真剣で最強が恋をした   作:ブラックサレナ

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##第九十一話##

 

Side 川神院

 

鉄心

「そう思えばあの者は起きたかの」

 

ルー

「はい、メッシですね。先ほど起きましたが驚いておりましたよ、それと彰人についても」

 

鉄心

「ふむ、やはり強いらしいの彼は。彰人の不穏な気配を感じ取るとはのう。しかし百代には上限が無くなってきたのう。今はまだ大丈夫であろうがそろそろかのう」

 

ルー

「そうですね、これ以上力を手に入れれば必ず誘惑があるでしょううからね」

 

鉄心

「うむ、一子の事もあるしの。百代には山に潜ってもらおうとおもうぞい、水と一体、土と一体となるのじゃ」

 

ルー

「心を鍛えると言うことですね。わかりました、しかしそれだけだと百代の対戦相手は?」

 

鉄心

「安心せい、それぐらいはワシにも考えがあるしの。それよりもルーは一子のこと、そして彰人の事を頼むぞい」

 

ルー

「心得ております……しかし一子の成長振りには驚いてばかりですネ。まさかあそこまで成長できるとは」

 

鉄心

「我々は少し間違っていたのかもしれんな。血などそれこそ、彰人の前では無意味であったのだと思ってあったがそれよりも先にワシらがもう少し考えれば一子も変わったかもしれんからのう」

 

ルー

「そうですネ」

 

side out

 

それから更に数日が経過し俺らは忠勝が言っていた映画の撮影会に来た。ちなみに百代は応募していないので俺の付き添いだ。

 

宇佐美

「お、結構いるじゃねぇかって大体がFクラスじゃねぇか。まあ集まっただけいいか」

 

彰人

「まあ、これはこれでおもしろうそうだしな。な、ユッキー」

 

小雪

「うん。だけどこのクリームパン、おいしい」

 

誰に餌付けされたのかと思うと、近くにヨンパチと岳人が何かメモを取っていた

 

ヨンパチ

「うん、甘いものは食べるらしいな」

 

「こらユキ、また餌付けされて……」

 

冬馬

「ユキ、こっちに来なさい」

 

ヨンパチ

「あ、イケメンのほうに行っちまいやがったか」

 

岳人

「だけど、イケメンのお前がここに来るとは思わなかったぜ」

 

冬馬

「この仕事に運命的なモノを感じましてね」

 

岳人

「普通にしゃべれねぇのか!」

 

冬馬

「まあ実のところ、ただ暇だったのですよ。それにユキが参加したいと言っていたのでね」

 

小雪

「ねえモモ先輩。これってなにに使うの?」

 

百代

「これはな、彰人が……」

 

後ろでなにか危ない会話がしてあるような気がしたので俺は敢えて見ないことにした一体なにをユッキーにみしているのやら。そして宇佐美先生が戻ってきたのでこの中での合否が出たようだ

 

宇佐美

「それじゃあ今から発表する奴は残れよ、それ以外は参加賞貰って帰れ。それじゃあ、まずは風間、島津、師岡、井上、葵、甘枷、立花、川神、御剣、榊原以上だ。それ以外は帰ってよし」

 

クリス

「あれ?」

 

不死川

「なんと!?」

 

ええ、俺らファミリーでこれにまず兄弟と京、まゆっちは不参加、さらに百代も。そうなると落ちたのは

 

岳人

「すげぇ!俺ら全員受かっているじゃん」

 

いやだから

 

一子

「違うわよ岳人。クリスが落ちてるもの」

 

岳人

「あ、わりぃ」

 

キャップ

「キャップとしていっておくぞ、強く生きるんだぞ」

 

クリス

「なんか悔しいぞ!」

 

彰人

「受かったか、これで少しは金になるかな」

 

百代

「まあ私の彰人なら当然だろうさ」

 

彰人

「私の?」

 

百代

「彰人の私だったな。すまないすまない、私はもう身も心もお前のものだぞ彰人」

 

モロ

「可笑しいでしょ!その訂正!」

 

小雪

「もしかして心、落ちたの?」

 

Sクラスも騒がしいが、それから五分が経過。これにより俺らはそのまま台本を渡されて指導に入るようだ。

 

宇佐美

「よし、全員台本は貰ったな」

 

千花

「先生、これはちょっと」

 

立花の役はまあ簡単に言うとキャラのそのままあっていたのだが彼女が抗議、しかしそれをキャップがなだめて万事解決、そのキャップは準と葵君との三人でホストだとよ、ちなみにこれに嫌だといったキャップをなだめたのは俺なのだが

 

百代

「一子の役はどんなものなのだ?」

 

一子

「えっと私の役は……今時の女子高生みたいね、こいうのは羽黒とかの方がうまいとおもうんだけど、だけど頑張ってみるわお姉さま」

 

百代

「ああ、頑張れ。それで岳人の方は」

 

岳人

「おい、源。俺の純粋な心もて遊んだな!なんだよこのタクシー強盗でしかもそのまま火達磨って」

 

忠勝

「だから言っただろうが、お前自慢の筋肉が火を噴くぞって」

 

岳人

「物理的に火を噴いてどう済んだよ」

 

忠勝

「安心しろ、俺が横で消火器もってスタンバッテいるからよ」

 

岳人

「火に覆われたら源から白い液体を喰らうのかよ……はぁ~ついていないぜ」

 

忠勝

「それじゃあ、島津からだぞ撮影」

 

彰人

「俺の役は……新婚の夫……だと」

 

俺の言葉に全員が爆笑、ちなみに百代はうれしそうに俺の腕に抱きついている

 

宇佐美

「なんでも監督の方は川神姉も出してもいいと言っているぞ、お前らセットでならそれで回すってさ」

 

百代

「出る!」

 

彰人

「早っ!」

 

百代

「と、なると私は新婚の妻か。新妻と言うわけか……お風呂にする(一緒に入る)?ご飯にする(裸エプロンの私を食べる)?それともワ・タ・シ♪?……ああ、いい、良すぎる」

 

小雪

「ねえ準、なんでモモ先輩は彰人の腕に抱きつきながら悶絶しているの?」

 

「あれがね、親愛っていうのだよユキ」

 

準から生暖かい目を感じながら宇佐美先生は監督と話、そしてすぐに台本が渡された、俺のは交換された。そして中を見たら……さっきの文章が書いてあった。なんでタクシーの話なのに、俺のところは普通のマンションのドア前なんだよ!

 

モロ

「彰人も大変そうだね」

 

モロがそんなことを言いながら台本を見ているが

 

彰人

「大変そうってお前、俺らよりも全然太いじゃないか台本」

 

宇佐美

「ああ、なんでもその中のサラリーマン役に師岡がピッタリらしくてな。素人でも私が教えながら撮影したいって事でどうしてもだとさ」

 

甘枷

「凄いです!師岡君」

 

モロ

「まあ演技で怒られるのが目に見えているけどね……頑張ってみようと思うんだ」

 

モロが久しぶりに燃えているのを確認し、そして

 

岳人

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!燃える!!」

 

監督

「いいぞ、そのままカメラを回せ!これはいい映像になるぞ」

 

岳人も燃えていた。

 

それから学校の日、今日は成績の発表の日である。映画の話は俺からはしたくない……だって日常だったからな。俺は大和、そして京、クリスを共に連れて廊下の張り紙を見にいった。ちなみに後ろからキャップたちが着いてきた

 

キャップ

「なんかおもしろうだな、まあ成績なんて関係ないけどな俺なんかは」

 

岳人

「まあ、それでもこれからの彰人の運命が決まるわけだしよ」

 

モロ

「と、いうよりも素で彰人の成績が気になるし」

 

そして俺らは張り紙が張っているところの到着。そして下50位から発表されていく、ちなみに京は48位に入っていた。

 

「これも大和パワーのおかげかな」

 

大和パワー、恐るべし、そして三位は九鬼英雄平均点97、8だ。二位は葵冬馬平均点98、9、そして第一位は

 

モロ

「やっぱりね」

 

キャップ

「さすがは俺のファミリーだぜ」

 

クリス

「改めて尊敬します」

 

岳人

「やっぱりかよ!」

 

一子

「私とお姉さまの勉強も見てくれていたのにありえないわ、ジーザス」

 

大和

「ワン子分かっていないのに横文字を使わない。そして兄弟、お前サンは凄すぎる」

 

彰人

「まあこんなもんか」

 

そこにはこう書いてあった、一位、御剣彰人平均点100。だが俺はこんなものは別に気にしていなかった問題は隣だ。そう三年生の張り紙だ。

 

モロ

「さて、問題の三年生だね……50位の生徒が平均点76,8それでずるずると同立も行くと、あったよ、14位から平均点が80超えているよ…あ」

 

モロの声が聞こえた、しかもなにか不味いモノを見た感じのものだ。そして俺意外のファミリー全員が見た、そして全員がこう言う

 

全員

「あ」

 

俺は意を決して見た、そう、そこには、第四位、川神百代平均点90、4。だったのだ……余裕で超えているじゃねぇかよ。そこに鉄爺の登場

 

鉄心

「ホ、ホ、ホ。あのモモが、モモが張り紙に載るとは!」

 

泣いていました……そこにさらに三年生の人たちが登場。

 

「あれは百代!?……で候。これは一体?怪奇現象か」

 

まあ確かに考えてみれば二年の今回のトップはSクラスじゃないもんな。それに百代で四位か……これはこれで

 

百代

「あ~き~と♪」

 

悪魔の囁きが聴こえてきた。俺はファミリーを頼ろうとするが、すでに全員

 

百代

「フ、フ、フ。他の奴らなら私が来た瞬間に消えていったぞ。それで私はどうだった彰人?」

 

彰人

「知っているくせに、ぬけぬけと」

 

百代

「むふふ、と言うわけで彰人……一回、私に従ってもらうぞ。いいな」

 

彰人

「まあ約束だからな、それじゃあ何がいいんだ?」

 

百代

「決まっている、そんなものは」

 

そして百代はこう言った

 

百代

「夏休みの最終日の夜……私と本気で死合いをしてくれ。これだけだ、お前の本当の力を私は見てみたい。それは例え一瞬でもいいだから私に見せてくれ」

 

百代の目は真剣そのものだった。俺はそれに答えるように

 

彰人

「いいだろう……この御剣…いや違うか、“神代彰人”が相手しよう、川神百代!」

 

俺は百代のそう耳打ちすると自分のクラスに戻っていった。

 


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