真剣で最強が恋をした   作:ブラックサレナ

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###第百五話###

 

今日は九月の十四日の朝だ。それは非常に早い朝だった、学校の集合時間はなんと七時だ。その理由は

 

一子

「今日から、修学旅行だもんね。もう凄く楽しみなのよね!!」

 

そう、今日は俺がダーツで決まった修学旅行の日である。だから朝早く学校に行き、俺らはそのままリムジンバスで空港に向かうはずなのだが……ここに、もう一人の参加者が俺の腕にしがみ付いていた。

 

百代

「ふ~んふ~ん、ふ~ん♪ハネムーンは、アメリカの~♪」

 

一子

「お、お姉さま、機嫌が凄くいいみたいね……あの時から」

 

一子のあの時と言うのは、この前の金曜集会の事だろう。まあ全員に説明をしてそれで終了、とはいかずに……

 

~回想シーン~

 

彰人

「と、言うわけで百代も今回の修学旅行に同行することになりました~いえ~い」

 

百代

「う、嘘?」

 

岳人

「マジカよ?」

 

モロ

「……あ、アハハ?」

 

大和

「……彰人のさっきからのその落ち着きの原因はそれだったのか?けど、どうやって」

 

彰人

「まあ鉄爺とちょっと駆け引きをしただけだよ、俺はさ。と、言うことで百代は俺が責任を持っていればいいと言うことで……もちろん、百代行くよな?」

 

百代

「はい!もちろんです!!」

 

百代が可笑しくなったらしくなんと敬語になっていた。なんかもう、撫でたくてしょうがない

 

「撫でたくてしょうがないっていうか、撫でてるよ彰人……しょうもない」

 

キャップ

「こりゃ、本当に戻ってきて正解だったぞ」

 

~回想シーン終了~

 

と、こんな感じで百代も俺らのバスから班まで全部一緒となっている。ちなみにホテルの部屋も俺と一緒、まあ先生にも釘を刺されたのでちゃんと持っていくことにしている。クラスではもちろんFクラスでも行動である。ちなみにファミリー以外のメンバーはしらない。今日の朝のクラスの反応が楽しみでしょうがない。ちなみに百代が二年次は不参加……理由はまあ、なんて言うか戦闘のせいらしく、ある意味これが原因でもあって今回は許可されたのかもしれないな。

 

百代

「よし、パスポートOK、荷物OK、彰人OK、避妊具(コンドーム)OK!さあ、いくぞ、旦那様、そして妹」

 

一子

「レッツゴー!」

 

彰人

「一子、普通にスルーするな!百代、だからまだ、だって」

 

と、俺らはいつもよりも早い時間の通学となった。

 

俺らが歩いていると、後ろからアタッシュケースのコロコロが聴こえてきたので気を察知しなくても分かった、これは

 

大和

「おはようさん」

 

「おはよう」

 

岳人

「ガチかよ、モモ先輩がいるよ……よ、お前ら」

 

モロ

「まあ、なんていうか彰人があういううそは言わないでしょう。それに後が絶対に怖いしさ、なんて言ったってモモ先輩だよ」

 

クリス

「おはようございます」

 

キャップ

「こりゃ、どうにかしてまゆっちも連れて行けばよかったぜ」

 

彰人

「全員おはようさん、キャップ。さすがにまゆっちは無理だろう、来年だしあいつは」

 

百代

「よお、お前ら。」

 

一子

「みんなおはよう」

 

と、ここにアメリカに行くファミリーが全員集合した。ちなみにまゆっちは一人の寮は寂しそうなので、川神院で少しお世話になるそうよう計らっといた。俺らはそしてアメリカの話となった。

 

大和

「確か今回のアメリカって西海岸なんだよな」

 

彰人

「そうみたいだぞ、まずはロサンゼルスだろう、それにハリウッド、さらにカジノで有名なラスベガスってこんな感じかな?」

 

「けど、飛行機とか大丈夫なのワン子とか?」

 

一子

「気合でどうにかなるでしょ」

 

モロ

「気合って…そんなのでどうにもならないでしょう、飛行機は」

 

クリス

「なんだ、犬は飛行機に乗ったことが無いのか?」

 

一子

「うん、大体この日本だって関東圏ぐらいしか出ないもの。まあ修学旅行とかなら別だけどさ…なによ、そういうクリスこそ」

 

「や、ワン子。クリスは外国から来ているからどう考えても飛行機はのっているからね」

 

一子

「あ、それもそうね」

 

彰人

「と、言うか……なんだ大和、京とは戻したのか?」

 

そういう理由は、俺らと同じぐらいに密着して歩いているこの二人だからなのだが

 

大和

「ああ、最近こいつも頑張っているようだしな……その、まあご褒美だ」

 

「うん、昨日の夜からも一杯貰っているもん♪」

 

モロ

「大和、あんたって人は」

 

岳人

「ああ、俺様にも新しい春はこないかなぁ~」

 

一子

「こないでしょう、当分」

 

クリス

「犬の意見に同感だな」

 

岳人

「ガクシ」

 

二人の罵倒にやられた岳人、そして俺らはそれを見て笑った。そして俺らは川神学園に到着した。そして集まるのは視線の数々だ。まあそれもそうか、なんせ三年で有名な百代が俺らと同じくアタッシュケースを持ってそのままバスに荷物を預けているからな。と、そんな時に学校の方から一人歩いてきたのは、あれは

 

「あれ?部長?どうしたんですか?」

 

「え、ああ椎名さん。……ええ、じつは昨日の夜に百代からのメールがあったで候。そして内容が、非常に可笑しかったので真相を掴みにきたで候」

 

「ああ、それはですね。まあ、本人から聞いてみるのが一番かと」

 

いつものようにキャラを作っている部長さん。そして俺らはバスの下に荷物を預けて手荷物だけの状態となったのでそのまま部長の所に向かった。

 

百代

「おう、弓じゃないか。なんだ見送りでもきてくれたのか?」

 

「そうじゃなくて……ふぅ、そうでは無くてなぜ、百代がこちらに。確かに我々の時は確か、どこかの国で勝負をしていたと学長から聞いていたのだが?」

 

百代

「ああ、なんでもそれの振り替えもかねているらしくてな……まあそれを、その彼氏がちょっと頑張ってくれてな、それで私も同伴できるのだ」

 

そう言う百代は、少しだけ照れて居たのは俺だけがわかったのかもしれない。そしてなぜか、眼で「やっぱりアナタのしわざ?」みたいな目で見るのは辞めて欲しいのだが……まあ確かに俺のせいでもあるんだけど。

 

「まあいいで候。百代のことだから授業はどうでもいいだろうから、なにかあったら帰ってきた際に教えて上げるで候。それでは二人とも気をつけて、それと彼氏さんも頑張ってね」

 

そう言うと部長サンは学校に戻っていった。そして俺らは自分のクラスのバスに乗り込むことにした。そしてやはりここでも百代は注目されるが、だが

 

千花

「わお、モモ先輩も一緒なんですか!?

 

百代

「ああ、知っている奴らもいると思うが、私は去年参加できなかったのでな。それとまあうちの旦那のおかげだ」

 

と、百代が言うと「ああ、やっぱり」みたいな顔や目線で俺を見ている。だからなんでさ?

 

真与

「先輩がいようとも私がここの委員長ですからよろしくお願いしますモモ先輩」

 

彰人

「安心してくれ委員長。何かあれば俺がどうにかするから。と言うかそれが条件で今回のこんな無茶が聞いたんだけどな」

 

真与

「分かりました、それじゃあモモ先輩は御剣君の一任で。ちょうど御剣君のバスのせきは一人ですからそのままモモ先輩が隣と言うことで」

 

彰人

「了解」

 

百代

「なんだ、彰人だって私と行くの楽しみだったんじゃないか?」

 

彰人

「ふ、かわいい彼女と一緒の修学旅行で楽しみじゃないわけないだろう?」

 

百代

「……そ、そうだな////」

 

あらら、あかくなっちゃってかわいいったらありゃしない。

 

岳人

「はやく、行ってくれ……頼むから」

 

ヨンパチ

「リア充は爆ぜればいいと思うぜ」

 

ヨンパチは物騒なことを言っているし、ちなみに岳人が後ろにつっかかっているので俺らはいそいそと座った。そして百代は窓がいいと言うことで先に座らせたのだが問題が発生した。それは

 

彰人

「百代、ここでもそれがいいのか?」

 

百代

「ああ、だってこの周りは大体が知り合いだぞ。ならばいいだろう?彰人?」

 

彰人

「ダメでしょ、ああ、そう言う顔をしないでくれ犯したくなるから……普通にな、普通に……少し、遊んであげるからさ、な?」

 

百代

「は~い」

 

大和

「……彰人、その会話も俺らの中だと丸聞ごえだからな」

 

「ああ、大和~」

 

大和

「ああ、こっちにも伝染した!!」

 

モロ

「なんか、大変そうだね僕達の後ろのみんなはって岳人!泣かないでよ」

 

クリス

「ええい、京!」

 

あれ?俺が火種でカオスになっていないか、まあいいか。それよりも

 

彰人

「忠勝はまだ、寝ているのか?」

 

一子

「あはは、たっちゃんの事だからたぶん昨日も遅くまで仕事していたんだと思うんだけどね」

 

モロ

「そう思えば、源君がここに居るのってワン子が書いたからなんでしょう?」

 

一子

「うん、だって決めるときも寝ていたんだもん。さすがにそれで一人とか可愛そうでしょう?」

 

百代

「あはは、妹はやさしいな」

 

キャップ

「ま、源さんだしいいだろう。いつもお世話になりっぱなしだしな」

 

大和

「お世話になっているのは俺らだけだろうキャップ……まあ確かにいいんじゃないか、なあモロ?」

 

モロ

「う、うん?別に悪いとは言ってないよ、ただ珍しいからさ」

 

一子

「そうかしら///」

 

視たぞ、一子。お前、無天方才を一瞬だけ使って誤魔化したようだが一瞬、そうほんの一瞬だけ紅くなったような気がした。そしてそれは百代も分かったらしく

 

百代

「おい、彰人…あれは?」

 

彰人

「両方だけど、両方ともって感じです、はい」

 

百代

「頑張れ妹!」

 

と、俺らは小声での二人を応援するのであった。

 


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