生だ。

 午前・午後とわかれているので人数は80人前後だが、やはり多い。

 こいつらに圧迫されて人が減っている気がする。

 そう思っていたが、1・2年生は20人前後で落ち着くようだ。

 

 1・2年生の相手をしながら、3・4年の宿題のヒント、上級生にはふくろうテストやイモリテストについて教えている。

 とりあえず一人、二人くらいは監督生と首席がいるのでそいつらにも手伝わせる。

 下級生に理論を説明したり、実技を見せとけば復習になるだろう。

 あんまり根を詰めるのも好みじゃないので、厨房に頼んだお菓子や錬金術で創り出した疲労回復効果のあるジュースを出すことにしたら、いつの間にかお茶会と呼ばれるようになった。

 

 

 

 

 

 教え子の一人であるハグリッドが生徒を毒殺したらしい。

 実験飼育禁止令が出ているアクロマンチュラを作り出したことで、疑いがかかってしまったとか。

 入学したばかりだというのに、俺や上級生に付いて回ってやけに熱心に勉強していると思ったらこれである。

 監督責任に問われかけたが、俺の講義を取っている学生は成績がよく、ふくろうやイモリの試験なら上位を連ねているとのことで不問となった。

 まあ、それはどうでもいいことだ。

 

 ダンブルドア先生が亡くなった学生の血液と毒のサンプルをくれた。

 折角なので興味のある生徒と一緒に解析することにした。

 取り扱いは十分な注意が必要だ。

 だからトム、貴様のローブに隠したサンプルを渡せ。

 遊び道具にしていいものではないからな。

 

 

 解析を順調に進めていると毒薬のサンプルが盗まれかけた。

 ゴーストを召喚し、警備にあたらせていたのだが、戦闘になったようだ。

 石化していたゴーストと飛び散った血液、折れた牙が転がっていた。

 毒液が滴る牙を落とす蜘蛛なんていないと思うんだが、どうだろうか。

 

 とりあえず、牙の毒と毒殺に使われた毒が一致した。

 なかなか面白い事態になったなと考えつつ、牙の毒と照らし合わせようとしてわかった驚愕の事実。

 ハグリッドがアクロマンチュラを逃がしていた。

 やるじゃない(ニコッ

 

 冗談はさておき、頭が痛くなる話だ……。

 ダンブルドア先生の援護もあって犯人がハグリッドではないかもしれないという話になり、トムが勲章を受け取るはずだったが無効となった。

 憤るトムに慰めの言葉をかけておこう。

 

 「君には残念な結果となったが、もう一回頑張って真犯人を見つけて来てほしい。グリフィンドール寮に隠していたハグリッドの毒蜘蛛を、スリザリン寮に所属しながら見つけるというその冴えわたる勘と推理力には期待しているからね」

 「いえ、先生。勘ではなくて証拠を集めて……」

 「そうかそうか。まあ、難しい話はわからないから疑わしい人物に気付いたらダンブルドア先生と相談するように。もちろん、俺に相談してくれても構わないけれど。誰が来てもきちんと話を聞くようにとダンブルドア先生に頼まれているからね、トムも安心して相談にくるように。なんならサービスにジュースも付けてあげよう」

 

 「ジュース」のあたりで手元にあった瓶を振り、遠慮せずに頑張ってくれとトムにエールを送る。

 微笑みも忘れない。

 元気が出たのか、トムに笑顔が戻った。

 表情がちょっと引き攣っていた気がしないでもない。

 瓶を凝視していることに気づき、飲みたいのか聞いてみる。

 断りとともに脱兎のごとく出て行った。

 いつも出しているジュースなんだけどな、と疑問に思って瓶を見る。

 これ、真実薬だったわ。

 

 

 牙の持ち主は蛇っぽいということまで当たりが付いた。

 両親とともに毒蛇を研究したから、というのもある。

 トムが主張する蜘蛛では絶対にない。

 スリザリンの継承者が現れてうんぬん、という噂が流れた。

 たぶん自分から流したのだろうが、自己顕示欲が強いやつだ。

 なんというか、呆れてしまう。

 

 校長が噂を信じたのかわからないが、警戒態勢へと移すことになった。

 見回りを増やし、なるべく学生が一人にならないようにとの処置だ。

 ピーブズにも見回るように指示を出す。

 石化しても構わない、むしろ死ね。

 

 そのまま、事件は起こらず夏休暇へと突入。

 学校にいたいと駄々を捏ねるトムに、「俺んとこ来る?」と優しさを込めて提案。

 大人しくなった。

 残念だな、今年の夏はバジリスク探しの予定だったのに。

 

 

 

 新学期、事件の混乱も休暇を挟んだことで収まりつつあった。

 ハグリッドは退学を免れたが罰則が山盛りとなった。

 アクロマンチュラを逃がしたのだから当然である、むしろ逮捕されてアズカバンに数日はぶち込まれるレベル。

 俺も夏休暇中に駆逐しようと思ったが人間を襲わないとの事で、両親が生態に興味があるとのことで見逃した。

 ただ、繁殖数が多いのがなあ……。

 

 悩んでもしょうがないかと変身学の本をめくる。

 変身術に情熱を注ぐ学生がふくろうとイモリの間にもっと魔法の腕を磨きたいとのことで、期待に応えるべく俺も頑張っている。

 優秀だとは思っていたが、まさか学校で学ぶ以上を要求されるとは思わなかった。

 俺に知識があれば、彼女は在学中に動物もどき(アニメーガス)も狙えたかもしれないということが残念でならない。

 

 そんなわけで機嫌がよくない。

 頗るよくない。

 トムがスリザリン生を集めて夜な夜な集会を開いていると聞いた。

 夜は寝る時間だろうと蹴散らすが、そのうちまた集まるのだ。

 機嫌を損ねた俺は優しくない。

 集会場所に鏡を密かに設置した。

 俺の技術の結晶、「みぞの鏡(the Mirror of Erised)」だ。

 これは心の奥底にある「のぞみ(desire)」を映し出すだけの鏡だが、間違いなくスリザリン生には致命的なダメージを与えることができる。

 

 自尊心が高く、狡猾だからこそ、自らの栄光を映したこの鏡の魅力に取りつかれるだろう。

 というか、他の寮の学生にも効く。

 10代の自制心で虜にならないやつはそういないはずだ。

 なぜか1・2年から講義に出ている学生には効きが薄いのだけど。

 

 

 なお効果が有りすぎて、幾人ものスリザリン生が廃人となった模様。

 甘い夢に捉われるのが悪い(キリッ

 ダンブルドア先生にやんわりとお叱りを受けた。

 やりすぎたか……。

 とりあえず撤去するらしい。

 壊すには勿体ないが、使うには危険だとか。

 照れる。

 

 

 

――tips

 

「お茶会」

正式名称は錬金術・入門編。

 出生不明教師の放蕩っぷり、授業中にお菓子とジュースを摘まんでいること、試験後はクィディッチで遊んでいたりすることから純血主義が「穢れた血のお茶会」と呼び、そのまま「お茶会」として定着した。

 混血やマグル出身が馴染みやすい空気となっているのか、9割を占めている。年を重ねるごとに受講者数が増えていくのは、魔法界に混血やマグル出身が増えている証なのかもしれない。

 担当教員はナユタ・ヨロズ(万 那由多)。

 ドラゴンを見てみたいと言った学生を連れてハンガリー・ホーンテールの背に飛び乗った、最高の恐怖を感じたいと言った生徒を連れてアズカバンまで行って吸魂鬼に迫った、夜な夜な徘徊してスリザリンの継承者を殺そうとしていた、生徒の頭から異臭が発する呪いをかけたなどの奇行が目立つ。

 

――

 

 

 

 

--3

 

 

 1944年

 

 そういえば去年はトムの親族が死んだり、捕まったりとしていたらしい。

 なかなか壮絶だったようだ。

 錬金術の授業後に研究室へと招き入れて、大変だったなと労う。

 俺が座っているモノに驚いているのか反応が薄い。

 視線を下へとずらし、業とらしく今わかったとばかりに「ああ、これ? 校内で這っていたから捕まえた」と事も無げに言う。

 

 そこには毒を生成する機械と化したバジリスクがいた。

大きく開かれた口、チューブに繋がれた牙のあった部位、それ以外は魔法で溶かされ、頭部以外は失われていた。

 机の上に置かれているガラス管の中には黄色の巨大な眼球が浮かべられていた。

 

 頭以外はいらないので自分用にいくらか残して培養し、他は懇意の研究者にばら撒いて、毒は養父母やダンブルドア先生に送った。

 捕獲の過程で作った魔眼殺しとバジリスクの捕獲、「賢者の石」の件で俺は超有名人になってしまう可能性が高い。

 困っちゃうなー(棒読み)

 トムも助手として研究を手伝うなら連名にできるけど、どうするかと問う。

 ついでに断るとバジリスクを操っていた「後継者」とやらを探さないといけなくなるんだよなー、ついでにトムの周りで起きた事件も解決してしまうかもしれないなー、と付け加える。

 

 快い返事をくれたトムに感謝である。

 思想とか素行の問題を補って余りある優秀さは奴隷……じゃなくて助手に非常に向いている。

 そんな優等生なトムには報酬も奮発しないといけないだろう。

 黒い表紙で中は真っ白の小さい冊子を取り出す。

 それだけだと可哀相だからバジリスクの牙も付けてあげようじゃないか。

 

 

 

 やべっ、分霊箱となっている日記帳に牙を刺しちゃった(棒読み)

 

 

 

 あふれ出る大量のインクで床が汚れる。

 呆然としているトムに片づけを頼み、俺は爽やかにバジリスクから毒を絞り出すのだった。

 

 これはバジリスクを捕獲に熱中しすぎて「賢者の石」の完成に立ち会えなかったための嫌がらせではない。

 「哲学者の卵」を用いて「哲学者の水銀」と「哲学者の硫黄」を混ぜるという世紀の大実験に立ち会えなかったことから抱いた怒りなどではない。

 「哲学者の卵」製作に苦心したのに使えなかった悲しみではない。

 決して無いのだ。

 愛の鞭だ。

 魔法使い至上主義のトムに俺という何処出身なのか分からんやつも頑張っているんだよ、とアピールする健気さを添えた愛の鞭なのだ。

 これで少しは硬い頭が柔らかくなるだろう。

 

 

 あー、ちょっとすっきりした☆

 

 

 

 

 

 1945年

 

 トムがホグワーツの教師職を熱望、ダンブルドアに断られる。

 そこに俺が通りがかって、トムを助手にしてくれるように頼む。

 これでもかってくらい熱心に頼み込む。

 トムが「やっぱりいいです、すみませんでした」と言い始めたあたりが本番である。

 全授業に携われる雑用として働かせてもらう様に懇願。

 見張りにピーブズとか俺のモンスターも四六時中付けると条件を述べる。

 ダンブルドア先生が「そこまでしなくても……」と言い始めてからが勝負どころだ。

 ゴーストのハロウィンパーティにも全出席、アクロマンチュラの様子見、女子トイレで騒いでいるゴーストの話相手、etc。

 盛りだくさんである。

 放っておくとわけわからんことし出すから忙殺しておこう、という善意である。

 雑用を押し付けるついでに思いついた仕事をあげたわけでは決してないのだ。

 

 やったねトム、俺のおかげで君の就職先が決まったぞ!

 

 

 大人しく魔法省あたりで働いておけば幸せだったのにな。

 魔法省に行ったとしたら、俺の教え子に囲まれた毎日だったけど。

 

 

 

 

 

 1955年~1960年

 

 ダンブルドア先生がホグワーツの校長になったり、ミネルバが変身術の教師になったり、トムが雑用していたりと色々と変化のある日々だ。

 俺自身の変化としては、魔法を悪用する魔法使いの魔力に「臭い」を付ける方法を研究するようになったくらいだろうか。

 付けるよりも嗅ぎ分けるほうがいいのかもしれないと同時に研究してたら進展速度が鈍った。

 当然だがストレスが溜まる。

 邪気眼を発症したトムを「ヴォルデモート卿」と呼んで弄る。

 Tom Marvolo Riddle → I am Lord Voldemort……Lord Voldemort(笑)

 ヴォルドゥモール(笑)

 

 

 

 

 1963年

 

 最近はマグルに興味を持つ魔法使いが増えてきているようだ。

 魔法を見ても信じようとしないマグルの傾向を調べた「俗なるものの哲学」とかなかなか面白かった。

 ダンブルドア校長がマグル学を選択科目に取り入れると言っていたのを思い出した。

 魔法省もマグルに関する部門も増やすという話があったし、これからはマグルに近い職も重要になりそうだ。

 

 そんなことを考えていると扉がノックされた。

 許可を告げると錬金術の入門を受けているグリフィンドールの1年生が入ってきた。

 マグルに興味があるらしく、寮監のミネルバに相談したら、ここを訊ねる様にと言われたらしい。

 頼られるのに異存はないが、俺もそんなに詳しいわけじゃない。

 そもそも20世紀の、しかもイギリスとかわかるわけがない。

 まあ、ホグワーツの中では詳しいほうだし、俺程度でも問題ないだろう。

 

 マグルに近しい仕事の場合はOWLのマグル学が必要になってくる。

 ゆっくり学んでいけば円滑に進めるだろう。

 今は興味を持っているというし、好きな道に行けるように錬金術の授業で教えておこう。

 

 

 

 

 

 1970年

 

 アーサーが魔法省のマグル部門に入った。

 成績はかなり優秀だったようだ、教えた甲斐があったというものだ。

 そこまではいい。

 そこだけはいい。

 その後が問題だ。

 駆け落ちしたらしい。

 

 それがどのように作用したのか知らないが、俺の研究室が恋愛に悩む学生の駆け込み寺と化した。

 

 

 ※現在のイメージ

 

 まほぅっかぃってゅうのゎ。。

 

 半分がぉんなのこ。。。

 

 そしてマグルも、半分がぉんなのこ。。。

 

 そぅ。。これゎもぅ。。。

 

 マグル=まほぅぅかぃってゅうコト。。。

 

 地球に群がる一億のまほぅっかぃ。。。

 

 まほぅっかぃ達は湧きあがり、否定し、痺れ、瞬き、眠りを妨げる、爬行する鉄の王女。

 絶えず自壊する泥の人形 。

 結合せよ 反発せよ 地に満ち己の無力を知れ

 

  ――――破道の九十 黒棺

 

 

 

 俺が苦労している間にトムが闇の魔術に対する防衛術の教師になっていた。

 やれやれ、みぞの鏡の出番が近いようだな……。

 

 

 

 

 

 1972年

 

 俺氏、激おこぷんぷん。

 原因は研究室に忍び込んだポッターがバジリスクの毒を持ち出す。

 理由としては闇の魔術に傾倒する魔法使いを云々。

 襲い掛かったトムに鎧袖一触とばかりに捕獲された模様。

 協力者はブラック、ルーピン、ペティグリュー。

 私刑として全身から納豆の臭いの呪い、食べ物すべてが醤油のかかっていない納豆の味になる呪いを2週間かけ続けることにした。

 学校からの罰則は私刑の後に停学らしい、代わりに俺の管理責任を咎めないとお達しがあった。

 個人的には起こした問題の大きさから退学にしたかったが、グリフィンドールに寛容な校長の言葉もあって停学に収まった。

 贔屓しすぎじゃないっすかね。

 

 トムに関しては去年から相性が悪かったようで度々ちょっかいをかけていたようだ。

 トムのスリザリン贔屓と純血の心得がポッターには気に入らなかったらしい。

 校長がグリフィンドールへ贔屓しているからスリザリン贔屓は見ないフリするところべきだ。

 あとは魔法技能に慢心している節があり、強行策を取っていたようである。

 

 去年も騒動を起こしていた。

 で、罰則として魔法の森にぶち込んだ。

 問題を起こさないと息ができないのだろうか。

 

 

 

 そんな納豆の刑を行っているとスリザリン生が恋の相談に訪れた。

 グリフィンドールの女性と仲良くなりたいとか。

 恋敵はポッターだとかで、これからチャンスだと思ったらしい。

 

 知らんがな。

 

 とりあえず一緒の授業を受ける様に言っておけばいいんじゃないですかね。

 錬金術入門とか一緒にできると勧めると得意な闇の魔術でアピールしたいと言い出した。

 スリザリン生にとって魅力的かもしれんが、グリフィンドール生にはマイナスだろうと伝える。

 魔法薬とか錬金術で知的に見せとけと助言し、闇の魔術は必要なときだけ使って出来る男をアピールである。

 それでも言い募るがプレゼントに香水とか作っとけばいいんだよ!と一蹴。

 勝因は相手の笑顔を見られ、好意も向けられると囁いたことである。

 

 闇の魔術をアピールとかどんな状況だろうかと思ったがポッターがいるから使う機会が案外あるんじゃないかと。

 そこら辺はトムの授業で頑張ってほしい。

 

 

 

 とりあえず研究室に罠を仕掛けることを決断。

 誤って踏み込んだ学生が死なない様にと何もしなかったのが仇となったようだ。

 そもそもポッターたちしか忍び込まないし、難易度はルナティックにしておこう。

 

 

 

 

 

 翌日、入口で石化したポッターを発見した。

 透明マントのおかげで即死は免れたようだ。

 

 

 

 停学中はマントを没収した。

 とりあげないのが俺の優しさというやつか。

 




オリ主:なぜか恋愛相談を持ちかけられるようになった。20歳ほどで図鑑を使いこなすようになると、年をとらなくなった。モンスター同様に図鑑に魂が縛られたためである。つまりUQホルダー。

トム:雑用で酷使されること25年、闇の魔術に対する防衛術の教師となる。作った分霊箱はぶっ壊された。

ヴォルデモート:トムの邪気眼によって生まれた。妄想の産物。

死喰い人:いるにはいるが、ゲリラのようなもので勢力としては弱い。

ジェームズとリリー:疎遠になりそう、納豆のせいで。

スネイプ:乗るしかない、このビックウェーブに……!

ルーピン:錬金術の授業で振る舞われるゲロみたいな味のジュースで苦しむ日々を送っている。満月を見ても大丈夫とかなんとか。

ジェームズ:石化した、つまりバジリスクの瞳を見たということ。一生に一度の経験が彼を強くする。死ななくて良かったね。

魔眼殺し:製作には捕まえてきた死喰い人を使ってひたすら実験が行われた。内容はいたってシンプル、魔法や現存する材料で透明な板を作り、それを通して死喰い人がバジリスクと見つめ合うだけ。いっぱい死んだ。

バジリスク:ヒノトリやフェニックス、ビンチョー、ブレイズ、デスウイングにリンチされた。

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