先導者としての在り方[上]   作:イミテーター

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初見殺し~その2~

「ヴァンガードらしくなってきたね。俺のターン、スタンド&ドロー!オラクルガーディアンワイズマン(10000)にライド!さらに、右側前列にソードダンサー・エンジェル(8000)を、後列にジェミニ(8000)をコール!」

 

カイリはユニットをコールするとデッキを見る。

 

(確かこのデッキはクリティカル4ドロー8ヒール4のトリガー配分だったからリアガードからアタックする必要はなさそうだね……。)

 

「ヴァンガードのワイズマンでヴァンガードにアタック!パワーは表記の10000だよ」

「なるほど……、じゃあシャイニング・レディでガードします!」19000

 

店長はシロウのガードを見ながらハジメに呟いた。

 

「これはいいガードじゃない?ガードの仕方でいえばクリア君に近い感じね。シロウ君、プレイングを理解してきたんじゃない?」

「どうっすかね……。さっきのシロウの言い方だとただダメージ食らいたくないがためにガードしてるように思えちゃうんすよね……。あんまりガードし過ぎると、ダメージは食らわない分手札を消費しちゃうから攻め手が薄くなるし何よりカウンターブラストコストが貯まらないからガードは最小限に抑えたい……。そのことをふまえてのガードならいいと思うんすけど……」

「ふーん、まぁそれは見てればわかるでしょ。リアガードのソードダンサーのアタックを防ぐかどうかでね」

 

カイリはデッキに手を添えた。

 

「それじゃあドライブチェック行くね。オラクルガーディアンニケ!クリティカルトリガーGET!乗せてもヒットしないからリアガードのソードダンサーに全て加えるよ」

 

カイリが処理を終えてトリガーを手札に加えるとシロウは手札を見ながら渋い顔をするとガーディアンをドロップゾーンに置いた。

 

「次にジェミニのブースト、ソードダンサーでヴァンガードにアタック!パワー21000のクリティカル2!」

「うーん、ノーガードです……。ダメージチェック、一枚目NGMプロトタイプ、二枚目、キャノンボール……。スタンドトリガーですけど意味ないですよね」

「そ、そうだね……。僕のターンはこれで終わりだよ……」

 

悲しげに宣言するシロウにカイリは思わず苦笑いを浮かべた。

 

「……どう見ても手札的にガード出来なくてノーガードしたとしか思えないんすけど……」

「……そういうこともあるわよ……」

 

それにつられるようにハジメと店長も苦笑いを浮かべる。

 

「僕のスタンド&ドロー!よし、行きますよー!ゴールド・ルチルにライド!」

 

シロウは楽しそうにそう言いながらライドした。

 

「おー、デッキに一枚しかないゴールド・ルチルにライドするか。やるねー」

「エヘヘ……今引いたんですよ」

 

ハジメが感嘆するとシロウは照れたように頬を掻いた。

 

「左上にデスメタル・ドロイド、バターリングミノタウロスを後列に移動してここにMr.インビンシブルをコールします!」

 

シロウは次々とユニットをコールする。その布陣を見てハジメは納得した。

 

「やっぱりさっきのはガードしなかったんじゃなくて手札が最強すぎてガード出来なかったんだな……」

「そうね……でも黄金の機兵のG3が勢揃いしてるって違う意味で凄いわよ!」

「まぁ、凄いっちゃあ凄いっすけど……」

 

そんな二人の会話が聞こえてないシロウはハイテンションでデスメタルに手を添えた。

 

「えーっと……、デスメタル・ドロイドでソードダンサーエンジェルにアタックします!さらにデスメタル・ドロイドのCB!パワー+3000して13000です!」

 

シロウのアタックにハジメは冷や汗をかいた。

 

「すげぇ……たまたまかどうかわかんねぇけどパワー8000のソードダンサーに13000にしてアタックとか完璧だわ……。さっきの俺の説明をちゃんと覚えてるとしたら胸アツ……」

「結果としてガード、アタック、配置ともに完璧ね……。さてさて……カイリ君はどうするのやら」

 

カイリはシロウのアタックに困ったような素振りを見せると、手札から一枚をガーディアンサークルに置いた。

 

「オラクルガーディアンニケでガードするよ!」18000

 

「わざわざガードしたのか!?そこまでしてあれを守るということはソードダンサーエンジェルのスキルを使うということかアタッカーがいないのか……?」

「それじゃあ、ゴールドルチルでヴァンガードにアタックします!」10000

「えー!そこはもうバトルライザーブーストしたほうがいいと思うんだけどな……」

 

二人に聞こえないようにいちいち反応するハジメを見て、店長は苦笑いをうかべた。

 

「なんだか忙しないわね」

「初心者のファイトっていうのはわかってるんすけど、どうしても思っちゃうんすよね……」

 

オラクル ノヴァ

手札 4 2

ダメージ表 2 2

ダメージ裏 0 1

 

オラクル

前列

/ワイズマン/ソードダンサー

後列

/ロゼンジ/ジェミニ

 

ノヴァ

前列

デスメタル/ルチル/インビンシブル

後列

/バトルライザー/バターリング

 

「そのアタックはビクトリーメーカーとめーぷるでガードするよ!」20000

「それじゃあ……ツインドライブ!!一枚目!Mr.インビンシブル……。うーん、二枚目!シャイニング・レディ!クリティカルトリガーGET!全部インビンシブルに加えます!」

 

(またクリティカルトリガーか……。黄金の機兵のトリガー配分はスタンド8クリティカル4ヒール4だからかなりの引きの強さだな……)

 

ハジメが思っているのと同じように、カイリもまたトリガーの引きに驚いた。

 

「次にバターリングのブースト、インビンシブルでヴァンガードにアタック!パワー21000のクリティカル2です!」

「参ったなぁ、やり返されちゃったね……。俺もこれはノーガードで。ダメージチェック!一枚目、ロゼンジ・メイガス!ヒールトリガーGETだけどダメージは俺のほうが少ないから回復もしないしパワー無駄になっちゃったね……。二枚目、お天気お姉さんみるく。トリガーなし」

「これで僕のターンは終わりです!」

 

満足したように宣言するシロウ。

 

「俺のスタンド&ドロー。俺も一枚しかないカードを出したいところだけど残念ながら来ないね……。というわけでオラクルガーディアンアポロンにライド!」

 

その言葉と裏腹にカイリも楽しそうにユニットをコールしていく。

 

「左側前列にセキュリティガーディアン、後列にダークキャットをコール!さらにダークキャットのスキル発動!お互いのプレイヤーは一枚ドローすることが出来る」

「お互い……ってことは僕も引いていいんですか?」

「うん、そうだよ。まぁ、任意でだから引かなくてもいいけど……」

「引かせてもらいます!」

 

カイリとシロウは一枚引いた。するとハジメは「なるほどな」と頷いた。

 

「やっぱりカイリ狙ってやがるな……」

「ソードダンサーエンジェルのこと?」

「そっすね。今のところ準備は万端と言ったところ。後はあれを決めることが出来るかどうか……」

「そのことシロウ君に教えなくていいの?」

「いやー。あそこまでやっててネタバレするのはカイリに悪いなと思って」

「……確かに……」

 

カイリが楽しそうにプレイするのを見ながら店長は納得した。

 

「まずダークキャットのブースト、セキュリティでヴァンガードにアタック!」15000

「シャイニング・レディでガードします!」20000

「じゃあ、ロゼンジのブースト、アポロンでヴァンガードにアタック!」16000

「うーん、16000……。トリガー来ることを考えると……」

 

シロウは自分の手札を見ながらブツブツ呟いた。

 

「……これはノーガードです」

 

諦めたようにノーガードを宣言するシロウ。それを聞いたカイリはニヤリと笑った。

 

「それじゃあツインドライブだ!!一枚目、メテオブレイクウィザード。二枚目、オラクルガーディアンニケ!クリティカルトリガーGET!クリティカルはアポロンに、パワーはソードダンサーに加えるよ!」

 

「お互いクリティカルの引き方がおかしい……」

「桜花の姫巫女のトリガー配分もクリティカルトリガー四枚だものね……」

 

「うわぁ……ダメージチェック。ファーストチェック、オアシスガール。セカンドチェック、バトルライザー!スタンドトリガーGET!デスメタルをスタンドしてヴァンガードにパワーを加えます!」15000

「安心するには少しだけ早いよ!アタックがヒットした時、アポロンのCB!デッキの上から二枚引き、手札を一枚選びデッキに戻してシャッフル!」

 

そう言うとカイリをデッキから二枚引いた。

 

「そんなスキルがあったんですね……。手札を二枚引いて一枚戻すということは実質手札を一枚増えるということですね」

「それだけじゃないよ。手札からカードをデッキに戻すということは、その気になればデッキにトリガーを戻すことでトリガーの発動率を高めることに繋がるんだ」

 

そして手札から一枚をデッキに戻しシャッフルした。

 

「確かにそうですね……。発動率を高める……ということは戻したカードはダメージでも発動出来るヒールかドロー何ですかね……」

「あー、戻したカードは公開する必要はないからあれだけど……良いところついてるね」

 

カイリはデッキを置くと、ソードダンサーエンジェルに手を添えた。

 

「次にこれだ!ジェミニのブースト、ソードダンサーエンジェルでヴァンガードにアタック!ソードダンサーは俺のターンにドローした回数分、パワーを1000プラスすることが出来る。このターンに僕は四回のドローをしたからパワー+4000、ジェミニのブーストを合わせて25000でアタックだ!」

「えっ!?25000!?でも四回ドローって……」

 

現状を把握できずに慌てるシロウ。そんな彼に、まるでそうなることがわかっていたかのようにハジメと店長は申し訳なさそうな視線をおくった。

 

「あーあ、やっぱりそうなっちまうよな……。初見殺しもいいとこだぜ……」

「カイリ君も容赦ないわね……」

 

悩むシロウを見ながらハジメ達は呟いた。

 

「今のアポロンのスキルで二枚引いて、ダークキャットで一枚……。ツインドライブも合わせたら五枚……」

「いや、ドローの定義はデッキの一番上からカードを一枚手札に加えることを言うんだ。だからトリガーゾーンを経由して手札に加わるドライブチェックは厳密にはドローじゃない」

 

ハジメが説明すると更に悩むシロウ。

 

「それじゃあ、三回しか引いてないことになるんじゃあ……」

「忘れてないか?ソードダンサーエンジェルは自分のターンにドローした時にパワーが上がる。自分のターンというのはスタンドフェイズ」

 

そこまで聞くと、シロウは理解した。

 

「ドローフェイズのドローも入るんですか……」

「正解!理解したところで、ガードステップいいかな?」

「あっ、はい。これ通したら終わっちゃう……ラウンドガールクララとストームでガード!」30000

 

「おー、ギリギリ防げたか。しかし残り手札はさっきのドライブチェックで出たインビンシブルのみ。次のシロウのターンで決めないと十中八九、次のカイリのアタックで終わるな……」

 

「じゃあ俺のアタックフェイズはこれで終了。エンドフェイズにブーストしたロゼンジ・メイガスをデッキに戻して俺のターンは終了だよ」

 

 

オラクル ノヴァ

手札 4 1

ダメージ表 2 4

ダメージ裏 2 1

 

 

オラクル

前列

セキュリティ/アポロン/ソードダンサー

後列

ダークキャット//ジェミニ

 

ノヴァ

前列

デスメタル/ルチル/インビンシブル

後列

/バトルライザー/バターリング

 

「僕のスタンド&ドロー……。タフボーイを左側の後列にコールします」

 

「よし、ブースト要因を引けたな。これならワンチャン……」

 

「タフボーイのブースト、デスメタルでヴァンガードにアタック!デスメタルのCBでパワー+3000で21000」

 

「そこから!?カイリのダメージは四点だからパワー上げても普通に通しちまうぞ……」

 

そんなハジメの反応も気にせず、シロウはデスメタルをレストさせる。

 

「うーん強いなぁ、ノーガードで。ダメージチェック、オラクルガーディアンワイズマン。残念……トリガーなし」

 

「だろうな……。ここで上手くトリガーが出ればおいしいし、何よりヴァンガードのルチルのアタックはヒット時スキルを持ってるから出来る限りガードしたい……ってか……」

 

ハジメはシロウに向けて口を開いた。

 

「なぁ、リアガードのアタックがヒットしたからルチルのスキルでダメージを一枚表にすることが出来るんだけど……」

「えっ、そんなスキルもあるんですか。ということは前のターンのインビンシブルのアタックがヒットした時にも回復出来たってことですか?」

 

ハジメは苦笑いを浮かべながら頷いた。

 

「悪い、俺も忘れてた……。まぁ今となっては、このデッキにそこまでCBを使うやつがいないからあんまり問題ないから大丈夫だ、問題ない」

「あんた、自分のミス誤魔化すの?」

「いやいや!誰も誤魔化してないじゃないっすか!?それに店長だって忘れてたっすよね!?」

 

二人が言い争いを始めたと思い、シロウは慌てて止めに入った。

 

「あの!僕そんなに気にしてないので大丈夫ですよ。僕もこんなスキルがあるの知らなかったわけですし……。とりあえず今回のはちゃんとダメージを一枚表にしますね」

 

シロウはそう言ってダメージを表替えすが、店長は煮え切らない様子だった。

 

「わからないからこそ教えてもらうべきだと思うけど……。シロウ君は優しいから……」

「もうこの人やだ……」

 

ハジメは静かに苦笑した。

 

「気を取り直して次はバトルライザーのブースト、ルチルでヴァンガードにアタックします!」16000

「そのアタックはオラクルガーディアンニケとラックバードでガード!」25000

 

(当然のように一枚分ガードか。もうほとんど終盤だからカイリの手札でも覗いてみるかな)

 

「ん?どこ行くの?」

「いやー、もう終わりに近いと思うんで多分教えることがないからちょっとカイリの手札でも見てみようと……」

「……もしかしてさっきのこと根に持ってるの?」

「そんなことないっすよ!あれは普通に俺のせいだし、ただカイリのプレイングも一度見ておきたいだけなんすよ」

「そう。まぁ、私もわからなかったしお互い様ってとこね」

「そうっすね。じゃ俺はちょっと行ってきまー」

 

ハジメは席を立つとカイリの手札が見える位置まで移動した。

シロウはカイリがガードを終えたところでデッキに手を添えた。

 

「ツインドライブ!!ファーストチェック、キャノンボール!スタンドトリガーGET!デスメタルをスタンドして……パワーはインビンシブルに加えます。セカンドチェック、タフボーイ」

 

シロウは処理を終え、トリガーを手札に加える。その結果にカイリは安堵した。

 

(良かった……これなら守り切れる。今、俺の手札にはメテオブレイクウィザードとダークキャットが一枚ずつ。デスメタルのアタックはソードダンサーをインターセプト、セキュリティはインターセプトした時ヴァンガードがオラクルならガード値が+5000されるから次のバターリングとインビンシブルのアタックを手札のダークキャットと合わせれば15000でのガードで守り切れる。シロウ君には悪いけど、これは俺の勝ちだ)

 

カイリが笑みを浮かべる後ろでハジメは眉間を摘んだ。

 

(この勝負……カイリがヒールでも引かない限りシロウの勝ちだ。けどそれはシロウが正しいプレイングでアタックすればの話だが……)

 

ハジメはそう思い、唸りながらアタックの順番を考えているシロウを見つめた。

 

「うーん、あの、良いですかね?」

「うん?何かしら?」

 

ハジメがいないためか、シロウは店長に声を掛けた。

 

「あのセキュリティガーディアンっていうユニット、パワー8000ってことは何かスキルを持ってるんですかね?」

「そうね。あれはインターセプトした時にヴァンガードが自分と同じクランの時にガードの値を5000プラス出来るユニットよ」

「なるほど……ということは実質10000でガード出来るということですね……」

 

シロウは何か理解したようにデスメタルに手を添えた。

 

「デスメタルでセキュリティガーディアンにアタック!さらにCBでパワー+3000します!」13000

「13000でセキュリティ……これは!?」

 

シロウのアタックに驚きを隠せないカイリ。

 

(シロウめ……気づいたな。確かにセキュリティガーディアンはインターセプトで10000という防御力をほこるが自身のパワーは8000と低い。このデスメタルのアタックでセキュリティを守るには10000でガードしなければならない。しかしガードすればそもそも次のインビンシブルのアタックをガード出来ない)

 

「うっ……ノーガード。セキュリティガーディアンは退却」

 

(これで次のインビンシブルのアタックでカイリはヒールトリガーを引かない限り勝ちはない。知ってか知らないかはわからないけど、シロウのセンスはずば抜けているのは確かだぜ)

 

ハジメは心の中でシロウを褒め称えた。

 

「バターリングのブースト、インビンシブルでヴァンガードにアタックです!」21000

「参ったなぁ、もうこれはヒールに賭けるしかないないなぁ……。ノーガード!ダメージチェック……」

 

潔くノーガードを宣言したカイリは、デッキの一番上のカードを捲る。

 

「花占いの女神サクヤ、ブランク(はずれ)だ。今さら感は否めないけどいい幕切れだね」

「ダメージ6点……。ということは僕の勝ち……?」

「うん……そして俺の敗けだ」

 

事態を飲み込むのに少し時間はかかったが、カイリの一言により自分が勝ったという事実を誓いすることが出来た。

 

「やったー!」

 

思わず声を上げて喜ぶシロウ。しかし、すぐに我にかえるとカイリに謝った。

 

「あっ、すいません……」

「いやいや、これは俺の完敗だよ。まさかあそこでセキュリティにアタックされるとはね……」

「最初にハジメさんに教えてもらった時にヴァンガードにアタックした時5000ガードしか要求しか出来なかったらリアガードのユニットにアタックしたほうがいいということを覚えていたんですけど、ソードダンサーもセキュリティもパワー8000で同じだから店長さんに効果聞いてセキュリティにアタックしたほうがいいかなと思ったんです。もし僕が一人でやってたら多分普通にヴァンガードにアタックして負けてたと思うのでこれも皆さんのおかげです」

 

謙虚にそう言うシロウに堪らず頭を乱暴に撫でた。

 

「まじかー!お前本当にセンスあるわ!俺の言ったことを覚えてくれてたなら俺としても教えた甲斐があるってもんだぜ」

「初めて見た時に比べて凄く成長したわね。お姉さん嬉しいわ」

 

まるで保護者のように泣く真似をする店長。

そして頭をめちゃくちゃにかき回されたシロウはカイリのほうを向くとお礼を言った。

 

「ありがとうございます。カイリさんがあの時、僕にヴァンガードを誘ってもらってとても嬉しかったです。きっと今回も初心者の僕に気を使ってわざと負けてくれたんですよね?」

「あはは、まぁ、そう言うことでもいいかも知れない……」

 

カイリは苦笑いを浮かべ、そう誤魔化しながら答えた。

 

「でも次は僕も自分のデッキで、自分の力でカイリさんに勝ってみせます!その時、またファイトしてもらえますか?」

「もちろんだよ!いつでも待ってるからさ。デッキが出来たらまたやろう!」

「ありがとうございます!」

 

シロウは満面の笑みを浮かべてお礼を言った。

そしてハジメはカイリに耳打ちした。

 

「大変なライバルが出来たな」

「うん、俺も負けてられないよ!」

 

店長と話しているシロウを見ながら二人は呟いた。


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