真・恋姫無双〜正義の味方〜   作:山隼

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2-3 宛攻略戦(2)

「この陣は捨てるっ!

引けーっ!」

 

董卓軍の駐屯地から宛城の間位に五千人程で陣を作っていると、

さすがに宛にいる黄巾党も迎撃しに出て来た。

 

やはり近くに陣を作られると、精神的に良くないものがあるのだろう。

 

陣が完成する前だった為、幾つかの食料や武具も黄巾党に持っていかれたが、

作戦通りの事なので、撤退する水蓮は別の事を心配していた。

 

「後は頼むわよ士郎、霞・・・」

 

そう呟いていると前方に董卓の軍が見える。

 

撤退の支援に来たのだろう。

 

その最前列にいる藍に向かって、

 

「適当な所で引き上げてよっ。」

 

「任せろっ。我が武を黄巾の奴らに見せつけてやるっ!」

 

そう言いながら得物の金剛爆斧を振りあげる藍。

 

その様子を見ながら、

 

(・・・・大丈夫かしら・・・)

 

と思いながら本陣に引き上げていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

宛城の中を黄巾党の服を着た士郎と霞が歩いている。

 

「うまく紛れ込めたな。」

 

「そやなー

けどなんか拍子抜けするわ。」

 

それを聞いた士郎は軽く笑いながら、

 

「運が良かったよ。ちょうど密偵で忍び込んでた奴に会えたしな。」

 

士郎達が黄巾党の服に着替えて、黄巾党に紛れ込む時、

ちょうど密偵で忍び込んでいた奴が伍長を務める部隊に合えた為、

スムーズに紛れる事が出来た。

 

「はぁ・・・出来ればウチの武器持って来たかったんやけどなぁ・・・」

 

「流石にあれは目立つだろ・・・」

 

士郎の干将・莫耶は服の中に隠せるので今も持っているが、

霞の飛龍偃月刀は流石に大きすぎるし、ただの兵士が持つには違和感がありすぎる。

 

「そやけど・・・これじゃ調子が出えへんわ。」

 

そう言って腰に差している長剣を触る。

 

「一応手は打ってるから、うまくいったらまた後で渡すよ。」

 

「?まあええわ。頼むでー」

 

そう言いながら、他の密偵や黄巾党の人たちが集まっている広場に移動する。

 

そこには酒を飲みながら大騒ぎしている奴ばかりいた。

 

ずっと宛城に引きこもっていた黄巾党からすれば、酒を飲むのはかなり久しぶりになる。

案の定、陣を奪われる際に大量の酒と食料を置いていったら、さっそく宴会騒ぎである。

 

「ここまで計画通りだと逆に不安になるな・・・」

 

「なあ士郎・・・ウチも飲んで・・・「ダメ」えーーっ!

でもほら全員飲んでるし、ウチらだけ飲んでないのも不自然やん。」

 

「これが終わったら好きなだけ飲ましてやるから・・・・」

 

「ほんまに!約束やでー」

 

士郎たちが広場の真ん中に目を向けると、

そこでは大将と思われる奴が真っ赤な顔で熱弁を振るっている。

 

「官軍がどうしたっ!我等がちょっと出てきた位で逃げ出しおって!

奴らが飲むはずだった酒を、奪って飲むのはまた格別にうまいわ」

 

「「「「「わはははははははっ!!」」」」」

 

「そら飲め飲め!まだまだ沢山あるからなっ!」

 

「「「「「おーーーーっ」」」」」

 

それを見ながら、

 

「で、どうするん?やっぱり宴会に参加するん?」

 

「・・・とりあえず100人程捕虜になった兵がいたから、場所を確認しておこう。

人数は多いほうが撹乱出来るしな。」

 

「そやね、じゃあ行こか。」

 

士郎達は密偵の案内に従って捕虜を収容している所の確認や、

城門の開閉の仕方を確認していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜ーーー月が照らす闇のなかを動く者たちがいた

 

士郎はすぐ横を走る霞に声をかける。

 

「じゃあ騒ぐ方は任せる。」

 

「士郎こそ城門開けるん失敗すんやないで!」

 

霞を見て、酒が飲めず大分フラストレーションが溜まってるなと思った士郎は、

街中で騒ぐ方は霞に任せ、自分は城門の開閉に向かう事にしていた。

 

「騒ぐのは、とりあえず捕虜を解放してからだぞ。」

 

「わかってるって。藍とは違うんやから。」

 

「俺も城門を開けてたら直ぐ合流する。」

 

「まってるでっ。ほなな。」

 

軽く手を上げながら霞は捕虜収容所に向かって行く。

 

「じゃあ俺達は城門の方に向かうか。」

 

「「「はいっ!」」」

 

士郎もそのまま20人ほどを連れて移動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、これで全員やね。」

 

霞は解放した捕虜達を見ながら話す。

 

「はいっ。」

 

「よしっ。じゃあ時間もあんま無いし、簡単に説明するで。」

 

そう言って、霞がこれからの事を話そうとすると、

 

「おっ、おいっ!見張りが殺られてるぞっ!

捕虜が逃げてるかもしれん!」

 

「見つかってしもうたか・・・」

 

見張りを殺した際に、見つかりにくい所に死体を移動させたが、どうやら気づかれたようだ。

 

「ウチらはこのまま方円陣を敷いて南門へ向かうで。

密偵達は一度戻って、ウチらが南門に逃げてるって情報伝えてな!」

 

「「「はい」」」

 

皆が答えると、ドアが開く。

 

様子を見に来た黄巾党の奴らが顔を見せるが、

彼らが見たのは、銀色に輝く霞が振るう長剣の輝きだった。

 

――――ヒュンッ――――

 

左右に一度ずつ剣を振るい、前にいた二人を切り倒す。

 

「えっ?」

 

その後ろにいた、状況を直ぐに理解できていないもう一人に

突っ込んだ勢いのまま喉元に剣を突き立てる。

 

「ふっ!」

 

浅く息を吐きながら剣を抜き、血糊を振り払う。

 

「はぁっ・・・やっぱりこれじゃ調子出えへんな・・・

まぁ、とりあえず行こか。」

 

そう言って、霞は自ら先導しながら黄巾党を切り倒しながら南門に進んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うまくいってるみたいだな。」

 

西門近くに隠れている士郎は、城壁の上にいる兵士の動きを見ながらそう呟いた。

 

上手く南門へ敵兵が陽動されている。

その証拠に西門の上にいた敵兵も南門に移動を開始していた。

 

「あとは時間との勝負かな・・・」

 

それを聞いた兵士が士郎に質問する。

 

「?張遼さまでしたらそう簡単にはやられないと思うのですが・・・」

 

「ああ。それも有るけど、今北門の兵士が西門に移動して来てるからな・・・」

 

それを聞いた兵士は北門の方へ目を向けるが、時間が夜のせいも有り、まったく見えない。

 

「見えるんですか・・・・」

 

「普通の人より目は良いからな。」

 

視力を強化することで、最大四㎞まで視認できる士郎にとって、

北門の上を移動している、敵兵の松明を確認するのは容易いことである。

 

「そろそろ良いか。周りの兵は私が片付ける。

皆は門の閂を外して、味方に合図してくれ。」

 

「「「はい!」」」

 

士郎達はそのまま城門回りの兵を片付け、開門させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「聖っ!成功したわよっ。」

 

水蓮から報告を受けた聖は、隣にいる月に目配せをしながら、

 

「うん。士郎達も待ってるし、行こう。」

 

「はい。詠ちゃん。」

 

「ええ。じゃあ確認するわ。

月と聖様は北門をよろしくお願いします。玖遠と援里は東門を封鎖して。

水蓮はこのまま西門から、藍は南門に移動してる霞と合流して・・・」

 

詠が担当場所の確認をしていると、兵が駆け込んでくる。

 

「華雄様が西門に攻め込んで行きましたっ!!」

 

「・・・あ・の・猪は~っ!!」

 

「はぁ・・・詠、私が霞の方に行くわ。」

 

「ありがと・・・お願いするわ。

はぁ・・・とりあえず私も西門に行くわ・・・藍を止めなくちゃいけないし・・・」

 

詠は、水蓮の提案に溜息をつきながら答える。

 

「じ、じゃあ行きますかっ!私達は東門の封鎖だねっ。」

 

「はい・・・おそらく敵は・・・許昌に居る黄巾党と合流しようとしますから・・・

責任重大です・・・・」

 

「そうなんだ・・・なんかあっちこっちにいるんだね・・・」

 

少し予定が変更になったが、聖と月達は宛に進軍していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西門を開け、味方に合図を送った後、士郎は南門に移動していた。

 

霞たちが南門から逃げる前に、黄巾党に包囲されたらしい。

 

「霞なら多少は大丈夫だとは思うけど・・・数が数だしな・・・」

 

もともと宛には約三万の黄巾党がいる。

けれど全員が直ぐに戦える訳ではなく、兵は基本交代で休ませるものだし、

酒で酔い潰れていたり、夜なので熟睡している者も沢山いる。

それらを加味して考えたら、今まともに戦える黄巾党は大体一万程だろう。

 

「だとしたら霞を包囲している兵は三~五千位かな・・・」

 

捕虜を解放しているが霞達は約百人位。

戦の勝敗において、数の差は最も大事な要素だ。

 

「っ・・・・・」

 

強化した脚で強く踏み込む。

 

士郎は月に照らされた宛の城内を、風のような速さで疾駆していった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「囲めっ!包囲して、矢を討って弱らせろっ!

絶対に突出するなよ!」

 

黄巾党、韓忠の声が南門に響く。

 

詳しい数は分からないが、四、五千ほどの黄巾党が霞達を包囲している。

 

「こっちの城門が開く前にきてしもうたな・・・・」

 

霞は南門の方を見ながら答える。

 

南門に移動し、開門させ、そのまま本陣と合流するつもりだったのだが、

敵に見つかるのが早く、予想以上に情報の伝達が早かった為、

開門させる前に追いつかれてしまっていた。

 

霞は韓忠の方に目を向け、

 

「男やったら後ろに隠れんと前に出てこんかいっ!

情けないわ~」

 

「ふん。貴様のような化け物と戦って、張曼成のように死ぬのはごめんだからな。」

 

「化け物て・・・こんなかよわい女の子にそれはないやろ。」

 

「どこがだ!かよわい女が、ここに来るまでに何十人も殺すわけないだろうが!」

 

嘘泣きの演技を始めた霞に韓忠が突っ込む。

 

(流石に乗って来おへんな・・・

一気に切り込んでアイツ倒したら早いんやけど・・・武器がなぁ・・・)

 

愛用の飛龍偃月刀があれば容易いのだが、長剣では確実に仕留められるとは言い切れない。

 

(さて・・・どうしようかな・・・)

 

そう霞が悩んでいると・・・・

 

「うわあっ!」

 

「なんだ、こいつっ!」

 

包囲している黄巾党の一角が騒がしくなり、

 

「霞っ!!」

 

「士郎!来てくれたんかっ!」

 

「ああ、それと・・・ほら、使えっ。」

 

そう言いながら横に来た士郎は、霞に何かを渡す。

 

「これは・・・偃月刀っ?」

 

「眉尖刀。戦闘に特化した偃月刀だよ。」

 

霞はそのまま軽く振り回す。

 

「重さも丁度ええし・・・これならいけるやん。

ありがとな士郎。」

 

霞が士郎に感謝をしていると、黄巾党の方から声が上がる。

 

「ふん・・たった一人の増援で何が出来るっ!

野郎どもっ!このまま射殺せっ!」

 

周りの黄巾党が再度弓に矢を番える。

 

そうして両者の緊張が高まっていると、

 

「韓忠さまっ!大変です!西門が敵に突破された用です!!」

 

「なにいっ!!」

 

黄巾党に動揺が走る。おそらく、先に突っ込んだ藍の部隊だろう。

 

無論、その隙を逃す二人では無かった。

 

「はあっ!!」

 

一気に攻め込む霞。

 

韓忠との間にいた黄巾党を横薙ぎで払い倒し、韓忠との距離を詰める。

 

一度薙ぐ度に三~四人を打ち倒し、そのまま韓忠に下から切りつける。

 

「うおっっ!!」

 

咄嗟に下がった為、浅く切られる。

 

「ひいいいっ。」

 

更に距離を離すが、攻撃範囲の広い眉尖刀からは逃れられず、

上に上がった刃を返し、そのまま長く持った眉尖刀の上段からの打ち下ろしをその身に受け、

 

「ぐふっっっっ・・」

 

「韓忠っ!討ち取ったでっ!」

 

そして、霞が突っ込んでいった道を、士郎が広げるように兵を展開していく。

 

「この隙を逃がすなっ!」

 

「数は此方の方が上だっ!押しつぶせえっ!」

 

黄巾党の誰かが声を上げるが、西門から入って来た藍の部隊もそこまで迫っており、

黄巾党は混沌としていく。

 

その中で士郎と霞は背中合わせで立ち、戦っていた。

 

使用している武器は眉尖刀と双剣でまったく違うが、それを利用し、

位置を入れ替わりながら、距離がある者は眉尖刀に、強引に突っ込んで来た者は双剣に切られ、

まるで竜巻にように黄巾党を打ち倒していき、ここにいる黄巾党を恐怖に陥れる。

 

「お・・・おい・・・もう逃げた方が・・・・」

 

「ぐっ・・・まだ、俺達は負けてない・・・・ぐはぁっ!!」

 

弱気になっている敵兵を、他の敵兵が鼓舞しているとその兵が吹き飛ぶ。

 

「やっと城門が開いたわね・・・士郎、霞大丈夫?」

 

黄巾党が士郎達に気をとられている隙に、他の兵が南門を開け、外にいた水蓮の軍が入って来た。

 

「あれ・・・確か南門は藍じゃなかったのか?」

 

士郎が作戦内容を思い出しながら水蓮に聞くが、

 

「・・・西門が開いた途端に突っ込んで行ったわよ・・・」

 

「あの馬鹿は・・・」

 

水蓮の答えに霞が頭を抱える。

 

「まあええわ・・・士郎、このまま一気に落とすで!

どっちが先に着くか競争な!」

 

そう言って霞は眉尖刀を肩に担ぎ走り出す。

 

おそらく中心にある宛の本陣に向かったのだろう。

そこの上に架かってある黄巾党の旗を降ろし、董卓と劉表軍の旗を揚げればこの戦の勝ちが決まる。

 

「なっ・・・はぁ・・・とりあえず行ってくる。」

 

水蓮に後を任して士郎も駆け出す。

 

「別に後は私達に任してくれればいいんだけど・・・・」

 

そう言いながらフリウリスピアを構えながら兵に指示を出す。

 

「私達はこの城門を塞ぎながら押し上げる!総員、奮起せよっ!勝ちはもうすぐだっ!」

 

ウオオオオオッ!!!

 

こちらの兵の士気に押され、黄巾党はジリジリと後退していった・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ・・・・やっと着きましたっ。」

 

本陣から一番遠い東門を任された玖遠は、軽く汗を拭いながら話す。

 

「騎兵を率いるのも・・・・・初めてですからね・・・・・」

 

その直ぐ傍に一緒にに着いてきた援里が答える。

 

「私たちはここで待ってればいいんだよねっ?」

 

「はい・・・その内・・・許昌に逃げようとする・・・黄巾党の人たちが・・・・

勝手に開けてくれますから・・・・」

 

「・・・やっぱり私達の軍が多いのもその為たよねっ・・・」

 

玖遠が後ろに控える自軍の兵士を見ながら言う。

 

「もし・・・私達がやられたら・・・後々の・・・許昌攻略が大変になりますから・・・」

 

「ううっ・・・責任が・・・」

 

玖遠がプレッシャーに押しつぶされていると、城門が騒がしくなる。

 

「そろそろだねっ・・・」

 

「はい・・・・」

 

「・・・って!援里ちゃん、危ないよっ!後ろに下がった方がっ・・・」

 

「大丈夫です・・・黄巾党の人たち・・・錬度は対したこと・・・ありませんから・・・」

 

そうこうしていると城門が開門される。

 

「急げえっ!許昌はすぐに・・・・って、敵だあっ!!」

 

先頭にいた黄巾党が声を上げる。

 

「ぐっ・・・邪魔だあっ!!」

 

「押し返しますっ!はあっ!!」

 

慌てて攻撃してくる黄巾党を迎撃する玖遠。

 

するとーーーー

 

「ぐほおおおっ!!」

 

いきなり目の前にいた敵兵が吹き飛ぶ。

 

「えっ?」

 

わけが分からなくなっている玖遠をよそに、吹っ飛ばした奴が話し出す。

 

「なんだこいつは?じゃまな奴だな。」

 

「・・・・なんで此処にいるんですかっ・・・藍さん・・・」

 

藍は頭に?マークを浮かべながら、

 

「玖遠?と言うことは此処は東門か?

おかしいな・・・ついさっき西門から入ったはずだが・・・」

 

「・・・中を・・・突っ切って来たんですか・・・」

 

それを聞いていた援里も呆れていると、周りの黄巾党がざわめいている。

 

「そっ・・孫夏さまがやられたっ・・・」

 

「なんか知らないうちに敵将倒してますねっ・・・」

 

「アイツがそうだったのか?じゃあ残るは二人か?

よしっ!戻るぞっ!」

 

そう言いながら藍は再び宛城内に戻っていく。

 

「・・・なんか・・・凄いねっ・・」

 

「・・・とりあえず・・・楽に・・・なりました?・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士郎と霞は本陣へ向かって駆けている。

 

士郎は最小限の動きで敵をかわしているのに対し、霞は薙ぎ払いながら進んでいる。

 

「くっ・・・ウチより速いっ・・・中々やるやんっ・・・」

 

それを聞いた士郎は、後ろに居る霞に顔だけ振り向き、

 

「ふっ・・・着いて来れるか―――――」

 

「っ!・・・・上等やあっ!」

 

そのまま宛城の本陣になだれ込む。

 

「っあ・・・負けたぁっ!!」

 

どさりと霞が座り込む。

 

士郎はそのまま奥のほうを軽く見回すが、そこには誰もいなかった。

 

「逃げたか・・・・」

 

そう言いながら宛の街の方を見る。

 

そこは街の声が良く聞こえた。

 

「はああああああっ!!どけどけぇっ!!敵将はどこだあっ!」

 

「ちょっ・・・藍っ!なんで私の軍に突っ込んで来てるのよ!!」

 

「?なんで詠が此処にいるんだ?」

 

「・・・・あんたを止めに来たからに決まってるでしょうがっ!!!」

 

なんか混乱してる。

 

「・・・・早く旗を降ろすか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宛城の夜が明ける。

 

宛城に掲げられた董卓と劉表軍の軍旗を見て、最後まで抵抗していた黄巾党も諦め

宛城の戦いは終結し、南陽黄巾賊はほぼ壊滅した。




眉尖刀

眉に似ている刃の形をしているからそう呼ばれる。
より実践用に作られた薙刀。
刃の下に鍔がついてある。

ちなみに宝具ではありません。

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